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ポルトガルで働くには?就職する方法と知っておくべき15のこと

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ポルトガル

どこか懐かしさの感じられる、素朴で居心地抜群の国ポルトガル。一度訪れたら、またすぐ行きたくなる。そんな不思議な魅力にあふれた国です。

“旅行ではなく、この国で働きながら暮らせたらどんなに幸せか……”。ポルトガルに魅了されて、そういった思いを抱く人も少なくないでしょう。

今回は、ポルトガルで働く日本人と海外就職のプロが働くことのメリット・デメリットと、仕事の探し方、そしてどのような仕事があるのかについて解説します。

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記事の目次

ポルトガルで働く魅力とは

ポルトガル

夢のような環境で生活できる

一度訪れた人なら誰もが魅了されるポルトガルの街並みと絵画のような景色、大西洋のビーチ、食べ飽きないポルトガル料理、コストパフォーマンス抜群のワイン、人々の控えめな優しさと居心地の良さ……。

そういった夢のような環境で暮らせることがポルトガルで働き、生活することのなによりの魅力でしょう。ここにいられて幸せ!といった満ち足りた思いで一日一日を過ごすことができるのではないでしょうか。

英語で生活できる

ポルトガルの第一言語はポルトガル語です。もちろんポルトガル語が話せるに越したことはありませんが、国内の主な都市では英語の通用する割合がかなり高く、英語だけで暮らしていくことも十分に可能です。

また、ポルトガル国内に進出している外国企業も多く、会社での使用言語が英語の場合も少なくはないようです。ポルトガル語が話せないとしても、英語中心で働ける環境を得ることができれば、言語の問題も解消していくことができるでしょう。

物価が安い

周りの西ヨーロッパ諸国と比較すると物価の安いポルトガル。徐々に物価上昇の傾向は見られていますが、それでもまだ比較的物価は安いと言えます。特に、食料品や外食に関しては衝撃のコストパフォーマンスに出会うことも多々あります。

一方で家賃や水光熱費などの固定費は近年上昇傾向にあり、食費や外食費の安さと比較して割高に感じるかもしれません。家賃が高すぎない郊外で自炊を中心に上手くやりくりすれば、かなり生活費を抑えることができるでしょう。

ポルトガルで働くデメリットとは

ポルトガル

賃金が安い

物価の安い点がメリットである反面、賃金の安さが一番のデメリットでしょう。

ポルトガルの最低賃金は635ユーロ(およそ74,000円)と、西欧諸国のなかでも際立つ安さです。一概にすべての職の賃金が安いとは言えませんが、総じてこの最低ラインの賃金で働く人が多いのがポルトガルの現状です。

ポルトガルに行くと、節約意識の高いポルトガル人が多いことに気づくと思います。駐在員などの好条件での労働の場合を除き、ポルトガルで働きながらその賃金で生活していくのであれば、ある程度の倹約生活は必死と思ったほうが良いでしょう。

職が少ない

約10年前の財政危機後、失業率は改善傾向をたどっています(2019年は6.5%)。しかし、未だポルトガル人でも仕事に就くのが困難な状況は続いています。

そしてこの状況下で、ポルトガル人よりも外国人を雇用しようという企業はほとんどないのが現状です。様々な行政手続きにおいて、外国人を雇うことで負担が増えてしまうことを嫌煙する雇用主もいます。

日本人であることが活かされる仕事や高い技術力が認められて就ける仕事以外では、働くことは決して容易ではなく狭き門でしょう。

行政手続きが複雑

現地で就業し、長期間の生活をする過程で、税務局や移民局など、行政機関での届出や認可が必要な場面に何度も直面するでしょう。このもろもろの手続きが、とても時間がかかる、わかりづらい……とにかくやっかいな存在です。

企業が代わりにそれらの手続きを行ってくれるケースもありますが、自力で行う場合には相当の忍耐とリサーチ力が求められます。刻一刻とルールや仕組みも変わっているので、常に最新情報を得ながら行動する必要があります。

