私はドイツのいち公務員として市立劇場に勤めています。私たちの職場では毎年、全員がほぼ同時に夏休みに入ります。
今年2017年は7月16日から8月22日までが公式の夏休みとなります。日本の職場ではちょっとあり得ない休暇の長さですよね。
この長い長い夏休みを私がどのように過ごしているのか、今年のプランを例にとって、南イタリアで過ごした長期休暇の前半戦をご紹介します。
目的地を決めるまで
※カピートロ(Capitolo)の海に浮かんで過ごす一日
私は毎年夏休みの一部を共にするメンバーと、年明けごろから夏の予定を組み始めます。地中海にすっかり惚れ込んでしまっている私たちの行く先は「美しい海」の一択です。
問題はどこの海に行くかです。
シチリアも大好きですが近年移民問題で揺れに揺れているため、泣く泣く候補から外しました。
これまで未上陸のサルデニアにも心惹かれましたが、観光地化されすぎていてどこもかしこも混んでいること、何をするにもシチリアの二倍のお金がかかることなどを理由に断念。
最終的にプーリア州へ行くことで合意しました。
食・文化・海の三拍子揃ったプーリア州へ
プーリア州は何と言っても美味しいものの宝庫です。そして世界遺産に登録されているアルベロベッロもありますし、何と言ってもプーリア州の東海岸は「紅の豚」の舞台となったアドレア海です。
大都会には興味のない私たちは、なるべく人でごった返していない町を選びたかったので、バーリやブリンディジなどの有名都市は却下でした。
食・文化・海と三拍子揃って文句なし!知名度も周辺の都市と比べてグッと下がるということで、旅の拠点はプーリア州東海岸の小都市モノーポリに決定しました。
美食天国プーリア州への恋
プーリアは三方を海に囲まれた、イタリア南部の州です。
「長くつのかかと部分」と表現すればわかりやすいでしょうか。なのでもちろん豊富な海の幸に恵まれ、山間部も多いことから山の幸を味わうこともできます。
この「きっと美味しいものがたくさんあるはず」という私たちの予想は大いに的中しました。
グルメの宝庫
新鮮な魚介類の生パスタなどはもちろんのこと、いつも食べていた生ハムまでもがレベル違いの美味しさです。そしてプーリアに来たなら食べなければいけないのがブラータ・チーズ(Burrata)!
こちらはプーリア州の名産品で、良質のものは賞味期限がとにかく短いため、日本はおろか近隣のヨーロッパ諸国にすら輸出困難という代物です。
もちろんスーパーなどで売られている安価なものは海外にも出回っていますが、本物の生ブラータを味わうにはイタリアに来るしかありません。
美味しい!そしてリーズナブル
現地で知り合ったプーリア人が勧めてくれるレストランはどれも最高に美味しく、そしてとってもリーズナブルでした。お会計が運ばれてくる度に、「ちゃんと計算したの?」と疑問に思うほど安いんです。
毎食毎食はち切れんばかりに美味しいものの数々をいただき、幸せとはこのことか!などと言い合いました。
美しい海
※夕暮れ時にはピンク色に染まる空が印象的です。
モノーポリからカピートロにかけての海岸には、大小さまざまなビーチが数多く点在しています。ビーチに沿って歩いて行って、自分のお気に入りを見つけるのも良いでしょう。
私たちは事前にイタリア人からの口コミでチェックしていた「知る人ぞ知る」ビーチに真っ先に向かいました。
そのポルト・ヴェルデという小さなビーチは、モノーポリ旧市街から徒歩だと15分から20分くらいの道のりです。
バスでも簡単に行くことができるので、荷物が多いときや日差しがきつい日にはバスも便利です。
カラッとしていて過ごしやすい
南イタリア全体に言えることですが、気温は30度を超えても湿度があまり高くないため、日本の夏のように息の詰まるような暑さはありません。日差し対策さえしっかりしておけば、日中歩き回っても支障がない程度です。
私たちは毎日ビーチを変えて、ダラダラ寝そべっては海水浴というルーティーンを繰り返し、一日何時間も海を満喫しました。
地元の人々の親切に感動
※波の高い日の翌日だったので、藻がたくさん打ち上げられていました。
温かい人々との出会い
モノーポリのもう一つの魅力は、土地の人々の温かさです。5日間も滞在していればどんどんと知り合いが増えていき、みなさん様々なシーンで手助けをしてくれました。
車を持っていなかった私たちは、周辺の観光スポットへ行くときには少々苦戦しました。バスや電車で移動はできるものの、なぜか時刻表がネットに乗っていない路線がとても多いんです。
そのように、わからないことがある度に宿のオーナーに助けてもらいました。彼は嫌な顔ひとつせず、1聞けば10の回答をくれました。本当にお世話になりました。
宿はディモーラ・デル・ソッリーゾ(Dimora del sorriso)というB&Bです。広くておしゃれで清潔で、大満足な拠点となりました。
便利なアクセス
モノーポリへ行くにはバーリ国際空港から車移動になります。
私の住んでいるドイツの町からすぐ近くの、フランクフルト・ハーン(Frankfurt Hahn)空港からバーリへLCCが飛んでいるのもとてもうれしいポイントです。
もちろんイタリア国内の主要空港や近隣諸国ともLCCでつながっていますし、便数も多いので飛行機の時間も選べ、とても便利です。
まとめ
美食天国に美しい海と優しい人々。もう本当に言うことなしのバカンスを過ごすことができました。観光客の姿も多く見られましたが、東洋人の姿はほとんど見られませんでした。
イタリアの有名観光都市は夏中どこも込み合いますが、モノーポリではまだゆったりとした休暇を過ごすことが出来ますよ。南イタリアのスローライフを、一度モノーポリで体験してみては?
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