フランスへ旅行をするなら、とっておきのレストランでおいしいフレンチを食べるというのは外せない目的のひとつですね。
とはいっても、テーブルマナーに非常に厳しい印象のあるフランス料理。実際にレストランへ行くとなるとマナーばかり気になって、料理をおいしく味わう余裕などないと思ってしまうことはよくあります。
ここでは日本人旅行者の方がフランスのレストランで食事をするときのマナーとどのようなことに気を付けたらよいのかについてまとめます。
星付き、ホテルのレストランへ行くときの心得
フランスにせっかく来たのなら、星付きのレストランで食事をしたいと思われる方も多いでしょう。星付きやホテルのレストランは、料理だけでなくサービスやレストラン施設そのものの格が高いものとされています。
こういったレストランではサービスを受ける側のお客も最低限の作法を知ったうえで来てもらいたいと、レストラン側も、さらには他に来ているお客さんたちも思っています。
事前に予約をすること
まずレストランに行く前に、こういったレストランに行く際は原則事前の予約という慣習があることを知っておきましょう。
人気のレストランは席数も限られていますし、レストラン側もどういった人たちが何人で来るのかを知らされていればよりよいサービスを提供することができるため、レストランの予約はフランスでは常識となっています。
もちろん、万一行けなくなった場合は必ずキャンセルの連絡を入れてください。
服装はカジュアルフォーマル
星付きのレストランへ行くときの服装は、カジュアルフォーマルくらいがちょうどよいでしょう。
例えば、男性であればきれい目のジーンズやパンツにシャツ、ジャケット、革靴など、女性であればスカートやパンツに、シャツ、ワンピースにカーディガンまたはジャケットなど。
スニーカー、スポーツウェア、破れのはいったジーンズなどは場に適していませんので避けましょう。ビーチサンダル、ミュールなどの靴もNGです。
レストラン側もお客さんをよく見ていますので、場に即した格好をしていないと場合によっては入店を拒否されたり、よいサービスを受けられなかったりしますので注意が必要です。
サービスを受ける時のマナー
フランスのレストランは日本と違って、ゆったりとしたサービスが基本です。お店に入っても勝手に席に座ることはせず、お店の人が来るのを待ちます。
また、テーブルに通されてもすぐにお水のサービスが来ることはありません。まずはメニューをみてアペリティフ(食前酒)を選び、食べるもの、その後に飲むものを選ぶのが基本です。
声で雨ウェイターを呼ぶのはマナー違反
ウェイターさんはテーブルごとに担当が決まっており、お客さんと調理場のタイミングを合わせて注文をとりに来ます。日本のように「すみません」「ちょっと」と声を挙げてウェイターさんを呼ぶのはマナー違反とされていますので気を付けましょう。
ウェイターさんに来てもらいたいときは目を合わせて来てほしいことを伝えるようにするとスマートです。
注文が決まったらメニューをテーブルへ置く
メニューは注文が決まったら閉じてテーブルに置きましょう。メニューを開いて持ったままだと注文がまだ決まっていないと思われ、ウェイターさんはいつまでも来てくれません。
料理の注文はEntré(前菜)、Plat(メイン)、Fromage(チーズ)、Dessert(デザート)の順で聞かれます。多くのレストランでは前菜、メインと聞いて飲み物の注文をとって食事が始まり、チーズ、デザートはメインが終わった後に聞かれるのが一般的です。
お水はお店のスタンダードによってはミネラルウォーター、炭酸水など有料のお水しかない場合もあります。庶民的なお店であれば無料の「Carafe d’eau(カラフ・ドー、水道水)」がありますので、遠慮せず頼んでください。
食後はコーヒー、お茶などをいただきます。
テーブル会計
会計はテーブルでするのが通常ですので、「L’addition(ラディション、お会計)」と頼んで会計をしてもらいましょう。割り勘での支払いのときは、テーブル全体でまとめてから支払いをするのがベターです。ひとりひとり別々でお勘定をすると嫌がられることもあります。
チップも忘れずに
フランスはチップの習慣があります。ですが、お会計にサービス料が含まれている場合はチップを支払う必要はありません。
アメリカのように会計に対するチップの割合が決まっているわけではなく、フランス人でもチップを置いていかない人もいますが、気持ちよくサービスをしてもらったらお礼としてチップを置いていくととてもスマートです。
チップを渡すときは手渡しするか、テーブルに置いていきましょう。
テーブルマナー
音を立てない
食事をするときに音をたてるのは避けましょう。飲み物やスープをすすって飲むことは日本人が陥りがちなマナー違反です。
ものを噛みながら口を開けたり、食べながら話したりすることもNGです。また、ナイフやフォークなどがお皿とぶつかる音を立てるのも避けましょう。
ナイフ・フォークは外側から使う
パーティなどでフルコースをいただくときはコースの順番に合わせてすでにナイフ・フォークが並べられています。
使う順は外側からと決まっており、お皿が終わるたびにナイフ・フォークも合わせて下げられるので、食べ終わったらお皿に上にそろえて置いておくとスマートです。
パンは食べるぶんだけちぎる
パンは手で食べるぶんだけちぎって口に入れるのがマナーで、直接かじったりするのはタブーです。お皿に残ったソースなどをパンにつけて食べるのはマナー違反ではと迷われる方もいますが、これはOKです。
ワインはウェイターがつぐ
ワインをボトルで注文するとウェイターさんがついでくれます。このときにワイングラスを持ち上げる必要はなく、何もせずにありがとう、とだけ言うのがマナーです。
テーブルでのマナーは旅行者の方が一番緊張する場面だと思います。上記のように色々な作法があるのはもちろんですが、あくまでもこれらはルールであって、そのルールがあるがために料理をおいしくいただけないのであれば元も子もありませんよね。
テーブル作法には慣れも必要ですので、観光でフランスに来ているのであればあまり気負いすぎず、間違って恥をかいてもしょうがないくらいの気持ちで料理をおいしくいただくことを優先してもいいかもしれませんね。
まとめ
以上、日本人旅行者の方が知っておくと役に立つフランスのレストランでのマナーについてご紹介しました。フランスのレストランにはテーブルマナー、チップのマナーなど、日本にはない習慣がたくさんあります。
日本人観光客はチップを置いていかない、サービスの人に命令するように振舞う、マナーが悪いなどの悪評も一部ありますので、フランスの慣習をよく理解したうえで、スマートに振舞えると素敵ですね。
これらのポイントをおさえて、フランスのレストランでの食事を楽しんでください。
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