オーストラリアに滞在してみたい、旅行に行ってみたいと思う人は多いと思います。わたしはワーキングホリデー・学生・ビジネスのビザで滞在して現在は結婚し、こちらに住んで25年以上になります。
オーストラリアには色々な種類のビザがあります。観光にも語学学校で勉強をするのにも就労のときも、滞在するときは必ずビザが目的に合わせて必要です。
ビザの残り期間が原因で母国に帰ったり、国外へ出たり、不法に滞在する移民も少なくありません。簡単に取得できるビザもありますが、中には難しい条件があったり、取得までに長い時間がかかるビザもあります。
今回はオーストラリアのビザについてご紹介します。
※1豪ドル=約75円
*オーストラリアのビザに関しての最新の情報はオーストラリア大使館の公式サイトやオーストラリアのイミグレーション公式サイトで確認できます。
オーストラリアのビザ概要
オーストラリアへの入国にはビザが必要
オーストラリアの入国には必ずビザが必要になります。日本のパスポートで3か月以内の観光のみだと必要のない国が多いですが、オーストラリアは必要ですので注意してください。
オーストラリアのビザには様々な種類があります。ビジタービザ・ワーキングビザ・ワーキングホリデービザ・学生ビザ・永住ビザ・パートナービザ・一時滞在ビザなど様々あり、目的によってその中でも細かい種類に分かれます。
自分が何のビザが必要なのかはオーストラリアに行く目的によって違いますが、オーストラリアのビザの種類は100以上あります。必要なのはどのビザかをよく見てみましょう。またビザの取得条件などは変更が頻繁に行われます。
オーストラリアの訪問・観光ビザ(ETA)の取得(3ヶ月以内の滞在の場合)
日本のパスポートを持っている人はElectronic Travel Authority(電子渡航許可=ETA)をオンラインで申請できます。これは3か月以内のホリデーや短期商用や親戚に会うなどのオーストラリア訪問に使用することができます。
ビザと国籍取得に関してはオンラインで申請できるため、東京のオーストラリア大使館または各地の在日本オーストラリア総領事館では郵送や窓口でのビザと国籍取得の申請を受け付けていません。
オーストラリアの訪問・観光ビザ(ETA)の費用・期限
日本のパスポートを持っている人は3か月以内であればETAビザは手数料20オーストラリアドル(約1,500円)のみでオンライン申請で取得可能です。ETAビザでの観光や就学、契約交渉などの短期ビジネスなどはできますが就労はできません。
ETA以外のビザは滞在の目的や期間などによって種類や費用が違い、条件によって申請できないこともありますので確認しましょう。
ビザで許される滞在期間は観光などでの短期のものや、 就学・就労などでの長期滞在、永住や移民などでの無期限の滞在もあり、それぞれ自分の申請目的のビザによって変わります。
オーストラリアで必要なビザの調べ方
ビザに関してのヘルプが必要な場合は旅行会社や航空会社などに問い合わせるか、現地の登録済みマイグレーションエージェント(Office of the Migration Agents Registration Authority-OMARA-)に問い合わせることができます。
ETA以外のビザや国籍取得の申請は英語が得意な人は自分での申請やOMARAを利用できますが、あまり得意でない人は日本人向けのエージェントもたくさんあります。
自分で申請もできますがビザによって手続きが複雑だったり、間違いや拒否される可能性があるので、費用はかかりますが専門のエージェントの利用もおすすめします。
オーストラリアの主なビザの種類
ビザの種類はサブクラスで分かれています。自分の目的にあったサブクラスを選びましょう。サブクラスが違うと申請条件や費用なども変わりますのでよくチェックしましょう。
ビジタービザ(Visitor Visa)
Electronic Travel Authority (subclass 601)
- 期間:3か月以内
- 費用:無料(オンライン申請の手数料が20オーストラリアドル(約1,500円))
- プロセスタイム:なし
- 目的:クルーズ、観光、親戚・友達訪問、短期商用など
- 条件:申請はオーストラリア以外。
Tourist stream (subclass 600)
- 期間:3か月、6か月、12か月以内 *両親がオーストラリア人の場合は滞在を長期に伸ばすことができることもあります。
- 費用:145オーストラリアドル(約10,875円)
- プロセスタイム:66日から78日ほど
- 目的:クルーズ、観光、親戚・友達訪問など
- 条件:申請はオーストラリア以外。滞在に十分な予算があること。就労はできません。
Sponsored family stream (subclass 600)
- 期間:12か月以内
- 費用:145オーストラリアドル(約10,875円) *スポンサーの人に保証金を払ってもらうこともあります。
