海外で暮らしていると、気づかないうちにストレスを溜めていることがあります。
滞在が長くなり慣れたと思っていても、言語や生活習慣の違い、また自衛への気配りなどから、知らず知らずのうちに疲れが溜まってしまうことも。
海外で体調を崩してしまったら、「寝てれば治る」レベルのものであればまだしも、薬を買いに行ったり病院へ行ったりとなると、どうしたらよいかとさらに不安が募ります。なるべくなら、いつも体調は整えておきたいですよね。
私はフランスに長期留学をしていましたが、その時に心がけていたことをご紹介します。
運動する
健康維持法といえば筆頭に上がる「運動」ですが、何もスポーツジムでマシン・トレーニングをしたり、欠かさずランニングをしてたり、というわけではありません。
私の場合は、「なるべく陽にあたる」「歩く」ということを心がけていました。
陽にあたる
私が住んでいたのは、南フランスのニースでした。 ニースを含む地中海沿岸の町は非常に太陽に恵まれており、夏の間は世界中から青い海と太陽を求めて人が集まってくるほどの、いわゆるリゾート地。
また、冬でも気候は温暖で基本的に好天が続きます。 日本では、特に女性は紫外線を気にしますよね。日傘、帽子、アームカバーなど、鉄壁の防御で外を歩く人をよく見かけます。
しかし南フランスでは、太陽が出ればピクニックをしたりビーチに行ったりと、陽にあたることを厭いません。加えて、サングラスはしていても、日傘をさしている現地の人を見たことはありません。
例えばちょっと体調が悪くて室内にこもっていると、現地の人に「陽にでもあたってきなさい」と言われたものです。外に出て太陽や自然の風に当たることで気持ちがリフレッシュするということなのでしょう。
ただ、真夏の日中はさすがに日差しが強すぎるため、午前中や夕方に外に出ることをすすめられました。
歩く
ウォーキングという意味ではなく、歩ける距離であれば移動手段を徒歩にする、ということです。
私はもともと運動が好きではない方なので、日本にいる時はスポーツはおろか、歩きの移動もあまり好きではありませんでした。日本の都市部であれば、電車は2~3分に1本は来ますし、それで全く不便ではありませんでした。
フランスでもバスや路面電車などの交通網は発達しているのですが、遅延やストライキなどが頻発します。日本であれば、少しでも遅れると電光掲示板に案内が出ますが、フランスではそれもありません。
学校に行くため路面電車を待っていた時のこと。待てど暮らせど電車が来ず、30分くらい待ちぼうけを食らった後、道行く人から「今日ストライキだよ」と言われたことも。
どこにもお知らせが出ていないので、言われるまで全く分かりませんでした。そんなことが続き、歩ける距離であれば徒歩で移動するようになりました。
バスや電車の遅延でやきもきするより、歩いた方が早いと思ったからです。
私の通っていた学校は山の上にあったので片道40分程かかったのですが、最初は遠いと思っていた道のりも慣れてしまえば問題なく、良い気分転換になりました。
食べる
生きていくうえで食事は非常に大切です。 特にフランスは美食の国とも呼ばれるため、そこかしこに美味しいものがありました。
しかし美味しいからといって常にお腹いっぱい食べていたら、それはそれで健康に悪い気がしませんか。
自炊で食べすぎを防ぐ
フランスに住んではいたものの、私は根っからの和食党。もちろん欧米の料理も好きなのですが、少し続くと「お味噌汁が飲みたいなあ」という気分になってしまいます。 また、基本的に海外の料理は一人分の量が日本より多いですよね。
常に外食をして「残したらもったいない」という気持ちで全部食べきっていたら、体にもお財布にも優しくありません。
もちろんレストランに食べに行くことはありましたが、特に予定がない日はなるべく自炊をするように心がけていました。
そこそこの規模の町であれば、必ずアジア食品を取り扱うお店があります。中国やタイの食材が多く見られるものの、醤油やみそは必ず置いてあります。それらを使って料理を作り、食べすぎを防ぐようにしていました。
また、味噌や醤油などの慣れ親しんだ味には安心感がありますから、ほっとできる時間でもありました。
