日本でも最近開催されるようになったクリスマス・マーケットですが、やはりヨーロッパのクリスマス・マーケットは格が違います。
クリスマス・マーケットの楽しみ方はいろいろとあり、雰囲気だけでなく食べ物や飲み物、クリスマスのオーナメントなどの工芸品など、さまざまな魅力があります。1度は行ってみたい!と思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は私が訪れたクリスマス・マーケットの中から6カ国をピックアップしてご紹介します。
クリスマス・マーケットの概要
クリスマスの約1ヶ月くらい前から開催されるクリスマス・マーケットは、現地の人にとっても旅行者にとっても楽しみのひとつです。
各国それぞれ特徴がありますが、その国の名物料理や工芸品等などの小物が売られていることは共通しています。昼と夜とでは雰囲気も違うので、可能ならば両方訪れてみてもいいかもしれません。
クリスマス・マーケットは基本的に入場無料ですが、一部、入場料が必要なところもあります。
また、グリューワインやプンシュなど温かい飲み物のカップはデポジット制で、そのほとんどは飲み終わってカップを返せば返金されるというシステムです。
しかし場所によってカップのデザインはさまざまで、かわいいマグカップもあるので、そのまま記念として持ち帰る方もいます。
持って帰りたいという方は事前に、飲み終わった後、割れないように包むティッシュやタオル、袋などを用意して行くといいかもしれませんね。
ドイツ(ミュンヘン・ベルリン)
クリスマス・マーケット(ドイツ語ではWeihnachtsmarkt・ヴァイナハツマルクト)といえばドイツを思い出す人も多くいると思います。
ドイツ国内ではアドベント(クリスマスの4週間前からクリスマスまでの期間)が始まると同時に、多くのクリスマス・マーケットが始まります。2018年は12月2日からアドベントに入りました。
ドイツのクリスマス・マーケットには当然、その土地の名産品でもあるチーズなどの食品や木製のクリスマスオーナメント、刺繍が施されている布なども販売されていますが、グーラッシュ(シチュー)やピザなどのヨーロッパの料理も屋台で売られています。おいしそうなものがいっぱいあり、目移りしてしまいます。
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ミュンヘン
ミュンヘンはマリエン広場のクリスマス・マーケットが有名ですが、市内各地で開催されています。伝統的なものも多く、ライトアップされた夜だけでなく昼間でも十分に楽しむことができます。
お店の造りや働いている人の衣装まで、中世の時代を再現したようなものもあり、それぞれ特色をもったクリスマス・マーケットが多いように思いました。
クリスマスのオーナメントのお店もたくさんあるので、見るだけでも何時間も過ごせてしまうくらい充実しています。
ビールが有名なミュンヘンですが、クリスマス・マーケットではぜひグリューワイン(ホットワイン)や、アルコールが苦手な方はキンダー・プンシュ(ノン・アルコール)などの温かい飲み物で冷えた体を温めてください。
ベルリン
ベルリンのクリスマス・マーケットというと、2016年に起こったトラックが突入したテロを思い出す人もいるかもしれません。その事件の影響で、現在ベルリンの大きなクリスマス・マーケットや駅には警察官が配備され、厳戒態勢がとられています。
しかしこれはベルリンに限ったことではなく、ヨーロッパの多くの国も同様で、テロに警戒しています。
ベルリンのクリスマス・マーケットの特徴
ベルリン市内では大小合わせて約100ヶ所のクリスマス・マーケットが開催されるとも言われています。なかでも、赤い市庁舎前やジャンダルメンマルクト、シャルロッテンブルグ宮殿、ポツダマープラッツのクリスマス・マーケットが有名です。
アレキサンダープラッツのものは、バッグや手袋などの冬物小物、革製品などどちらかというと伝統的なクリスマス・マーケットというより、観光客向けという印象です。
小さなクリスマス・マーケットにはまだまだ伝統的なものや昔ながらの雰囲気が感じられます。
またベルリンはインターナショナルな街でもあります。そのため、日本の商品や食べ物を主に販売しているジャパニーズ・クリスマス・マーケットのように、各国や地域にフォーカスして、その場所のものを販売している、アジアン・クリスマス・マーケット、デニッシュ・クリスマス・マーケットなど様々なイベント的なマーケットも開催されています。
ドイツだけのことはあってソーセージは必ず売られていますし、いろいろなクリスマスのお菓子も売られていますが、あまりベルリンらしさはないかもしれません。
