新卒・海外就職に必要なスキルとは?私の経験から、新卒で海外就職を成功させるために主に2つのスキルが必要だと考えています。1つ目は『英語力』、もう1つは『就労経験=仕事のスキル』です。
日本の大学生が新卒で海外就職を目指すためには、英語力を確実にビジネスレベルまで持っていき、かつ、海外の大学生と同様に長期(約6ヶ月)インターンシップを経験していることが『新卒・海外就職』の最低限必須な条件となってきます。
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シンガポールで新卒就職、なぜ私は英語を勉強し始めたのか?
それは一言で言えば、自分の英語力の低さにショックを受けたことに起因します。
私は大学生になるまで13年間(5歳から18歳まで)、サッカーに没頭するサッカー少年でした。しかし高校3年になって、大学入試を現実のものと認識し始め、そのために大好きなサッカーをやめ、日々勉強に明け暮れた結果、関西の大学へ現役合格することができました。
そして19歳で地元名古屋を離れ、関西で一人暮らしを始めることとなったのです。
英語で意思を伝えられなかったことが転機に
入学後間もない大学1年生の5月ごろ、修学旅行でしか足を運んでいなかった京都へ一人で行き、その際に、中国人の観光客に 「Could you tell me how to go to Kiyomizu temple?」と聞かれ、つたない英語で、オー、オケイ、レットミユーズグーグルトランスレート。と応えたものの、結局最後までうまく意思を伝えることができませんでした。
大学入試の時に一番時間を費やして勉強した英語が、実際は全然話せないことにショックを受け、これでは受験勉強で得られた英語力が無駄になってしまうと改めて感じました。
そして翌日本屋へ行き、単語帳と文法書を購入し、本格的に英語を勉強することを決意しました。
単語・文法だけでなくオンライン英会話も
大学の授業が終わった後は、ほぼ毎日、カフェに行って単語や文法の勉強に時間を費やしました。テストの点数を上げることに集中するのではなく、英語のスピーキング力を向上させることを目的とするため、同時にオンライン英会話もスタートしました。
海外でのインターンシップを決意するほどに
また、英語の勉強をしているうちに、実際に英語を使って仕事をしてみたいという気持ちを抱くようになり、当初は単なる好奇心でしか興味のなかった海外就職に向けて、抽象的だった自分の夢をより具現化するために、海外でのインターンシップを決意し、そこで改めて自分の夢を探してみようと思ったのです。
シンガポールで新卒就職、なぜ『仕事のスキル』が必要だと感じたのか?
こうして、大学2年生の終わりに人生で初めての海外インターンシップをスタートしたのです。
インターンシップ先は、シンガポールにある小さなスタートアップの会社で、自分の仕事はポケットWi-Fi事業の営業・マーケティングでした。
社長は日本人で、従業員は全員シンガポール人。日本からのインターン生は自分を含めて3人でした。
自分ともう1人(同い年)は英語がある程度できるものの、1つ先輩の方は海外に来たのも初めてで、英語も全然上手に話せない、そんな状況でしたので、自分は確実にトップになれると思っていました。
英語が話せない先輩が成績トップで方向転換
しかしながら結果的に、数字を一番高く出したのはその先輩でした。彼は、英語力はぼろぼろでしたが、他のスキルを持っていました。マーケットの分析力、忍耐力、商品における知識、論理的思考力など、さまざまな彼なりの戦略で、ビジネスマンとして一線で戦っていたのです。
私の英語力以上に彼はたくさんの技量を兼ね備えていました。その時までは、英語ができればどこでも働けると思っていた誤った考え方が180度変わり、日本に帰ってからは英語以外の仕事に直結するスキルを吸収することが必要だと感じました。
もちろん英語力もツールとしては大切ですが、それを支える経験や知識、情報が必要であり、それが『仕事のスキル』であることに気付かされました。
言語+仕事スキルの両方が必要だと気付く
- 大学の間、あまり勉強せずに遊んでばかりだった日本語ネイティブの日本人
- 日本語はビジネスレベルだが、簿記などの知識や資格がある海外の学生
私が会社の社長だったら間違いなく、ビザを出してまでも後者の学生を採るでしょう。初めての海外インターンシップを通して、「新卒・海外就職」を成功させるには、言語スキル(特に英語)+仕事におけるハード・ソフトスキルが必要だということがようやく分かりました。
情報を自分の頭で整理し、考える能力をつけることが必要不可欠であり、周りに言われたことが全て正しいとは限らないものとして、経験したことから、自分なりに考える正しい情報を基に戦略を立て始めたのも、大学3年の頃からでした。
私が大学4年間で挑戦したこと
そして結果的に、2年間英語の勉強+2年間その他のハードスキル向上の、大学4年間で挑戦したことは本当に濃かったものと自負しています。
- オンライン英会話講師アルバイト:5カ月
- 塾の英語講師アルバイト:1年間
- 海外インターンシップ:営業・マーケティング、監査法人、人材紹介会社:合計9カ月
- 国内長期インターンシップ:税理士法人:4カ月
- その他、プログラミング言語の学習、オンライン日本語レッスンの提供
- 大学にて、言語教育のプレゼンテーションにも成功
シンガポールで新卒就職、なぜ海外の人材会社だったのか?