- プロセスタイム:3か月から4か月ほど
- 目的:クルーズ、観光、3か月以内の就学・職業トレーニングなど
- 条件:申請はオーストラリア以外。訪問のみの目的。
乗継ビザ(Transit Visa)
Transit visa (Subclass 771)
- 期間:72時間以内
- 費用:無料
- プロセスタイム:6日から15日ほど
- 目的:8時間を超える乗り継ぎや空港外に出るなど
- 条件:申請はオーストラリア以外。
医療ビザ(Medical Treatment Visa)
Medical Treatment visa (subclass 602)
- 期間:一時滞在
- 費用:オーストラリア国外からは無料、オーストラリア国内からは315オーストラリアドル(約23,625円)
- プロセスタイム:49日から68日ほど
- 目的:治療・診察など
- 条件:申請はオーストラリア以外。医療行為を受ける、臓器提供をする、それらに付き添うなど。
ワーキングホリデービザ (Working Holiday Visa)
First Working Holiday visa (subclass 417)
- 期間:12か月以内
- 費用:485オーストラリアドル(約36,375円)
- プロセスタイム:45日から3か月ほど
- 目的:観光・就学・就労など
- 条件:申請はオーストラリア以外。日本のパスポートを持つ18歳から30歳まで。3か月間特定の
- 仕事をすると次のsecond Working Holiday visaを申請できます。
Second Working Holiday visa (subclass 417)
- 期間:12か月以内
- 費用:485オーストラリアドル(約36,375円)
- プロセスタイム:45日から3か月ほど
- 目的:観光・就学・就労など
- 条件:日本のパスポートを持つ18歳から30歳まで。6か月間特定の仕事をすると次のThird Working Holiday visaを申請できます。
Third Working Holiday visa (subclass 417)
- 期間:12か月以内
- 費用:485オーストラリアドル(約36,375円)
- プロセスタイム:なし
- 目的:観光・就学・就労など
- 条件:日本のパスポートを持つ18歳から30歳まで。First Working Holiday visaとSecond Working Holiday visaを申請し終わった後に申請できます。
就労ビザ(Working visa)
Temporary Work <Short Stay Specialist> visa (subclass 400)
- 期間:6か月以内
- 費用:310オーストラリアドル(約23,250円)
- プロセスタイム:19日から54日ほど
- 目的:高度な特別な就労
- 条件:オーストラリアでなかなかないオーストラリアのビジネスを手助けするスキルと知識を持っていること。
Temporary Skill Shortage visa (subclass 482)
- 期間:4年以内
- 費用:1,265オーストラリアドル(約94,875円)
- プロセスタイム:3か月から4か月ほど
- 目的:働く人が足りないスキルで就労
- 条件:eligible short-term skilled occupationsのリストに職種があること。その職種で2年以上の経験があること。必要なスキルがあること。スポンサーか関連会社のみで仕事をすること(例外あり)。最低基準の英語のスキルがあること(例外あり)。
Employer Nomination Scheme visa (subclass 186)
- 期間:永住
- 費用:4,045オーストラリアドル(約303,375円)
- プロセスタイム:4か月から8か月ほど
- 目的:スキルでの就労
- 条件:オーストラリアの雇用主に推薦されること。必要なスキルがあること。健康状態・人物検査の条件をクリアすること。他Direct Entry stream、Labour agreement stream、Temporary Residence Transition streamなどのビザタイプで条件が変わります。
Skilled Nominated visa (subclass 190)
- 期間:永住
- 費用:4,045オーストラリアドル(約303,375円)
- プロセスタイム:5か月から6か月ほど
- 目的:スキルでの就労や就学が可能
- 条件:skilled listに職種があること。職種に必要なskills assessmentがあること。州・準州政府から推薦を受けること。イミグレーションのスキルのポイントシステムで65以上あること。45歳未満であること。
※イミグレーションから招待を受ける、というよりは州政府から
