ワーキングホリデーでも人気の国、ニュージーランドで働くことを考えている人は多いと思います。ここでは、ニュージーランドの観光業界で働く筆者の知人、Kさんのお給料事情を細かくご紹介します。
Kさんが勤務しているのは、ニュージーランドでは比較的名の通った某観光会社。Kさんがここに転職したのは6年前です。
この会社はホテルや観光地の情報配信・予約を行っており、規模はスタッフ総勢120人程、オークランド市内の都心からは車で30分ほど離れた静かな郊外に本社を構えています。
※1NZドル=約82円
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ニュージーランドの観光業界で働くKさんの待遇・条件
Kさんは正規社員として直属の上司であるマネージャーの下で働いています。待遇や条件は以下の通りです。
- 年俸:60,000ドル(約492万円)、税金を除いた手取り年俸は50,000ドル弱(約400万円)
- 勤務時間:基本的に朝9時から午後5時まで、残業はしても1日に30分くらい
- 休み:週末。年休は1年間22日あり、クリスマスから正月にかけて休暇を取得
普段は渋滞で通勤に片道1時間かかることもありますが、それでも午後7時前には帰宅することができるため、家族(配偶者、小さいお子さん1人)と一緒に夕食を取り、夜の時間をゆっくり過ごすことができています。
ニュージーランドの正社員、給料は年俸で契約
ニュージーランドでは、採用が決まってから賃金について個人と会社で交渉し、雇用契約を結びます。この時の給与はフルタイムの正社員ならば年俸で決定します。
大半の会社では、お給料は2週間毎に銀行口座に振り込みで支払われます。現金のやり取りが少ないニュージーランドでは、給与の手渡しは正社員ではほぼありません。収入税は源泉徴収されるので、手取り額で振り込まれます。
支払い銀行口座の指定は会社によりますが、ないことが多いようで、Kさんの場合もありませんでした。
支給が2週間毎のため、月によっては3回振り込まれる場合があります。一方で電気代や電話代の請求は月1回なので、給料日の感覚と異なり、家計の管理を月毎にするのが難しいそうです。
ニュージーランドではお給料のアップはある?
毎年、パフォーマンスレビュー(performance review)といって、1年の勤務内容を振り返り仕事に対する評価が行われます。
パフォーマンスレビューの内容としては、勤務にかかわるチェック項目について、個人及び上司で評価し面談をするという、基本的には日本の一般会社と相違ないスタイルです。
その結果に合わせて、少しずつお給料が増額されていくのが一般的です。
ニュージーランドではボーナス(賞与)はある?
ニュージーランドでは基本的に日本の夏のボーナス、冬のボーナスにあたる賞与はありません。これには私もKさんもがっかりでした。
ただし、セールス関係(車や物件、保険など)では、売り上げ高など成果に応じた賞与がある場合もあり、コミッションComission、ピースレート(Piece rates)と呼ばれます。
ニュージーランドでは通勤手当はある?
日本では当たり前の通勤費ですが、ニュージーランドでは特に支給されません。ほとんどの人が自家用車での通勤となるので、計算が難しいというのもあるかもしれません。
支給されないのが当たり前のため、文句を言う人はいませんが、交通費を浮かせるために家に近い職場を選ぶ人や職場の近くへ引っ越す人もいます。
Kさんも片道30分~1時間の車通勤なので、毎週のように1万円ほどはガソリン代を払っていたそうですが、行き帰りに買い物や用事がある日も多いので、会社が通勤費を支給するべきかどうかは一概には言えません。
ただし、遠方への出張費は支払われます。また、営業など移動が多い職では会社の車が提供されるのが通常です。
ニュージーランドでは住宅手当はある?
住宅手当が会社によって支給されることは基本的にはありません。しかし、会社は支給してくれなくても、政府からこれらの手当に相当するものをもらうことができます。
住宅手当はアコモデーションサプリメント(Accommodation Supplement)といって、所得に対して住居にかかる賃貸料が多いとみなされた場合は1週間あたり一定の金額を受け取ることができます。
オークランドでは賃貸料が特に高いので、オークランド市在住のAさんも週100ドル(約8,200円)前後のProperty supplementを受け取ることができていました(額や支給条件は家族構成にもよる)。
家賃がきついなぁと感じている方は、Work and IncomeにAccommodation Supplementについて聞いてみましょう。
まとめ~基本的な仕組みを頭に入れておこう
ニュージーランドのお給料事情、Kさんの例をもとにまとめると
- 給与は年俸で、雇用契約時に交渉で決まる
- 支払いは2週間毎、銀行振り込み
- 毎年のパフォーマンスレビューで給与増あり
- 日本のようなボーナスは一部職種以外なし
- 通勤手当はないが住宅手当相当のものは政府からもらえる場合あり
となります。もちろん、会社や業種・職種により異なりますが、ニュージーランドでの就職を考えている方は参考にしてみてください。
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