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ドイツ生活でわかったドイツと日本の働き方の違い

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ドイツの風景

2000年にドイツに来てから正社員としてドイツの日系企業で7年、その他大学の研究室で助手として、学生時代も企業との単発プロジェクトなど、今までドイツ人と一緒に働く機会がいろいろありました。

その働き方は、日本で働いていた約10年の経験と比べるとかなりの違いがありました。ドイツと日本ではどのような違いがあるのか、感じたことをご説明します。

男女差が少ない

ドイツの駅

ドイツに来て最初に思ったのは、日本に比べて働いている女の人がとても多いということでした。語学学校の先生、大学の講師や教授、個人的に知り合ったドイツ人女性もみな職業を持っています。

たまに育児休暇中の女性もいますが、自分の育児休暇が終わったら自分は仕事に復帰して、入れ替わりに旦那さんが育児休暇に入るケースも珍しくありません。 人口でいうと男女の比率は約半々なので、働いている割合も半々なのは自然だと感じます。

職場での男女の割合がそれほど変わらないというだけではなく、上司が女性で部下が男性ということも普通です。企業を訪ねると、担当者が男性でも女性でも、自分でお客さんにお茶を出します。

このような土壌からメルケル首相が生まれたのだと素直に納得できました。

残業なし・休暇消化率100%・病欠の権利

病院

有給休暇の取得

日本では有給は病気の時や冠婚葬祭などの特別な時に取るもので、権利はあっても遊ぶために100%有休消化する人はまれですよね。

場合によっては、残業する人は会社に貢献していると評価されることがあります。少なくとも私が日本にいた1990年代はそのような風潮がありました。

ドイツではそれが全く違いました。 ドイツでは全社員が毎年100%有休を消化します。 経営者には社員全員に100%有休消化をさせる義務があり、守らないと法律で罰せられます。

例えば、私がドイツの大学で助手として働いていたころ、上司が私の有給を間違えてかなり少なく計算していました。

上司がその間違いに気づいた時、直前に私に急ぎの仕事を頼んでいたにも関わらず、有給消化の方が大切だからと、私は急遽家に帰されてしまいました。このように有給に関してかなり徹底しています。

残業がない!

残業も基本的にはなしです。最高でも1日2時間まで、しかも毎日していいわけではなく、一か月の中で許される最長残業時間も決まっています。

実際ほとんどの従業員はみんな男女の区別なく、終業時間後は子どものお迎えがあったり、他の予定があったりするので、終業時間が終了するとたいてい事務所には誰もいなくなります。

病欠も取りやすい

病気の場合は医者に行くと「病気証明書」を受け取ります。そこに病欠の日数が記載されているので、会社はその間病人を働かせることはできません。本人は治るまで家で静養します。その間の給与は保証されます。

会社は保険会社から休んだ社員分の補助金をもらいます。他の社員も、病気の社員が出勤して病気がうつると困るのでその間休んでもらうことを望みます。取引先も病気と休暇で担当者がいない場合はみんな寛大です。

どうしても今しなくてはいけないことだけ処理して、あとは担当者が戻るまで待ちます。

担当者の専門分野には上司も口を挟まない

ビルディング

ドイツでは全員が自分の担当の仕事のスペシャリストです。自分の仕事は自分一人で責任を持ち、その範囲内の仕事は上司にも口を挟まれるのをきらい、自分の意見をはっきりと言います。

営業も、倉庫も会計も同じで自分の仕事にはプライドを持っています。その範囲内の決定は各担当が行います。日本のように上司が部下の仕事の手順に口を出すことはめったにありません。

上司の課題は、新しい仕事が生じたときの担当を決めることと、二つ以上の部門での共同作業が発生したときに、誰がどの仕事を引き受けるか割り振ることです。

多くの場合は何か新しい事が始まる時、例えば新しくオンラインショップを立ち上げる時など、顧客とのやりとり・購入・入金・発送・などの業務が発生しますが、どこかで複数部門がやってもおかしくない業務が発生します。

