就職前に企業などでおこなう就業体験、インターンシップ(インターン)。ここ数年、日本の学生の就職活動においてインターンシップは存在感を強めています。
中でも海外インターンでは、実務的な経験に加え、語学力の向上やグローバルな考え方を得ることが期待されています。
この記事では、そんな海外インターンについて掘り下げ、日本のインターンとの違いから、メリットとデメリット、費用の目安、探し方まで、気になることをまとめました。
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海外インターンと日本のインターンの違い
2019年卒業の学生を対象としたマイナビの調査では、インターンシップを経験した学生は約78%。多くの就活生がインターンシップに参加していることがうかがえます。
ただ、日本のインターンシップは5日間や1週間のものが多く、中には1日や2日などかなり短いものもあります。実はそのような短期間できちんとした就業体験をすることは難しく、企業説明会の延長のようなものになってしまいがちです。
海外は中長期
一方、海外でのインターンシップは長期間のものが多く、1~3カ月程度の期間が設けられています。確かに海外まで行くのに、数日程度しか就業体験できないのはもったいないですよね。
長期でインターンをすることにより、現地の社員の仕事を間近で見ることはもちろん、実際の仕事を任されることも多いようです。日本のインターンにありがちな企業見学で終わることもなく、しっかり働くことができるでしょう。
海外インターンのメリット
海外でインターンシップに参加する主なメリットは以下の通りです。
- 語学力が上がる
- 就職活動前に実務経験を積める
- 海外で生活できる
- 海外の仕事観を学べる
- 給料が出る場合がある
では、この中から上2つの項目を詳しく見てみます。
ビジネスで使える言葉が身に付く
インターンシップの期間にもよりますが、異国の地で働くことはあなたの語学力を伸ばすチャンスです。
わからないところを現地の言葉で質問したり、仕事には欠かせない「報・連・相(ほうれんそう)」をおこなったり。ビジネスの場で話すことで、実践的な外国語が身に付くでしょう。
確かに海外の友人と話すことも立派な会話の練習になりますが、仕事で使える表現や単語を学ぶのとは違いますよね。将来海外で働きたい人や、海外進出している企業を志望している人には大きなメリットとなるはずです。
海外実務経験があれば就活にも有利
グローバルな人材をほしがる企業は、実際に海外で働いた経験のある就活生に興味を持ちやすいです。海外でどんなことを経験してきたかをうまくアピールできれば、就職活動にも有利に働くでしょう。
また、仕事をしてみることで、「興味のなかった分野だけどやってみると面白い」「自分にデスクワークは向かないかもしれない」など、自分と仕事の相性を判断することもできます。
海外インターンのデメリット
海外インターンのデメリットとしては、次のようなことが考えられます。
- お金がかかる
- 長期間の休みを確保しないといけない
- 環境によっては日本語しか使えない場合がある
- 就職活動に有利になるとは限らない
後述しますが海外インターンにはお金がかかり、期間によっては大学などを長期で休まなければいけないことが大きなデメリットです。
そして注意したいのは、日本人の多い環境で日本語しか使わないインターンもあること。そうなれば語学力も上がらないので、事前にしっかり確認しておくことをおすすめします。
また、「海外でインターンを経験した」というステータスが、就職活動に必ずしも有利になるわけではありません。
「インターンでどのようなスキルを身につけたか」「つらい局面をどう乗り越えたのか」をしっかり掘り下げておかないと、「アルバイトの延長でしょ?」と言われてしまうこともあるようです。
海外インターンに必要なお金はいくらぐらい?
海外インターンに参加すれば現地に滞在することになるので、生活費などの費用が当然かかります。
具体的には、食費などの生活費に加えて往復の航空券代、プログラム参加費、ビザ申請費、海外旅行保険料、家賃(プログラム参加費に含まれている場合もあり)などです。
これらの費用は国や期間によって大きく変わってくるため一概には言えませんが、目安として総額30万~50万円程度と思っておくとよさそうです。アジアは比較的安く、欧米は高い傾向があります。
中には有給のインターンもあるので、支出の一部をカバーすることも可能でしょう。
海外インターン先を探す方法
エージェントを利用する
エージェント(紹介会社)を利用すれば、自分に合ったプログラムの紹介や宿泊先の手配、ビザの申請など面倒な手続きをおこなってもらえます。
ただしその分、数万~数十万円程度のプログラム費用などを支払わなくてはいけません。
プログラム費用は国や期間によって異なりますが、アジアであれば10万~20万円程度、欧米であれば20万~30万円程度は見ておいた方がいいでしょう。
自力で見つける
もちろん、エージェントを介さずに自分でインターンシップ先を探すこともできます。
エージェントを利用するよりも安く済むことが多いですが、英語や現地の言葉で求人を探さないといけないため、ある程度の語学力が求められるでしょう。
インターネット上には、エージェントが扱っていない求人が載っていることもあります。穴場企業でのインターンなど、貴重な機会が得られるかもしれません。
インターン先探しにおすすめのサイト
海外インターンの求人を募集しているサイトとしては、世界中の留学・ボランティア・インターン情報が集まる「GoAbroad」や、NPOや社会的企業の求人に特化した「activo」がおすすめです。
どちらもインターンの項目を選ぶことで、募集中の求人を簡単に探せます。
- GoAbroad:https://www.goabroad.com/
- activo:https://activo.jp/
また、海外インターンシップ事業を運営する学生団体「アイセック(AIESEC)」を利用する方法もあります。以下の記事では、アイセックを利用するメリットや、どんなサポートがあるのかが紹介されています。
海外インターンに参加した体験談
当サイトGuanxi Timesでは、海外インターンシップの体験談を数多く掲載しています。
実際に海外インターンに参加した人の話からは、受け入れ先を見つけた方法や具体的な仕事内容、お給料事情、そして参加してみた実感など、さまざまな有益な情報が得られます。以下の記事をぜひ読んでみてくださいね。
カナダでのインターン体験談
ワーホリビザを使い、カナダのリゾートホテルでの有給インターンシップに参加した体験談。
おすすめエージェントやカナダでの仕事内容、海外で働く心構えなどが紹介されています。
ベトナムでのインターン体験談
こちらは大学生である筆者が、ベトナム・ハノイでインターンシップに参加した体験談です。
言葉の問題や給与、休日、途上国ならではの仕事文化など細かい情報も紹介されています。
アメリカの非営利団体でのインターン体験談
アメリカで移民・難民支援の仕事を探していた筆者が、非営利団体でのインターンを選んだ理由、インターン先を見つけるまでの経緯、メリットなどを解説しています。
アメリカの非営利業界では、インターンシップも就労経験として高く評価されるそうです。
まとめ~ハードルが高い分、達成感も大きい
見知らぬ土地で慣れない言語を使って働くことには、想像以上の困難が待ち受けているものです。長期になると、ときには気持ちが滅入ってしまうこともあるでしょう。
しかし、人はつらい局面を乗り越えることで精神的にタフになっていきます。インターンに真摯に取り組むことで成長し、「頑張ってよかった!」という達成感を得られるはずです。
海外インターンは外国で働いてみたい人をはじめ、成長したい人、自分を変えたい人にもおすすめですよ。
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