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イタリアの気候と過ごし方!エミリヤ・ロマーニャ州編

ボローニャ

イタリアと聞けば、多くの人が青い空と美しい街並み、そして温暖な気候を想像するのではないでしょうか。

実は地図でよく見てみると、イタリアは日本の北海道と同じくらいの緯度に位置しています。ですがイタリアは地中海性気候のため、季節の移り変わりや平均的な気候は北海道とは大きく異なります。

この記事では、ボローニャを中心としたイタリアのエミリア・ロマーニャ州で、私が実際に生活してみて感じた気候の特色や、現地イタリアの人々の過ごし方をご紹介します。

目次

イタリアの12月から3月

12月から2月にかけて

地中海性気候には温暖なイメージがありますが、エミリア・ロマーニャ州の冬は意外にもかなり寒いんです。12月から2月にかけては最高気温が2度~3度、最低気温が氷点下になる日も珍しくありません。

3月

3月に入ると気温は少しずつ上がってきますが、大雪などを伴って天気が大崩れすることは、3月に入ってからでもよくあります。春の訪れは、日本の平均よりは若干遅いといえるでしょう。

エミリア・ロマーニャ州では毎年数回、大雪が報告されています。回数としては多くはありませんが、バスや電車、飛行機などの交通機関に大きな影響を与えるため、冬の移動に際しては注意が必要です。

また、冬場には夜から朝方にかけてしばしば濃い霧が立ち込め、視界が悪くなります。

イタリアの住宅では、セントラル式の暖房が多く取り入れられています。住宅一戸一戸で暖房を管理するのではなく、建物全体の暖房を一か所でまとめて管理するシステムです。

これにより廊下やトイレなど、隅々まで建物内が温かくなります。そのかわり、自分で調整ができないという点が若干不便に感じることもあります。この暖房が切られるのがだいたい3月末になります。

イタリアの4月、5月

フェッラーラ

※フェッラーラ

4月

4月に入ると一気に気候が春めいてきます。最高気温が20度を超える日も増え、人々の気分は明るくなり、町は華やぎます。

日本と同様、この時期に花粉症に悩まされるイタリア人も多くいます。私も日本ではひどい花粉症で、2月から4月までずっと薬が手放せない状態だったのですが、イタリアでの花粉症はそこまでひどい症状は出ませんでした。

花粉の種類が違うのだと思いますが、時期的にも1か月ほどの短い期間で治まりますし、薬を飲まなくても耐えられる程度で済みます。

5月

イタリアの春はとても短く、日本とは違い梅雨がないので、5月に入るともう夏の気配が迫ってきます。太陽光がきつくなり、日照時間も一気に長くなります。日焼け止めの準備は早めにしておきましょう。

急激に気温が上がるためか、5月のエミリア・ロマーニャ州ではときおりヒョウが降ります。傘に穴が開いてしまうのではないかと心配になるくらい大粒の氷の塊が、バラバラと勢いよく降ってきます。

年に1、2度あるかないかですが、私は人生で初めてのヒョウをボローニャで経験しました。その後何度か目にしましたが、いずれも5月の出来事でした。

イタリアの6月、7月

モノーポリ

※モノーポリ

日本だと夏本番は8月だと認識されていると思いますが、イタリアの暑さは7月がピークです。緯度が高いため冬と夏の日照時間の差が日本よりも大きく、一年で最も日照時間の長い6月と7月がイタリアでは最も暑い時期です。

6月

6月に入ると気温が30度近くまで上がる日も多くなり、暑さに慣れていない体は、疲労を感じやすくなります。

7月

7月に入ると35度を超える猛暑日が続くことも多くなります。日本ほどではありませんが、湿度の高い蒸し暑さが続きます。この時期に少し早めに長期休暇をとってバカンスに出かける人も出てきます。

イタリアの8月

カピートロ

※カピートロ

8月はイタリア全土がバカンス・モードです。8月いっぱい営業を休んでしまうお店も数多く、都市部から人が減ります。

8月15日がフェラゴースト(Ferragosto)と呼ばれるキリスト教の祝日で、この日の前後に長期休暇をとって地元に帰省したり、海外旅行に出かけたりするイタリア人が多く見られます。

イタリア各地の海岸部ではフェラゴーストの夜にビーチで焚火をして、真っ暗な海に飛び込んで遊ぶのが恒例行事になっており、夜のビーチが活気で溢れます。

フェラゴーストを過ぎると、秋めいた涼しい日もちらほら見られはじめ、夏の終わりを感じさせます。

イタリアの9月から11月

9月はまだ夏の名残が残っていて、イタリアらしい晴天の中観光を楽しむ人の姿も多く見られますが、10月に入ると木々の色も変化し、すっかり秋になります。

エミリア・ロマーニャ州の秋は雨が降る日が多く、夏を惜しむ人々の心の沈み方に追い打ちをかけます。

11月に入るともう冬の入り口です。厚手のコートが必要なほど寒くなり、最高気温が10度前後まで下がってきます

まとめ

このように、日本とはバランスが異なりますがイタリアにも四季があり、過ごしやすい時期ばかりではありません。ですが、冬場でも綺麗に晴れた青空から太陽光が暖かく照らしてくれる日が多いので、全体的に穏やかな気候だといえるでしょう。

季節ごとに旬な食材なども楽しめますし、さまざまな魅力があるので、それぞれの時期を楽しむためにこの記事を参考にしていただければ幸いです。

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この記事を書いた人

オペラ歌手・メッゾソプラノ 2013年よりドイツ・トリーア市在住 イタリア、フランス、ドイツを中心に活動中

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