ポルトガルで就職する方法

ポルトガル

現地採用になる

現地の企業や組織に雇われてポルトガルで働く方法です。求人サイトやSNSなどで募集されているものに応募する、または直談判で応募するなど、いろいろなケースが考えられますが難易度は決して低くはありません。外国人である自分を雇う、それだけのメリットと動機が必要不可欠です。

一方で、ポルトガルの主産業の一つ、観光業はここ数年で著しい伸びを記録しています。日本からも毎年数多くの観光客がポルトガルを訪れています。しかし現地の日本人旅行に対するサポート、案内情報はまだまだ発展途上といえます。

このことから、日本語ガイドや通訳など、観光分野での仕事は今後多くの可能性があるでしょう。

日系企業駐在員になる

ポルトガルで働くことを考える際に一番手堅いのが、現地の日系企業の日本駐在員になることでしょう。

現在、およそ100社の日系企業がポルトガルに拠点を構えています。一例を挙げるとカゴメ、トヨタ、矢崎総業、富士通、NTTデータ、丸紅など日本でもよく知られた幅広い業種の企業が既にポルトガルに進出しています。

また昨年末には、イギリスのEU離脱を見据えてポルトガルの首相が日本の企業の投資を呼びかけています。このことから依然注目度は高く、今後ますますポルトガルに拠点を置く日系企業は増えることが想定されます。

インターンシップをする

ポルトガルでインターンシップをする場合は、基本として就労先や派遣元の機関を日本で決めてから渡航するという流れが最もスムーズでしょう。

現地でもestágio(エスタジオ)というインターンシップの募集はありますが、主に現地在住者向けの採用活動であり就労ビザなどの労働権利をもたない状況だと雇用主の負担が大きく採用されることは困難と言えます。

具体的には、語学学校などの専門学校での授業+インターンシップのパッケージプラン(多くが無給)を利用する方法、理系の学生であればIAESTE(海外インターンシップ斡旋組織・滞在費支給型)のプログラムに応募する方法などが考えられます。

ワーキングホリデーをする

ポルトガルと日本のワーキングホリデー制度は2015年から開始されました。ワーキングホリデービザを取得することで、ポルトガルに1年まで滞在することができます。現在のところビザ取得に人数制限などは無く、応募条件を満たした申請者全員がビザ取得可能です。

応募条件については他のワーキングホリーデー制度締結国とほぼ同じですが、一つ大きく異なるのが16,000ユーロ(約190万円)というビザ申請時の残高証明額の高さです。

この金額は、現地でまったく働かなかった場合でも1年の間最低限暮らしていける程度の金額と思われます。仕事をするというよりも、あくまで“ホリデー(休暇)”を第一目的としたビザという位置づけでしょう。

ポルトガルの就職採用情報

ポルトガル

採用されやすい職種

ポルトガルで採用されやすい職種として、まず考えられるのは観光業、サービス業に関連する職でしょう。ポルトガルへの観光客の増加は日本からも例外ではありません。

日本人に向けたサービスを提供できるという強みを打ち出すことで、通訳ガイドや宿泊施設のスタッフといった職種で比較的スムーズに採用されることは十分に考えられます。

一方、現在ポルトガルに住む日本人はおよそ670人ほどです(近隣国と比較:スペイン約8,700人、フランス約44,200人)。

ポルトガル語、英語が堪能であれば日本語教師、カスタマーサービスやエンジニア関連の技術職など日本人であることが活かされる職種への就業も可能性があるでしょう。

日本人に人気の業種

ポルトガルに魅力を感じた理由、きっかけに関連のある仕事が一般的に人気で経験談も多いです。

具体的には、「ポルトガル料理が大好き、現地のレストランで作り方を学びたい」「ポルトガルワインに夢中、現地のワイナリーで働きながらワイン造りに携わりたい」「日本人観光客のガイドをしてポルトガルの良さをもっと広めたい」などの動機から、ポルトガルで働きたいという思いが芽生えるケースが多いのではないでしょうか。

