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イタリアのホームパーティ、心構えとその楽しみ方

乾杯

海外で暮らし始めると、それなりに人付き合いも増えてきます。何より嬉しいのは、家に招かれるようになる事です。家に招かれるという事は、その人に信頼されたも同然、喜ばしい限りです。

海外生活では、現地の人達との交流はとても大事です。良い付き合いが増えれば、イタリア生活はもっと充実し、楽しくなってきます。アメリカのホームパーティが盛大だとよく耳にしますが、イタリアも負けていません。

そこにはイタリア流の盛り上り方があり、それなりの心構えが必要なのです。

目次

イタリア流ホームパーティとは

パーティ

イタリアは南北で生活習慣や人柄が少々違います。そのためホームパーティの雰囲気も南下するにつれだんだんおおらかさを増し、家庭的な色がより濃くなるように思えます

北はミラノの洒落たものから、南はシチリアのアットホームなものまで、ホームパーティのスタイルも地域によって様々です。しかし、イタリア全体に共通するのは、いつも誰にでもウェルカムな寛容さがあるという事です。

スタイルやカテゴリーの違いはあっても、イタリア人特有の人の良さで、誰でも温かく迎えてくれるのが、イタリア流ホームパーティと言えるでしょう。

友だちが誰かを連れて来る、その誰かがまた知らない人を連れて来る。そして知らない間に大人数になっており、帰る頃にはあの人誰だった?みたいな事はしょっちゅうあります。

日本でこんな事になったら、人数分の食事しか用意してない!と、主催者はパニックになるでしょう。しかし、イタリアの台所は凄いです!予期せぬ人数であろうと色んな食べ物が次から次ヘと現れて来るのです。さすが、食の大国イタリアです。

家族ぐるみのホームパーティ

パーティ

南部のホームパーティの経験ですが、友だち同士のパーティに、その家族や親戚が普通に乱入してくるのです。親や兄弟からお爺ちゃんお婆ちゃんまで、皆でワイワイ飲んだり踊ったり、かなりアットホームです。

なぜか自然と馴染んでおり、何の違和感もありません。むしろ楽しさは倍増です。さらに、たまたま通った近所の人までいつの間にか隣に座ってる、なんて事もよくあります。

ラフで気取らない、そして家族ぐるみで楽しむパーティ、それが南部の特徴とも言えます

ミラノ風ホームパーティ

ホームパーティ

逆にミラノはハイクラスなホームパーティも多く、着る服に悩む事もあります。ホームパーティなのに、敢えてドレスコードを決め、お洒落を楽しむ場合もあります。

時にはテーマありの、仮装パーティやDJを呼んだ本格的なイベント、ダンスパーティだったり、洒落たパーティが多いのもミラノ風です。

ホームパーティとはいえ、年齢や階級によって大きな差があるので、TPOに合わせて対応しないと恥ずかしい思いをします。気軽に誘われて、内輪だけのパーティだろうと行ってみたら、50人近く居た!なんて事もよくあります。

これも広い家が無ければ、あり得ない話なので、リッチなミラノ風の特徴でしょう。結局知らない人だらけで居心地が悪く、つまらなかった経験も多々あります。ミラノでは仕事上で誘われる事もあり、たまに社交辞令もあります。

社交辞令とは知らず、のこのこ顔を出したことがありますが、それでも温かく迎えてくれました。ミラノでもそこはイタリア流、人柄の良さは変わりません。

結局は、つまらない思いをしたくなければ、自分から知らない人に話しかけて、その輪に入れば良いだけなのです。南部は自分から声をかけなくても引っ張り込まれますが、ミラノでは自分から飛び込まないと楽しめないホームパーティもあります。

誘われた時のマナー

パーティ

イタリアの時間にルーズなところは有名ですが、あながち噓でもありません。もちろん、日本人より正確な人もいますが、大半の話をすれば、ルーズが当たり前にまかり通ります。

私も何度かホームパーティを開きイタリア人を誘いましたが、一人目が来るのが大体30分遅れ、半分強揃うのが1時間後、全員がテーブルに着く頃には2時間以上遅れているのも普通です

初めのうちはこのルーズさにイライラしていました。せっかくの料理は冷めるし、段取り通りも行かない。更に遅れて来ても悪びれた様子もない、そんな態度にちょっと腹立たしい感情も抱いていました。しかし、これがイタリアの習慣なのです。

誰も遅れて来た人を責めたりしない、至って普通の対応なのです。そう頭を切り替えると、楽になります。誘った時間から料理を始める、いつも1時間くらい逆算して行動すれば良いだけなのです。時間通りに来る友だちも稀にいます。

その時は一緒にお喋りしながら料理したり、先に飲み始めたり、ルール無く気さくな付き合いができるのもイタリアの良さです。

イタリア人は、ちゃんともてなされる事を期待しているのではなく、ホームパーティを楽しむために来ているだけなのです

ワインやデザートを持参する人もいれば、花やプレゼントを持参する人、好きな音楽を持参する人、何かを持って行く決まり特にありません。

しかし、誘ってくれた人に気持ちが伝わる何かを用意するのは大事なマナーでしょう。そして、せめて10分くらいは遅れて行くのもイタリアでは常識です。早く着き過ぎに注意です。

なかなか帰れない挨拶合戦

乾杯

パーティも終盤、誰かが「そろそろ」と腰を上げないとお開きになりません。そして何人かが帰っても、誰かが居残るケースもよくあります。誘う側は朝までコースも覚悟した方が賢明でしょう。

そして、お開きになったとしても、ここからが長いのです。みんな一人一人ハグをし、キスの挨拶合戦が始まります。ちょっとした会話がそこら中で始まり、なかなか帰れません。お開きになってから30分位は続く、この挨拶合戦もお決まりの光景です

まとめ

ホームパーティは海外生活には欠かせない社交の場です。そこで、出会う人と無二の親友になる場合もあります。初めの頃は言葉の壁で躊躇するかも知れませんが、イタリア人は全く気にせず、耳を傾けて話を聞いてくれます。

もし誘われたら思い切って参加してみて下さい。きっと温かく仲間に入れてくれるはずです。

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この記事を書いた人

海外就職・海外求人マッチングサービスGuanxiを運営しているIT企業。
世界各地をお仕事で飛び回っています。

世界各地で滞在し、見たもの、感じたもののリアルを届けます。

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