アメリカに住むなら必須!「スモールトーク」とは?

会話 アメリカ生活・移住

アメリカでの普段の生活の様々なシーンで必要になってくるのがスモールトーク。「小さな会話」……つまり、雑談や世間話のことです。

日本でコンビニに行った際、レジで会計をしてくれているバイトの人と、ちょっとした会話をすることってありますか?道ですれ違う人が素敵な服を着ていたら、それをすれ違いざまに褒めたり、どこで買ったのか聞くことってありますか?

とても小さな町で、住人みんな知り合いとかいう状況であればあり得るかもしれませんが、東京などの都市ではまず考えられないでしょう。

しかしここアメリカでは、大都市であるニューヨークでもロサンゼルスでも、こういった世間話が知らない人同士でも交わされます。

これは結構大事なマナーでもあるので、このスモールトークについて見ていきましょう。アメリカに住む予定のある人は、必見です。

スモールトークは、どんな場面で使われるのか

人々

このいわゆる「世間話」は、いつ、どんな場面で使われるのでしょうか。この問いに答えるとしたら、「いつでも、どの場面でも使われる」と言っていいでしょう。

日常のあらゆるシーンで使われます。お店のレジ係の人と。アパートの隣人と。クラスメイトと、あるいは同僚と。

ちょっとしたことを話すだけなのですが、これができるとできないとでは、アメリカ生活の充実度が全然違ってきます

「ちょっとしたこと」とは、例えば天気の話であったり、「最近調子はどう?」とか、時事ネタだったりします。長々と話し込む必要はありません。

たいていの場合は、話の本題に入る前のワンクッションの役目を果たしたり、顔見知りへの挨拶にちょっとプラスするようなものです。

また、仕事においては面接の前や会議の前にもこのスモールトークが重要になってきます。これについては後述します。

なぜ、それが必要なのか?

必要性

ではなぜ、このようなちょっとした世間話が大切なのか?このスモールトークの必要性とは何か。

それは、このスモールトークを通して、「いい雰囲気」を共有するためです。アメリカ人は、その場の雰囲気をとても大切にします。お店でも、学校でも、会社でも、あらゆる場面で「気持ちのいい雰囲気」が重要視されるのです。

アメリカでは小学生の頃から、「家での自分」と「公共の場での自分」の違いをはっきりと教えられます。

プライベートの自分はどうであっても自由。ただし学校や公共の場での自分は、その場の雰囲気を大切にし、マナーを守り、相手を尊重することが大切。負の感情をむき出しにすることやその場の雰囲気を壊すことは「マナー違反」で「無教養」です。

意外に思いませんでしたか?アメリカ人は、自由なイメージがありますよね。

でも実際は、日本人以上にマナーを尊重し、「相手に不快な思いをさせないこと」を大切にしているのです。それこそが、アメリカ人がフレンドリーと言われる所以かもしれないですね。

移民国家であるアメリカ。みんなが様々なバックグラウンドを持っています。

その中で、フレンドリーにスモールトークを交わすということは、「私はあなたと何ら違わず、敵ではないよ。」という意思表示のためから来ているのではないかなと私は思っています。それが普通に生活に組み込まれているのではないでしょうか。

日本でも、田舎の小さな村などではみんな声をかけあったりするものですよね。それが国全体で行われているような感じだなと、私はいつも思います。

「私はフレンドリーで、あなたの敵ではないですよ。楽しく平和な雰囲気を共有しましょう。」という意思表示になっているわけです。

具体的に、どんな話をするの?

足元

では具体的には一体どんなことをみんな話しているのでしょうか。代表的なものを少し例に挙げてみましょう。

「It’s so nice today, isn’t it?」

「今日は本当に天気がいいですね!」。王道ともいうべき、天気の話です。これは比較的どんな関係性の人とも使えますよね。上司とも、レジのおばちゃんとも、公園に座っているおじいさんとも。

でも割と広がらない話題でもあるので、本当に「挨拶にプラスする程度」の時にはいいかもしれませんが、会議の前などのスモールトークであればどうやってその後を繋ぐかも考えておくべきかもしれません。

「I like your shoes.」

「その靴いいね!」。これもスモールトークの王道と言えるでしょう。とにかく褒める。持ち物、ヘアスタイル、メイクなどなど。日本人はどうしても褒められると謙遜してしまいがちですが、ここは言われたら「ありがとう。」と笑顔で返しましょう。

そして相手の何かも褒めること。「I like your hair style too.(あなたの髪型も素敵だよ。)」そしてそこから「どこのサロンに行ってるの?」などと会話を広げることができますね。

