カンボジアのホテルで働く私のタイムスケジュール〈ツアー編〉

スケジュール カンボジアでの働き方

世界中から多くの観光客が訪れるカンボジアのアンコールワット。私はそんなアンコールワットがある街シェムリアップにある現地企業のホテルで、マネージャーとして働いていました。

時には日本のお客様のツアーを担当することもあったのですが、一人ひとりの体調や様子を気遣いながら進行しなければならないので、動き回る体力的な面に加えて気配りとタイムマネジメント力も問われることを痛感しました。

ここでは、カンボジアでツアーに出た日のタイムスケジュールをご紹介します。オフィスで働く日については下の記事をどうぞ。

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カンボジアツアー同行日の一日の流れ

  • 7:00:起床
  • 7:30:ホテル到着
  • 8:00:スケジュールチェック
  • 9:00:ツアー出発
  • 12:00:昼休憩
  • 13:00:午後ツアー出発
  • 15:00:ホテルへ到着
  • 15:30:お客様対応とオフィス業務
  • 18:00:レストランへ案内
  • 20:30:ナイトマーケットへ案内
  • 22:00:ホテルへ見送り
  • 22:30:帰宅

オフィスで過ごす日と比べて一日のスケジュールはかなり長めです。私はピンチヒッターとしてツアーに同行していたのですが正直、毎日このスケジュールだったら持たなかったと思います。

普段は意識しない年齢を痛感させられる一日です。

スケジュールチェック(8時〜)

オフィスワークの日はギリギリに出社していましたが、ツアーの日はお客様がいらっしゃるのでそうもいきません。いつもより早めに起床し、余裕を持って会社に到着します。

出社したら、同行するカンボジア人スタッフとその日のスケジュールを確認したり、お客様の特徴や気をつけて欲しいことなどを細かく説明したりしていきます。

そして出発前の空いた時間を利用し、ツアー中にかかる経費を計算したり、お客様への配布物の準備をしたりします。ツアーに出ている間もいつものオフィスワークをおろそかにはできないので、1分も無駄にできません

ツアー出発(9時〜)

シェムリアップ

お水や冷たいおしぼりなど、ツアーに必要なものを持ってお客様と一緒に出発します。

道中では何が起こるかわからないので、リュックには酔い止め、痛み止め、ばんそうこう、トイレットペーパー、ウエットティッシュ、除菌用アルコール、飴など、何かあってもすぐに対応できるようたくさんのものを入れて持ち歩きます。

慣れない海外旅行先で体調を崩してしまうお客様も多いので、冷えピタなども役に立ちました。

ディープなカンボジアを知ってもらう

ツアーの内容はお客様の好みに合わせ、遺跡観光や村見学など様々です。

車中では非日常感を味わっていただくため、お客様のパーソナルな情報の聞き出しはそこそこに、カンボジアあるある話で盛り上げます。

「カンボジア人は占いの結果で相性が悪いと婚約破棄してしまう」「田舎の人は犬を食べる」「蓮の実は美味しい」など、現地に住んでいる人ならではの情報を知ってもらい、さらにツアーが楽しくなるよう工夫します。

昼休憩(12時〜)

カンボジアの食事

お客様の希望に合わせてレストランでお昼ご飯を食べます。あらかじめガイドブックをもとに入念に下調べしている方もいますが、特に希望がない場合は観光客に人気のブッフェレストランにお連れします

ランチが好評のレストランは?

これまでにご案内した人気のレストランは下記の通りです(いずれもシェムリアップ)。

  • 1位:フレッシュフルーツファクトリー
  • 2位:ブルーパンプキン
  • 3位:カネル
  • 4位:ザ・スクエア24
  • 5位:モノリス&バー

※以下にご紹介する各レストランの内容は2017年2月現在のものです。

1位:フレッシュフルーツファクトリー

安心の日本人経営。気さくな日本人のご夫婦が営まれています。

人気メニューは、ふわっふわのマンゴーかき氷と冷製カルボナーラで、美味しい料理は在住者の癒しにもなっています。夜にはルーフトップバーが開店し、美味しいカクテルとビールがいただけます。

奥様が手作りされるオリーブは絶品ですよ。

2位:ブルーパンプキン

オープンエアーのレストランが多い中で、エアコンが完備されているカフェです。

wi-fiも高速で、アイスやハンバーガー、シェイクなど手軽に食べることができるメニューが豊富。気軽に使えるお店です。

3位:カネル

アンコールハイスクールのすぐ近く。フレンチと融合したクメール料理が食べられるレストランで、プール利用もできます。

手の込んだ前菜を出してくれるなど、カンボジアではなかなか感じられないおもてなしをしてくれるのが嬉しいんですよね。

4位:ザ・スクエア24

少々お値段が張りますが、洗練された創作クメール料理を食べることができます。人気店なので、予約していった方が確実です。

ワットポーストリートのアクセスの良い場所にあることも人気の秘訣のようです。

5位:モノリス&バー

高級ホテル「サラロッジ」の中にあるレストランです。宿泊する場合は1泊300ドル〜とかなり高額ですが、内装がオシャレなレストランは味も定評があり、リーズナブルなので人気です。