または、日系企業の駐在員は比較的生活水準も高いままポルトガルで過ごせるのでチャンスは限られているもののポルトガル居住を夢見る人の憧れでしょう。

日本人の平均年収や目安給料

日本人がポルトガルにある企業で正規雇用として働いた場合、法律で定められている最低賃金を満たす8,890ユーロ(およそ1,050,000円)/年は保障されます。

ホテルやレストラン、コールスタッフなど一般に外国人でも採用がされやすいと考えられるサービス業は総じて平均以下~平均並みのお給料のようです。物価が安いとされるポルトガルですが、お給料と物価のバランスを考えた場合には一概に安く暮らせるとも言えません。

ポルトガルで生計をたてていくのであれば、ある程度の生活ができるゆとりがある状態をあらかじめ整えておくほうがよいでしょう。

外国人の平均年収や目安給料

ポルトガルの1か月あたりの最低賃金は2020年の時点で635ユーロ(およそ75,000円)です。

国内労働者の平均の月収は基本給の970ユーロ(およそ114,000円)に残業代や諸手当、賞与などが加わり総額で1,170ユーロ(およそ138,000円)となっています。(PORDATA調べ・2018年データ)

電力・ガス・水道事業や金融・保険事業に携わる人が基本給が比較的高く農業や漁業などの一次産業、宿泊、外食事業に携わる人の基本給が比較的低い傾向にあります。

雇用形態は年俸制が基本で、年間14回の分配支給制が一般的です。1年に2度、休暇月とクリスマスに補助金として1か月分の給料が追加支給されます。

ビザの取得要件

長期(91日以上)滞在をする場合は、事前に日本のポルトガル大使館でビザの取得を行わなければなりません。目的別に多くの種類のビザがありますが、大きく分けると次の3つのビザに分けられます

取得要件は個々のビザで細かく異なります。

  • 中期滞在査証:ポルトガル留学、ワーキングホリデー、短期の就業(6か月以内)など
  • 在留査証:ポルトガルにある企業で就業、個人事業主など

※上記2種のビザは申請の段階で入国後の滞在地、現地学校への入学許可証、雇用契約書などを手配しておく必要があります。

  • 投資活動用在留許可(ゴールデンビザ):ポルトガルで経済活動を行う外国人投資家向けのビザ

ポルトガル求人の特徴

ポルトガル

求人の特徴

ポルトガルの主な求人サイトに掲載されている求人内容は、サイトにより情報量がまちまちです。仕事内容、求める人物像が書かれていて、給料や労働時間などの詳細は電話やメールにて直接雇用主にコンタクトを取って確認する流れとなるでしょう。

一方、IEFPというポルトガルの雇用・訓練庁を利用する方法もあります。IEFPのホームページでは求人情報も掲載されており、こちらは具体的な応募要件や雇用条件が書かれているので職探しの際のお給料の相場などを知るのにも使える方法です。

IEFPは主要都市には窓口も設けられており、就職に向けてどう行動すれば良いかのアドバイスをもらうこともできます。

必要な語学力

ポルトガルで平均以上の水準で働いて生活するとなると、ポルトガル語と英語両方の語学力があることが望ましいです。

なぜなら、ポルトガル人は特に若者の間で特に英語のスキルが高いためです。その彼らと渡り合っていくためにはポルトガル語、英語両方がしっかりと話せることは強みとなるでしょう。

その上で、多くの人と関わるサービス業での就業を目指すのであれば日本語はもちろんのこと、プラスアルファの語学スキルはあればあるほど周りとの差別化になります。

必要スキル/経験

求人中の仕事に応募する場合、たいていはCVと呼ばれる履歴書の提出が求められます。この履歴書のフォーマットですが、日本のように決まった規格はありません。求人サイトなど見本を入手できるのでその内容を参考に作成します。

可能であればポルトガルの友人などに事前にチェックをしてもらうと、ポルトガル語ならではの言い回しやアピール方法などが含まれた、こなれた履歴書になるでしょう。

履歴書でやはり重視されるのが、今までどのような会社で、どのような役職を務めたかという職歴です。応募する仕事に関する的確な経験とスキルを持っていること、業績に貢献できるということをいかにアピールできるかがポイントでしょう。

