日本にも外国人の住民登録などの制度があるように、私たち日本人が就職してタイに住む場合にもいろいろな登録や手続きが必要です。ビザや労働許可証の取得は当たり前ですが、実はそれ以外にもいくつかあります。
怠ると、最悪ビザの更新ができないといった重大な結果を招く可能性もあります。
そこで、実際にタイで働きながら生活している私の経験をもとに、特に大事な4つの手続きについてご説明します。
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タイでの滞在に必要な手続き1. 納税登録
タイで収入を得るならば、当然タイで税金を払わなくてはなりません。そこで必要になるのが納税登録カードです。
タイ人であれば、バット・プラチャーチョンというIDカードを持っていて、確定申告の際にはこのIDカードの番号を使います。
ですが、私たち外国人にはバット・プラチャーチョンはありません。IDカードの番号に代わるものとして納税登録カードの番号を使うのです。
一度取得すれば一生有効
納税登録の手続きは、ビザや労働許可証の取得手続きと同様に会社が済ませてくれる場合がほとんどです(会社によります)。
手続きが済むと、税務署から紙のカードが送られてきます。このカードが納税登録カードです。会社が保管する場合がほとんどなので、カードを見たことがない、存在自体を知らないという人も多いかもしれません。
労働許可証は会社を辞める際に返却しなくてはなりませんが、この納税登録カードは一生有効です。転職する際は退職する会社から受け取り、転職先の会社に提出することになります。
納税登録カードの存在を忘れずに覚えておきましょう。
また、年末などの特別減税控除を利用する場合にも納税登録番号が必要です。会社から、納税登録カードのコピーなどをもらっておくといいですね。
タイでの滞在に必要な手続き2. 90日レポート
タイに長く滞在する中で一番面倒くさいのがこの90日レポートです。タイに入国した日から連続して90日以上滞在する外国人は、90日毎に居住地を入国管理局に報告しなくてはなりません。
一時帰国や旅行でタイ国外に出た場合は、再びタイに入国した日からの計算です。
会社側で管理し、手続きを代行業者にお願いしている企業がほとんどだと思います。忘れると罰金の対象になるので、自分でも期日を覚えておくことをおすすめします。
90日レポートやビザの延長などの手続きについては、タイ移民局のウェブサイトで確認できます。とても分かりにくいので日本語で検索してみてもいいでしょう。
タイでの滞在に必要な手続き3. TM30
90日レポートも面倒ですが、一番理不尽な手続きといえばこのTM30と呼ばれるものです。
ホテルやアパートやコンドミニアム、たとえ一軒家であったとしても、外国人を宿泊させた場合にはそのオーナーや家主が24時間以内にイミグレーション(移民局)に届け出なくてはいけないというものです。
また、一度国外に出ると、入国の度に届出が必要になります。
タイの法律に基づいているのですが、とても現実的とは思えませんよね。
ビザの更新にも関わるほど重要
本来ならばオーナーや家主がしなくてはいけないのですが、しなくても困ることはないのでしょう。知っている人の方が少ないのではないかと思います。
ですが、私たち外国人にとっては大事なこと。届出の控えがないと、ビザの更新ができなかったりするのです。
私の場合、旅行や日本への一時帰国からタイに戻った時には、その日のうちにイミグレーションに届け出ています。忘れてしまうと、90日レポートの際に罰金を払うことになります。
とても厄介な法律です。
地域によって厳格さはまちまち
ただし、このルールの適用にも斑(むら)があり、私の居住地域を管轄する入国管理局では厳しく取り締まっているようですが、バンコクではそれほど重要視されていないと聞きました。
法律の執行にもバラつきがあるなんて、タイらしいというべきなのでしょうか。
自宅に近い場所から入国する必要
私はいつもバンコクから入るのですが、もしもバンコク以外から入国した場合などはどうなるのだろうかと考えることがあります。
たとえば、ラオスから陸路でタイに入国して、国境近くで宿泊するとしましょう。すると、その宿泊先で24時間以内に届出をしなくてはなりません。
現実的ではない上、現住所以外の届出の控えがビザ更新の際に有効なのかどうかは疑問です。
同様に、マレーシアから列車で入国したり、カンボジアからバスで入国したりすると届出が遅れ、罰金の対象になってしまいそうです。
タイでの滞在に必要な手続き4. 在留届
タイに住んでいても届けていない人も多いと聞きますが、本来ならば3ヶ月以上滞在する場合には在タイ日本大使館に在留届を出さなくてはなりません。
私は日本で住民票を抜いているので、代わりになるものとして在留証明を使ったことがあります。
在留届を出していると署名証明なども取ることができるので、日本で公的な書類が必要になった時にとても便利です。また、タイ国内でも在留届出済証明の英文が必要になったこともあるため、在留届を出しておいて損はないでしょう。
詳しくは在タイ日本大使館のホームページで確認できます。
まとめ~就職先の助けも借りて乗り切ろう
面倒で理不尽な手続きもありますが、これらをきちんとやらなければタイに住むことはできません。
タイに限らず、外国に住むからにはどこに行っても多かれ少なかれ手続きは必要なので、これも海外就職の一環と割り切りましょう。
また、タイで就職先を見つけたら、会社側でどこまでサポートしてくれるのかを忘れずに確認することをおすすめします。
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