「どうしてタイに来たの?」
これは、タイで初めて会う人との会話で必ず出る質問です。こちらから聞くことも、相手から聞かれることもあります。
駐在員なら、会社から出向命令が出たという理由ひとつでしょう。ですが、私達現地採用者には十人十色、人それぞれ全く違う理由があります。
なぜタイで仕事をしようと思ったのか、タイに来たいと考えた理由は何だったのか、興味深い話題のひとつです。
では、私がタイに来たいきっかけから、実際の生活費はどのくらいかかるかをご紹介します。
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タイで現地採用として働くまで
旅行がきっかけでタイに魅せられる
タイで生活したいと思う人は、旅行でタイに来て魅せられた人がほとんどでしょう。
そして私もその一人ですが、実際にタイで仕事をしたいと思ったのはタイ旅行から何年も経った後、今から10年近く前のことです。
言葉が分かればもっと楽しめる
タイを旅行した時、英語があまり通じないことに気が付きました。
観光スポットで働くタイ人の多くは、観光客を案内するくらいの英語は話せます。ですが、「今タイでは何が流行っているの?」「普段は何をして過ごしているの?」といった雑談はなかなかできません。
タイ語が話せたら、もっと楽しい旅行になったでしょう。
またタイに遊びに来たい、その時はもっと楽しみたい、そんな気持ちが芽生えました。それがきっかけで、私は日本でタイ語を習うことにしたのです。
タイで現地採用という選択肢の発見
タイ語教室とクラスメイトの旅立ち
日本にもタイ語を教えてくれる教室はいくつかあります。私は趣味として週1回、1時間習うことにしました。
グループレッスンだったので、クラスではいろいろな人と一緒です。タイに旅行へ行くのが好きな人、タイに出張に行くことがある人、タイ人が近所に住んでいる人。
そんなクラスメイトやタイ人の先生と、タイレストランに行ったりカラオケに行ったりすることもありました。
タイ語が読めたり話せたりするのは本当に楽しいことで、もっと上手くなりたいという気持ちにさせられます。
習い始めてから2年の間はタイに旅行に行くことはありませんでしたが、そろそろタイで腕試しをしたいと思い始めました。
現地採用という働き方を知る
そんな時、タイ語教室で一緒だった同い年の女性がタイに旅立ちました。彼女は日本での仕事を辞め、タイに仕事を探しに行きました。
私はその時初めて、タイでも仕事ができるということを知ったのです。
でも、自分もタイで働きたいと思ったのはこの時ではありません。ただ知識として、タイでの現地採用という働き方もあるということを知っただけでした。
タイで現地採用になる前に
タイでプチ生活をスタート
先に述べたように、クラスメイトがタイに行ったのは、私もそろそろタイを旅行したいと思っていた頃でした。
私は当時、整体師として働いていて、ちょうど職場を替えようと考えていた時期でもあります。
整体師というのは、次に働く職場にそれほど困ることのない職業です。私はその時働いていた職場を辞め、次の職場で働き始める前に、2ヶ月間タイに旅行に行くことにしました。
長く滞在する目的のひとつは、マッサージでも有名な首都バンコクの寺院「ワットポー」のマッサージスクールに通うことでした。宿泊はバンコクのサービスアパート、タイでのプチ生活のスタートです。
タイ生活から見えたもの
暮らしてみると当然、旅行では見えなかった面も見えてきます。たとえば、「サバーイ」と「マイペンライ」の精神。
「サバーイ」は快適な、「マイペンライ」は気にするな、大丈夫という意味です。この「サバーイ」と「マイペンライ」の精神が、タイののんびりした雰囲気を作り出しています。
日常的だとストレスの原因にも
こののんびりとした雰囲気はタイのいいところですが、生活となると困ることもしばしばあります。
バスや電車がなかなか来ない、約束を忘れる、時間に遅れる、つり銭の間違い、予約の取り忘れ、などなど。
何が起きても「マイペンライ」で済ませてしまうのは、日本人の私達からするとちょっとしたストレスの原因になります。
あれは、マッサージスクールを無事に終えて、修了書がもらえる日でした。
私の修了書だけが準備されておらず、「あ~忘れてた!マイペンライ!また来週来てよ!」と言われた時には怒りが込み上げたのを覚えています。
タイで現地採用として働くことを決意
私がタイでの仕事を考え始めたのは、このタイでのプチ生活の後です。タイの良いところも悪いところもひっくるめて、タイで暮らしてみたくなりました。
ただ、今すぐにタイに行きたい!というわけではなかったので、情報収集はゆっくりとしました。
そんなある日、タイで仕事を探すのは35歳を超えると難しいということを知ります。当時私は34歳。もう時間がありません。
タイで仕事をしたいという気持ちは、ここで固まったと言えるでしょう。
準備は十分、迷いなく出発
タイ現地には日本人向けの人材派遣会社がいくつかありますが、私は日本にいながらインターネットでタイの求人情報を見たりしていました。職探しに関しての前情報は十分です。
あとは、渡航の準備を進めるだけ。迷いはありませんでした。年齢という事実が、のんびりタイのことを考えていた私の背中を押してくれたように思います。
タイの現地採用に多い求人とは
タイで働くならどんな求人が多いのでしょうか。タイにはたくさんの日本人が生活しており、様々な種類の仕事があります。
営業や事務、経理などから日本語教師まで幅広い求人があるので、「タイ・バンコクで日本人求人が多い職種を紹介します!」も参考にしてみてください。
タイの現地採用の生活費とは
何にどれくらいかかるのか、余裕があるのかカツカツなのか、本当に物価は安いのか……。そういったことは、実際に生活している人から聞くのが一番です。