ポルトガルの求人の探し方

日本の転職エージェントを利用する

筆者自身、日本の転職エージェントに複数社登録し、仕事情報をもらいましたがポルトガルで即勤務できる求人は皆無でした。ポルトガルに行くことを目的に日本の転職エージェントを利用して転職をするのであれば、ポルトガル駐在の可能性のある企業に就職することになるでしょう。

転職後は日本で勤務をしながら、駐在員のポジションを狙う道のりになります。就職活動の段階から英語、ポルトガル語がビジネスレベルで話せると有利でしょう。

日系企業の進出は加速傾向にあります。いち早く情報をキャッチし就職活動の段階からポルトガル駐在の希望を伝えることがポイントとなるでしょう。ポルトガル勤務の可能性のある求人があった転職エージェントは以下の通りです。

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現地のサイトを利用する

以下はポルトガルでの有名求人サイトの一例です。

また、ポルトガルでは求人や家の貸し借りなどのやりとりにフェイスブックのグループページが頻繁に使われます。有益な情報がもらえそうなグループには参加しておくと良いでしょう。

フリーペーパーで探す

日本人の多い国では、日本語のフリーペーパーが発行されていてその中に求人情報が載っている場合もありますが、ポルトガルにはそういった類のものはありません。

日本では至る所で手に入る仕事情報の詰まった冊子も見慣れたものですが、ポルトガルでは広告掲載料で成り立つ仕組みのフリーペーパー自体があまり浸透していないようです。

一方、レストランや小売店の店先には「従業員募集」の貼り紙がされている場合があります。自分の足で実際に歩いて見て回ると、ネットでは見つからなかった求人に出会えるかもしれません。

知り合いのコネで探す

ポルトガルで仕事を探している、と友人に伝えるとすぐに「じゃぁ知人に関係者がいるから聞いてみるよ。履歴書渡してくれる?」と、とんとん拍子で話が進む状況が1度や2度ではありませんでした。

このことから、知り合いを経由して就職活動をするということ自体は難しくはないものと思われます。ポルトガルは困っている友人は助けたいという人情に厚い人が多く、コネで紹介してもらいたいのであれば友人が多ければ多いほど可能性が広がるでしょう。

ただ、そこから晴れて採用になるかどうかはあくまで求職者のスキルや経験次第です。

ポルトガルのおすすめ転職エージェント

リクルートエージェント

リクルートエージェント

リクルートエージェントは、国内人材業界でナンバー1の転職エージェントでおよそ20万件の求人を取扱い、そのおよそ半数が非公開求人です。

グローバル求人も取り扱いがあり、海外転職専門のキャリアアドバイザーが対応します。主に中国、東南アジアや北米が対応エリアです。海外にいても、エージェントサービスを利用できます。

2020年5月現在、ポルトガルをキーワードとして出てくる求人は国内の会社の求人1件のみでした。自動車部品メーカーのポルトガル語通訳・翻訳業務のお仕事なので、主にブラジル人労働者との間に立ち通訳、翻訳を担当する役割と想定されます。

ポルトガルでの勤務に繋がる仕事の募集はごくわずかでしょう。

JACリクルートメント

JACリクルートメント

JACリクルートメントは、ハイクラス案件の海外勤務や外資系企業の求人に強い転職エージェントです。具体的には、年収600万円以上の人が利用対象者とされているようです。

主な海外拠点はアジア、ヨーロッパやインドなど世界各国に渡ります。海外関連業務や外資系企業への求人紹介などのインターナショナルな領域が全体のおよそ60%を占めています。豊富な経験や高いスキルを活かして、海外に関連する仕事をしたい人には最適の転職エージェントでしょう。

海外にいても、エージェントサービスを利用できます。

doda

doda

dodaは、リクルートエージェントに次ぐ数の求人数を誇ります。また、アドバイザーによる手厚いサポートが受けられることから、初めて転職をする人に人気のある転職エージェントです。

