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イタリアで車を運転するには?イタリア式運転ルールについて

イタリア

イタリアと日本で車を運転してみて感じる違いは、イタリアではドライバーがそれぞれ自分の思いのままに運転をしているという点です。

ウィンカーを出さずに突然急ブレーキで減速して右折したり、主要道路に合流する場面で前の車があまりにもたついていると前の車を待たずに追い越して強引な割り込みをしたりするドライバーが結構います。

びっくりするくらいのんびり走る車もあれば、猛スピードで駆け抜けていく車もある……という、それぞれが自分の運転技術や車にあった運転をするのがイタリア式です。

日本より周りの目を気にせず自分の運転技術に合わせた運転ができるという点では、イタリアのほうが運転しやすいとも言えます。クラクションを鳴らされても焦らず安全運転を心掛けましょう!

目次

バンパーが傷だらけの車が多い理由

バンパー同士がぶつかるのは運転している上で避けられないことだし、バンパーはそもそも多少ぶつかることを前提に作られているものだから、バンパーにぶつけてしまってもそんなに重大なことではないと思っている人が多いからです。

しかし、ぶつけられて傷をつけられた人はもちろん全力で「どこの誰がこの傷を付けたんだ!」と怒ります。反対にいざ自分がぶつけてしまった場合は「まあこれくらいは許される範囲だな」と考えます。

頻繁に起こる当て逃げ

そのため、バンパーの傷の当て逃げはかなりの確率で自分の身に起こります。もちろんきちんと非を認め修理を申し出てくれる人もいます。

縦列駐車をする時も前後のゆとりを考えずに駐車するので、どうしてもバンパーにぶつけないと出られない場合もあります。

その場合は通常ゆっくりこつんと触る程度で車を出すようにしますが、前後の車にガンガンぶつけながら出る強者もいます。そのためバンパーがべこっと凹んだ車が多く走っています。

スーペルストラーダは場所により制限速度がこまめに変わるので注意

イタリアには

  • 有料のアウトストラーダ(Autostrada)
  • 無料のスーペルストラーダ(Superstarada)

という2種類の高速道路があります。アウトストラーダはだいたいの場所において130kmの制限速度が設けられています。

より細かい道路網を持つスーペルストラーダは同じ高速道路でも制限速度は控えめで(110km/時が最高)、カーブなどの危険箇所付近では制限速度が60km/時まで落とされているところもあります。

制限速度の看板に注意しながら運転をするか、カーナビを利用して制限速度を守るようにしましょう。

スーペルストラーダは警察がスピード違反を取り締まるためにところどころに待機していたり、違反が起こりやすい箇所にAutoveloxというスピード違反の取り締まりカメラが設置してあります。

前を走っている車が警察やカメラを発見して突然スピードを落とすことがあるので気をつけましょう。

優先のはずだけど…

道路標識

自分のほうが優先のはずの場面で、相手の車が当然のように停車せずに入ってくることが多々あります。事故になった場合はもちろん優先の人が正しいと判断されますが、頑固に優先を守らなくてもちょっと譲ったほうが安全な場合もあります。

また一般道では車線などの重要なラインが消えている(道路の整備状態が悪い)ため、ストップ(止まれ)が分かりにいくい場合があります。道路標識で分かる場合もありますが、道路標識がない場合もあるので怪しげな場所ではストップしたほうが安全です。

この場合も優先ではない車線を走っている車が止まらずに入ってくる場合があるので、注意が必要です。

ラウンドアバウトでは事故が起こりやすい

小さな接触事故が起こりやすく注意が必要なのは、ラウンドアバウト(環状交差点)です。日本ではまれにしかないタイプの交差点ですが、イタリアでは頻繁に出会います。

イタリアは右側通行なので環状内は反時計回りに車が通行します。すでに環状内に入っている車が優先になるので、交差点に入る場合は左側を確認して車が途切れるタイミングで入ります。無理をしないで気をつけて侵入しましょう。

車間距離が狭い

イタリア人は車間距離を詰めて走るのが好きなようで、空いている道路なのに後続車が後ろにぺったりくっついて走ることが多々あります。

ゆっくり走っているのでせっつかれているのかな?と思うのですが、余裕で追い越せる場面でも追い越さずそのまま後ろにぺたっとくっついて走るので、単にそういう習慣のようです。

車間距離を詰めて車を入れさせない

信号待ちなどの停車でも後続車は結構ギリギリまで迫ってきます。イタリア人は少しでも前の車との間に空間があると、他の車輌に割り込まれてしまうと思っているようです。

もちろん追い越しのために後ろにピタッとくっついてあおってくる車もあります。その場合はぴたっとくっつく以外にも、蛇行して走ったり、ライトをパッシングしてきたりします。