今年の8月からシンガポールで就職活動をしていた時に、現在の同僚であるシンガポール人から「Are you currently looking for a job in Singapore?」とメッセージが届きました。
これは何かチャンスがあるかもしれないと思い、すぐに電話をして人材紹介に興味があることを伝えました。
大学をまだ卒業していなかったのですが、自分の経験を十分に理解していただき、会社における初めてのインターンシップ生として業務の任命をいただけました。
さらには、インターンシップ期間中のパフォーマンス次第では正社員としてのポジションが決まるという条件も付けての採用をいただけたのです。
海外で挑戦する若者の就職をサポートしたい
私は、多くの人に海外で働ける機会があれば、それが自分自身の人生を大きく変える一つの起点となり、特に若者であれば、『海外就職』をきっかけに、グローバルな考え方や知識が備わって、将来的には日本の未来に大きく貢献できるものと信じています。
まさに、『井の中の蛙大海を知らず』の状態では、日本の将来を発展的に展望できないと思うのです。
そこで、私は人材コンサルタントとして、海外就職を通して挑戦したい、成長したいと願う方々を、自分の経験を基にサポートしたいと思い、人材業界を選択しました。
情報量の少なさが個々の成長を妨げる
話は変わりますが、そもそも日本の新卒制度そのものが、逆に若者の将来を制限させてしまっているように思われます。
『大学3年生の夏休みから企業説明会へ行き、大学4年生の3月から本格的に就職活動を開始する』
必ずしもそれが正解だとは限りません。しかし、なぜ皆が皆こうした就職活動をするのでしょうか? それは情報量が少ないからだと思うのです。
海外の学生は自国以外でインターンシップや就職は普通のことです。それは、若いうちから実はさまざまな機会が世界に潜んでいることを知っているからです。なぜか? やはり、情報量の違いだと思います。
日本は島国のため、情報量がどうしても少なくなってしまいます。
さまざまな機会を与えることが大切
正直、日本の大学も学生の間に、国内や海外でのインターンシップをマストにして、若いうちからさまざまな機会を与えるべきだと思います。
私自身、特に海外インターンシップを通して得たものは本当に大きいです。言語スキルや仕事スキルの向上だけでなく、情報量が確実に増えました。そして、人生への考え方が大きく変わりました。行動することに自信が持て、怖さや不安がなくなりました。
新卒採用枠のみを狙っていたら、ここまで『成長』できていなかったはずです。
情報を持てるものに挑戦しよう
長い人生の中で、人によって変わり方はさまざまです。そんな変革の起点が、自分の場合は、たまたまシンガポールでの新卒・海外就職であっただけで、海外就職だけではなく、スタートアップ、副業など、何か自分が心の底から情熱を持てるものに挑戦してみればいいと思います。
ただ、そうした挑戦をする上では、人から言われたことをそのまま鵜呑みにしてはいけません。人の意見はあくまでも参考に、まずは自分の考え方や意見を必ずもって、自分から動かなければ見ている景色は変わりません。
とにかく、まずは自分から行動すること
これは私の好きな格言の一つです。
Yesterday I was clever, so I wanted to change the world.
Today I am wise, so I am changing myself.
