ニューヨークでアーティストアシスタントとして働く!自分のスキルを活かせる仕事を求めてアメリカへ

自由の女神 アメリカで働く

私がニューヨークで働き始めたのは2001年の秋でした。職種は、現代アーティストのアシスタント。つまり、有名なアーティストの絵画制作や彫刻制作のお手伝いをするというお仕事です。

このちょっと特殊な仕事を、ニューヨークでどんな流れで手に入れたのか。そして、働いてみてどんなことを感じているのか。ここでは、そんなお話をしたいと思います。

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ニューヨークのアート界で働き始めるまで

アート

ニューヨークに来るちょっと前まで、美術系の大学に通っていました。入学時、好きな道を選ぶことができたと喜んだのもつかの間、美術系の大学を選ぶと一番心配なのは就職なんですよね。

デザイン系専攻の学生には、ビジョンがしっかりあるように思います。デザイン事務所やゲームデザイナーなどなど、具体的な職種が見えてくるからです。ところが私の専攻は油絵科。はっきり言って何の仕事ができるのかすらわかりませんでした

卒業後、私は何をするんだろう。中には美術の教職免許を取る学生もいましたが、私はどうしても自分が先生になるということが想像できず、少しずつ将来のことを真剣に考え始めたのでした。

雑誌のキャッチコピーに衝撃を受け海外へ

そもそも美術大学の油絵科専攻卒に、たくさんの職業選択肢はありません。漠然と不安を抱えたまま学生生活を送っていたある日、雑誌をながめていると、気になる記事が目に飛び込んできました。

「日本での窮屈な働き方が合わないなら、思い切って海外で働こう!」

とかなんとか、そういう感じの内容だったと思います。単純な私は、そのとき「もうこれしかない!」と雷に打たれたような衝撃を受けたんです。

行動だけは早いので、それからはひたすらバイトに励み、卒業するとすぐにアートの街ニューヨークへと飛んだのでした。

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ニューヨークで求人・仕事を探す

最初はビザの関係で、美術専門学校の学生として渡米しました。

学校の掲示板や美術館の求人案内などをチェックしていましたが、どれも結構敷居が高いのです。それもそのはず、雇う側も経験豊富で言葉も問題ない人材を探しているのです。

得意分野を活かせる仕事に限定

そこで、漠然と幅広く探すのをやめ、自分の一番の売りを活かせる職に絞って探し始めました。一番の売りとは、写実的に絵を描けるという技術でした。細かい技術、これは圧倒的にアジア系の人たちの得意とするところです。

求職サイトでカテゴリを絞って探し、写実的な描写のできる人材を探しているアーティストのスタジオに履歴書を送りました。当時、まだFAXで履歴書を送ったのを覚えています。

そしてポートフォリオを持参し、まずはマネージャーとの一次面接にこぎつけました。

一次面接

社内を案内され、ベネフィットなどについても説明がありました。

その後にやっと自分のアピールです。何ができるのか、自分にしかできないことは何か。ポートフォリオを見せながら、一生懸命アピールしました。多少大げさに盛ってもいいのです。とにかく情熱と技術を伝えることに専念しました。これはとても大事だと思います。

そして日本でもおなじみ、面接の最後に「質問はありますか?」と聞かれました。ここも大事です。なんでもいいから質問することです。こちらからの質問は、いかに「あなたの会社に興味があるか」を示すものであり、「ないです」と答えた場合、採用はまずないでしょう。

最終面接

無事に一次面接を通過し、最終面接はそのスタジオを運営しているアーティストとのティータイムでした。

何人かのスタッフも交え、ただカフェで雑談するというもので、「これが面接?」と不思議に思ったものです。しかし、アーティスト自身やスタッフ達が、私が職場の雰囲気に合う人物かどうか見ていたようですね。

その日の夜に合格の電話をいただき、数日後から働き始めました。

ニューヨークでアーティストアシスタント、その仕事内容は?

美術道具

スタジオを運営しているのはある有名なアーティストで、そのアーティストの絵画作品や彫刻作品を制作する仕事です。

売れっ子アーティストなので、大きな作品群などを最初から最後まで一人で制作するのは難しく、その制作のお手伝いをするのが私たちアーティストアシスタントというわけです。簡単なスケッチやコンピューター上で作られた原案を元に、実際の絵画や彫刻を制作します。

総勢50名以上のアシスタントが働く大きなスタジオで、勤務時間中はひたすら絵を描き、石を削るといった感じです。

技術を活かせて労働条件も良い

専攻する油絵でいったいどんな職業に就けるのか……。あんなに不安だった私にとって、この仕事を選んだ一番の理由はもちろん、自分の持っている技術・スキルを活かせるからです。

また、外国人だと割と足元を見られて安いお給料で働かされたりするケースも多いようですが、そのあたりの条件がしっかりしていたのも大きな理由です。そして、ニューヨークで働くのに必要なビザのサポートがあったことも大きかったです。

ニューヨークで仕事をして良かったこととは

ニューヨーク

日本でするには難しいかもしれないことを自分次第で実現できるというのは、ニューヨークで働く大きな魅力です。

ニューヨークには世界中から目的を持った人々が集まってきているので確かにシビアですが、その分、一生懸命頑張れるのです。厳しい競争世界に身を置くことで常にスキルアップを心がけるようになり、それがさらに次の仕事を生み出します。

そして、人種や文化の多様性の中で視野が広がるというのも素晴らしい点だと思います。

ニューヨークでは日本人の真面目さ・技術の高さが評価される

アメリカ

ニューヨークで感じたのは、日本人の真面目さや技術の高さはとても評価されるということです。日本では当たり前とされてきたことが、ここでは強みになり得るのです。

また、日本人であるというだけで信頼されたり期待されたりすることも多々あります。日本人に対するこうした認識は、現在までに一人ひとりの日本人がニューヨークで築き上げてきたものです。これを次の世代にもつなげていけるように、これからも努力しチャレンジし続けたいと思います。

まとめ〜自分の居場所は世界に広がっている!

日本での働き方に疑問があったり、自分のスキルが活かせる仕事がなかなかないと感じたりすることはありませんか。それなら、今や海外で働くことを視野に入れるのは当たり前になっているように思います。

海外就職を考えたときに大切なのは、自分のセールスポイントに合った仕事のある国・場所を見つけること。私はそれが成功の秘訣だと思っています。

世界に視野を広げて、自分の居場所を見つけることのできる時代。本当に素晴らしいですよね。

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記事を書いた人

ニューヨークのアートスタジオ勤務。アーティストのマネジメント業務を専門に行う外資系企業で働く。勤続12年。

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