分厚いステーキが絶品のMr.Grillもおすすめ

上記ランキングには入っていませんが、4位ザ・スクエア24のすぐ近くにあるこのステーキ屋さんも見逃せません。6ドル程度で5cmくらいの分厚い牛肉のステーキを食べることができ、ギネスビールと一緒にいただくと最高です。

ここは、私がカンボジア人とよく行く、個人的にかなりおすすめしたいお店なのですが、観光客の方はクメール料理が食べたいと思うので、なかなかご一緒する機会がないのが残念です。

時間に余裕があるならハンモックレストランへ

カンボジアでは、一人ひとつハンモックを持っているほどハンモック文化が根付いています。個人旅行などで時間に余裕がある時は、ハンモックレストランがゆったりできておすすめです。ハンモックレストランはトンレサップ湖、シェムリアップ空港近く、西バライなどにたくさんあり、私もたまに利用します。

メニュー表はありますが、「今は無い」と言われオーダーできない品も多いです。そのため、大体は15ドルくらいの鶏肉の丸焼きを頼んでシェアします。

みんなで食事をしていると、頭にお盆を乗せた女性が回ってきます。中を見ると、大量の虫!!コオロギやタガメなど、その見た目に躊躇してしまいますが、お味は意外とクリーミーで美味しいです。タガメは黒いピカピカしているところが硬いので、剥がして柔らかいところを食べます。

虫料理専門店bugs cafeにもチャレンジを

虫に興味がある方は、シェムリアップのナイトマーケットにある虫料理専門店のbugs cafeに行ってみてもいいと思います。現にこのお店に行ったお客様も、すごく美味しかった!と興奮冷めやらぬ様子でした。

こちらのお店は午後5時からなのでお気をつけください!

カンボジア人スタッフの昼食にも配慮

お客様がお食事をしている間、カンボジア人スタッフはまかないを食べています。実は、同行のカンボジア人は無料でレストランの食事をとることができるのです。

ただし、外国人経営のレストランだとまかないがない時もあるので、そんな時はそっと1ドル渡してあげます。バイサムチュル(豚肉乗せご飯)やクイティウ(お米の麺)など、近場で美味しいご飯を自分たちで済ませてきてくれます。

午後のツアーに出発(13時〜)

お昼休憩が終わったら、午後のツアーへと出発します!孤児院やトンレサップ湖、マーケットの散策など、こちらも要望に合わせてお連れします。

シェムリアップの街中を離れてしまうと綺麗なお手洗いがあまりないので、お客様には事前にきちんとお伝えします。体力のない方だと少し体調が優れないこともあるので、ちょっとした変化にもすぐ気づけるよう心がけています。

なお、雨季の場合、15時頃からスコールが激しく降り始めるので、夕方までにはホテルに戻れるよう移動時間などを逆算して行動します。

ホテル到着(15時〜)

ホテル

ホテルに無事到着した後は、お客様にお部屋でゆっくり休んでもらいます。晩御飯までは自由時間となるため、散歩に出たり、プールで遊んだりと、みなさん思い思いに過ごされます。

シェムリアップは比較的安全な街なので、昼間ならば野犬も少なく徒歩でお出かけしても大丈夫。希望があればトゥクトゥク(三輪タクシー)の手配も行います。

一人で買い物やカフェに行くことができた、などお客様にとって冒険となる自由時間。目印をつけた周辺の地図を渡して、おすすめのお店をピックアップすると喜んでもらえます。そのため、聞かれたらすぐ答えられるように、日頃から自分の足で散策しておくことも欠かせません

お客様対応とオフィス業務(15時30分〜)

ディナーのご案内までの時間で、大至急急ぎの案件を片付けます。この2時間ちょっとの間に終われない場合にはツアーが終わってから引き続き仕事をしなければならず、どんどん睡眠時間が削られるので、時間との戦いです。

そのため、ツアー中はご案内をしながら、戻ったら何から手をつけるか、同時進行できるかなど頭の中で組み立てて、スムーズに仕事が回るようイメージします。

レストランご案内(18時〜)

ここでもお客様の好みに合わせてレストランへお連れします。人気があるのは、伝統的なアプサラダンスを楽しめるクーレン2というビュッフェ形式のレストランです(シェムリアップ)。かなり広く、団体客も受け入れています。

アプサラダンスはそんなに興味が無いという方は、シェムリアップのパブストリートへお食事にお連れします。世界各国から観光客が訪れるとあって、レストランも多国籍です。

ディナーが好評のレストランは?

