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ニューヨークに行くなら必ずチェックしたい犯罪エリアマップと治安に関する注意点

パトカー

ニューヨークと聞くと治安が悪いというイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。気をつけていても防ぎようのないこともありますが、事前に現地の情報を取り入れておくことは自分の身を守るためにもとても重要なことだと思います。

私もニューヨークに住んで1年目は、刺激的な大都市ニューヨークに住んでいることに浮かれてあまり見えていなかったことがたくさんありました。

この記事では私がニューヨークに住んでから感じたニューヨークの治安や、知っておくと便利な情報などをご紹介したいと思います。

目次

本当にニューヨークは治安が改善されているのか

ガイドブックやインターネットを見ると「昔に比べるとニューヨークの治安はかなり改善された。」というように書かれているのをよく目にします。

しかし、その昔とはどれくらい昔と比べて言っているのか、またその昔から比べてどれくらい事件が減っているのかは日本人の私達からすると判断しづらいと思います。

そこでもう少しわかりやすいように、政府が公表している事件のデータを実際に調べてみました。

ニューヨークの犯罪データ

引用:http://www.nyc.gov/

上から

  • Murder = 殺人事件
  • Rape = 強姦事件
  • Robbery = 強盗事件
  • Fel.Assault = 暴行事件
  • Burglary = 不法侵入・泥棒
  • Gr.Larceny = 重窃盗罪事件
  • G.L.A = 車両の窃盗事件

の件数が表示されています。

一番最近のデータで見れば、2001年から2016年の間に殺人、強盗、泥棒、車両の窃盗が半分、またはそれ以下に減っているのがわかると思います。

この数字の背景には、1990年代のニューヨーク市長でニューヨークの治安回復を目標に掲げていたルドルフ・ジュリアーニ氏の活躍と、2001年に起きた同時多発テロによって市全体のセキュリティー面への意識が高まったことがあるようです。

しかしよく見てほしいのが事件の件数です。事件数が大幅に減った2016年でも未だにかなりの件数が起きていることがわかります。

ニューヨークと東京を比べると

警視庁の公表している東京の2016年の認知殺人事件件数が81件に比べてニューヨークは335件。東京の人口が約9万人、ニューヨークが約8万人とニューヨークよりも東京の方が人口が多いですが、殺人事件件数はニューヨークの半分以下でした。

なかなか数字だけで治安の良い悪いを決めるのは難しいところですが、この数字で見るとどれだけ1990年代のニューヨークの治安が悪かったかがわかります。

その時代に比べれば治安は改善されたとは言えますが、まだまだ日本の安全レベルとは程遠い街だということがわかります。

実際に事件はニューヨークのどのエリアで起きているのか

ニューヨークの治安はエリアによって大きな差が出てきます

私はニューヨークに住んでもうすぐ3年目になりますが、大きな事件に巻き込まれたこともなければ、友人からよく聞くスリやひったくりにもあったこともありません。それは自分が活動するエリアが、事件が少ない場所に偏っているからということもあります。

私の仕事場はチェルシー付近で、住んでいるのがクイーンズになります。もちろんそれ以外のエリアにも出かけることはありますが、主な行動パターンはその2つのエリアに限られてきます。

ちなみにどこで実際に事件が起きているのかを見るには、「Crime map」というニューヨーク州が公表しているマップが便利です。

2016年に起きた全ての事件のデータをもとにされたマップがこちらです。

犯罪マップ

マップには事件が多い部分に色が濃く塗られています

マップを見てみると主に事件が起こっているエリアは、

  • ブロードウェイミュージカルのシアター
  • タイムズスクエアのあるミッドタウン
  • ヤンキーススタジアム
  • ブロンクス動物園のあるブロンクス
  • ブルックリンのプロスペクト公園の東側エリア

に集中しているのがわかります。

逆にクイーンズと、ブルックリンの南側には色があまり塗られていないので事件数は少ないと言えます。

またこのマップでは事件のケースごとのデータを見ることもできます。

殺人事件のデータ

殺人事件のデータ

殺人事件に関してみると、マンハッタンよりもブルックリンの東側に集中しています。

強姦事件のデータ

強姦事件のデータ

強姦事件に関してはマンハッタンのヘルズキッチンと呼ばれるミッドタウンに多く見られます。この近くはブロードウェイミュージカルのシアターや、有名なナイトクラブなどが集まっているエリアです。