しかし、スケートリンクが併設されているなどさまざまなアミューズメントと一緒になっているクリスマス・マーケットもあるので、子どもから大人まで楽しむことができます。
オーストリア
音楽の都ウィーンでは、市庁舎前やシェーンブルン宮殿のクリスマス・マーケットが有名ですが、街を散策していると広場や路地のようなところでも小さなマーケットを開催しています。
ウィーンの中心部1区もきれいにデコレーションされていますし、路上で楽器を演奏している人もいるのでクリスマスマーケットだけではなく街全体でロマンチックな雰囲気を味わうことができます。
ウィーンのクリスマス・マーケットでおすすめなのがperzy(パージー)社のスノードームです。日本では見かけませんし、他のヨーロッパ諸国でもなかなか買うことはできません。
様々なサイズ、種類があり、1つ1つ手作りの伝統ある会社のスノードームです。小さなスノードームも、お土産におすすめです。
スイス
ドイツやオーストリアと同じドイツ語圏のスイスのクリスマス・マーケットも負けず劣らずおすすめです。
チューリッヒでは街の様々なところでクリスマス・マーケットが開催されており、屋内の大きなマーケットもありました。
バーゼルなどスイスの一部のクリスマス・マーケットでは、スイスフランだけではなくユーロで支払うことができるお店がありました。
ラクレットなどスイス・チーズを使った料理やガラス製のクリスマス・オーナメントがおすすめです。
フィンランド
フィンランドのクリスマス・マーケットもカラフルでとてもかわいいです。やはりドイツ語圏のクリスマス・マーケットとは雰囲気が大きく違います。可愛い雑貨などデザイン性の高いものもたくさんありました。
また、伝統的なフィンランド料理を楽しむことができ、カルヤラン・ピーラッカ(2枚目の写真)もジャガイモ入り、お米入り、トナカイの肉(PORO)入りのものが売っていて、小ぶりで食べやすいのでおすすめです。
カルヤラン・ピーラッカはミルクがゆなどをライ麦の生地で包んで焼いた、フィンランド名物のパイです。味は少し甘みがあり、外側のライ麦の生地の部分が少しサクッとしていておいしいです。
他にも伝統的なフィンランド料理を食べることができ、北欧ならではのクリスマス・マーケットを満喫できます。
チェコ
プラハのクリスマスもきれいで、人気の都市です。特に、ヴァーツラフ広場のクリスマス・マーケットは有名で、多くの人でにぎわっていました。
広場には大きなクリスマス・ツリーがあり、時おり曲に合わせてツリーのライトが動いてとても幻想的です。
チェコのクリスマス・マーケットでおすすめなのは、地元のソーセージとトゥルデルニーク(TRDELNIK)という甘い筒状の伝統的なお菓子です。
私が食べたチェコのソーセージはスパイスが効いていて、とても味の濃いおいしいソーセージでした。トゥルデルニークは有名なお菓子なので、他の国のクリスマスマーケットでも買うことができますが、せっかくなので本場で試してみてください。
ハンガリー
東欧、ハンガリーのクリスマス・マーケットも外すことはできません。首都ブダペストではヴルシュマルティ広場や聖イシュトヴァーン大聖堂前のクリスマス・マーケットが人気です。
あまり英語は通じませんでしたが、親切な人が多く、お店でのコミュニケーションは指差しでどうにかなりました。
ハンガリー料理で有名なものにLangos(ラーンゴシュ)やソーセージがあります。たかがソーセージと思われる方もいると思いますが、国によってソーセージを比べるのはなかなか興味深いです。
また、ラーンゴシュは簡単に言うと揚げパンのようなもので、上にチーズをかけたものなど、いくつかの種類があります。
クリスマス・マーケットのラーンゴシュは少々脂っこいので、苦手な方にはあまりおすすめできませんが、ロールキャベツなど、その他のハンガリー料理はおすすめです。
ラーンゴシュもトゥルデルニーク同様、他のヨーロッパ諸国でも食べれますが、本場で食べる価値はあると思います。
まとめ
クリスマス・マーケットは野外がほとんどで、この時期は非常に冷え込み、長時間外にいると体が芯から冷えてしまいます。風邪などひかないよう、防寒対策をしっかりしてください。
意外と足も冷えますので、温かい靴下を履いたり、靴用のホッカイロを使用してもいいかもしれません(靴用のホッカイロは日本から持参してください)。
また、クリスマスマーケットは非常に混み合っていますし、かつ注意散漫になりがちですので、スリなどの犯罪が多発しています。貴重品には十分注意してください。
しかし、クリスマス・マーケットは期間限定で、特別な体験ができますので、この時期にヨーロッパにいる方はぜひ訪れてみてください。
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