私は今、タイの日系自動車関連会社で事務の仕事をしています。結婚し、夫がタイで新しい事業を始めることになったため、一緒にタイに移住してきました。
近年、著しく都市が発展し、アジア諸国の中では日本人が暮らしやすい国の一つとなったタイ。
そんなタイで私がどのように仕事を探したのか、そして実際に働き生活してみてどのように感じているのかをご紹介します。
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タイの日系自動車関連企業へ転職
冒頭でご紹介したように、私は日系自動車関連会社で事務職に就いています。主な仕事は、簡単な入力業務や日本人スタッフのサポートです。
共通言語は英語です。タイ人の社員は基本的に英語が話せますが、アルバイトの方はタイ語しか話せません。業務上はあまり問題ありませんが、多くの関連スタッフとコミュニケーションを取るためタイ語の勉強が必要です。
日本では、大手企業で企画・宣伝の仕事に携わっていました。主にクライアントが希望するイベントなどを企画立案し、そのイベントに多くの人を誘致するためCMや媒体などを制作・宣伝する仕事です。
外国人向けのイベントにも多く関わっていたので、仕事でも英語を使用していました。
タイで仕事を探した方法と就活の流れ
仕事は日系の人材紹介会社を通じて探しました。タイにはいくつかの日系人材紹介会社があり、私はそのうちの3社に登録しました。
その他にも自分でネット検索し、求人をリサーチしました。募集職種は営業が多い傾向にあります。
では、採用までの具体的なステップをご紹介します。
1. 人材紹介会社に登録・面接
人材紹介会社に登録すると、まず面接依頼があります。この面接は、人材紹介会社が応募者のスキルやコミュニケーション能力などを確認するためのものなので、タイで行われます。
まずは日本語で、次に英語で面接があった後、条件に合った会社を随時紹介してくれます。私の場合も、面接終了後に何社か紹介していただきました。
2. 条件の合う企業と一次面接
人材紹介会社を通して面接の日時を調整します。企業側は顔を合わせての面接を希望するので、日本にいる場合は日程の交渉などが必要になります。
面接方法は企業によって異なりますが、日系企業の場合はたいてい日本語と英語で行われます。タイ語が話せる方は、タイ語でも可能でしょう。
面接官は日本人スタッフ1~3名、ローカルスタッフ2~3名程度です。私が受けた面接の中には、役員クラスの方がいることもありました。
3. 二次面接の実施と採用連絡
二次面接の案内及び合否判断までは1週間程度です。合格の場合のみ、先方から人材紹介会社を通して連絡があります。
希望企業から採用通知をもらえれば、晴れて就活終了となります。
タイでの就活期間は現地にいるかどうかで大きく異なる
私の就職活動期間は2ヶ月程度でしたが、日本にいるかタイにいるかで就活期間は大きく異なります。
人材紹介会社や企業との面接は現地(タイ)で行うのが基本です。
日本にいる場合はスカイプなどを使用して面接を受けることも企業によっては可能ですが、大半の会社が現地での面接を希望するので、就活期間が長引く可能性があります。
私も、タイへの訪問スケジュールと面接日時が合わなかったことが苦労した点です。
長期での滞在がベター
私はタイで人材紹介会社との面接終了後、一度日本に帰国し、会社との面接日程を調整した後、再びタイへ戻りました。
しかし、日本に滞在していたとき、別の希望企業との面接日が急遽早まったことがありました。企業側から早めにタイへ来るよう依頼を受けましたが、日程調整がつかず泣く泣く面接を断念しました。
これからタイで仕事を探す方には、なるべく長期で滞在することをおすすめします。
タイで仕事をしてよかった点
日本で働いていたときと比較して言えることは、仕事も暮らしも快適ということです。
通勤は専用車、残業もなし
今の仕事を選んだ決め手は「通勤手段」と「残業時間」です。
日本で働いていたときは、朝の通勤ラッシュに巻き込まれることが日常的でした。
また、長時間の残業も頻繁にありましたが、タイでは家事を優先したかったため、日本より勤務時間の融通が利くことが条件でした。
現在の職場へは家から会社専用車で通勤でき、残業はほとんどありません。
生活費が安くモノも充実
タイは日本と比べて物価が安いため、給料が高くなくても比較的暮らしやすいです。毎日の食事もタイ料理であれば、毎食30~60バーツ(約90~180円)程度で済みます。
また、タイはアジアの中でも発展している国なので、大都市であれば日本と同様の食料品や生活用品が手に入ります。
たとえば、日本食レストランや日本食スーパーが充実している上、外資系ファッションブランドもほぼ揃っているので、通勤服が買えなくて困るということもありません。
優しく笑顔あふれるタイ人
タイの人々は、温和な性格の人が多いです。
タイ国民全体に言えることですが、人前で誰かを叱る行為を嫌うため、基本的に皆笑顔で性格のいい人ばかりです。
仕事をする上でも、わからないことがあれば優しく教えてくれるので安心です。
タイの日系自動車関連企業の1日
6:00 起床
朝6時に起き、7時までに身支度や前日やり残した家事を済ませます。
