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ニューヨークの9/11メモリアル&ミュージアムとは?一生に一度は訪れておきたいスポット

9/11メモリアルアンドミュージアム

あの悲劇の同時多発テロ事件が起きてから、もう17年の時が経ちました。日本でも当時毎日のようにニュースで放送されていたあの衝撃的な映像は、多くの人々の頭の中に残っていると思います。

私はノースタワー、サウスタワー跡地となっているメモリアルプールは何回か訪れたことがありましたが、9/11メモリアルミュージアムを訪れたのは今回が初めてでした。訪れてみて、今まで知らなかった事件の詳細を学ぶことが出来ました。

今回は、ニューヨークに来たら誰もがぜひ訪れるべきスポット、9/11メモリアル&ミュージアムについてご紹介します。

目次

9/11メモリアル&ミュージアムについて

9/11メモリアルアンドミュージアム

9/11メモリアル&ミュージアムは、2001年9月11日に起きた同時多発テロ事件の公式追悼施設として2011年にオープンしました。

当時ニューヨークの地元民からは、ここは観光を楽しむ場所ではないという反発の声もありましたが、この悲惨な事件を余生に伝えることと、この事件で亡くなった被害者を追悼する目的でオープンすることになりました。

ミュージアムにはツインタワーの鉄塔の一部や、さまざまな場所から撮影された当時の映像、被害者の亡くなる直前の電話メッセージなど、当時の生々しい記録が展示されています。

2001年の同時多発テロ事件の資料以外にも、その前触れともなった1993年の世界貿易センター爆破事件の資料も一緒に展示されています。

またミュージアムの外にあるサウスタワーとノースタワー跡地には大きなプールが設置され、プールの壁面は1993年と2001年のテロで亡くなった犠牲者の人々の名前が書かれたメモリアルとなっています。

こちらのメモリアルの見学は無料となりますが、ミュージアムへの入場にはチケットが必要になります。

9/11メモリアル&ミュージアムのチケットはオンラインで購入すべし

チケットは当日ミュージアムで購入する事もできますが、チケットを買うだけで長い列に並ばなくてはいけないので、出来ればオンラインで済ませておく方がスムーズに入館できておすすめです。

オンラインチケットは公式webサイトの「Buy tickets」から購入することができます。わざわざ印刷して持って行かなくても、携帯のメールにバーコードが送られてくるので、当日はそれを見せるだけで入場できます。

入場料は以下の通りです。

  • 大人:24ドル
  • 7才~12才の子供:15ドル
  • 13才~17才の子供:20ドル
  • 65歳以上の大人:20ドル
  • WEBサイト:https://www.911memorial.org/

ワンワールドトレードセンターのすぐ目の前が9/11メモリアル&ミュージアムですので、最寄りの駅のChambers Street駅、Fulton Street駅、またはCortland Street駅を出たらこの高い建物を目印に向かって歩くとたどり着くことができます。

9/11メモリアル&ミュージアムに行く前に知っておきたいこと

9/11メモリアル&ミュージアム

ミュージアムに入場する際いくつかの注意事項があるので、ミュージアムに行く前にしっかり下記を頭に入れておきましょう。

  • 飲食の持ち込みについて。水以外の飲み物の持ち込みは禁止です。水でもグラスボトルに入っているものは持ち込めないので気を付けましょう。食べ物は持ち込めますが、中で食べることはできません。
  • リュックサックや、大きな傘、大きい荷物はコートルームに預けなければならなくなるので、できるだけ身軽な恰好で行きましょう。
  • 一度退館したら、もう一度入場することはできません。
  • チケットに書かれている入場時間から、30分遅れた場合は入場できません。

※私が訪れた日はチケットに書いてある時間よりも30分も遅れてしまいましたが、何も言われずに入場できました。

  • 館内での携帯電話での通話は禁止されています。

ウェブサイトの注意事項には、判断は現場にいるスタッフに任せる、とあるので、念の為に早めに行くのが一番いいと思います。早すぎても混んでいる場合は、待たされることがあるかもしれないので10分前を目安に行くといいでしょう。

最後にミュージアムに行く前に、「9/11 Museum Audio Guide」という9/11メモリアル&ミュージアム公式のアプリをダウンロードしておきましょう。

アプリをダウンロードしたら、メニュー画面から言語を日本語に設定しておけば、ミュージアムではオーディオガイドとして使えます。

9/11メモリアル&ミュージアム館内の様子

9/11メモリアルアンドミュージアム

エスカレーターを下っていくとロビーとインフォメーションデスクがあります。その左の道をまっすぐ進んでいきます。

写真

この写真は飛行機がツインタワーに突っ込む前の、ブルックリンから撮影したローワーマンハッタンの2001年9月11日8時30分の写真です。綺麗な青い空に堂々とそびえ立つツインタワーの姿に、胸が痛みます。

スクリーン

当時その場にいた人々の写真が、次々とスクリーンに映し出されます。間近で起きている出来事が信じられず、立ち尽くすことしかできない人々。どんな思いでこのツインタワーを見つめていたのでしょうか。

当時アップタウンにいた知り合いによると、マンハッタンから逃げるためにブルックリンに向かっていたローワーマンハッタンの人々とはうって変わって、アップタウンにいた人々はテレビでこの事件を知って、とにかくローワーマンハッタンで何が起きているのか情報を集めようと、バーに多くの人が集まっていたそうです。

