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ドイツに音楽留学した日本人のその後の主な進路をご紹介

  • 公開日:
トリーア

ドイツはヨーロッパでも屈指のクラシック音楽の本場であると同時に、経済的に安定した国なので芸術文化のための国からの経済的支援もしっかりしています。

各都市にある劇場や音楽関連の施設が順調に運営されており、現代社会におけるクラシック音楽家にとってはとても貴重な、安定した就職が見込める国です。

そのため、世界各国から数多くの音楽家が職を求めてドイツへやってきます。愛国心が非常に強いイタリア人ですら、例外ではありません。

この記事ではそんなドイツで私が見てきた、日本人留学生の進路をパターン別にご紹介します。

ドイツ国内で音楽家として就職

留学生の中で圧倒的に多いのが、ドイツ国内で音楽家としての仕事を見つけ、就職する人たちです。

これはもちろん日本人の留学生に限らず、多くの外国人音楽家がドイツで職を得ています。

とはいえ、ドイツで音楽家が就職するためには、ドイツの音楽院を卒業していないと不利になります。

雇用主側が応募者を選別する際に、ドイツ語の能力はもとより,ドイツ流の演奏ができるかどうかを審査するためにも、ドイツで修学しているかどうかはわかりやすい判断材料になります。

そのため、同じ外国人であってもドイツの音楽院での修学経験があるかないかで、就職活動の難易度に大きな差が生まれます。

ヨーロッパ内で音楽家として就職

ウィーン

※ウィーン

ドイツは近隣諸国との結びつきが強い国です。特にオーストリアやスイスのドイツ語圏は、ほとんどドイツ国内と同じような感覚で、就職活動を行う音楽家の視野に入っています。

舞台芸術に携わる人材を専門にケアしているドイツ国立のエージェントも、スイスやオーストリアでの就職口を扱っています。

スイスはお金持ちの国で、音楽家の平均所得が周辺諸国の2倍、3倍にもなるため就職先としてはとても魅力的なのですが、近年外国人排他の動きが強くなってきており、外国人留学生が今から就職するのは至難の業です。

EU圏外の外国人である私たち日本人は、オーディションに漕ぎつける前に書類審査で落とされることが多くなります。

一方、オーストリアはドイツ同様、外国人に対する風当たりはスイスほど強くはありません。

住みよい環境が整っている魅力的な観光地も多い国ですが、ドイツと比べると音楽家の平均所得が若干下回ります。

ドイツ西隣のお金持ちの国ルクセンブルクも、ドイツ在住の音楽家にとっては魅力的な就職先です。

ルクセンブルクは小さな国で人口も少ないため、優秀な音楽家は歓迎されます。

また、クラシック音楽業界ではすでに外国人がとても多いため、ルクセンブルク語が話せなくても英語だけで就職できることも珍しくありません。

ドイツ国内でその他の仕事に就職

ライプツィヒ

※ライプツィヒ

ドイツ留学中にある程度の語学力を身につければ、一般職に就職することも可能です。

フリーランスで音楽家をしながら、語学教師などの副職を持っている人も数多くいます。日系の企業に現地採用として就職する人も少なからずいます。

日本帰国

別記事でご紹介したイタリアへの留学の場合とは異なり、ドイツで私が知り合った日本人留学生で日本帰国を決めた人たちは、口をそろえて「日本に帰りたいから帰る」と言います。

ドイツで就職できず、他に選択肢がなくなって仕方なく帰国する、というわけではないようです。

既にドイツで仕事に就いて、ある程度の収入を得ていたにも関わらず、辞職して日本へ帰ってしまった友人も何人かいます。

音楽家として生きていくためにさまざまなものを犠牲にしてドイツに渡る人もいれば、ドイツに馴染めず、音楽家としてのキャリアよりも住みよい環境を求めて日本へ帰る人もいるので、人生において何が大事なのかは人それぞれ違うのだということを、改めて実感します。

結婚してドイツに在留

就職などの理由ではなく、ドイツで出会った人と結婚したからドイツに残るという人も少なからず存在します。

ですが、イタリア留学組と比べるとその比率は圧倒的に低くなります。

その理由はおそらく、ドイツではEUの市民権がない外国人でも就職してビザを取ることが比較的容易に実現可能であることと、イタリア人に比べてドイツ人は恋愛に関してとても奥手であることが関係していると思われます。

まとめ

トリーア

※トリーア

ドイツで私が知り合った日本人は、みなそれぞれに仕事を見つけ、正攻法でビザを取り、ドイツの税金や年金を収めて自活しています。

ドイツは冬が長く寒く日照時間も短く、雨が多い上に美しいマリンリゾートもない国ではありますが、「音楽家として生きていく」という目的が人生の最優先事項である人にとっては、最良の環境が整っている場所ではないかと思います。

ある程度大きな町であれば、美味しい日本食や諸外国の食事も楽しめるので、ドイツの食文化が好きになれなくても生活はできます。

「住めば都」といいますが、自分にとって何が大切なのかを見極めて、そのためには妥協点も受け入れ、バランスを保って生活していくことが大事なのではないでしょうか。

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