追い越しは自分が追い越す時もそうですが、追い越される時も注意が必要です。追い越してきた車があまり車間距離を取らず目の前のギリギリに入り込んでくることがあったり、また反対車線からも無理な追い越しの車が飛び出してきたりしてヒヤッとすることがあります。

不快な思いをした時はクラクションで意思表示しましょう。窓から手を出して素直に謝る人もいます。

基本的に駐車は頭から入れておしりからでる

いわゆる前向き駐車です。大きな駐車場ではほとんどの人が前向き駐車で駐車します。まず一番の理由は「バックで駐車すると後続車に狙っていた駐車スペースを取られるから」です。

確実に駐車スペースを確保

悠長にバック駐車なんてしてられない、まず前向きで入って場所を確保!です。出る時のことは出る時に考える…というわけです。縦列駐車も頭から入ります。そのため場所を取られる心配がない個人のガレージなんかでは、バックで駐車する人もいます。

また、スーパーマーケットなどでの買い物の際に、前向き駐車のほうがトランクに荷物を入れやすいという理由もあります。

カートは駐車場で返却できるので、買い物した荷物はカートで車まで運びます。その時にトランクまでカートを近づけ荷物を積むことができるので、前向き駐車をするほうが便利なのです。

旧市街に入るときには気をつけよう

イタリアの旧市街地

イタリアの町は中心地である旧市街(centro storico)に車両で入る際に制限がある場合が多いので注意しましょう。ZTL(Zona Traffico Limitato)という看板がある場所からその先は一般車両の通行に制限があります。

許可を得ている車両だけ入れるようになっていて、その他の車両が進入した場合、その場所に設置しているカメラで撮影され、後で違反行為の罰金の請求書が届きます。

ZTLは時間で制限をかけている(日中は不可だけど夜は侵入可能など)ことがあるので、ZTLの標識があってもその範囲内に入れることもあります。

標識の表示にその情報が書かれているのですが、運転しながらぱっと見て判断するのには少々難があるので、この標識を見たらとりあえずその先に進む前に止まって確認する必要があります。

交通違反取り締まり用のカメラは他にも信号機やバス専用ゾーン(一般車両は通行不可)などにも設置されているので注意が必要です。うっかり侵入や違反をしやすい場所に設置されていることが多いので注意が必要です。

カーナビはZTLの情報が反映されていないことがあるので、レンタカーで旅行する方は注意してください。

給油について

ガソリンスタンド

ガソリンスタンドは日本と同じようにセルフのスタンドと有人のスタンドと両方あります。一つのガソリンスタンド内にセルフと有人が分けられている場合もあります。

セルフの支払いは給油機と別の支払い用の機械で支払う場合が多く、先払いしてから給油するタイプが多いです。満タンというのではなく、何ユーロ分という選択式で給油をします。

高速道路のスタンドでは、給油してからお店に入ってレジで給油機の番号を伝えて支払うという形式も多いです。

日本と同じでスタンドの系列会社によって値段が変わるので、安めのスタンドと高めのスタンドでは金額が大きく違います

高速道路のガソリンスタンドや、近くにあまりスタンドのない場所にあるスタンドは割高です。価格設定の低いディスカウントのセルフガソリンスタンドも増えてきています。

ガソリンのイタリア語

ガソリンスタンドでは

  • ガソリン:VERDE(緑)またはSENZA PIONBO(無鉛ガソリンのこと)
  • 軽油:GASOLIOまたはDISEL
  • ハイオク:SUPER

があります。

セルフのスタンドで支払いの機械や給油の機械が動かず、給油できないことがあります。「FUORI SERVIZIO」(故障中、使用不可)と書かれている場合もありますが、書かれていないことが多いです。

自動販売機などの故障はガソリンスタンドに限らずイタリアではあちこちで起こります。

まとめ

大きな町の交通量の多い中心部の運転は、イタリア人でもヒヤヒヤすると言うのでとても難易度が高いと思われます。

しかし郊外から郊外、小さな町から小さな町へならそんなにストレスなく運転ができるので、旅行や留学などで機会がある人はドライブ旅行を試してみることをおすすめします。

景色の良い田舎の宿や地元の人御用達のレストランなどを利用できるので、楽しみが広がりますよ。

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この記事を書いた人

海外就職・海外求人マッチングサービスGuanxiを運営しているIT企業。
世界各地をお仕事で飛び回っています。

世界各地で滞在し、見たもの、感じたもののリアルを届けます。

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