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南フランスで生活!ニースでの1ヶ月の生活費シミュレーション

ニース

フランスで生活を始めようとしている方にとって、フランスの物価や家賃は気になるところですよね。

フランスでの生活費と言っても、パリと田舎では物価は多少違いますし、南仏でも海辺の家と郊外の家では家賃は大きく異なります。

現在私はニース市外で二人暮らしをしていますが、以前はニース市内で一人暮らしをしていました。

これから留学や仕事で渡仏される方も多いと思いますので、ニース市内で一人暮らしをする場合の1ヶ月の生活費を、実際の私の体験も含めてシミュレーションしていきます。

目次

フランスでの給料

ユーロ

生活する上で、収入は重要なポイントになりますよね。まずはフランスの給料事情をお話ししましょう。フランスで働く日本人に多い職種は、寿司職人や料理人、店の販売員や飲食店の接客係などです。

専門職である寿司職人や料理人は、一般的に給料が良いと言われています。一方、販売員や接客係などは、給料は最低賃金で支払われる場合がほとんどです。基本給が安いということです。

この最低賃金は国が定めており、SMIC(スミック)と呼ばれています。

このSMICは毎年1月1日に改訂されます。ちなみに2017年度の最低賃金は額面で時給9.76ユーロ(約1,170円)、週35時間労働として月給1,480.27ユーロ(約177,600円)です。

手取りは、会社や職位などによって異なりますが、平均的に社会保険料等2〜3割を引かれた金額になります。日本でいう一般職の初任給と同じくらいですね。多い額とは言えません。

しかも賞与はない会社が多く、あっても数万円ほどの微々たるものだと聞いています。

ニース市内の家賃

ニース市内とその近郊の家賃は、フランスでも高い方だと言われています。一人暮らしであれば、約20平方メートルのワンルームだとして、家賃は600ユーロ前後(約72,000円)です。

フランスでワンルームのことをStudio(ステュディオ)と言います。学生や一人暮らしの社会人が借りる場合が多いので、基本的に家具付きです。

私がStudioを借りた時は、家賃540ユーロで、ソファーベッド、テーブル、椅子、洗濯機、冷蔵庫、電子レンジが付いていました。部屋によってオーナーが異なるので、食器や調理器具が付いている場合もあります。

最も家賃が高いのは、中心街の海沿いのアパートです。ワンルームで1,000ユーロは軽く超えます。

ちなみに家賃は、管理費(Charge)が含まれた金額で提示されています。

ニースでの水道光熱費

水道代は、家賃に含まれている場合がほとんどです。

電気代は別払いで、建物によって異なりますが、20平方メートル前後であれば平均的に30ユーロ程です。

電気を使った分だけ毎月請求される日本とは違い、フランスは1年間同一料金です。毎年12月に精算され、電気使用量のトータルが多ければ追加請求、少なければ返金されます。

同時に、翌年の料金改訂が行われます。実際に1年間使用した電気量が多ければ値上げされますし、少なければ値下げされます。

少しでも電気代を節約したい方は、電気代の安い時間帯(Heures creuses)に電力を使うことをおすすめします。

この時間帯は建物によって異なりますが、私のアパートは22時30分から6時30分までが低料金でした。さすがに夜中に掃除機をかけたり、洗濯機を回したりするのは近所迷惑ですが、上手く利用すれば経済的です。

ちなみに、この時間帯は請求書に明記してあります。

ニースでの食費

食材

日本だと、一人分の材料を買って自炊したら結局外食した方が安かった、ということがありませんか?フランスでは、ひとりでも外食するより自炊する方が断然経済的です。

吉野家や大戸屋などのように、しっかり食べられて安いチェーン店はないので、外食するとそれなりの出費になってしまいます。

レストランに行けば最低10ユーロ(約1,200円)はかかります。観光客目当てのレストランに入ればそれ以上かかってしまい、大きな出費になります。

安く済ませたければ、ファーストフード店やケバブのお店がありますが、毎日食べるとなると体に悪いですよね。

南仏は、何と言っても果物や野菜が大変安いのです。しかも量り売りなので、1個から買うことができます。

季節や日によっても異なりますが、例えばズッキーニが1本40ソンチーム(約50円)、トマトが1個30ソンチーム(約40円)などと、とても安く購入できます。

実際に、とある日のマルシェでの買い物を写真に撮ったのでご紹介しましょう。買った物は、ナス、キュウリ、大根、フェンネル、玉ねぎ、レモン、ネギ、バナナです。

野菜

全部でいくらだと思いますか?

なんと、これ全部で4.42ユーロ(約530円)なんです!

