台湾での妊娠・出産は、どのようなものなのでしょうか。
結論から言うと基本的には日本とあまり変わりません。台湾の医療機関はとてもしっかりしていて、定期検診や分娩は町の産婦人科から総合病院まで自分に合った病院を選ぶことが可能です。
しかしながら、やはり文化や習慣の異なる台湾では、日本とは異なる妊娠・出産事情がいくつかあります。
そこで今回は台湾の妊娠出産についてご紹介します。
台湾の生活や移住に関する記事をもっと読む台湾は医療費が安い
健康保険適用
台湾での妊娠・出産の診察・分娩費用は基本的に健康保険が適用されます。
費用
しかも医療費が安い台湾では、妊婦の毎月の定期検診は約150元(約500円)程で、入院費も二人部屋で約1500元(約5,000円)×5日間や無痛分娩用の麻酔費用を含んでも約20,000元(約65,000円)程です。
入院費は基本無料
医療機関によっても多少異なりますが、入院費も大部屋を利用した場合は基本無料ですので、自然分娩でしたらさらに安くなります。病院にお金があまりかからないので、子供を希望する過程には嬉しいシステムです。
台湾では34歳以上の羊水検査が当たり前
羊水検査とは
羊水検査とは、エコーを見ながら15週から20週の間の妊婦さんのお腹に直接針を刺して羊水を取り、ダウン症があるかどうかを確かめる検査です。ただし、流産というリスクも伴います。
羊水検査
台湾では34歳以上の妊婦には羊水検査が進められていて、検査をするのが当たり前のような風潮があります。
費用も日本と比べると安く補助金も出るので、羊水検査をする人は日本と比べるとかなり多く、検査できる病院も多くあるのです。
辰年(たつどし)ベビーブーム
出生率
台湾では縁起がよいとされる辰年に出生率が上がる傾向があります。
台湾は旧暦で正月を祝うため旧暦のお正月から辰年に出産できるように妊娠計画をすることも少なくありません。また、辰年のうちに出産するために、帝王切開を希望する親も多いと言われています。
台湾では占いや風水で帝王切開を希望できる
帝王切開
台湾では、占いや風水はとても重要なものとされています。そのため結婚、出産、引越し、就職などを占いや風水で決める人が多くいます。
そのため、占いで縁起の良い日にちと時間を決めて、その日時に合わせて帝王切開する人が多く、台湾の帝王切開率は40%前後あると言われています。
台湾では無痛分娩が一般的
無痛分娩
日本ではあまり主流ではない無痛分娩ですが、台湾では無痛分娩を選択する妊婦さんが多く、かなり一般的になっています。
出産前に無痛分娩を選択していなくても、陣痛が来た時に無痛分娩で出産したいと希望すると、無痛分娩にしてくれたりします。
無痛分娩と言っても分娩時には自然分娩と同様の激しい痛みを感じますが、それまでの長い陣痛の痛みを軽減してくれるため、出産後の体力消耗が自然分娩と比べるとかなり少なく、回復も早いので育児で大変になるママにとっては大きなメリットがあります。
台湾では奥さんの出産・入院に合わせて台湾人の旦那様が会社を休む
付き添い
台湾では奥さんが出産して入院すると、入院中の奥さんに付き添って病室に泊まったりします。会社を休んで付き添いをする旦那様も多く、なんと病院の授乳室も旦那様が一緒に付き添っていることも多いのです。
そのため、授乳室はカーテンなどで仕切られた個室になっていて、男性も入室できるようになっています。子供が生まれた瞬間から、夫婦で育児をする風潮は本当に素晴らしいことだと思います。
台湾の産後の習慣「坐月子」
出産後
台湾では出産後約1か月間「坐月子」といって、お母さんが産後ゆっくりと体を休めて体力の回復を促す習慣があります。
産後の体のケアが、将来の身体の健康を左右すると言われ、「坐月子」をしている台湾人はあまり更年期障害がないとも言われています。
「坐月子」期間中は、家族に家事や授乳以外の赤ちゃんの世話などをしてもらい、とにかく横になって体を休めます。その他にも、食事制限や風に当たってはいけない、お風呂に入ってはいけない、目を酷使してはいけない、などの様々な習慣があります。
家族に頼めない場合は、「坐月子中心=産後ケアセンター」というホテルの様な施設で、ゆっくり休みながら産後の特別な食事をして、資格を持ったスタッフに赤ちゃんのお世話をしてもらうこともできます。
まとめ
今回は台湾の妊娠・出産事情をご紹介しました。
日本にはない様々な習慣が台湾にはありますが、産後ゆっくり休むことができない日本のママ達のために、日本でも「坐月子」の習慣は是非取り入れてほしいものですね!
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