新しい生活のスタートは部屋探し・家探しからです。国によって契約の仕方が全く異なりますが、ベルギーにも独特の契約方法があります。
私もベルギーに渡航して初めてアパートを契約した時は、契約内容や手続きが本当にこれでいいのか等、色々と不安でした。
これからベルギーに渡航される方のために、部屋探しから契約までの大事なポイントをご紹介します。知っておくと必ず役に立つこと間違いありません。
ベルギーでの部屋の探し方
Immowebというウェブサイトを使えば簡単です!
ベルギーで部屋探し・家探しをする99%の人が使っているので、ベルギーの賃貸物件の99%が載っている!と言ってもいいほどです。
地域選びがとても重要!おすすめエリアは?
ベルギー、特にブリュッセル近郊では住む地域を慎重に選ぶことが重要です。押さえておくべきポイントを2つ挙げてみます。
治安
移民が多いエリアは治安も雰囲気も悪いため、いくら安くていい物件があっても避けたいところです。一般的には、ブリュッセルの街中に近くなればなるほど治安が悪くなると言われています。
コミューンの対応
ベルギーでの滞在許可証の発行申請や更新などで、年に4〜5回はコミューンと呼ばれる市役所に行くことになります。コミューンの対応ですが、待ち時間、英語を話してくれるかどうかなど、場所によって全く違います。
対応がひどい地域だと、2時間も待ってやっと自分の番がきたのに、担当者から「フランス語を話せないなら帰れ」と言われたりします。
以下に記すのは比較的治安が良く、コミューンの対応も良いエリアです。※( )内は郵便番号
- Woluwe-Saint-Pierre(1150):日本人が多く住む地域です。ただ、治安は良いのですが、日本人ばかりの建物では空き巣が多発しています。
- Auderghem(1160):日本人学校が近いため、子供がいる日本人家族が多く住んでいます。
- Woluwe-Saint-Lambert (1200):街の雰囲気が良い上に手頃な値段の物件が多いことから、日本人のみならずヨーロッパ人にもとても人気のエリアです。
- Evere (1400):日本人は多くはありませんが、EU機関やNATO本部に近いことから外国人が多く住んでいます。
参考にしたい家賃と広さ
ブリュッセル地域の家賃や広さの相場です。
1人で暮らす場合
家賃:550ユーロ〜700ユーロ(管理費込)
広さ:50㎡前後(間取り:ワンルームタイプか1LDK)
家族で暮らす場合
家賃:1,200ユーロ〜1,500ユーロ(管理費込)
広さ:100㎡〜130㎡ (間取り:2LDKか3LDK)
エレベーターが無い家であれば毎月200ユーロほど安くなります。
ベルギーの賃貸物件は、基本的に家具が付いていません。家具付の物件も稀にはありますが、選択肢は限られます。家具付物件の家賃は、同様条件の家具なし物件に比べ毎月50〜100ユーロ高くなります。
ベルギーでの物件見学のポイント
インターネットで希望の家を見つけたら、内覧を申し込みます。夕方、仕事後の見学でも応じてもらえるので、希望の時間を伝えてみましょう。ベルギーならではのチェックポイントをいくつかご紹介します。
防寒対策
暖房は必須です。おすすめは、ガスで暖めるセントラルヒーティングです。部屋中が暖かくなりますし、部屋が乾燥して困ることもありません。
次に、窓ガラス。効率よく暖房するためにも、二重ガラスは必須です。
最後に、できるだけ日当たりがいい場所を選びましょう。防寒のためだけではなく、日照時間が少ないベルギーでは、少しでも日光に当たることが大事です。
水まわり
ベルギーの家で一番トラブルが多いのが、ダントツで水まわりです。水が思うように出なかったり、排水が詰まったり、みんな一度は悩まされます。実際に水を出してチェックさせてもらい、水圧や排水の様子を確認しましょう。
洗濯機置き場
コインランドリーが多いベルギーでは、家に洗濯機置き場がないこともあります。
家主とのコミュニケーション
家主とちゃんとコミュニケーションを取れそうか確認しておきましょう!ベルギーは英語を話せる人が多いとは言え、フランス語しか話せない人もたまにいます。
契約を決めたら?まずは契約期間の交渉を
借りることを決めたら、すぐに先方に伝えましょう。ベルギーの賃貸契約は早い者勝ち。悩んでいるうちに他の人が契約してしまっていた、ということもありえます。
契約が決まったら、まずは契約期間を確認します。ベルギーの賃貸契約期間は3年〜7年です。期間内に契約解除をすると、違約金を支払わなければなりません。
とはいえ、3年もベルギーにいるかどうか分からない方も多いですよね。その場合、次のことを交渉してみることが可能です。
・仕事の都合で国外に引越すことになった場合、違約金無しで解約できるか
ほとんどの家主が合意してくれます。
・次に入居してくれる人を自分で探すのなら、違約金無しで解約できるか
家主によって反応が違います。全員が合意してくれるわけではなさそうです。
・1年契約に変えてもらうことは可能か
かなり低い成功率になります。1年契約に変えるくらいなら他の人に貸す、という家主がほとんどのようです。
ちょっと面倒なベルギーの賃貸契約手続き
ベルギーでの賃貸契約の手続きは日本に比べて少し面倒で、何度も銀行や家主の元へ足を運ぶ必要があります。
保証金支払いのための専用銀行口座を開く
ベルギーでは保証金の支払方法が少し変わっています。家主に直接払うわけではありません。
家主と自分の共同名義で銀行口座を開き、この口座に保証金を払います。この銀行口座はブロッキングアカウントとも呼ばれます。
口座を開くためには自分だけではなく、家主のサインが必要です。賃貸契約が終わり保証金を返金してもらう時も同じです。
住宅保険に入る
住宅保険に加入し、家の契約日までに加入証明書を家主に提出します。
火災や水害をカバーする保険で、年間150〜200ユーロです。盗難被害をカバーするオプションもありますが、加入必須項目ではありません。
銀行で取り扱っているので、保証金用口座を開設するついでに加入手続きをすると便利です。
契約書を読んでサインする
契約書は、フランス語圏ではフランス語、オランダ語圏ではオランダ語です。英語の契約書はありません。
契約書をもらってからサインするまで2、3日待ってもらい、ベルギー人に訳してもらいましょう。ベルギーには親切な人が多いので、翻訳をしてくれるだけでなく契約内容がおかしい箇所は指摘してくれます。
無事契約が完了したら、いよいよ入居
入居初日は家主と一緒に家の状態を細かく確認します。このチェックはフランス語でEtas des lieu(エタデリュー)とも呼ばれます。汚れや不具合がある場所は、証拠として写真を残しておいてもよいでしょう。
退去時にもEtas des lieuを行います。不具合があり修繕が必要な場合は、保証金から費用が差し引かれます。
まとめ
ベルギーでの部屋探しは、日本とはかなり異なります。市役所の対応が住む地域選びに影響するとは、日本では考えられないことですよね。
日本だけでなく他の国とも違うことはたくさんありますが、ポイントさえ知っておけばベルギーでの部屋探しも難しくはありません。
ベルギーにはすてきな部屋がたくさんあります!楽しみながら、良い部屋を見つけてください!
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