2020年5月現在、ポルトガルをキーワードとして出てくる求人は10件でした。ポルトガルにも展開している会社、歓迎条件で「ポルトガル語」が含まれる案件も複数あります。ポルトガルですぐに働ける案件というわけではありませんが、夢への第一歩にはなるかもしれません。

spring転職エージェント

Spring転職エージェント(アデコ)

spring転職エージェントは、売上高世界第1位の人材企業で世界60か国に拠点を構えています。英語でのレジュメの添削や英語面接対策など、グローバルな対策とフォローが強みです。外資系企業での就業を目指す人に向いているエージェントでしょう。

ポルトガルにも拠点があります。しかし、ポルトガルに限らずヨーロッパの求人はハイキャリア向けやバイリンガル向けのものがほとんどで、とても難易度の高いものと想定したほうがよいでしょう。

2020年5月現在、ポルトガルをキーワードとして出てくる求人は2件でした。いずれも東海地方のメーカー、物流会社の求人です。

ポルトガルの産業や企業

ポルトガル

主要産業

ポルトガルの主要産業は製造業や観光業などが挙げられます。

製造業はここ数年の間で特に大きく変化している産業です。伝統的な製造業から自動車産業、電子産業やエネルギー産業などへの移行が進んでおり、外国企業からも注目されています。また、温暖な地中海性の気候を活かしたワイン、コルクやオリーブの生産が盛んです。

観光業については、ヨーロッパ内外から多くの観光客がポルトガルに押し寄せその数は毎年右肩上がりです。特に大都市の有名どころは人で溢れかえり、オーバーツーリズム状態です。まだまだ改善、発展余地の高い産業といえるでしょう。

ポルトガルの大手企業、有名企業

ポルトガル

  • 通信事業:NOS(固定・携帯電話、スマートフォン、テレビ、インターネット通信サービスを提供) 
  • 航空事業:TAP(ポルトガルのフラッグキャリア。コロナウイルスの影響を受けて国有化に向けた動きがある)
  • 小売り・流通事業:Jerónimo Martins(ポルトガルの大手スーパーPingo Doceを経営)
  • エネルギー事業:EDP(電力事業は自由化に伴い一社独占状態ではなくなる)
  • 建設事業:Mota-Engil(ポルトガル国内の道路、鉄道、ダムやその他建物を建築)

進出している日系企業(代表的な企業や数など)

2019年末の段階で、およそ100社の日系企業がポルトガルに進出しています。「日系企業駐在員になる」で紹介した企業のほか、デンソー、三菱ふそうトラック、昭和電工、信越化学工業など日本でもよく知られている企業が既にポルトガルに拠点を置いています。

ポルトガルは財務危機後の政策として外資系企業に向けた誘致・PR活動を積極的に行っています。

日本に向けても例外ではなく、既に数多くの有名日本企業がここ数年の間にポルトガルへ進出し現地人材を採用したり、M&Aでポルトガルの企業をグループに取り込んだりといった動きがあります。

ポルトガルの労働時間と休暇

勤務時間/残業

職種により多少の差はあるものの、基本的には8時間(+昼休憩1時間)、週5日の労働です。

2019年のデータによると、ポルトガル国内の労働者の1週間当たりの労働時間の平均は34.1時間。職種で比較すると、公務員や教員はやや短めの労働時間、銀行や金融系の機関に務める会社員はやや長めの労働時間のようです。

また、残業に関しては基本しないスタイルです。お昼休憩なども時間ちょうどに行って帰ってきます。時間にルーズで有名なポルトガル人ですが、仕事中は見違えるようにオンタイムの人間になります。

休日/有給休暇

土日と祝日の休日が一般的です。祝日は年によって日にちが異なったり、限られた都市のみの祝日だったりする場合があり、毎年変わります(2020年は11日の祝日+リスボン、ポルト地方でそれぞれ1日ずつの祝日)。祝日が土日に重なった場合でも、日本のように振替休日とはなりません。

また、ポルトガルの有給休暇は年間35日間が国の法律で保障されています。この日数は世界的に見てもとりわけ長く、必ず消化しなければなりません。有給の半分ほどをバカンスに、残りの半分ほどを自宅や別荘で家族とのんびり過ごすといった使い方をしている人が多いようです。

