ドイツの電車が遅れたら遅延保証と返金システムを利用しよう

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ドイツで生活している人にとって、切っても切れない存在なのがドイツ国鉄、ドイチェ・バーン(Deutsche Bahn)です。

ドイツ国内のいたるところまで網羅する路線の利便性や、早割システムや年間割引パスでかなりのパーセンテージの乗車料金を節約できること、高速の電車内では無料WI-FIが使用できることなど、かなり使い勝手は良いので、私もしばしばお世話になっています。

ですが、一方で改善してほしい点も存在します。この記事ではそんなドイツ国鉄の唯一の欠点である遅延と、乗車料金の返金システムについて解説します。

ドイツ国鉄の実情

ドイツ国鉄の駅

「ドイツ人は根が真面目で勤勉で、日本人と共通する部分が多くある」という一般論、というより先入観は、ドイツで生活していると残念ながら多くの場面で覆されます。

ドイツ国鉄ドイチェ・バーン(略称DB)の運行状況も、その一例として挙げることができます。私は仕事柄、長距離移動をすることが多く、ドイチェ・バーンの年間割引パスを所有しています。

早割と併せて使用することで、かなりの大移動もとてもリーズナブルになるのは嬉しいのですが、移動距離が長くなれば必ずといっていいほど電車は遅延します。乗り継ぎの電車を逃してしまうことも日常茶飯事です。

私は長くイタリアで生活していたので、電車の遅延には慣れています。それでも計画通りに予定を進めることができなくなると、毎回若干の苛立ちを禁じ得ません。ですがイタリアと違ってドイチェ・バーンは、遅延保証システムが整っています。

遅延が理由で乗り継ぎの電車を逃すと想定される場合には、先発の電車に乗る許可がもらえます。これは料金の高い高速電車であろうと同じです。

既に乗り継ぎの電車を逃してしまった場合は、もちろん後発の電車への乗車が認められます。ただし、乗車前に駅のDBインフォメーションにて、遅延による電車変更であることの証明スタンプをチケットに押してもらう必要があります。

スマホなどに入れてあるチケットを所有している場合は、新しい乗り継ぎ電車の詳細をプリントアウトしてもらいます。

1時間以上遅れたら料金の返金

また、最終目的地への到着が予定の1時間以上遅れた場合には、申請すれば乗車料金の一部を返金してもらえます。この返金システム、割と知らない人が多いのでもったいないなと思います。

最終目的地への到着が予定より1時間遅れた場合は、普通チケットの場合チケット料金の25%、2時間以上遅れた場合は50%が返金されます。

一日乗車券や年間パスなど、遅延が出た電車の乗車予定が掲載されていないチケットの場合でも、一定額のバックが受けられます。ただし、返金額が4ユーロに満たない場合は申請ができません。

申請方法については以下に詳しく説明します。

乗車料金の返金申請方法

インフォメーションで申請用紙をもらう

ドイツ国鉄の駅

電車が1時間以上遅れたら、その足で駅構内にあるDBインフォメーションに向かいましょう。

そこで返金申請のための申請用紙を貰うことができます。申請用紙はドイツ語で「Fahrgasterechte-Formular(ファーガステレヒテ・フォルムラー)」といいます。

遅れた電車の番号、出発地、出発時間、到着地、到着時間など遅延の詳細や、個人情報を記入する欄があります。郵送用に着払いの印のついた封筒が一緒になっているので、申請するのに送料はかかりません。

一連の手続きはオンラインでもできますが、ネット環境のない場所でも対応できるように、申請用紙はとりあえず貰っておいた方がいいでしょう。

オンラインでダウンロードできる申請用紙はこちらです↓

乗車料金の返金申請

ドイツ

窓口か郵送

申請用紙を記入し終えたら、ドイチェ・バーンから遅延の承認のためのスタンプを押してもらわなければいけません。

遅延した電車の中で車掌さんに承認してもらうこともできますし、後日駅の窓口で遅延の履歴を確認して承認してもらうことも可能です。

記入済みの申請用紙は、遅延した電車のチケットと一緒に郵送するか、ドイチェ・バーンの駅にある窓口で提出します。電子チケットの場合は郵送かオンライン申請のみになります。

乗車料金の返金の受け取り方

窓口で申請する場合、その場で現金もしくはドイチェ・バーンの金券での返金が可能ですが、郵送もしくはオンラインの場合は銀行振り込みになります。

申請用紙に銀行口座の情報を書き込む欄があります。ドイツもしくはEU圏内の銀行に口座を所持していない人は返金が受けられませんので、窓口に直接出向いて現金で返金を受けるのが得策でしょう。

まとめ

ドイツの電車は本当によく遅れます。私の個人的な印象だと、2回に1回は遅れが出ています

5分の遅れでも乗り継ぎがある場合は最終的に大きな遅延にも繋がります。その度にストレスを飲み込んで我慢せずに、正当な権利はびしっと主張して、受けられる保証は受けましょう。

私たち日本人がヨーロッパで生き抜いていくためには、少々図々しくなることが有効な処世術だと私は思います。

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