ほっと一息つける都会のオアシス。台湾・台北の「士林官邸」へようこそ

台北の「士林官邸」の花 台湾生活・移住

私が暮らす台湾の台北市は都会です。どこの国で暮らしていても同じだと思いますが、都会にいると便利で楽しい事がたくさんある反面、その忙しさに「疲れたな……」と思うことがあります。

そんな一息つきたい時に、台北市内でおすすめの場所は「士林官邸(スー・リン・グワン・ディー)」。車がたくさん行き交う大通りのすぐ近くにある、まるでオアシスのような所です。それでは、皆さんに士林官邸をご案内します。

台北にある士林官邸の場所と行き方

道路

士林官邸まで行くには、台北市内を走る電車のMRTを利用するのが便利です。赤色の線の淡水線に乗って「士林(スー・リン)」駅で下車。

士林官邸

2番出口を出たら左の方へまっすぐ歩きます。途中で中山北路(ヂョン・サン・ベイ・ルー)という大きな通りを横切った後、更にまっすぐ歩き続けると士林官邸の入り口が右手に見えてきます。

士林駅から歩く距離はだいたい550m、時間にして約10分です。

半世紀近くも庶民が見ることが出来なかった士林官邸とは?

風車

ピアノ

士林官邸とは、故・蒋介石(ジャン・ジエ・スー)総統と宋美齡(ソン・メイ・リン)夫人が1950年から26年間住んでいた所で、土地の総面積は約130,000平方メートルもあります。

1975年に蒋介石総統が亡くなられた後、宋美齡夫人は長くに渡りアメリカで生活。そして1996年、お2人が住んでいた「正館(ズン・グワン)」の周辺が、生態公園として一般公開されました。

士林官邸が完成してから半世紀近くも後になって、ようやく庶民の目に触れられることになったのです。

台北の士林官邸内で見られるもの

士林官邸にある公園には無料で入園可能です。これから園内で見つけたものをご紹介します。

黒のキャデラック

※公園に入ってすぐ右手に展示してある、宋美齡夫人が乗られた黒のキャデラック

お土産を販売するお店

メニュー

※飲み物、ケーキ、軽食、お土産を販売するお店

バラ園「玫瑰園(メイ・グェイ・ユェン)」

※音楽と芸術の発表と鑑賞の場「露天音樂座(ルゥー・ティエン・イン・ユエ・ズゥオ)」

バラ園「玫瑰園(メイ・グェイ・ユェン)」

バラ園「玫瑰園(メイ・グェイ・ユェン)」

※宋美齢夫人がお好きだったバラ園「玫瑰園(メイ・グェイ・ユェン)」は3~5月が見ごろ

庭園「中式花園(ヂョン・ス・ホワ・ユェン)」

※小さな橋や池がある台湾らしい庭園「中式花園(ヂョン・ス・ホワ・ユェン)」

花や植物であふれる士林官邸

台北市内の生態公園である士林官邸。園内には、花や植物が都会の中とは思えない程たくさんあります

生態園(スン・タイ・ユェン)

生態園(スン・タイ・ユェン)

生態園(スン・タイ・ユェン)

同じ公園内でも、バラ園や庭園とは全く違う雰囲気がある生態園に近づくと、鳥や虫の鳴き声がたくさん聞こえます。都会からずっと離れた田舎にでもいる気分です。木がたくさん生い茂っているので、暑い日でも日陰で涼むことができます。

新蘭亭(シン・ラン・ティン)

新蘭亭(シン・ラン・ティン)

新蘭亭(シン・ラン・ティン)

中華式のデザインの建物に入ると、蘭の花が建物いっぱいに咲き乱れています。色とりどり、数え切れないほどの種類があるので、蘭好きの人は必見!(毎週月曜日は休館)。

園藝展覽館(ユェン・イー・ザン・ラン・グワァン)

園藝展覽館(ユェン・イー・ザン・ラン・グワァン)

園藝展覽館(ユェン・イー・ザン・ラン・グワァン)