学生ビザ (Student visa)
Student visa (subclass 500)
- 期間:申請するコースの就学で5年以内
- 費用:特別な場合以外620オーストラリアドル(約46,500円)から
- プロセスタイム:申請によっていろいろ
- 目的:就学
- 条件:申請はオーストラリア以外。6歳以上であること。海外留学生保険(Overseas Student Health Cover-OSHC-)に入ること。18歳未満は十分な資金を持っていると証明すること。家族連れで滞在可能。
学生ガーディアンビザ(Student Guardian Visa)
Student Guardian Visa (subclass 590)
- 期間:一時滞在で子供が就学を終えるまで
- 費用:620オーストラリアドル(約46,500円)
- プロセスタイム:4か月から5か月ほど
- 目的:就学する子供のサポート
- 条件:申請はオーストラリア以外。18歳未満の子供か18歳以上の特別な状況の子供のケアとサポート。21歳以上の保護者か親戚で住居や金銭的なサポートができること。
職業訓練用ビザ(Training visa)
Training visa (subclass 407)
- 期間:一時滞在で2年以内
- 費用:310オーストラリアドル(約23,250円)
- プロセスタイム:4か月から5か月ほど
- 目的:仕事のスキルを上げるための職場でのトレーニング、プロ上達のためのプログラム参加
- 条件:申請はオーストラリア以外。スポンサーがいること。
パートナー・配偶者ビザ (Partner visa)
Partner visa -apply overseas- (Subclasses 309 and 100)
- 期間:サブクラス309で一時滞在、サブクラス100を取得してから永住
- 費用:7,715オーストラリアドル(約578,625円)
- プロセスタイム:Subclasses 309は16か月から22か月ほど、Subclasses 100は12か月から23か月ほど
- 目的:婚約者・パートナーとして
- 条件:申請はオーストラリア以外。まずサブクラス309の一時滞在を取得し、サブクラス100のパートナービザを取得。申請は同時にする。
Prospective Marriage visa -apply overseas- (Subclasses 300)
- 期間:9か月以内
- 費用:7,715オーストラリアドル(約578,625円)
- プロセスタイム:16か月から18か月ほど
- 目的:結婚
- 条件:申請はオーストラリア以外。18歳以上。ビザがなくなる前にオーストラリア永住者と結婚する予定であること。就学・就労が可能。
Partner visa -apply in Australia- (Subclasses 820 and 801)
- 期間:サブクラス820で一時滞在、サブクラス801を取得してから永住
- 費用:7,715オーストラリアドル(約578,625円)(Prospective Marriage visaを持っているなら1,285オーストラリアドル(約96,375円))
- プロセスタイム:Subclasses 820は19か月から24か月ほど、Subclasses 801は7か月から17か月ほど
- 目的:永住者のパートナーとして
- 条件:申請はオーストラリア国内。まずサブクラス820の一時滞在を取得し、サブクラス801のパートナービザを取得。申請は同時にする。
永住者再入国ビザ(Resident Return visa)
Resident Return visa (Subclasses 155 and 157)
- 期間:永住(ビザは5年間)
- 費用:405オーストラリアドル(約30,375円)(オンライン)、485オーストラリアドル(約36,375円)(ドキュメント)
- プロセスタイム:Subclasses155は28日から88日ほど、Subclasses 157はなし(どちらも問題がなければ平日5日間以内)
- 目的:国外に行き来可能
- 条件:永住の人が国外に行き来するために必要なビザ(5年間)。
※ビザの費用・条件・プロセスタイムなどは頻繁に変わりますので、自分で申請する場合にはイミグレーション公式サイトのビザオプションをチェックしてください。
まとめ
オーストラリアに滞在するビザはさまざまですが、観光・就学・就労などどんなビザでもオーストラリアの生活を楽しめます。もっとオーストラリアを知ることで、長く滞在したいと思ったり永住したいと思うかもしれません。
いろいろな国の人と知り合ったり、それぞれの国の美味しい料理があったり、カルチャーの違いがあったり、今までになかった体験を楽しめますよ。
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