旬の地の食材を食べる
フランスの町では、大体どこでも午前中に市場がたちます。 そこでは地元で穫れた新鮮な食材が売られています。
野菜や果物に限らず、大きな市場になれば魚や肉製品なども並びます。旬の食材は安価で栄養が豊富と言いますから、是非これらを活用しましょう。
例えば南フランスでは、夏が訪れるとさまざまな種類のトマトが並びます。普通のトマトやミニトマトに始まり、平たいトマトや黒いトマトなど、日本では見たこともないものばかり。どれもそのまま食べることができ、味も濃くて非常に美味。
さらに旬の食材なので、非常に安く手に入ります。果物にしても、メロンや桃など、日本では少々値の張るものも気軽に買うことができます。
値札にはキロ単位で値段が書かれていますが、自分が食べられる分だけ、たとえば1個だけでも買うことができます。
旬の食材を気軽に食卓に取り入れるにはもってこいの市場。そこをうまく利用し、なるべく栄養バランスの良い食事をとれるように心がけていました。
遊ぶ
勉強のため、仕事のために海外に在住しているといっても、たまには気を抜く瞬間も必要です。
うまくリフレッシュの時間を持つことで、また勉強や仕事に身が入るのではないでしょうか。
友達と遊ぶ
遊ぶといっても、ショッピングをする、ご飯を食べに行く、飲みに行く、ホームパーティーをする、夜遊びをする等、選択肢は色々あります。
形態は何でも良いですが、私としては時間も気にせず思い切り騒げるホームパーティーがおすすめです。
外のお店ではなく自分の、もしくは誰かの家の中ということで、貴重品への気配りをしておく必要はありませんし、何といっても座ったり立ったり踊ったりと、好きに過ごすことができます。
持ち寄った食べ物や飲み物を囲みながら喋って騒いでいると、日ごろのストレスもどこへやら。
また、友達の友達と知り合うことができて交友関係が広がることもあるため、私は積極的に顔を出していました。
時には日本人同士で集う
留学している時は同じ国の者同士で固まっていると上達しない、という話を聞いたことはありませんか。
学校以外で常に日本人と連れ立っていたら、確かに現地の言葉を使う機会は減り、言語の上達スピードは落ちるでしょう。
しかし日本人同士で集まることが悪いとはいいません。 外国語を使っているというのは、例えかなり話せるようになっていたとしてもどこか疲れてしまうもの。
そんな時に日本人だけで集まって、母国語でコミュニケーションをとるのはとても良いリフレッシュとなります。
内容は悩み相談でもくだらない話でもなんでもかまいません。伝えようと一生懸命言葉を探さなくても会話が成り立ち、阿吽の呼吸でニュアンスまでわかってもらえる。
そんな時間を持つことも、海外生活で知らず知らずのうちに溜まっているストレスのガス抜きをする良い機会となります。
寝る
運動もおしゃべりも何もしたくない、という時はとにかく寝てしまいましょう。私の場合ですが、常に外国語を聞いて話していた環境では、やたら眠くなりました。
恐らくいつも脳がフル回転していたのではないかと思います。そのころは、早ければ夜9時くらいから寝てしまうことも。せっかく海外にいるのに寝てばっかりいたらもったいないなどと思わずに、睡眠も健康維持法の一つと割り切っていました。
逆にしっかりと寝ることで体力も充実し、昼間にフルパワーで動けていたような気もします。
まとめ
生きている以上、突然訪れる体調不良はつきものです。しかし、少し気を配るだけで元気でいられるなら、実践しない手はありません。
運動する、食べる、遊ぶ、寝るというのは当たり前のことかもしれません。
しかし今思えば、そういう「当たり前のこと」を大切にすることで、大きな体調不良もなく海外生活を送ることができたように思います。事実、私はフランス滞在中、一度も医師のお世話になることはありませんでした。
特別なことはしなくても健康を維持できるなら、それに越したことはありません。できるだけ体調を整えて海外生活を楽しみましょう!
海外求人
あなたの挑戦を待っている!あこがれの海外企業へ就職しよう(海外求人)
フランスで働くには?フランスでの就職方法や仕事・求人の探し方
あわせて読みたい