私は18歳で単身、大学留学のため日本を出ました。留学期間を含め、10年間をオーストラリアのタスマニアで過ごしました。
「自分の国を一度出ること」で、考え方や世界の見方は変わります。世界は広く、日本は世界のたった一つの国に過ぎません。だから、私は皆さんの背中を押したいのです。
「いつか海外で働いてみたい」と思っている方へ、私がどうやってオーストラリアで働く道を模索していったのか紹介したいと思います。
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オーストラリアで働こうと思った理由
大学を卒業すると、同じ大学に通っていた日本人留学生の95%は日本に戻って就職しました。大学で学んだ分野と全く関係のない仕事に就くのが当たり前の日本、私はそれが嫌でした。
かといって「今日本に戻っても、英語以外自分に強みは何もない」と思い、オーストラリアに残りました。「誰にでもできる仕事」に就くより「自分にしかできない仕事」に就きたいと思ったからです。
そのために、もっと専門知識を身に付けたいと考えオーストラリアの大学院に進みました。
タスマニアで卒業後、研究のオファー
自然に囲まれたタスマニアには「娯楽」がほぼ存在しませんでした。おかげで勉強ばかりしていた私は、大学院を主席で卒業しました。
すると、大学から4年間のプロジェクトに参加しないかと誘われました。教授から話があった後、大学の偉い人から正式なオファーが手紙で送られてきたのです。
「自分の好きなことについて研究ができて、お金がもらえる。こんな最高なことはない」と思い、プロジェクトへの参加を快諾しました。
タスマニアでリサーチャーとして働く
仕事は大学の研究員、リサーチャーです。仕事内容は「4年かけて1つのプロジェクトを終了し、論文を書く」というものでした。
私はエコ・ツーリズムの専門なので、まず学術文献を読み、まだ解明されていない分野を探しました。そして自分の研究アプローチを構築した後、実際に国立公園へ行って観光客にインタビューを行いました。そのデータを分析し、論文制作をしたのです。
タスマニアではしっかり働きしっかり休む
仕事時間は自分で決めていました。例えば、今日は午後4時に帰るとか、明日から2週間休むなど。仕事さえこなせていれば、定時は関係なかったのです。日本のように夜11時まで毎日仕事、なんて不健康なことはありませんでした。
また、私は4カ月ごとに2週間の休みを取って旅行していました。区切りを決めていた方が「ここまでにこれを終えなきゃいけない」という意識から、仕事がはかどります。
このように、しっかり働いてしっかり休むという、とても充実した日々を送ることができました。
海外で働きたい人へ
海外で働くためにまず必要なのは、「自分は何になりたいのか、どういう技術を身に付けたいのか」を知ることです。
よく「日本が嫌だから」と、何かから逃げるように海外に行く人がいます。私が思うに、逃げているだけでは何も変わりません。海外に住むこと、働くことはそんなに甘くはありません。そんな人は、考えてみてください。「何のために海外に行くのか」ということを。
次に必要なのは、その夢をかなえる「勇気」。人と違う道に踏み込む勇気、自分の力を信じる勇気です。
そして、その「夢」と「勇気」を失わないこと。そうすれば、海外で何があっても、どうにかやっていけると思います。
まとめ〜大変だからこそ挑戦しがいがある
海外で働くことは、大変なことです。しかし、育った国から出て働いている人は世界中にたくさんいます。大変だからこそ、挑戦することで一回りも二回りも成長できるものなのです。
専門職なので、私の仕事の見つけ方、労働時間の自由さなどは少しレアなケースかもしれません。でも、周りが自分とは違う道に進んでいく中で、自分の道を模索していく過程を紹介しました。これは、海外で働く人に共通するチャレンジです。
これから海外へ挑戦する人たちへ、少しでもためになればと思います。
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