暴行事件のデータ

暴行事件のデータ

この暴行事件のマップを見てみると、他のマップとは違って全面に色が塗られています。

このようにニューヨークでは暴行事件は2000件以上も起きていて、暴行事件に関しては広いエリアに広がっているんです。つまりどのエリアにいても、暴行事件に巻き込まれる可能性はあるということがわかります。

このようにどのエリアでどんな事件が起きているのかを事前にチェックすることで、何に気をつけた方がいいのかを考えることができます。

特に旅行者の方などは土地勘のない中で歩き回るわけですから、こういった情報があるのとないのでは自分の身を守るためにも大きな差になると思います。

観光する場所に訪れる時間帯の調節、滞在するホテル周辺の安全性などを確認する際にはおすすめのマップです。

NYC Crime map:https://maps.nyc.gov/crime/

ニューヨークに長期滞在する場合にはどのエリアが良いのか

旅行で来る場合と長期滞在で来る場合では、滞在場所の目的が変わってくると思います。実際にニューヨークで長く滞在する場合は、自分が毎日生活するのに通らなくてはいけない場所の治安を知っておかなければなりません。

私はニューヨークに来てからマンハッタン、ブルックリン、クイーンズに住んだ経験がありますが、それぞれ住んでみて感じたのは、住む場所によって全く雰囲気が違うということでした。

マンハッタン

ニューヨークに来て最初の3ヶ月はハーレムに住んでいましたが、いつもどこか不安を感じていたように思います。

最近ではハーレムも観光客が増加し、今までの危険なイメージから少しづつ脱却しようとしているエリアでもありますが、黒人が多く住む地域ということもあり、日本人一人で道を歩いているとやはりとても目立ちます。

また私はウエストハーレムに住んでいたのですが、ウエストハーレムはCrime mapを見てもわかるようにイーストハーレムよりも事件の多く起きているエリアです。

昼間は特に心配することはありませんでしたが、夜は突然大声をだしてくる人や音楽を爆音でかけながら騒いでいる人たちがたくさんいました

一番不快だったのがアパートメントの入り口にいつも数人の黒人が溜まっていることでした。私の住んでいるアパートメントだけではなく、通り道のアパートメントの前にもよく人が溜まっていました。

私に危害を加えることはありませんでしたが、やはり冷やかされることは何回かありました。ハーレムは変わってきているというのは事実だと思いますが、私が住んでみて感じたのは日本人が滞在する場所ではないかなというイメージでした。

ブルックリン

ハーレムの次は、友人が多く住んでいたこともありブルックリンに引っ越しをしました。ブルックリンといっても、クラウンハイツとベッドスタイの間であまり治安の良い場所ではありませんでした。

もう少しリサーチをしてから決めるべきだったと後で後悔しましたが、ベッドスタイ付近は暴行、強姦事件が多くおきているエリアです。

最初の何か月かは全く不安もなく快適に過ごしていましたが、冬になり暗くなる時間が早くなってから何回か追いかけられたり家までつけられたりということがあった為、引っ越さざるを得なくなりました。

しかしブルックリンでも安全な地域はたくさんあります。Crime mapを見てもわかるようにブルックリンの南側は住宅街が多いためか治安は比較的良いと思います。

クイーンズ

そして最後に引っ越したのがクイーンズです。私が今まで住んだ場所の中では一番安心して過ごすことの出来た場所でした。クイーンズにはアジア人が多く住んでいて、日本人が歩いていても浮きません

私が住んでいたのはエルムハーストという地域で、家族連れが多く学校も近くにありました。そのため変な人が少ないように感じました。

夜中に歩いていてもそこまで不安に感じたことはありませんでした。もちろん夜中に出歩かないに越したことはないですが。

またクイーンズは、人気が高くなっているブルックリンに比べて、手ごろな家賃で比較的広い部屋に住むことができます。他にもアジア人が多いエリアということもあり、アジアンマーケットや安くておいしい中華料理屋さんも多く、買い物にとても便利な場所です。