タイは世界でも有名なほどの渋滞大国です。ですが、朝早い午前5~8時までの時間帯は比較的道路は空いています。たとえ始業時間が遅くても、車で出勤する私は早めに出発しなければなりません。
7:00 社用車で出発
7時には会社の専用車が自宅前まで迎えに来ます。1名につき1台ではなく、4~5名が同じ車に乗って出勤します。
停車場所は3箇所で、そのうち1つが私の自宅前です。駅前に自宅があるため自宅前が停車場所となり、さらにそこが最終停車場所です。そのため、出発時間が他の人より遅いのはありがたいポイントです。
会社へは30分程で着きます。ただし、雨が降っているときは朝でも渋滞がひどく、1時間かかる場合もあります。
7:30 会社で朝食
日本では時間がなく朝食を食べない人も多くいますが、タイの人々にとって朝食は一日の中で一番大事な時間です。私の会社には社員食堂が完備されていて、さまざまな種類の朝食が毎日用意されています。
朝食で人気の高いメニューは「カオトム」です。カオトムはお粥のような食べ物で、ご飯とスープ、フィッシュボール(魚のすり身)や豚肉を一緒に入れて食べます。味は薄めなので日本人の口にも馴染みやすいです。
他にも、パパイヤやマンゴーなどのカットフルーツやサンドイッチなども売店で販売されています。
8:00 始業
国歌の時間は起立
タイでは一日2回(午前8時、午後6時)国歌が流れます。国歌が流れる1分間は起立したままでいなければなりません。
この時間は国に対して忠誠心を示す時間です。たとえ仕事の電話でも、国歌の流れる間は保留にするか、一度切ります。
各国からのメールを確認
国歌が流れた後、まずはメールチェックを行います。受信メールは一日平均150~200件程度。自動車関連会社なので、世界各国の企業から英語でメールが届きます。優先順位をつけながら、期日に合わせて先方へ返信します。
メール内容は、会議の日程調整や海外出張の手配などに関するものです。会議は、ほとんどがテレビ会議です。
会議の調整で重要なポイントは、時差を把握し時間を間違えないこと。日本の企業と会議をする場合はプラス2時間、シンガポールだとプラス1時間、インドならマイナス1.5時間など、国によって設定時間が異なります。
間違えると出席者全員に迷惑がかかるので、かなり慎重になります。
9:00 会議スタート
会議室の設営や資料の準備、回線の接続などの準備が必要で、開始時間の10分前には設営を完了させておきます。
会議スタートが遅れた場合は、その後にある会議の時間調整も行います。
12:00 社員食堂で昼食
社食のメニューはタイ料理が中心で、洋食や日本食などもあります。
タイ料理はカオパッド(タイ風チャーハン)やパッタイ(タイ風焼きそば)、ソムタム(青パパイヤサラダ)など、定番メニューがすべて揃っています。細かいメニューの内容は日替わりですが、タイ料理だけでも10種類程あります。
値段は30~100バーツ(約100~320円)と、とってもリーズナブルです。
13:00 来客対応
世界各国の人たちとビジネスのやりとりを行っているため、毎日多くのお客さまが会社を訪れます。来客時には会社への入館手続きや会議室へのご案内などを行います。
15:00 会議資料作成
翌日に予定されている会議スケジュールを再度確認します。資料がすべて揃っていれば、翌日以降の会議の資料を作成します。
17:30 退社
終業時間は午後5時です。社用車が午後5時半に出発するので、それまでに仕事を終えます。
残業がある場合は他の社用車に乗り帰宅しますが、基本的に残業はほとんどありません。
18:30 帰宅
夫が帰宅するまでに家事や料理などをします。
日本で働いていたときは、夜中まで仕事をしていることが頻繁にありました。その頃はこんなに明るい時間に家に帰ることがなかったので、今でもうれしく思う瞬間です。
19:00 夕食
夫婦共働きのため、週の半分は外食しに出かけます。家で料理する場合は、夫の希望で日本食を作っています。
家で食べても外食時の価格とほとんど変わりません。1人分の食費は平均400~500バーツ(約1,300円~1,600円)程度です。
20:00 自由時間
夫婦でお互いに好きなことをします。外食しに出かけたときは、食後に買い物やゴルフの練習をしてから帰ることもあります。
タイは年間平均気温が30度前後と温暖な気候なので、毎日Tシャツと短パンで出かけられるのもうれしいです。
23:00 シャワー・就寝
1日の疲れをシャワーで洗い流します。タイのコンドミニアム(いわゆるマンション)は、ホテルに併設されているアパートメントを除きシャワーのみです。
湯船に入りたいときは、土日に温泉施設やスパなどを楽しんでいます。
シャワーの後は早めに就寝します。
まとめ~初めての海外就職におすすめの国
家族の都合で移住した私ですが、タイは比較的仕事も見つけやすく、大きな都市であれば日本と変わらない生活ができるのがいいところだと感じています。
これから初めて海外就職し、一人で海外暮らしを始める方はとても不安だと思いますが、私の周りには男女問わず一人で来て暮らしている日本人がたくさんいます。
気候も一年中暖かいので、初めての海外生活にはおすすめの国です。ぜひタイを候補に入れてみてください。
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