エスカレーター

階段を下りていくと、メモリアルホールがあります。このメモリアルホールには、「サバイバーステアー(生還の階段)」と呼ばれる階段が展示されていました。

この階段は、タワーにいた多くの人々が混乱に陥りながらも必死で生き延びるために駆け降りた階段です。この階段によって何百という人の命が救われました

アンテナの残骸

このアンテナの残骸は、かつてワールドトレードセンターのノースタワーの屋上に立っていたものです。10時28分にノースタワーが崩壊した際に、このアンテナも粉々になりこの一部だけが地面に残ったそうです。

メモリアルエキシビジョン

メモリアルホールのサウスタワーの中央には、メモリアルエキシビジョンという写真撮影禁止の追悼展示がありました。

テロで亡くなった方たちのプロフィールや写真を、遺族の方々の証言と共に見ることができます。

この追悼展示の中央には、一人一人の名前とプロフィールがスクリーンに映されるシアタールームのような部屋がありました。当たり前のように続いていた多くの人々の生活が、この日を境に止まってしまったんだなと改めて感じさせられました。

メモリアルホール

メモリアルホールを奥に進んでいくと、ノースタワーの中央にもう一つ写真撮影禁止の展示があります。ここには、2001年9月11日の出来事が時系列で展示されています。私が一番時間を費やしたのがこの展示でした。

この展示の最後の方には、この事件の前触れとなった1993年のワールドトレードセンター爆破事件についてや、アルカイダ組織の成長について、そしてテロ事件後の生き残った人々の苦悩と国民の混乱についてなど、ここに来なかったら知らなかった、多くの事実を学ぶことができました。

メモリアルホール

この展示の中には亡くなった方の最後の電話メッセージなどを聞く場所がいくつかあり、少し刺激が強い写真なども展示されていますが、来場している人々の多くは家族連れで、子供が熱心に当時の記事や映像に見入っているのが印象的でした。

このミュージアム全体を見るのに約2時間ほどかかると公式のwebサイトには書いてありますが、私は気づいたら3時間以上かけて見ていました。それくらい、学ぶことの多いミュージアムでした。

メモリアルに飾られたお花とサバイバーツリー

お花とサバイバーツリー

ミュージアムの外に出ると、ツインタワーが立っていた場所に大きなプールがあります。

このプールの壁面には犠牲者の方々の名前が刻まれているんですが、犠牲者の方の誕生日になるとミュージアムのボランティアスタッフであるジョージ・マイロニスさんという方によって、上の写真のようにその犠牲者の方の名前の横にお花が添えられます。

実はジョージ・マイノリスさんは9/11の事件当日、ノースタワーの48階から逃げきり生還した一人で、こうしてお花を置くことで命を落とした同僚に敬意を表しているんだそうです。

ジョージ・マイノリスさんにとって辛い思い出となってしまった場所ですが、こうしてあの事件後も自分に何ができるかを考えながら前に進んでいる人がたくさんいるんだと思います。

そして、そうして生還して人々に希望を与えているのは人だけではありませんでした。

木

サウスプールのすぐ隣には、他の木とは違う種類の木が一本立っています。

復旧作業の最中に崩壊したビルの瓦礫の下から発見されたこの木は、高熱にさらされ木の幹はほとんど焼け焦げ、根はぼろぼろになっていました。

しかしそんな木にも緑色の新芽が出ていることに気づいたボランティアの人々は、ブロンクスの園芸場にこの木を持って行く事にしました。

そうして一度ブロンクスの園芸場に持ち込まれ手当てを受けたこの木は、サウスプールの脇に再び植えられ「サバイバーツリー(生き延びた木)」と呼ばれるようになったそうです。

実際にこの木を目の前にしてみると、写真で見た煙や灰にまみれた真っ黒な瓦礫の下に埋まっていたとは考えられないほど、濃い緑色の綺麗な葉と太い幹に力強さを感じることができます。

こうして生き残った人や木の存在を知って、過去を変えることはできなくても、現在と未来は変えていくことができるんだということを教えてもらったような気がします。

9/11メモリアル&ミュージアム詳細情報

  • 名称:9/11 Memorial Museum 「9/11メモリアル&ミュージアム」
  • 住所:180 Greenwich St, New York, NY 10007
  • 営業時間:日曜日~木曜日 9AM~8PM 最終入館6PM、金曜日・土曜日 9PM~9PM 最終入館7PM
  • アクセス:A、C、1、2、3ラインの Chambers Street駅、または2、3、4、5、A、C、J、ZラインのFulton Street駅、RラインのCortland Street駅が最寄りです。
  • WEBサイト:https://www.911memorial.org/

まとめ

私はこのミュージアム内をまわっている間、被害者の方々の当時の状況や、今も苦しんでいる方々のことを考えて胸が締め付けられ、とても苦しい気持ちになりました。

しかし、それでも人は生きていかなければいけません。そして過去としっかり向き合っていかなければなりません。

私はニュースやインターネットの情報だけでは知ることができなかった細かな真実を、ここに来て全身で感じることができて本当によかったと思っています。

ぜひみなさんも、ニューヨークに来る機会があればこのミュージアムを訪れてみて下さい。必ず何か考えさせられることがあると思います。

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この記事を書いた人

海外就職・海外求人マッチングサービスGuanxiを運営しているIT企業。
世界各地をお仕事で飛び回っています。

世界各地で滞在し、見たもの、感じたもののリアルを届けます。

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