東ドイツの働き者!完璧お母さんのHaushalt(家事)のコツとは?

掃除機 ドイツ生活・移住

1989年にベルリンの壁が崩壊してから既に20年以上経ち、世間はすっかり東ドイツ時代のことを忘れてしまったようにも思えますが、そうなっていないのがザクセン州です。

滞在が長くなれば長くなる程、生活の節々で東ドイツ時代を感じる出来事に遭遇します。共働きが「規則」であった時代です。よほど男性が家事を手伝っていたんだろうと思ったのですがそうではなかったようです。

仕事をしながら母業、主婦業をこなしていた東ドイツのお母さん達に、家事のコツを聞いてみました。

ドイツの誇る掃除機!Vorwerkとは

ドイツの掃除機Vorwerk

ドイツのアパートはフローリングが多いですが、多くの家ではカーペットを敷いています。特に床暖房が入っていない家では、冬期のカーペットは必需品です。

常設しているカーペットは、衛生面が気になります。そこでドイツのスーパー掃除機、Vorwerkの出番です!

このvorwerkの掃除機は10万円超えが当たり前、中には20万円以上するものもあります。日本でも「フォアベルク」として売り出されていて、142,560円でベーシックセットが購入できます。

掃除機にそんなにお金をかけるべきか、と話を聞く前には思いました。しかし、vorwerkはたくさんの研究を重ねて開発された、掃除機の中の掃除機なのです。

何よりすごいのが、掃除機の吸引口にはハタキが付いており、カーペットをハタキながら吸引掃除ができるところです。

布団を叩くのは、体力消耗の割にダニが落ちないので、掃除機をかけるのがいいといつかテレビで見ましたが、Vorwerkを使えばダニもホコリも全て吸い取ってくれるでしょう。

ドイツの掃除機Vorwerk

吸引部分の付属品により、フローリングはゴムベラ状のものが回転してチリ一つ残さない仕組みになっています。

カーペットの毛やゴミだけを巻き取るヘッドも付いている他、専用のドライクリーニング用粉末をかけてからブラシ状のヘッドで掃除機をかけると、カーペットに染み付いている汚れや油脂もきれいになります

クリーニングは2月に一度くらいかな?と言っていたご近所のお宅は、モデルルームのようにチリ一つ落ちていませんでした。

Vorwerkの会社員が3年に一度訪問して、掃除機が正常に動いているか確認するそうです。

お金があっても物資がない時代を生きてきた50代、60代の家庭では、高価でも実用性があるものを選ぶ傾向があります。

食器用洗剤の活用法

キッチン

キッチンはタイルの家が多いドイツでは、床を水拭きできるので掃除が簡単です。東ドイツ時代を生きてきた女性達が口を揃えて言うのが「台所用洗剤で洗い、熱湯で拭き取る」です。

「ベルリンの壁が崩壊して、ものが溢れる様になって、何用の洗剤という名でありとあらゆる洗剤が売られているけれど、原材料を見るとどれも中性洗剤なのよね。」と、家事のコツをきいた女性達は口を揃えていました。

収納場所や洗剤容器も綺麗に保つドイツ人にとって、多種類の洗剤を保管すると掃除する場所が増えてしまうんですね。

どの中性洗剤を使っていても、大事なのは綺麗に拭き取る事です。洗剤が残っていると、乾いた時に跡が残り、二度手間になってしまいます。

洗剤

揚げ物やお肉を焼いた時には、写真にある、油脂を分解する強力な洗剤を使います。

私の尋ねたことのある複数の家の台所はいつもピカピカでした。主婦の大先輩達曰く、「水滴を台所から出る時に拭き取ること」で見栄えがよくなるそうです。

ドイツの水にはカルキが多く含まれており、水跡が残るキッチンは、印象が一気にくたびれた雰囲気になります。

キッチンの片付けが終わったら全体的に乾拭きをすると、水滴跡は残りません。一手間加えて10の利益です!

ドイツ人の主食、パンの味は落とさない!

パン、チーズ、サラミなどを切る機械

ドイツ人の家庭でよく見かけるこの機械は、パン、チーズ、サラミなどを切る機械です。

パン

ナッツやかぼちゃの種、ひまわりの種、チアシードやポピーシードなどが豊富に入った全粒粉のパンは、パン切り包丁で切るとぼろぼろに崩れてしまいます。

パン屋さんで買う時には「カットしますか?」と聞かれますが、カット済みのパンは乾燥しやすく、香りも逃げてしまいます。

チーズやサラミもスライスしたものも売っていますが、塊で買い、食べる分だけスライスすることにより、風味が維持されます。

夕飯はパン、チーズにパプリカやきゅうりなどの「切った食べ物」と言う家庭が多いです。しかし、切り方には風味を残すというこだわりがあります。

アイディアで「掃除量」を減らす

洗面所

洗面所は湿度の上下が激しく、湯煙からの水滴などのため、掃除がかかせません。蒸気により、鏡台に色々なものを置くと、コップの跡やクリームの容器の跡が付いてしまいます。なるほど、と思ったアイディアを見つけました。

洗面所

コップと歯磨き粉の蓋に鉄製のリングを付け、突出した棒にマグネットを付けて置き場にしているのです。

これなら鏡台の上はスッキリして、小物をよけながらがちゃがちゃするのではなく、さっと一拭きできますね!

洗濯物を乾かすのは「風」

洗濯物を乾かす

天気の悪い日が続く冬でも、多くの家庭では洗濯物を外干しします。屋内は暖房が効いており、早く乾きます。しかし、湿気は建物を駄目にするという理由から、どんな天候でも軒下や東屋などに干します。

氷点下だと乾燥していて早く乾きます。そして太陽が出ていなくても風で乾くから、と少し風が吹いている日にまとめて洗濯物をしています。

おまけートイレの掃除

トイレ掃除は日本と大差はないです。なぜか、日本では一般家庭にも普及している暖かい便座シートというのをドイツでは見ません。カバーも便座の蓋部分につけるものがあるだけです。便座は木製でもプラスチックでも、そのままです。

何人かに「暖かい便座は欲しくないの?」と聞いてみました。ドイツ人の友人、隣人達の返答は私の思いもよらぬ所で、「あんなに雑菌があるところを温めたら雑菌が大繁殖するでしょ。」というものでした。

その発想は無かった!というのと、複数の、違う年代の人が同じ事を言うので、国民性によって着眼点も似てくるものなのだな、と実感しました。

まとめ

日々行う掃除でも、日本人とドイツ人の着眼点の違いに関心します。日本では朝、昼、夜全て調理したものを食べます、と言うと掃除のエキスパートの年配女性達は目を回します

「掃除が大変!」「非経済的!」「週に何回買物に行くの?」「家族が多くても同じ?」「生ゴミの回収の回数が多い?」と次々出てくるコメントに、考えさせられました。

「習慣になれば、大変なことなんてないわよ」と、さらっと言って退ける、激動の時代を生き抜いて来た女性達を見習って、今日も家事をすすめています。

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