産休・育休

母親、父親合わせて連続120日間または150日間の出産休暇が認められています。120日間の場合は総賃金の100%、150日間の場合は80%が支給されます。

母親は産後の45日間の出産休暇の取得が義務化されています。また、父親についても、産後30日以内に必ず10日間の出産休暇を取得することが定められています。

育児休暇に関しては、出産休暇取得終了後3か月間の育児休暇取得、あるいは12か月間のパートタイム勤務を選択することができます。子供が6歳になるまでその取得が認められています。

ポルトガルの福利厚生

福利厚生

ポルトガルの福利厚生については、一律ではなく企業によるとしか言えません。

  • 食事補助・・・食事が支給されるケース、一部補助が出るケースが多いようです。
  • 通勤費、住宅補助・・・支給されないケースがほとんどですが、企業によっては支給するところもあるようです。
  • 労災保険やその他手当・・・企業によっては支給するところもあるようです。
  • ボーナス・・・業績が良い場合に支給される場合もあるようです。

これらの情報は求人に書かれていないこともあります。直接コンタクトを取る際に、しっかりと確認を取ったうえで就職活動を進めたほうがよいでしょう。

ポルトガルと日本の働き方の違い

ポルトガル人は商売っ気がない

ポルトガルにいてすぐに感じるのが、ポルトガル人の控えめな性格です。レストランや土産店などで、彼らは「売上アップのために勧めて勧めて勧めまくる」ことはめったにありません。ただひたすら、決まった仕事、言われたことを淡々と行動するのが彼らのスタイルです。

現地のサービス業で働くブラジル人の友人は、「ポルトガル人の同僚は全くお客さんに対して営業しない。商品の案内をしてお客さんの相談にのると、きっともっと売れるのに」と、ポルトガル人の仕事に対する姿勢についてぼやいていました。

商売をするならば売上・数字がすべて、という意識は日本人のほうが強いのではないでしょうか。

自分の仕事の範囲が明確

周りの同僚が困っているから助ける、仕事が押してるから少し残って終わらせる。日本では一般的なこのような仕事スタイルも、ポルトガルではほぼ見られません。

ポルトガル人は、自分の仕事の範囲、勤務時間をしっかりと守るのです。担当外の人に何か尋ねたとしても、帰ってくる返事は「それ私の仕事じゃないから、あっちで聞いて」でしょう。

決して、仕事仲間と協力し合わないというわけではないのですが、管轄外・時間外の仕事に対して良心から仕事を肩代わりする、少し居残るという概念がないのがポルトガル人です。

食事とコーヒー時間は絶対

ポルトガル人の好きなこと、「時間をかけて味わう食事」「コーヒーブレイク」。これは仕事中でも妥協はしません。日本のワークスタイルでよくみられる、デスクでささっとカップラーメンをすすりながら資料に目を通す、などもってのほかです。

ポルトガルの食事時間は遅めで、お昼休憩は早くて13:00~、夜ご飯は21:00~が一般的です。お昼は休憩時間いっぱいに食事を楽しみます。午前中と夕方に一度ずつあるおやつの時間やコーヒーブレイクも欠かせません。

ポルトガル人の食への情熱は、この国にいてひしひしと伝わる一つの魅力でもあります。

ポルトガルで会社員以外として働く方法

ワイナリーの手伝い

ポルトガルは世界有数のワイン生産地でもあり、国の北から南まで数多くのワイナリーが存在します。ワイン造りの最盛期はぶどうの収穫を行う9月~11月ごろ。この期間は、ワイナリーで働く従業員だけではまったく仕事が追い付かないので多くの収穫アルバイトを雇います。

労働報酬の有無、居住場所の提供の有無などはワイナリーによります。収穫作業はとてもハードな仕事ですが、同じ収穫仲間と協力し合いながら広大な畑のぶどうがすべて収穫された時の達成感は格別です。ワイン大国、ポルトガルならではのお仕事といえるのではないでしょうか。

アルバイト

ワーキングホリデービザで入国して、仕事を探し始める場合はまずアルバイトのお仕事からになるでしょう。求人を見て応募をする方法はもちろんありますが、もっと手っ取り早く、作成した履歴書を持って応募先に直談判というケースも多く聞かれます。

