ブリスベンに来てから、ホテルのハウスキーパーとして1年ほど働いていた私。英語でのコミュニケーションにも自信がついてきたので、次はもっと英語が使えて、これまでの日本での仕事経験が生かせるような職を探し始めました。
日本では営業職の期間がいちばん長かったため、最初に応募したのは香水の営業職。電話面接は無事にクリアしましたが、その後のオフィス面接で、オーストラリア人の女性に完敗……。
営業職は「会話力」がポイントですので、さすがにハードルが高すぎました。そこで次に見つけたのが日本語教師の募集です。
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友人から日本語教師募集の広告を教えてもらう
ある日友人から、「語学学校で日本語教師を募集してるよ!応募してみたら?」と募集サイトのURLが送られてきました。サイトはindeedで、オーストラリアでの仕事探しにはかかせないサイトです。募集条件は下記の内容でした。
応募条件
- 講師経験必須
- 日本語ネイティブ歓迎
- 就労できるビザを保持していること
- 夜の時間帯に勤務できること
- 英語力要
日本語講師資格の要・不要については言及がなく、日本語講師の経験が必須という記載はありませんでした。
そこで大学生時代の4年間の家庭教師経験と、1年の英会話学校での勤務経験で応募できると思い、さっそくレジュメとカバーレターの作成に取り掛かりました。
はじめての本格的なレジュメ作り
オーストラリアで仕事に応募するときは、基本的にはレジュメとカバーレターの2つが必要です。
レジュメとは履歴書のことで、学歴や職歴、アピールできる資格やスキルなどを記載します。カバーレターは履歴書に添付する別の書類になりますが、詳しくは次の項目で述べます。
レジュメ作成にあたり、まず私はこれまでの仕事経験とその経験から得たスキルをリストアップしました。
- 家庭教師:ティーチングスキルあり、一人一人学び方に個性があることを理解している
- 営業職:コミュニケーション力の高さに自信あり、相手に合わせて柔軟に対応できる力あり
- プロジェクトマネージャー:マネージメント能力、統率力あり
- 英会話学校:語学学校のビジネスに精通している
など
その他にも、私がこの仕事に適している人物であることを理解してもらえるような内容をレジュメに書きました。
カバーレターを友人に添削してもらう
カバーレターには、志望動機、自分がこの職業にふさわしい人物である理由、この職業にどう貢献できるのかなどを書きます。
一般的にカバーレターはレジュメよりも重要といわれており、カバーレターで採用担当者に興味を持ってもらえなければ、レジュメには目を通してもらえないともいわれています。
以前、オーストラリアの企業で採用をしている方とお話ししたことがあるのですが、その方は「応募書類で読んで面白いのはカバーレターだね、レジュメはお供え程度だよ」と言っていました。
カバーレターで日本人が失敗しがちなのが「謙遜」です。カバーレターを作成するときは謙遜文化は忘れましょう。読み手に「この人を雇いたい」と思わせることが重要ですので、「自信」がみなぎるカバーレターを作りましょう。
単語選びも重要になってきますし、スペルや文法間違いも相手に不安を与えてしまいます。私は作成した後に、オーストラリア人の友人に添削してもらいました。
いざ面接へ
レジュメとカバーレターを応募サイトから送信し、数時間後に面接の連絡がきました。面接は週末をはさんだ月曜に決まり、面接対策をする時間が十分に確保できました。そして、出来る限りの練習をし面接会場へ向かいました。
練習した質問
- Tell me about yourself? (あなた自身について教えてください。)
- Why do you think you are the right person for this position?(なぜあなたがこの仕事に相応しい人物だと思いますか。)
- Describe your weak points and strong points.(あなたの弱み、強みを教えてください。)
- How did you deal with the issue you encountered in your previous position?(過去の仕事で遭遇した課題にどのように対処しましたか?)
- Demonstration.(日本語クラスのデモレッスンをしてください。)
実際の面接で聞かれたこと
- Do you have a degree or certificate in teaching?(教師の資格はありますか?)
- Tell me your experiences.(過去の仕事経験を教えてください。)
- Do you think you can be a good teacher?(良い先生になれると思いますか。)
- Visa status.(ビザの状況)
実際の面接は、非常にフレンドリーな環境で行われ楽しむことができました。カジュアルな会話の中で、私の英語力とコミュニケーション力を確認していたのかもしれません。
私がこの仕事に就けた理由
面接終了後すぐに採用のお返事をいただき、嬉しい気持ちとホッとした気持ちが同時にわき上がりました。今回私が日本語講師の資格を持っていなくても採用までたどり着けた理由を考えてみました。
まずは友人です。ここが一番のキーポイントでした。普段からやってみたい仕事の話を友人たちにしていたので、今回この募集をたまたま友人が見つけてくれました。
そして、英語ネイティブではない私のレジュメやカバーレターを見栄えのある内容にブラッシュアップしてくれたのも友人です。
そして次に、日本で色々な仕事を経験していたことです。約10年日本で仕事をしていたので、オーストラリアの企業に対してアピールできる仕事経験の量と幅がありました。
また、これまで英語力をあげるために毎日勉強を続けてきたこと、面接に備えて万全の準備をしたことも結果につながった理由だと思います。
まとめ
私からのアドバイスは、日本にいるうちにたくさん経験を積んでおくこと、語学力をできる限りつけておくこと、そして現地での友人サポーターを増やすことです。
「行ったら何とかなる」こともありますが、超経験重視社会のオーストラリアでは経験はまさに宝物です。日本出発までにまだ期間がある方は、ぜひ時間を有効活用して、色々な準備をしてみてくださいね!
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