ミネラルウォーターも、安いものであれば6本パックで1.5ユーロほどです。ワインやチーズは破格で、5ユーロも出せば美味しいワインが飲めますし、チーズは1ユーロちょっとで買うことができます。

しかし魚は高く、鮭の切り身が300gで約10ユーロ、マスが2匹で約7ユーロなどです。生鮮、冷凍ともに高めです。

私が一人暮らししていた時は、自炊での食費は月に約100ユーロでした。

ニースでの日用品費、雑費

日用品の値段は、平均的に日本より高めです。

物によってはかなり高いものもあります。例えば、紙製品。トイレットペーパーが12ロールで約4ユーロだったり、ティッシュが1箱1ユーロ以上します。

洗濯洗剤は驚くほど高く、平均的に1本4ユーロはします。日本でも有名な「アリエール」は、液体のもので約8ユーロ、ビーズボールのものは10ユーロを超えます。また、日本では100円で買える乾電池も、こちらでは6〜8ユーロします。

衣料品は店舗にもよりますが、日本より安めと言えます。日用品などにかかるお金は個人の生活スタイルによって大きく変わると思いますが、私は月に100ユーロくらい出費していました。

ニースでの交通費

電車

ニースで生活する上で何が一番助かるかと言うと、それは交通費が安いことです。

ニース市内はバスが網羅していますが、どこまで乗っても料金は加算されず、一律「1.5ユーロ」なのです。トラム(路面電車)も同じく一律1.5ユーロで利用できます。

ですから、市街から離れた場所でも3ユーロあれば家から往復できてしまうというわけです。

毎日バスを利用する方は、定期券を買えばもっとお得になります。例えば学生だと月28.60ユーロ、会社員だと月32.60ユーロです。

一方、電車は高めなので、バスやトラムを上手く利用するのがおすすめです。

ニースでのインターネット代

フランスで大きなプロバイダーと言えば、SFR、Bouygues Telecom、Orange、Freeが挙げられます。

以前は各社とも月額約40ユーロが平均的でしたが、最近は競争が激しく、増々値下げされています。

例えばSFRでは、最初の1年間は月額19.99ユーロ、それ以降は月額34.99ユーロというプランを出しています。Bouygues Telecomも、最初の1年間は月額19.99ユーロ、それ以降は月額26.99ユーロというプランを出しています。

ニースでの携帯電話代

携帯電話料金は会社によってまちまちです。

例えばSFRでは、インターネット50G、SMSと電話かけ放題のプランで月額35.99ユーロ。インターネット100MO、SMS使い放題、電話2時間までのプランで月額7.99ユーロです。

Freeでは、インターネット、SMS、電話すべて使い放題で19.99ユーロのプランを出しています。インターネット50G、SMS使い放題、電話2時間までのプランで月額2ユーロです。

プリペイド携帯を使う方法もあります。安いものだと携帯電話がSIM込みで20ユーロで購入でき、あとはプリペイドカード(Carte prépayée)を購入してチャージすることができます。

上記のように、料金プランや会社によって金額が大きく変わってきますので、ご自身の都合に合わせて慎重に選ぶことをおすすめします。

ニースでの交際費

バー

夜、仲間とバーで1杯なんてこともあると思います。バーでお酒を飲むと、ビール1杯約4ユーロです。食事もしてお酒も飲むとなると、30〜40ユーロくらいになるでしょう。

フランスの銀行口座維持料

忘れてはいけないのが、銀行の口座維持料。

これは、どこの銀行でも口座を持っているだけでかかる費用です。銀行によって異なりますが、平均的に年約20ユーロと言われています。

私は銀行口座を開いた時、フランス語があまり話せなかったので、無駄なプランを付けられてしまっていたようです。毎月10ユーロ程引き落とされていました。

ちなみにインターネットバンクでは、口座維持料は無料です。

まとめ

それでは、以上のことから合計を出してみましょう。

  • 家賃:600ユーロ
  • 水道光熱費:30ユーロ
  • 食費:100ユーロ
  • 日用品費、雑費:100ユーロ
  • 交通費:30ユーロ
  • インターネット代:20ユーロ
  • 携帯電話代:8ユーロ
  • 交際費:80ユーロ
  • 銀行口座維持料:2ユーロ

合計970ユーロ(約116,400円)

一人暮らしの場合、1ヶ月970ユーロ程の出費になるでしょう。お金の使い方には個人差がありますので、おおよその目安にしてください。

外食や嗜好品を減らしたり、スーパーマーケットでセールになっている物を買ったりと、努力すればさらに節約できるはずです。

またフランスはアロカシオン(手当金)が充実しており、条件を満たせば住宅手当などが受給される場合もあります。

ちなみにアロカシオンの内容によって管轄機関が異なりますが、住宅手当であれば、家族手当金庫であるCaisse d’Allocation Familiales、通称CAF(カフ)から支給されます。

前述した最低賃金の収入だとしても、貯蓄はできますね。

1ユーロ=約120円

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この記事を書いた人

36歳にして語学留学を決意。16年務めた会社を潔く辞め、フランス語会話力ほぼゼロで単身渡仏。
何とかなる精神で山谷乗り越え、1年で帰国のはずが、フランス人との運命の出逢いによりニースに根を下ろす。

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