しかし日本人を雇ったことのない職場がほとんどのため、難色を示す場合が多く、かなりの根気が必要な就職活動となり得ます。現地の友人がいる場合は、何か紹介してもらう方法もあるでしょう。

フリーランス

今の時代、パソコンとネット環境があればどこでもビジネスができます。ポルトガルに住みながら、フリーランスとして個人で稼ぐことはまったく難しいことではないでしょう。ポルトガル国内は町中のWi-Fiも充実しており、ネット難民になることも稀です。

ただ一つ気を付けたいのが、国内の企業に雇われる訳ではないので永住ビザなど特別なケースを除いてはポルトガルに居ることができるのは最長1年ということです。短期、中期滞在時のサイドビジネスとしてはもってこいと言えるでしょう。

ポルトガルの税金

消費税、所得税、その他の税金

VAT(付加価値税)

消費税。購入する商品により税率が異なります

本土の場合…標準税率23%、軽減税率13%(外食、一部の加工食品)、6%(生鮮食品、医薬品、水道電気代、観光サービス、新聞など)

IRS(個人所得税)

累進課税方式。結婚をしているかしていないか、子供の数、居住地が本土か諸島部かで税率は異なります。給与から天引きされます。

Contribuições à Segurança Social(社会保障費)

社会保険料。被雇用者が11%、雇用主が23.75%負担。給与から天引きされます。

ポルトガル就職後の可能性

管理職ポジションを狙う

ポルトガルの定年は、2019年の時点で男女とも66歳です。日本の会社に多く見られる終身雇用制度、年功序列制度といった仕組みはありません。

ポルトガルでは、年齢や勤続年数でそのポジションが決められることはなく、あくまで“結果がすべて”。その人自体のスキルと実績が重要視されます。

このことから、ポルトガルの企業に就職する場合、しっかりとした基盤とその後のパフォーマンスによっては国や年齢を越えて管理職ポジションを狙うことも可能でしょう。

ビジネススキルをみがく

ポルトガルはEU加盟国です。シェンゲン協定によりヨーロッパ各国間の移動も容易なことから、ポルトガル国内では既に多くの外国人がビジネスを始めています。

特に外国人に人気のビーチリゾート地では、フランス人やイギリス人が宿泊施設や飲食店を経営しているケースも多くみられます。また、言語の面での障壁が低いことからブラジル人も多く働いています。

多様な国から来た人々と触れ合い、色々な価値観やビジネスマネジメントを目にすることで日本では得難いビジネススキルが身に付くチャンスがあると言えるのではないでしょうか。

日本でグローバル人材になる

ポルトガル現地での就業を経験した場合には、ポルトガル語または英語の能力はある程度習得しているものと思われます。加えて、現地で生活をしたからこそ分かる風習、文化などを身を以て経験をしたことは日本でもグローバルな視点をもった人材として活躍できるチャンスです。

海外に進出している企業や外資系の企業にとっても、海外で就業経験のある人材は魅力を感じるはずです。ポルトガルでの経験を糧に、日本でグローバル人材として活躍することも十分に目指せるでしょう。

転職してキャリアアップを狙う

ポルトガルの転職文化についての現状を友人に聞いたところ、かつては定年までに多くても3、4回の転職だったものが、ここ数年は30歳までに5、6回の転職を経験する人も珍しくないとの回答でした。

日本のように終身雇用や年功序列の仕組みがないことから、向上心の高い人はどんどんより良い環境のためにステップアップを目指します。彼らのように、キャリアアップのために転職することも選択肢として十分に考えられるでしょう。

まとめ

今回はポルトガルで働くこと、そのメリットとデメリットを中心にまとめました。自分の好きな国、街で働きながら生活できることは誰もが一度は憧れたことがあるのではないでしょうか。

海外生活はもちろん良いことばかりではありません。しかし、そのデメリットが気にならなくなるくらいの魅力がポルトガルにはあります。

まだまだ発展途上な「ポルトガルで働く」ということ。発展途上だからこそ、可能性も未知数でこれからが楽しみなフィールドとなるのではないでしょうか。

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