その際、同僚間でうまく調整できないケースも出てきます。そのような場合、一連の流れのどこまでをどの担当が行うか私が決定します。

効率性重視

ホール

ドイツでは完ぺきよりも効率性を重視します。例えば、日本であればもう一度最終確認が必要であろうところで最後の連絡が来ません。

仕事を引き受けてもらった時も、期日までにやるといった後、本当にできたのか特に知らせてきません。実際に期日に商品や書類が届いて初めて間に合ったとわかります。

ほとんどの場合は、こちらがギリギリまでやきもきするだけで期日には間に合うのですが、たまにメールの不具合などで、問題が起こることもあります。

そのような場合に備えてもう一度最後の最終確認の連絡をすればいいと思うのですが、そこまでやるドイツ人は少ないです。

彼らの考え方として、95%この方法で問題ないのだから5%のために全ての仕事に対して一回連絡を増やすと効率が悪い、ということのようです。

アクシデントが起こった場合

例えば人とのアポイントや、重要書類の発送等、xx日に送ると決まった段階でやりとりは終了です。実際の発送日に「送りました」という連絡は来ません。「事前に送る日を決めたのだから、届けばわかるでしょ」という考え方です。

今はドイツ人はそういう仕事方法だと理解していますが、最初のうちはいちいち本当に発送したのか確認の連絡を取っていました。大抵の相手はどうして私が連絡してきたのか、何か変更でもあったのかと逆に驚かれることが多かったです。

実際、最終確認をしなかったせいで、ミスに気が付かず、待ち合わせの場所に来なかった、または商品が届かないなどの問題も起きました。

でもアクシデントが起こる可能性が5%くらいならば、アンラッキーだったね、で済んでしまい、アクシデントを防ぐための改善は特に行われません。5%のミスを防ぐために考えたり、手順を一つ増やすのは彼らにとっては効率が悪いのです。

しかし、ひとたびトラブルが起こった時の対処の早さには目を見張るものがあります。臨機応変にその都度適切な判断をしてあっという間に問題を処理するので、アクシデントがあったとしても致命的なミスにはなりません。

このような仕事方法は社内に限ったことではなくドイツ全体の傾向なので、一人で日本風を貫こうとヤキモキしても仕方ありません。

ドイツにはドイツのやり方があるので、できるだけそれに適応するのが一番ストレスがかからず効率もいいのです。それが異国で長く生活するためのコツでもあります。

実際ドイツのやり方に適応できず、精神的に病んで日本に帰国する人も大勢います。いい意味でのおおらかさ、柔軟性を持って現地に適応することは非常に重要です。そうすることでトラブル時の判断力も自然に身についてきます。

同僚同士のつながりが希薄

ドイツ人

ドイツでは従業員同士の横のつながりが希薄です。全員が会社の一員としての仲間ではなく、たまたま今同じ会社に勤めている人たちの集まり程度にしか思っていません。

転職も多いですし、帰属意識があまりありません。これは自分が顧客として買い物に行くとよくわかります。

例えば、私がドイツに来たばかりのころ、コンタクトを買うためにお店に行ったことがあります。検査を終え、出来上がったとの知らせが来たので取りに行くと、私を担当してくれた人が休暇を取っていました。

日本でしたら、引継ぎがあって、お店の人に言えば私のコンタクトを出してくれるはずです。ところがドイツではそうではありませんでした。

「自分ではわからない。担当者が休暇でいないから来週また来てくれ」と言われたのです。今であれば驚きませんが、当時はこういう接客が許されるのか、とかなりビックリしたのを覚えています。

まとめ

ドイツ

このようにドイツと日本では仕事に対する考え方がかなり違います。ドイツは効率と働く側の権利とプライベート生活を重視、日本は完ぺきさと顧客側と仕事生活を重視しているように感じます。

社会全体がパズルのように互いに組み合わさって成立しているので、ある一部分だけマネしようとしても木を見て森を見ない状態になりかねません。

長いドイツ生活で感じるのは、どちらがいい悪いではなく、根本の考え方が違うということを知っておくことが非常に大切だということです。

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Fujiko

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投稿者プロフィール

プロフィール 札幌出身。2000年よりドイツ在住。語学知識ゼロからドイツ語を始める。2009年南ドイツの大学にて修士課程卒業。2010年北ドイツのIT企業に就職、のちに代表を務める。本業のIT業務のかたわら社内ベンチャーにて、2015年当時都市で唯一の専門飲食店を立ち上げ繁盛店にする。現在はフリー。趣味はテニスと読書。ブログ等でさまざまな方向からドイツ情報を発信しています。

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