ドイツに来て3年目になりました。私は勤務先の日本食レストランから事前に就労ビザを手に入れてドイツに渡ったので、こちらに来てからの丸2年間、そのレストランで正社員として働いていたことになります。
ドイツに住み始めたころは、日本との違いだらけでびっくりしたり、感動したり、困ったり。しかし今では、そんな環境の違いにもずいぶん慣れました。
この記事では、ドイツで2年間ケルナリン(ウエイトレスのこと)として働きながら発見したドイツの就労環境やドイツ人の素顔をご紹介します。
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ドイツでのゆとりある働き方、休憩も休暇もたっぷり!
噂には聞いていたドイツの「就労条件の良さ」。
私の働くレストランは日本人が経営しています。ドイツ企業に比べると条件で見劣りする部分もありますが、それでも日本に比べるとずいぶん働きやすく感じてしまいます。
お昼は3時間休憩、朝もゆっくり
就労時間は1日9時間〜、昼休みは約3時間。みんな自宅が近いため、お昼は帰宅します。私も買い物に行ったり、カフェで友だちとのんびりしたり。
始業も昼の11時からなので、朝は8時頃に起きてごはんを作り、本を読んだりしながらゆったり過ごしています。
長期の有休取得が当たり前
感動したのは有給休暇の取りやすさ。ドイツでは法律で年間最低24日以上の有休が定められ「2〜3週間まとめての取得は当たり前」という雰囲気なのです。精神的にも肉体的にもありがたいです。
ドイツ企業で働く私の夫は、2週間くらいで有休申請すると上司から「短いよ!もったいないから1カ月取りなよ!」と言われるそうです。
ドイツには「有休を取らなかった人は罰金」ルールがある会社も!日本ではちょっと考えられないですね。
日本で休憩時間もままならず働いていたことを考えると、もう戻れないだろうなぁ……と思うことも多いです。
ドイツで働きながらドイツ人のお客さんを観察してみた
ヨーロッパではもうずいぶん前から日本食ブームだそうです。「SUSHI」「WASABI」「UDON」あたりは、ほとんどの方が知っています。ツワモノは「とびっこ」とか「ひきわり」などを知っていることも。どこで知るんでしょうね。
勤務先の和食レストランでそんなドイツ人のお客さんを観察していると、面白いことがたくさんあります。
ドイツ人はお隣の料理がとても気になる
ドイツ人は必ずと言ってよいほど、隣の席の料理や運ばれている料理をチェックします。「今運んでいたのは何?」とか「あの人が食べてるのは何?」という店員への質問は普通。
お隣さんに直接聞いて教えてもらっている姿もよく見かけます。聞かれた方も迷惑そうな顔をするわけでもなく、むしろうれしそう。得意げにレビューまでしてあげています。
ドイツ人はお話好きで、合理的なのですね。気になったら「メニューから探す」より「お隣に聞く」方が早い。そんな様子はなんだか見ていてもほっこりします。
ドイツ人はデートでも「ワリカン」が普通
ディナーも割勘定のカップルが多いです。「私が食べたのはコレとコレとコレだからいくら」という感じです。
お金にケチとか節約しているとかいうわけでもなさそうで、収入にもあまり関係ないよう。自分の分は自分で、という精神が強いのでしょう。
ドイツ人の彼氏がいる友人女性(タイ人)によると、「彼はとても優しいし面白いし大好きだけど、毎回ワリカンなのがちょっと……」とのこと。なるほど、ドイツ人にとって「もちろん僕がおごるよ」はレディーファーストに含まれないということですね。
ドイツ人は甘いものに目がない、炭酸も大好き!
甘いものに目がないドイツ人。チョコレート消費量は世界でも上位と言われています。
そして、炭酸飲料も大好きです。炭酸水に始まり、アップルショーレ(りんごのスパークリングジュース)、コーラ、スプライト。ドイツといえば有名なビールも泡が出ますよね。
こられを食事中、ずっと飲んでいます。お寿司とコーラとか、あんまり試してみたくはない組み合わせです。あの立派なお腹は、あながちビールだけのせいではないのかもしれません。
斬新!?これが「ドイツ風」日本食の食べ方
今度はドイツ人の「食べ方」を観察します。見ていると、その斬新さには驚きの連続です。端々に文化の違いが浮き彫りになっています。
緑茶にお砂糖
これは他の国でもあるかもしれません。紅茶に入れる感覚で緑茶にも砂糖を入れたくなるのでしょう。
分からなくもない気もします。ただ、試したことがないのでお味はわかりません。
お寿司はお醤油に浸して待つ
理由はわかりませんが、たぷたぷのお醤油にお寿司を浸して数秒待っている方が少なくありません。もちろん、ごはんが崩れたりしていますが、そのあたりは気にしないようです。
決して美しくありませんが、ドイツ人はお醤油・天つゆを飲んでしまうくらい大好きです。きっと、味が濃いのがお好きなのですね。お刺身にテリヤキソースを希望される方も……。
ナイフとフォークを使えばオシャレに見える?
「ドイツで日本食を食べるのは、日本でフランス料理を食べに行くようなもの」というようなことをよく聞きます。そう、ドイツでは和食を食べるのは豪華なことなのです!
お箸が苦手なドイツ人は、エビフライは手でそのまま、お味噌汁にはスプーンを使います。お刺身もナイフとフォークで取り分ける姿はちょっと変なのですが、ドイツ人の手にかかるとなぜかオシャレ。そして豪華なお食事に見えてしまうから不思議です。
ドイツのレストランで出会うのは無愛想な店員ばかり
さて、ご紹介してきたように、お客さんであるときはお茶目なドイツ人なのですが、一転、ドイツのレストランに行くとびっくりするほど無愛想な店員さんが多いです。
とてもフランクに接してくれるのですが、機嫌が悪いシェフになぜか怒られたり、店側が間違っていてもお詫びの言葉はなかったり。
「お客様は神様」という発想はありません。神様どころか目上でもなく、対等ならまだ良い方で、理不尽な場合も多いです。
「この店員さん怖いな……私のドイツ語が下手すぎて怒っているのかな……」など、以前はビクビクしていました。でも、だんだん慣れてきたのか今はそうでもありません。
トラブル時に大切なのは意図を分かってもらうこと
しかし、対等に見られようが下に見られようが、会計に明らかな間違いがあるときなどは私も頑張って主張します。
ここで注意しなければならないのは、謝罪を求めてはいけないということです。間違いに気付いてもほとんどのドイツ人は謝りません。正しく計算され、お金が戻ってきたらいいのです。
なんだか怖がらせるようですが、このドイツ独特の空気感は慣れてしまうと心地よくもあるのです。
店員さんが「そういうのやめてよ」などと言ってくる場合もあります。客であるこちらも「それは違うよ」とか「そうだった、ごめん」と伝え合える雰囲気、ぜひ皆さんにも味わってほしいなと思います。
まとめ~現地に飛び込めば知らなかったことが見えてくる
たったひとつのレストランの中だけでもたくさんの文化の違いを感じるドイツ。哲学的で合理的で固いイメージがあるドイツ人ですが、なんだかカワイイ一面もあるな、と思われたのではないでしょうか?
異なる文化の中で働き、暮らすのは簡単なことではありません。でも、現地の文化を体感し、現地に住む人たちの素顔を知ることができるのは、海外就職・海外生活の醍醐味ではないでしょうか。
ドイツのレストランに行ったら、お隣さんの注文したお料理についてぜひ聞いてみてください。きっといろんな話をしてくれますよ!
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