マレーシア・ペナン島の言語事情!多言語を駆使するペナン華人

ペナン島 東南アジア

多民族国家のマレーシア。国の半数以上を占めるマレー系住民の言葉であるマレー語が公用語になっていますが、英語が通じる国ですので、異民族間のコミュニケーションでは英語が話されることも多いです。

しかしながら、筆者の暮らすペナン島は、中華系住民が大半を占めるいわば華人の街。他のマレーシアの街とは言語事情も一線を画します。

今回はペナン島(マレーシア)の言語事情についてご紹介します。

メインは福建語+標準華語

言語

ペナン華人の祖先は、福建省をはじめとする中国南部からマレーシアに移民してきた人が大半です。そのため、話される言葉は福建(ホッケンまたはフッケン)語が中心。

家族間のコミュニケーションだけでなく、友人や同僚との会話にも日常的に福建語が使われます。本場中国の福建語とは発音や表現も異なる、ペナンで発展を遂げた独自の言語になっています。

また、福建語と同じく、標準華語(北京語)も日常的に話されます。若いペナンっ子には、福建語は「なまっていて、ダサい」ような感覚があるようで、福建語よりも標準華語を好んで使用することが多いようです。

また、香港ドラマなどから広東(カントン)語を学び、香港人と対等に話せるレベルの人も多いです。言語学習に長けている、ペナン華人たち

英語は仕事用、マレー語は手続き用?

仕事用のメモ

マレーシアでは、仕事上は英語をメインに使用するよう義務付けている会社も多いです。筆者の勤務先は福建語が母語の華人スタッフが大半ですが、会議では英語を使用しています。

基本は英語で話しているものの、細かなニュアンスが伝わりにくいときには福建語や標準華語で補足するため、会議中は多言語が飛び交うことになります。

英国式の英語も

かつてイギリスの植民地であったマレーシアで話される英語は、英国式の言い回しが多く使われます(例えば、エレベーターは”Elevator(エレベーター)”ではなく”Lift(リフト)”と言います。

また”First Floor(ファースト・フロア=1階)”は実際は2階のことを指し、地上階は”Ground Floor(グランド・フロア)”と言います)。

マレーシア人の英語マングリッシュ

しかしながら、マレーシア人の英語の発音は本場のクイーンズイングリッシュからは程遠いものです。

マレーシアで話される英語は”マングリッシュ”と呼ばれ、一音一音は跳ねるように短く、訛りが強いのが特徴。

例えば、”car park(カー・パーク)=駐車場”は「カッパッ」のような発音になります。語尾に”Lah(ラー=日本語の「~だね」みたいな意味で使われることが多い)”を多用するのもマングリッシュの特徴の一つです。

マレー語は手続き用に必須

また、公用語であるマレー語は、華人であっても学校教育を通じて一定のレベルを習得します。筆者の同僚いわく、「マレー語は手続き用に必須」とのこと。

政府系機関の役人はマレー系であることが大半、かつ、正式文書はマレー語(+英語で補足されているケースもあります)で発行されることが多いため、マレー語が出来れば、警察や役所などでの手続きや交渉もスムーズに出来ますね。

フレキシブルに伝える

マレーシア

ペナン華人の会話に耳を傾けていると、福建語とおぼしき言葉の端々に、標準華語やマレー語、英語の単語を織り交ぜて使用しているのが分かります。

そのとき1番シンプルに伝わりやすい単語を自然に選んで使用する、というスタンスなのでしょう。言語学習が苦手だといわれている日本人として、筆者も、ペナン華人のフレキシブルさを是非見習いたいものです。

まとめ

中華系文化の色濃く残るペナンの街、話される言葉も福建語を中心とした中華圏の言葉が中心です。そこにほどよくミックスされるマレー語の響きがあり、とてもエキゾチックです!

簡単な挨拶を覚えて現地人とのコミュニケーションを楽しんでみてはいかがでしょうか。多民族国家ゆえ、みんな、つたない言葉でも理解しようとしてくれますよ。

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記事を書いた人

マレーシア・ペナン島の外資系メーカーで働くアラフォー。
学生生活終了後、新卒で念願の海外就職を果たし、それ以降シンガポール(6年半)、東京(2年)、マレーシア(1年半)を渡り歩く。
座右の銘は「住めば都」。のんびりした南国の暮らしが気に入っているため、このままペナンに半永住の予定。

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