グルメ文化の育つベトナム!ベトナム人の食生活はどうなってるの?

ベトナム 東南アジア

ベトナムでベトナム人と仕事や生活をしていく上で、彼/彼女らの「食」に対する感覚を知っておくことは必要不可欠です。一緒に暮らすわけではなくても、仕事や人間関係に関係してくるからです。

今のベトナムは、経済発展が急激に進んでいます。「食」に関する事情も時事刻々と変わっており、興味深い状況にあると言えます。

ベトナム人とごはん

ベトナムは、米を主食とする農業国です。その部分では、日本と変わりません。

ただ、日本以上に米を食に取り入れています。ベトナムでよく食べられているフォー(Phở)、ブン(Bún)などの麺は、米の粉から作られています。

また、日本では米を日本酒にしていますが、ベトナムの地方ではもち米を使って各家庭で酒を作り、飲んでいます。

ベトナム語での挨拶の仕方として、「ご飯食べた?(ăn cơm chưa?)」という言葉があるくらい食が生活に密着した存在であると言えます。

ベトナムの食卓

ベトナムの食卓

地方に暮らす大家族では、床にゴザを敷き、車座になってご飯を食べます

車座の中心には、おかずが大皿に盛られ、その大皿から各々がそれぞれ自分の分を取って食べるというスタイルです。

来客があった場合などには、複数のゴザが敷かれ、ゴザごとに車座になりご飯を食べます。

来客時は、酒を飲むことが多いですので、自然とお酒を飲む男性の輪、お酒を飲まない女性の輪という具合に分かれます。

あまりお酒を飲まないベトナム人女性

ちなみに、ベトナム人女性はあまりお酒を飲みません。飲めないわけではなく、いわゆる「ザル」と呼びたくなる人もいます。

男性と同じペースでお酒を飲むと、飲み過ぎてしまうのと、家での会食の際は、後片付けや子供の世話があるため、あえて飲まないのだと思います。

そのような心配がないとき、例えば独身女性であったり、知人の結婚式や特別な人との会食の際は、女性も一緒に飲んでくれます。

ベトナムで食べられるもの

ご飯のおかずとしては、

  • 焼き豚
  • 牛肉と野菜の炒め物
  • ジャガイモの煮物

など日本で食べられているものに似た料理が出ます。しかし、一般に入手できる食材以外にもやぎや犬・猫、蛇、昆虫などもよく食べられています

特に、やぎや犬などは、酒を飲みながら食べる料理として特にベトナム北部ではポピュラーな食べ物です。

昆虫類をつまみに

昆虫類も、ビアホイ(Bia Hơi)と呼ばれる日本のビアガーデンのような店でビールのつまみとして提供されています。

日本でも、地方によっては、イナゴやバッタ、蜂などを食べますが、ベトナムでは比較的一般的に食べることができます。

筆者の同僚には、1980年代生まれの従業員が多くいました。小さい頃はベトナムという国自体が貧しく、十分にご飯を食べることができなかったようです。

そんな中、ネズミや蛇を捕まえては食べていたそうです。

犬は食べなくなってきた

一方で、1990年代以降に生まれた若い世代の人と話している時に、「犬を食べますか?」と聞くと「犬は家族だから」とか「犬は可愛いから」ととってつけたようなセリフとともに、「食べない」「食べたことはない」と切り返されることが多くなっています。

それだけ食生活が豊かになり、食べるもの自体が変わりつつあるということなのだとしみじみと思っています。

ベトナム人の間食

ベトナム人の間食

食生活が豊かになって来たのにもかかわらず、ベトナム人の食に対する欲求は以前と変わらないままのようです。

そのためか、町のいたるところで、一日中何かを食べている人たちを見かけます。子供ではなく、立派な大人が、スナック菓子やら、ひまわりの種やらを食べながら店番をしているのです。

貧しかった時代が長かったためか、とにかく「食べられる時に食べておく」という癖があるように筆者は感じています。

おそらく、一昔前であれば、食べられるものの絶対量が少なかったため、それだけ食べても太らなかったのでしょうけど、現代では肥満も増えているようです。

そのため、ジムやダイエットも流行っています。

ベトナムの外食文化

肥満が増えているもう一つの理由は、食生活の欧米化にあると思われます。

カロリーの高い食べ物がスーパーなどで手軽に入手できるようになってきたのと合わせて、ハンバーガーやピザ、ステーキといった欧米の食べ物のレストランが増えているためと考えられます。

都市部では、週末などにこれらのレストランを利用する家族連れも増えており、子供の頃から食の嗜好も欧米化されつつあるようです。

グルメの萌芽

ステーキ

Foody公式サイト: https://www.foody.vn(注意:ベトナム語)

とにかく食べて、生きていかなければならないという時代が終わり、ベトナム人の食に対する意識の中に「グルメ」的な考え方が芽生え始めてきています

ベトナム人が開発した携帯電話アプリで「Foody」というものがあります。Facebookと日本の食べログやぐるなびを合わせたような機能を持つSNS系ソフトウェアです。

自分の食べたものの写真を共有するだけではなく、メニュー、その食に対するコメントや、サービスの内容などをユーザー間で共有できる仕組みが仕掛けられています。

経済的にも豊かになり、より質の高い食文化を求められる環境が整ったベトナムで、かつて日本が作り上げたようなグルメの文化が形成されていくのではないかと期待しています。

まとめ

ベトナム人の「食」に対する意識は、諸外国のそれに比較して高いと言えます。

もともとは、農業国で野菜を中心とした素朴な料理を作り家族で分け合って食べるという文化でした。

しかし、経済発展とともに欧米の食文化が流れてきたことも手伝い、生きるために食べるだけではなく、食を楽しむというような食文化が生まれつつあります。

日本並みのグルメ文化も育ちつつある国、それが今のベトナムです。

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