「How’s it going?」

「最近どう?」のニュアンスです。これは比較的親しい人とのスモールトークに使われます。スモールトークでは、自分のことだけでなく相手のことを聞くということも大事です。「あなたのことを気にしている」と伝えるためです。

「How’s it going?」と聞かれて、何もなければ「Not much.(特に何も。)」と答えて、「How about you?(あなたはどう?)」と聞けばいいわけです。

その他にも、最近のニュースなども使えますね。「相手に合わせた会話を」と考えれば意外とスラスラ出てくるかもしれません。

同じアパートの住人であれば、「先日エレベーターが故障した時は大変だったよね」とか、お店の人との会話だったら「立ち仕事って大変だよね。経験あるからわかるんだ。」とか、同僚だったら「週末何してた?楽しかった?」とか。

共通の何かを探してみると、いろいろとトピックはあるものです。

切り上げ方もスマートに行こう

会話

そして大事なのは、長々とスモールトークを続けないこと。特に会議や交渉前など仕事上でのスモールトークであれば、いいところでスマートに切り上げましょう。

いきなり本題に入る前に、ちょっとしたスモールトークはビジネスシーンでも欠かせないものですが、長くなってしまうと逆効果です。

長くなればなるほど、切り上げにくくなってしまいますし、相手もスモールトークはマナーの一つと捉えていますから、あまりに長いと「空気の読めない奴」になってしまうのです。

先ほどの例で挙げた天気の話であれば、最後に「もう少し暖かくなってきたら、家族とピクニック楽しんでね!」とか、「寒過ぎて鬱になる前に冬が終わって欲しいよ。」といって切り上げるなど、小さく「まとめて」終わらせるといいでしょう。

まとめ的なことを言った後だと、「では本題に入りますか…」とか「それじゃあまたね。」と切り上げやすくなります。

「何かの話題→質問→共感→(ジョーク)→まとめ」という流れを意識しておくと、スムーズにいくかもしれません。

そして先述したように、就職の面接などでもスモールトークは重要視される傾向にあります。大学の就職カウンセリングにも専門に窓口があるほどです。

面接中に世間話を挟むという形は珍しいかもしれませんが、自己紹介の後、少しスモールトークを挟むというのはよくあることです。ここで、会社の雰囲気に合った人物なのか、他の社員とうまく調和を取れるのかどうか判断されると思われます。

アメリカで就活している人は、このスモールトークにも力を入れておいたほうがいいでしょう。

もしスモールトークをしなかったら

言葉の壁

アメリカで、何も喋らず、表情も乏しくフレンドリーでない人は、「何を考えているかわからないやつ」ということになってしまいます。

常に明るくあるべき、というわけではありません。日本にもいろんな性格の人がいるように、大人しくて、控えめな人だってアメリカ人にもたくさんいるはずです。

ただマナーとして、「誰が相手でも会話ができる」というのは大事なのです。何も明るく大きな声で話さなくてはいけないわけではありません。ありのままのあなたで、普通に話せばいいだけのことです。

私は在ニューヨーク十数年になりますが、移民の多いこの街だからこそ、このスモールトークは重要だなと日々感じています。様々な人種が混じり合い、様々な文化をみんな背負っています。差別や偏見は、無いようで、あります。

特にアジア系の人々は、表情が欧米の人々に比べてあまり大げさに変わらないので、フレンドリーに見えないということもよくあるようです。「一見、何を考えているのかわからない」のです。そんな時にこのスモールトークはその壁を破ってくれます。

最初は緊張していた相手も、笑顔でスモールトークを始めるだけで、態度が変わってとてもフレンドリーになったりします。「その場の雰囲気を良くして、それを共有する」。これこそが、スモールトークの一番の目的ですね。

まとめ

フレンド

最初は、例え顔見知りの人であっても、話しかけてみるというのは勇気がいることかもしれません。私もそうでした。

でもこう考えてみてください。アメリカ人は、あなたが話しかけてくれるのを待っているのです。

あちらからしたら、私たちは外国人で、とてもミステリアスな存在かもしれません。こちらから笑顔で話しかければ、きっとお互いの緊張も解けて良い時間が間に流れることでしょう。

ありのままのあなたで、普通に世間話をする。考えてみれば簡単なことですよね。

このちょっとの会話のやり取りで、お互い1日いい気分で過ごせたり、スムーズに仕事が進んだりするのですから、慣れてしまえばなんとも便利なコミュニケーションツールではありませんか?

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