花、植物、動物がコラボしている飾りつけがたくさん見かけられました。建物の中には所々ベンチが置いてあるので、歩き疲れたらこちらで休憩ができます(毎週月曜日は休館)。

国が古跡に指定した士林官邸にある4つの建物

士林官邸にある建物のうち「官舍(グワン・サー)」「招待所(ザオ・ダイ・スォ)」「慈雲亭(ツー・ユン・ティン)」「凱歌堂(カイ・ガー・タン)」の4つが、国によって古跡に指定されています

「官舍」と「招待所」

「官舍」と「招待所」

「官舍」と「招待所」

官舍と招待所は、蒋介石総統と宋美齡夫人が住んでいた所で、まとめて「正館」または「正房」と呼ばれます。

建物は上品な青色の洋式の作りで、官舍の北側に貴賓を招くための招待所があります。2011年1月にまず1階部分が、そして翌年1月には2階部分も一般公開されるようになりました。

見学する場合は、こちらの建物の門のところでチケットを購入します。一般チケットの価格は100TWD(約364円)です。

また、見学する際の主な注意点は以下の通りです。

  • 開放時間:火曜日から日曜日、9:30~12:00(チケット販売は11:40まで)、13:30~17:00(チケット販売は16:40まで)
  • 休館日:毎週月曜日、旧正月、清明節、端午節、中秋節、毎年9月の2週間、および特殊な理由がある場合
  • 参観方法:チケットを購入し自由に観覧、身分証明書があれば無料で音声案内機材のレンタルが可能(古跡の保護のため、館内の人数が100人を超えた時は、分かれて入館する必要あり)
  • 館内での飲食、ガム、喫煙、撮影、携帯電話の使用禁止

慈雲亭

慈雲亭

慈雲亭

1963年に、蒋介石総統が亡くなられたお母様のために、園内の1番高いところに作られた建物。入園してからすぐ左手の石でできた階段から、慈雲亭へ上って行くことができます。

周囲の山

慈雲亭からは周囲の山や川を眺めることができたので、蒋介石総統がお元気な時には、こちらで休息したり景色を楽しんでいらっしゃいました。

現在は建物の周りに高い木が生い茂っているため、残念ながら、昔のような美しい景色はあまり眺めることができません

凱歌堂

凱歌堂

凱歌堂

蒋介石総統と宋美齡夫人が、礼拝されていた教会です。また、蒋家の3代目はこちらで洗礼を受けられました。

1階建てで外壁は赤レンガという、建物の作りはとてもシンプル。凱歌堂の中の60脚ある椅子のうち1番前の4つの席は、蒋介石総統ご夫婦と貴賓のために用意されました。そして上品なデザインのシャンデリアは、宋美齡夫人が自ら選ばれたものです。

基本情報

  • 名称:士林官邸
  • 住所:臺北市士林區福林路60號
  • アクセス:MRT淡水線の「士林站」で下車。2番出口を出たら、左の方へまっすぐ歩いて約10分
  • 公園の開放時間:全年無休。月~金が8時~17時。土日祝が8時~19時。6月から8月は毎日8~19時
  • 電話番号:02-2883-6340
  • 公式サイト:https://www.culture.gov.taipei/

まとめ

台北市内にある士林官邸は、以前は蒋介石総統と宋美齡夫人がお住まいになられた所で、現在は市民の憩いの場になり観光地としても人気があります。

台北という都会にいるとは思えないほど大自然にあふれ、歴史のある古い建物を見ることができるので、のんびり時間を過ごしたい時にはおすすめです。

時期によって花の種類や、園内の飾り付けが変わるのも魅力です。できれば建物が休館日になる月曜日を外して、ぜひ皆さんも士林官邸に足を運んでみてはいかがでしょうか。

※1TWD=約3.64円

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学生時代はハワイに留学。帰国後は航空会社で働き旅を楽しんでいましたが、ネイリストになりたくて退職。
結婚のため台湾に移住した後は、息子2人のママをしながら夢を持ちつつ楽しくライターをやっています。

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