Crime mapでも事件が圧倒的に少ないのがクイーンズでした。

おすすめのエリア

こういった私の経験からすると、あまりおしゃれな雰囲気ではなくても安全性を重視するのであればクイーンズに住むことをおすすめします。特に初めてニューヨークに留学する方などには、とても住みやすいエリアだと思います。

ニューヨークで気をつけた方がいいこと

それでは被害にあわないようにするには何に気を付けたらよいのでしょうか。100%被害にあわないように避けることは出来なくても、自分からターゲットにならないように心がけることはできます。

男女ともに気をつけること

  • 現金をあまり多く持ち歩かないようにする。
  • 歩いているときにスマートフォン、iPadなどをいじらない。
  • 人にぶつかったら必ず目を見て「Excuse me」と声をかける。
  • 逆にぶつかられて「Excuse me」といわれたら「That’s ok」など返事をする。
  • 夜中はできる限りタクシーやUberなどを使って一人で歩くことを避ける。
  • 道端で配っている配布物はもらわないようにする。
  • お金を外で数えたり、他人から見えるように財布を開かない。
  • どんなにニューヨーカーが信号を無視して渡っていても一緒についていかない。
  • 子供を連れている時は必ず手をつないで行動する。

女性に関しては

  • 露出の多い格好をしない。
  • 男性に近寄られてもニコニコしない。
  • 電車はなるべく人の多い列車に乗る。
  • 高級品を身につけない。
  • なるべく歩きやすい靴をはく。

男性と女性では被害にあうケースが少し変わってきます。男性に関しては、私の友人でも経験した人がいますが恐喝や暴行事件に巻き込まれることが多いです。

また、女性に関していうとナンパだけならいいですが、そこから強姦事件に発展する可能性もあります。

特に日本人女性はノーとはっきり言えない、日本語を話せる外人を信じやすいという風に思われているところがあります。そういったことをしっかり頭に入れておきましょう。

全て基本的なことですが、意外とできていなくて被害にあっている人は多いです。

またせっかくニューヨークにいるのであれば、夜にバーでお酒を楽しみたいという方も多いと思います。バーでは隣に座った人と仲良くなることがよくありますし、そこから仕事のオファーにつながったなどは実際によくある話です。

しかし、あまり信頼しすぎると痛い目にあうのを覚えておきましょう。

バーで気をつけること

  • 自分の荷物は自分の目が届くところに置く、または身に着けておく。
  • 宗教の違い、政治への考え方の違い、意見の違いから口論になることもあるので、あまり親しくない人に自分の意見を主張しすぎないこと。
  • 電話番号をむやみに教えない、はっきりとノーと言う。
  • なるべく人の多い場所に座らせてもらう。

事件が起きてしまった場合は必ず911に電話しましょう

ちなみに日本語で話したい場合は「Japanease interpreter please!」というと日本語の通訳さんが出てくれるので、落ち着いて状況を説明しましょう。

まとめ

ニューヨークの事件

正直言って安全と言われている場所でもスリやひったくりは起きることもあります。どんなに気を付けていても、そういった事件を完全に予測して防ぐことは不可能です。

しかし最低限自分の訪れるエリアの治安情報を把握しておくことは、せっかくのニューヨーク旅行を台無しにしない為にもとても必要なことだと思います。

またここは日本とは違うということをしっかり頭に入れて行動していれば、大きな事件に巻き込まれることはないでしょう。

もしものことを踏まえて海外旅行保険には必ず加入しておくことをおすすめします。また、その場合は治療の受けられる病院の番号をしっかりメモしておくといいでしょう。

せっかくのニューヨークでの滞在を楽しむためにも、万全なリサーチと準備をして行くようにしましょう。

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この記事を書いた人

海外就職・海外求人マッチングサービスGuanxiを運営しているIT企業。
世界各地をお仕事で飛び回っています。

世界各地で滞在し、見たもの、感じたもののリアルを届けます。

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