外国といえども住んでいるのは同じ人間なのだから、どこに行ってもなんとか分かり合いながらうまくやっていけるだろう……と勇気を出して日本を飛び出し、オーストリア・ウィーンに移住して早6年。
住みだした当初のような戸惑いや不安はなくなってきましたが、いまだオーストリアとの文化や考え方の違いに驚くことは少なくありません。
ウィーンに移住し、働いて発見したオーストリア人の特徴をご紹介します。
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オーストリア人は働くことが嫌い
ウィーンで働き始めて思ったことは、「日本人は本当に勤勉で真面目な民族なんだな」ということでした。日本人のように朝から晩まで真面目に働いている人には、ウィーンではあまりお目にかかったことがありません。
地下鉄のラッシュアワーは夕方4時ごろです。こんな早い時間に、サラリーマンは仕事が終わってしまったりするのです。サービス残業など、まずありえません。
日本人根性を出して長く働こうとすると、注意されてしまう始末です。
仕事はあくまで食べるため
日本人は働くために食べる民族と言われますが、オーストリア人は間違いなく食べるために働く民族です。
移住した当初は、怠け者だなあと思っていたのですが、自分や家族との時間を大切にするという面では見習った方が良い部分もあるのかもしれません。
そういえば、電車の中で疲れ果てて眠っている人はここオーストリアにはいません。仕事はあくまで食べるため、プライベートや家族との時間を大切にするのです。
オーストリア人は不愛想だけど怒っているわけじゃない
日本人の丁寧さやサービス精神というものは、世界で誇って良いものであると私は確信しています。どんなに忙しいときでも笑顔を絶やさず案内やサービスをしてくれるような人は、オーストリアにはどこにもいません。
移住した当初は、役所や学校などの各窓口でけんもほろろな対応をされ、何度涙を流したことかわかりません。
日本の温かく、かゆいところに手の届くようなサービスや対応に慣れた人は、ウィーンで突然、人を人とも思わないような雑な扱い方をされてとてもショックを受けることでしょう。
そんな対応にも、人間徐々に慣れていくものです。
他人の気持ちを優先しない
ウィーンの人たちはとても不愛想という印象を受けることがありますが、別に怒っているわけではなく、楽しくもないのにいちいちニコニコする必要はないと思っているだけなのです。
彼らは人を不愉快にさせないために自分の感情を隠したり偽ったりして笑顔を見せることはまずありません。
したがって、そんな対応に臆せず堂々としていた方がむしろコミュニュケーションはうまく取れたりします。
オーストリア人は子育てする人に優しい
ウィーンでベビーカーを押して電車に乗ろうとすると、必ず誰かがさっと助けてくれます。みんな嫌な顔一つせずにスペースを開けてくれ、子供を抱いた人を見かければすぐに席を譲ります。
公共交通機関の中で子供が泣きだしても、迷惑そうにする人を見たことがありません。むしろ、みんな笑ってあやし始めたりします。
ウィーンは、子育てをする人にとても優しい街です。オーストリア人が勤勉過ぎないのが功を奏しているのでしょうか。気持ちに余裕があるのかもしれませんね。
まとめ~新しい発見の中で気づいた日本の良さ
外国で暮らしていると、ただ息をするだけで大変と思ってしまうほどストレスなこともありますが、大人になっても新しいこと、知らないことが毎日次々と起こり、とても刺激的で楽しい一面もあります。
でも私の場合、ウィーンに移住してみて気づいたことは、むしろ日本の素晴らしさや美しさだったような気がします。祖国を離れて外から見ると、中で生きていたときには見えなかったものが見えてくることがあるのかもしれませんね。
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