私が一人で「日本の将来が不安だ」「国を変えたい」と思い続けても、何年経っても変わらない。そんなことは、当たり前のことです。
しかし、将来の国のために一人一人が「自分」という存在を大きく変え、影響を与えられるような人間になれば、長期的に見れば、少しずつ状況は変化してくるでしょう。
自分はそれを信じています。だから行動します。大きくて格好いい話をするのは簡単ですが、語るだけで何もアクションしない者が一番格好悪いと思います。大きい話をする前に、自分から行動する必要があります。
有限実行成らずとも、不言実行でもいいです。まずは、行動すること。これが一番重要です。
自分の人生をより価値のあるものに
少々偉そうな論調になってしまいましたが、私はこれを読んでいる方々に私の経験や考え方を少しでも参考にしていただき、行動してもらいたいと願っています。そしてまた皆さん自身で経験されたその貴重な体験談を多くの人に伝えてもらいたいと思います。
しかし、多くの意見はどんな意見であろうと、全てが参考に過ぎません。周りのことなんて、気にし過ぎる必要はないのです。
自分の人生。自分の目標に向かって、自分で戦略を考え、そして行動すれば、必ずや自分の元にその結果は返ってきてくれます。
重要なことは『どうやって自分の人生をより価値のあるものにしていくのか』と言うことです。
周りにまどわされず自分を信じて
私の場合は、海外就職、特に「新卒」に価値があると思ったことを起点に一念発起して、結果的にはそこに自分の大学4年間をつぎ込むこととなりました。
自分の価値観を理解できず、自分の行動に批判をしてくる人が大半ではありますが、そんなことに悩む必要はありません。ぜひ、自分を信じてください。
ただ現実問題としては、やはり新卒海外就職も批判されています。ネットを見ればネガティブなコメントばかりです。しかしそれは新卒制度が存在する日本に限った話で、外を見ればそうした常識は通用しないのです。
OSMOSIS
人の『考え方』というものは徐々に他の人(周り)へ浸透(影響)していき(OSMOSIS)、結果的に「一般常識」を生みます。そして、その『一般常識』から外れると、『例外』として見なされます。
しかしながら、その『一般常識』というものは、本当に正しいものなのでしょうか?
加えて言うならば、文化は『一般常識』を覆すことから、生まれてくるものだと思います。そうした覆す力が、今後の日本の将来を大きく変え、新しい文化や考え方を生み出していく原動力となるものと信じてやみません。
自分へのメッセージ
これは私がシンガポール行きの飛行機の中で書いた『自分』へのメッセージです。(大学4年の8月)
実際、3年半で自分が得たものなんてそんなに多くない。唯一得たものとしては、「周りに合わせて生きていく必要はない」ということ。「自分」という存在が今まで自分が思ってたよりも、価値がある素晴らしいものだと。
自分の意見や考え方、行動に対してもっと自信を持つことが大切で、無理に自分を良く見せようなんて考えなくていいし、笑われるのが恐いからって挑戦しないのは本当にもったいない。
プライドなんてほぼないくらいがちょうどいい。失敗してもいい。批判されてもいい。自分の選択した道が今はうまく進まなくてもいい。自分の考え方が他の人と違ってもいい。というか、そもそも大衆と同じ考え方を持ってたら面白いことできない。
イチローもメジャーに行くときに、「首位打者になってみたい」と言っただけで大きく批判された。でも今は成功してるからみんな手のひらを返した状態になってる。
一般的に、いろんな場面(ビジネスでも歴史の中でも)で、大衆の考え方と異なった行動を起こすと大衆は批判する。でも実際は、大衆が洗脳されてるだけ。だから、一般常識が生まれる。
周りが同じ行動をするとおそらく9割くらいの人は同じ道に行く。その理由は? 親が言ったから、周りに合わせただけ、先生がそう言ってるから、それが社会では一般常識だと言われてるから。
そんなものでいいのか? 一般常識なんて、大衆が洗脳されて創造した1つの考え方だけであってそれが必ずしも正解とは限らない。自分の人生なんだから、自分の頭をもっと使って考えないと。
俺がこの大学3年半の間で感じたことは、Be unique! もっと人生を自分の色にしていこう。みんなが行く道が必ずしも正解じゃない。今の世の中、選択肢なんてめちゃくちゃある。選択肢が多い人ほど、チャンスは増える。
結局は自分の考え方をしっかりともって、それらを論理的に説明できるんだったら何を挑戦してもいいと思ってる。もっと「自分」という価値を大切にしなきゃ。
まとめ~今後の東南アジアはどうなっていくのか
東南アジアに身を置き始めてから、今まで私が感じたことを2点シェアしたいと思います。
1つ目は、中国語の時代が必ず来るということです。3言語(母国語+英語+中国語)がグローバルスタンダードになってくるでしょう。
2つ目は、仕事における姿勢についてです。この情報社会、流動性が高い時代に、『自分』という価値自体を上げる必要があるものと思います。
この記事が、新卒・海外就職を目指している方に少しでも有益な情報になれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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