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カンボジアでの仕事中に起こったあんなハプニング、こんなトラブル

ハプニング

海外での仕事は毎日がハプニングの連続です。私が住むカンボジアはぐんぐんと発展していますが、サービス面でまだまだムラがあるように感じます。

以前、シェムリアップにある三ツ星ホテルにマネージャーとして勤めていました。良い意味でアットホーム、悪い意味でジャングルのように自由なところで、スタッフは伸び伸びと過ごしていました。

着任した当初からあまり明確なルールが設けられていなかったこともありますが、自分の感情に素直なスタッフが多く、日本では考えられないような珍事件もよく起こっていました。

※1USドル(以下ドル)=約115円

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目次

カンボジアでの仕事トラブル1. 従業員が急に休む

海外あるあるでよく聞く方も多いかもしれませんが、当日の朝6時頃に電話をしてきて、今日は休むと突然申し出るスタッフが本当にたくさんいます

体調不良のことももちろんありますが、「遠くの村で結婚式があるから行かなければいけない」とか「お父さんの漁を手伝いに行くから実家に帰る」とか「なぜ前もってわからなかったの?」と突っ込みたくなる理由も多々あります。

代理を立てるルールを徹底

休む人がいると、例えばハウスキーピングならば、普段2人でしているものを1人でこなさなければならないんですね。

残されたスタッフの負担が大きくなり、不満が噴出するので、「同じポジションできちんと代わりの人にお願いしてあるのなら休んでもいい」ことを周知しました。

また、もし代わりが見つからない場合、特に繁忙期に急に休むと罰金2ドル(約230円)というルールを徹底。人員に穴が空いてしまうことを未然に防ぐ工夫をしていました。

カンボジアでの仕事トラブル2. 停電で作業が止まる

カンボジア

こちらもカンボジアあるあるですが、本当によく停電が起こります。これでも以前より安定しているようですが、計画停電などもあり、朝から夕方まで使えないなんてこともザラです。

私が勤務していたホテルでは、ジェネレーターという発電機を使い電気を供給して仕事を続行していましたが、発電に必要なガソリン代が本当に高いです。

約20ドル(約2,300円)で3時間程度しか持たないため、お客様がホテルにいない時には近くのカフェに避難します。移動が面倒とは思いつつ、普段はオフィスにこもりっきりだったので、たまに気分転換するにはちょうどいい時間でもありました。

カンボジアでの仕事トラブル3. 勤務中に職場で酒盛り

カンボジア人はとにかくビールが大好きです。昼間から集まってはビールを飲み、楽しくおしゃべりをしています。

自宅の前やトゥクトゥク(三輪タクシー)の中、ハンモックレストランなど場所は様々ですが、私が勤務してまもなく、ホテルの敷地内で騒がしく宴が始まるようになりました。

悪びれないのは彼らの文化

「なんでそんなこと始めるの?」という怒りを抑えながら止めに行くと、「お客さんがいないし仕事が終わったから飲んでもいいと思った」というあっけらかんとした答えが返ってきます。

日本人もレセプションスタッフもまだ仕事してるわ!というのをオブラートに包んでやんわりと伝え、前述の急な休みと同様に罰金制度を設けてからは宴が開かれることはなくなりました。

悪びれる様子がないのはカンボジアの文化なので、注意はしたものの頭ごなしに否定して怒らなくて良かったと思っています。

カンボジアでの仕事トラブル4. 外部スタッフがチップを要求

私たちのホテルにはスパが併設されていましたが、スパスタッフが3人しかいなかったため、お客様が多い時にはアウトサイド(外部)のスパからスタッフを呼び寄せて施術を行っていました。

外部スタッフについて技術面でクレームを受けたことはありませんでしたが、愛想があまり良くないのが難点と考えていた矢先、スパを終えたお客様が大激怒していると内線で連絡が入ります。

クレーム当然の接客に謝罪するも・・・

慌ててお客様のもとへ飛んでいき、何があったのか伺うと、「チップを要求された!」とのこと。確かにチップは気持ちの問題であり、スタッフからせがむものではないのでこちらに非があります。

それだけでなくさらに、スパの部屋の冷房が効きすぎていること、スタッフが施術中に私用電話で話していること、英語が通じないことなどが積もり積もって爆発したようでした。

聞けば聞くほど「確かに」としか言えず、ただただ平謝りするのみ。なんとか許してもらったものの、当のスタッフ本人に悪びれる様子はありません

当然、そのアウトサイドからスパスタッフを呼び寄せることは二度とありませんでした。

カンボジアでの仕事トラブル5. 予約の情報が「boy」のみ

ある日の夜、仕事を終えて帰る前にレセプションに挨拶しに行くと、なにやらスタッフが困惑した表情をしています。

聞くと、「レセプショニストから引き継ぎを受けたが、メモにbooking boyとしか書いていない。いつ、何泊するのか、何人なのか、連絡先もないし部屋の指定、金額も書いていない。どうすればいい?」とのこと。

ものすごい情報の少なさに呆れつつ、すぐに昼にスタンバイしていたレセプショニストに電話すると、「電話で空き状況を聞かれただけだから予約が入ったわけではない。そのままでいい」そう。