こちらパブストリートのレストランも、お客様がよく行く順にランキング形式にしてみました。

  • 1位:レッドピアノ
  • 2位:スープドラゴン
  • 3位:クメールキッチン
  • 4位:イルフォルノ
  • 5位:テンプルカフェ

※以下にご紹介する各レストランの内容は2017年2月現在のものです。

1位:レッドピアノ

言わずと知れた、女優アンジェリーナ・ジョリーが映画「トゥームレイダー」の撮影中に通ったとされるお店ですね。映画にちなんだトゥームレイダーというカクテルもありますが、度数はかなり高め。

料理はアメリカンなポテトフライやピザなど、どれもビッグサイズで味が濃いです。
お腹が空いている時に行くとつい色々頼んでしまいますが、確実に思っている以上の量がくるので、2皿くらいをシェアして様子を見た方が良いと思います。

2位:スープドラゴン

ここではカンボジアの鍋が食べられます。湯葉やお肉、野菜など具だくさん。醤油ベースで日本人の口に合うと喜ばれる方が多いですね。

3位:クメールキッチン

アモックというココナッツベースのスープや、ミーチャー(焼きそば)など、家庭的なクメール料理を安価なお値段で食べることができます。

あっという間に満席になってしまいますが、系列店が空いていることもあるので、店員さんに聞いてみましょう。

4位:イルフォルノ

シェムリアップで本格的なピザが食べられるということで、常に賑わっています。黒板に書かれている日替わりのアラカルトも美味しい上、ワインも豊富で2階席にはエアコンが完備されています。

5位:テンプルカフェ

川沿いにあり、ゆったりとしたソファでくつろげる空間が魅力。モーニングなどもやっているようです。

ナイトマーケットへご案内(20時30分〜)

お客様にディナーを堪能していただいた後は、ナイトマーケットへお連れします。シェムリアップには大きく分けて3箇所のナイトマーケットがあるので、一日で回り切るのは少々大変かもしれません。

ただ、オールドマーケットよりもかなり広いので、宝物を探し出す感覚でワクワクすると思います。日本人経営のお店もあります。

個人的には、アイランドバーのあるエリアがオシャレなお店が多くておすすめです。

ホテルへお見送り(22時〜)

お買い物に満足していただいた後は、トゥクトゥクでホテルへと戻ります。お客様が購入したお土産などはもちろんお持ちします。

シェムリアップは狭い街なので、どれだけ離れていても10分もあればホテルへ戻れます。トゥクトゥクの料金相場は場所にもよりますが、2ドル〜3ドル。あまり安く値切りすぎると、ドライバーが機嫌を損ねて荒い運転をするので気をつけましょう。

一人で乗る場合は事前の準備が肝心

もし、個人旅行などで一人でトゥクトゥクに乗る場合は、絶対に乗車前に値段を確認してくださいね。日本のようにメータータクシーで、お釣りもちゃんともらえる、ということはカンボジアではあり得ません。

ホテルでは、アドレスなどが書かれた小さなカードを用意していることがほとんどなので、もらっておくと便利です。ドライバーにカードを見せながら、そのホテルを知っているか、いくらで行けるのかということをあらかじめ聞きましょう。

ただ、知ったかぶりドライバーも多く、道に迷うこともしばしば。そんな時は、私もその辺りにいるトゥクトゥクドライバーに道を尋ねまくりました。何か目印になるようなものを覚えておくと役に立ちます。

帰宅(22時30分〜)

お客様を無事に送り届けたらようやく自分の時間です。残りの資料作成や翌日のスケジュール確認などを終えて帰宅します。

大変だけれど魅力的な仕事

上記以外にも、ツアーの合間に経費の計算やサプライズパーティの準備、訪れる場所の下見やCD-Rの作成、空港へのお迎えとお見送りなども行います。

特にアンコールワットのサンライズの日は、朝3時に起きて準備をしなければなりません。寝不足の中、気温は40度近くになるので瀕死の状態です。加えて拘束時間が長くなってしまうため、体力がない方には難しいかもしれません。

ただ、大変な分、素敵な出会いがたくさんあるのがツアーの良いところ。日本ではきっと交わることのなかった人たちが、カンボジアでのご縁でつながっていくなんて運命的ですよね。

一人ひとりの気持ちに寄り添ったツアーができたら、お客様の心に一生刻まれると思います。あなたも海外で働いて、特別な旅のお手伝いをしませんか?

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三十路で初海外転職、初カンボジア。前職は百貨店でジュエリー販売。好きなことは遺跡巡りとバイクでの遠出。
まっすぐで裏のないカンボジアの子供たちの笑顔に心を打たれ、カンボジア人と結婚して家庭を作りたいとひっそり考えるようになった今日この頃。

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