タイで暮らしていると、ふだん食べる食事は当然のことながらタイ料理が多くなります。
わたしは基本、タイ料理は大好きです。辛いのは全く問題ありませんし、パクチーもバンバン入れます。とはいいながら、毎日、毎食というのはさすがに飽きます。タイ料理は炒め物、揚物など油を使う料理がほとんどで、けっこうもたれます。
また、ハーブ類や調味料を多用するので、素材本来の味より味付けが勝ります。あっさりが身上の日本料理が恋しくなってしまうわけです。
タイでは日本料理がブームで、多くの日本食レストランは連日タイ人の客でにぎわっています。大衆店なら日本と較べたらずっと低価格ですが、それでもタイ料理の食堂と較べれば1食あたり4倍以上です。
やはり家で好きなものを作り、たっぷり食べた方がお得。そして、そうなると必要なのが日本食用の食材・調味料です。
今回はタイで日本食材を購入できる場所をご紹介します。
タイで入手困難な和食用食材はこれ!
ほとんどの食材はタイで普通に売られているもので賄えますが、なかには見つけるのが難しいものもあります。
野菜だと、サトイモ、山芋、カブ、ゴボウ、長ネギ、ホウレンソウ、ナス、キュウリ、ミョウガなどは普通の市場やスーパーマーケットにはありません。ナスやキュウリ、ネギはタイの品種のものがあるのですが、日本と同じものは普通の店では見つかりません。
もちろん、野菜の漬物もタイ式のものしかありません。お好み焼きに欠かせない紅生姜、カレーに添えたい福神漬けなども、なんとか調達したくなります。ノリやワカメなどの海藻類もあまり見かけません。
加工品のかまぼこ、麩、こんにゃく、そばやうどんなども見つけにくい食材です。(タイには中国系の人が多いため、豆腐や干しシイタケなど、中華料理に使われる食材はふつうに売られています。)
さらに、出汁の素、醤油、味噌、料理酒、味醂、トンカツソースやお好み焼きソース、麵つゆなどの和食に欠かせない調味料・ソース類も入手が困難です。
タイのスーパーマーケットは、双璧といわれる「Big C」と「Tesco Lotus」、さらには「Tops」や量販店「Macro」などがメジャーどころです。
これらのうち、Macroはどの支店も大規模店舗で、品ぞろえが非常に充実しており、一般の商品と混じって長芋や日本と同じ長ネギ、キュウリなどが売られていることがあります。しかし、求める和食用食材を全て入手できるとは限りません。
でもまだ諦めてはいけません。和食用食材を豊富にそろえている店があるのです。
「伊勢丹」食品売り場
伊勢丹はいわずと知れた日本発のデパートです。BTSチットロム駅の近くにバンコク店があります。5階には食品売り場があり、和食用食材が豊富に揃えられています。
タイで生産されている日本品種の野菜が多く集められており、調味料など日本からの輸入品も多彩です。
ただ、デパートだけあって値段は高めです。例えば長芋はフルサイズが1本1,000バーツ(約3,000円)程の価格です。
日本人向けの老舗スーパー「フジスーパー」
フジスーパーは駐在員妻御用達の日本人向けスーパーマーケットです。日本人が多く住むスクンビット通り地区に4店舗を構えています。
日本のスーパーとほとんど変わらない感覚で利用できます。客層は大部分が日本人の奥さんたちや、日本人駐在員宅の家政婦とおぼしきタイ人女性です。
和食用食材はほとんど揃っていますが、野菜類は時期によってないものもあります。
日本からの輸入品は当然輸送料が上乗せされているので、その分高価です。インスタントラーメンなどは日本の約3倍の価格です。
日本系スーパー「マックスバリュー」
イオン系列の日本系スーパー、「MAX VALU」にもある程度の和食用食材が揃っています。伊勢丹やフジスーパーほど本格的ではないものの、日本品種の野菜や日本から輸入した調味料などが売られています。刺身や寿司なども、まずまず許せる範囲内の味です。
MAX VALUは「Big C」、「Tesco Lotus」、「Tops」に次ぐ4番手のスーパーマーケットで、バンコクにはあちこちに店があります。伊勢丹やフジスーパーは遠いという人でも、近所にあるMAX VALUで一般的な和食食材を入手できます。
このほか、欧米人向けの「ヴィラマーケット」でも日本製の調味料などが売られています。店舗数は多くありません。
食品宅配サービス
日本人家庭や日本料理店に食品・調味料・酒類を宅配するサービスもかなり人気があるようです。食品は冷凍食品やレトルト食品など、長期保存できるものが主体です。
まとめ
揚物や炒め物が多いタイ料理と較べると、日本食はカロリーが控えめです。ビタミン類も日本食の方が勝っています。日本人の平均寿命の長さは、日本食のヘルシーさによるところも大きいはずです。
醤油や味噌、出汁といった基本的な調味料を揃えておけば、手近にある材料でおいしい日本食を作れます。ものぐさな男性でも、たまには手作りの日本食を試してみてはどうでしょう。
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