スタッフに任せたのは自分の責任

それ以上何の情報もないため半信半疑のままそこで話は終わりましたが、後日、電話の主と思われるお客様から怒りの電話が入りました。

「空き状況を確認して電話をしてくれと言ったのに何の音沙汰もないけどどうなっているんだ!」とご立腹です。

結局、お客様の方からお断りされましたが、そのスタッフを信用して1人でレセプションに立たせてしまったのは私の責任なので、あの時は自分の力不足と連携を取ることの難しさに落ち込みました。

カンボジアでの仕事トラブル6. ご飯戦争勃発

食事

ホテルでは、スタッフミールと呼ばれるまかないが毎日用意されます。お昼に全員分を大量に作り、午後から出勤してきたスタッフもそれを食べます。

配分を間違えると足りなくなってしまうため、後から出勤して来たスタッフの怒りが爆発します。

気にしないスタッフは勝手にお米を炊き、支障が出ない程度に好きに作って食べてくれるので良いのですが、ある女性スタッフはよほど頭に来たのか「キッチンに鍵をかけるか日本人のオフィスで個別に分けて保管してほしい!」と意見をぶつけて来ました。

さすがにそこまでしなくても……と、なだめて事なきを得ましたが、確かに貴重な一食。ミーティングで周知し、トラブルは減りました。

カンボジアでの仕事トラブル7. 職場はカフェ代わり?

休日でも出勤してくる男性スタッフがいたのでなぜ来るのか尋ねると、「仕事が好きだから気にしないでください!」という元気な返事がありました。

給料が出るわけでもないのに偉いなぁと感心していたのですが、後日、彼が休みにも関わらずいつも来て昼のまかないを食べていることが気に食わないと、他のスタッフたちから不満が出てきました。

よくよくスタッフ達から話を聞くと、彼は出勤はするが仕事をするわけではなく、涼んでyoutubeを見ているだけということが判明。カンボジア人の家にはwi-fiがないところも多いため、カフェ代わりになっていたようです。

当然厳重注意し、休みの日に出勤することを禁止しました。

カンボジアでの仕事トラブル8. 従業員同士の喧嘩

新しく人を採用する際、新規で探すと素性がよくわからないので、スタッフづてに紹介してもらうことがほとんどです。

その場合、スタッフの家族や親戚、友人などになるのですが、すぐ見つかるメリットがある反面、そのグループの1人が辞めると芋づる形式にどどっと辞めてしまうデメリットもあります。

知った仲だからこそ衝突

また、親戚や家族ともなれば遠慮がないため、気がつけば喧嘩していることもしばしば。特にカンボジア人女性は気が強いため、一度喧嘩が始まってしまうと長期戦となり、1ヶ月や2ヶ月口をきかないなんてこともあります。

最初は心配して仲裁に入っていましたがキリがないため、ある時以降は放置するように。それでも自分たちで解決してくれるので、あまり気に留め過ぎても良くないことを学びました。

逆に、男性スタッフ同士のトラブルは少ないように感じます。

カンボジアでの仕事トラブル9. 経費の水増し

これはちょっと笑えないのですが、ホテルを運営していく上ではとにかく経費がかかります。家賃に加えてスタッフの給料、光熱費、修繕費など、毎月頭が痛くなります。

着任した時は、基準というか相場があまりよくわからなかったので言われるがままに支払っていたのですが、ある時、カンボジア人スタッフから請求された洗剤代の伝票に目を通すと1ヶ月で530ドル(約61,000円)。

「ちょっと待って、これってすっごく高くない?」そう思い昔の伝票を引っ張り出して見比べてみると、300ドル(約35,000円)も高くなっています

増額分はどこに消えた?

部屋数が多くなったわけでも、お客さんの数が増えたわけでもないのにおかしくないかとスタッフに執拗に聞いた結果、翌月以降は250ドル(約29,000円)となり、その後それ以上値段が上がることはありませんでした。

信用していたスタッフだけにポケットに入れていたとは考えたくないのですが、手書きの伝票なので誤魔化すことはできてしまうんですよね。

水増しした伝票を業者からもらう代わりに賄賂を渡していることも十分あり得るので、100%スタッフを信じることはしない方が良さそうです。

まとめ~巻き込まれているうちに慣れてくる

ここで紹介したハプニングやトラブルは、カンボジアのホテルに勤めていた私が体験したほんの一例です。

長く海外で過ごしていると日々何かしらのトラブルが起こりますが、もれなく耐性がついてくるのでご安心ください。日本で社会人として真面目に働いた経験がある人なら、絶対に乗り越えられるはずのハプニングばかりです。

巻き込まれている最中はストレスに感じると思いますが、自分の中のネタ帳が増える感覚で、気負わずにトラブルに立ち向かってみてくださいね。いつか必ず笑って話せる日が来るはずですよ。

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この記事を書いた人

三十路で初海外転職、初カンボジア。前職は百貨店でジュエリー販売。好きなことは遺跡巡りとバイクでの遠出。
まっすぐで裏のないカンボジアの子供たちの笑顔に心を打たれ、カンボジア人と結婚して家庭を作りたいとひっそり考えるようになった今日この頃。

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