現地採用されてタイに7年住んでいる私の生活費と一般的な目安をご紹介しましょう。
タイの家賃
日本では、給料の3分の1が目安だといわれている家賃。
私の住んでいるアパートの家賃は月8,000バーツ(約24,000円)ですが、相場は10,000~12,000バーツ(約30,000〜36,000円)と考えておいた方がいいでしょう。
日本人の最低賃金は月50,000バーツ(約150,000円、2017年7月現在)なので、3分の1よりだいぶ下回りますね。
各種手当は期待できない
バンコクのオフィス街に就職するのなら、少し高い家賃で会社の近くに住むか、交通費がかかっても安い家賃のエリアに住むかで悩むところです。
後述しますが、会社からの交通費は満額が支給されるわけではなく、トータル金額で考えると差がないからです。
私の友人は日系企業の多くあるビジネス街に広めのコンドミニアムを借りています。家賃は月約20,000バーツ(約60,000円)ですが、1人で住むには広すぎるくらいです。
ただし、その友人は駐在員なので、少し贅沢なところに住んでも家賃手当が払われます。私たち現地採用には家賃手当はないので、エリアや広さで調整するしかありません。
現地採用なら月15,000バーツ以内が目安
タイに来て現地で仕事を探したいというのであれば、家賃は高くても月15,000バーツ(約45,000円)以内に収めるべきでしょう。
逆に駐在員なら十分な広さの家に住むことも可能です。「海外駐在員はどんな家に住めるの?タイ駐在員(単身)のバンコクの自宅を紹介します」
もし、駐在員も考えている方は上記の記事もお読みください。
タイでの食費
私が食費として考えている金額は月に約15,000バーツ(約45,000円)です。この金額には、友達との食事や飲み会にかかる費用も含まれています。
自炊費
朝昼夕の3食自炊しているので、週に1度か2度はスーパーに買い物に行きます。
物価が安いといわれるタイですが、そんなことはありません。日本より高い野菜もあります。納豆などの日本の食材は日本の倍以上の値段です。
1度の買い物で使う金額は1,000バーツ(約3,000円)前後。これにはトイレットペーパーや洗剤といった消耗品代も入っています。
食事会などの費用
月に8,000バーツ(約24,000円)買い物をしたとして、残りの7,000バーツ(約21,000円)は友達との食事代です。
1度の飲み会や食事にかかる金額は約1,500バーツ(約4,500円)なので、毎週末遊んでも余裕がありますね。
たまに高いレストランに行ったり遊びすぎたりすることもありますが、その時は自炊用の買い物の金額を調整します。
地元食堂などを利用すれば節約に
私の食費は、ちょっと贅沢ですね。ローカルの屋台や食堂で食事をするならもっと安く済むでしょう。
タイでの光熱水道費
光熱費はコンドミニアムの方が安く、私の住んでいるような事務所経由で払うアパートの方が割高です。高いといっても月に電気代は500バーツ(約1,500円)、水道代は100バーツ(約300円)を超えることはありません。
ただし、電気代は人によってかなりの差があります。
私はエアコンが好きではなく、扇風機がメインです。エアコンをつけるのは年間を通しても15日もありません。
これとは逆に、毎日エアコンをつけるのなら、電気代は月2,000バーツから3,000バーツ(約6,000〜9,000円)になります。暑がりの方は電気代を多く見積もっておきましょう。
タイでの通信費(インターネット、携帯電話)
インターネット
私のアパートではWi-Fiフリーのサービスがありますが、他のアパートでは有料です。アパートによって異なるものの、月に500バーツ(約1,500円)程度でしょう。
コンドミニアムなら個人契約で部屋にインターネット回線を引くことができます。スピードによっても違いますが、月に600バーツから1,000バーツほど(約1,800~3,000円)が一般的です。
携帯電話
私の携帯代は最安値の月299バーツ(約897円)。スピードは出ませんが、データ通信は無制限、無料通話100分付きです。
LINEと電話とちょっとした検索だけができればいいので、最安値のパッケージで十分満足しています。
タイでの交通費
私は車通勤ですが、電車で通勤するなら交通費に悩まされることでしょう。
交通費は会社により支給してくれるところもありますが、最初の家賃の項目でも触れたように満額支給というわけではありません。
通勤に便利な高い家賃の部屋ではなく、交通費がかかる安い家賃のエリアを選ぶのであれば、交通費は月に2,000バーツ以上(約6,000円)になると考えておきましょう。
タイでの1ヶ月の生活費合計
では、ここまで見てきた私の生活費を合計してみます。
- 家賃:8,000バーツ(約24,000円)
- 食費:15,000バーツ(約45,000円)
- 高熱水道費:600バーツ(約1,800円)
- 携帯電話料金:299バーツ(約897円)
1ヶ月合計:23,899バーツ(約71,697円)
日本よりもちょっぴり贅沢な現地採用生活
タイで働く日本人の最低賃金である月50,000バーツ(約150,000円)を1ヶ月の給料と仮定し、税金を引くと約48,000バーツ(約144,000円)になります。そこから上記の生活費を引いたとしても、まだ余裕がありますね。
その余ったお金で貯金したり、旅行に行ったりできます。
そう、タイでは日本よりもちょっぴり贅沢に生活できるんです。自炊をせずに屋台で食事をすればさらに生活費を節約できたりするのがタイのいいところです。あなたもタイで、余裕のある生活をしてみませんか?
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