イタリア人は結構マメに掃除をする方が多く、特にキッチンなどはピカピカ。今回はシェアアパートの同居人やイタリア人主婦に教えてもらった掃除の方法や、イタリアで市販されている洗剤の使用方法について紹介します。
基本的には日本と同じですが、使用する洗剤や床掃除の方法など、一般家庭の掃除方法としては日本のしかたと違うところがあります。
スーパーマーケットの洗剤コーナーにはいろいろな種類の専門的な洗剤が並んでいるので好みの香りや用途に合わせて選んでみるのも楽しいと思います!
床掃除は「ほうきとモップ」なぜ?
イタリアにも掃除機は存在しますが、日々の簡単なお掃除はほうきを使用している人が多いです。その理由は「結構マメに床掃除をする」からです。
頻繁な掃除機の使用は音もうるさいですし、掃除機を引っ張り出すよりほうきとちりとりを取り出したほうが早くて楽だからです。キッチンでは特に食事が終わるとささっとほうきをかけます。
家の中では家専用のサンダルやスリッパに履き替えますが、基本的には土足の生活なので床のモップがけは頻繁にします。雑巾を使用する人もいますが、その場合は雑巾を絞り広げて床に置き、デッキブラシを使って雑巾を動かします。
家庭用のモップが登場する前はこの方法で掃除をしていたようで、年配の人は今でもこの方法で掃除をしている人が多いです。
少なくても週2.3回、マメな人は毎日
少ない家庭でも週に2,3回、マメな人は毎日モップできれいにしています。モップには専用バケツがあり、モップをバケツの水に浸し、バケツに付属している絞り器に押し付けてギュッと絞ると、手を汚さずにモップがけができます。
洗剤はレモンやフローラルなどの爽やかな香りのものもあれば、無臭や消毒液っぽい匂いのものなど好みで選べるようにいろんな種類があります。
タイル用、フローリング用、テラコッタタイル用など、それぞれの家で使用されている床材に合わせた洗剤が選べるようにいろいろな種類の洗剤が普通のスーパーマーケットの日用品コーナーで売られています。
溜まったホコリをとる
日本でも同じですが、床の次に重要なお掃除はホコリ取りです。棚の上、飾られている額縁、窓の枠、テレビのホコリなどなど、目のつくところにホコリが見えないよう、きれいにお掃除をします。
クイックルのような使い捨ての紙素材のホコリ取りを使用してホコリを取ることもありますが、湿り気があったほうがホコリがきれいに取れるので、スプレーやアルコールなどを吹き付けてさっと乾いた布で拭くという人が多いです。
木製の家具用のスプレー、窓ガラス用スプレーなど、用途別のホコリ取り用スプレーも売られています。
特にアルコールですが、イタリアの家庭ではどこの家庭でも常備しています。ピンク色の液体で1リットルサイズで売られています。テーブルの除菌やAV機器のホコリ取りなど使用頻度が高い掃除用品です。
掃除用洗剤いろいろ
さて、ざっと1と2で紹介したように、イタリアでは掃除用途別にそれぞれ異なる洗剤が各種メーカーから販売されています。各家庭に良く置かれている代表的な洗剤を紹介します。
- 泡タイプの油落とし用スプレー(主にガスコンロやコンロ周りのタイルなどに使用)
- 除菌スプレー(ダイニングテーブルなどに使用)
- 石灰除去用スプレー(シンク用)
- トイレの便器用洗剤
- 石灰除去用スプレー(洗面台やシャワーに使用)
- タイル用洗剤(クレンザータイプ)
- 洗面所用除菌スプレー
- 塩素系漂白剤
- ガラス用スプレー(鏡や窓・家具のガラス部分、オーディオ類に使用)
- 床用洗剤(タイル用とフローリング用または共用タイプ)
- アルコール
このようにそれぞれ専用の洗剤を使用すると洗剤置き場がいっぱいになってしまいます。石灰除去用のスプレーは硬水の地域が多いイタリアならではの洗剤ですね。
用途別で分けると洗剤だけで10数本になってしまうので、シンプル派・自然派の人は、洗剤の購入はアルコールと塩素系漂白剤くらいに押さえて、後は重曹・酢などで掃除をします。ただ、市販の洗剤のほうがお手軽で掃除の手間は大分楽になります。
イタリアでは塩素系の漂白剤(Candeggina)を使用する人が多く、特に年配の人は洗濯から掃除まで多用する人が多いです。
この塩素系漂白剤は売り場でも大きく場所を占めていて、5リットルというかなり大きな入れ物の商品があることからも愛用者が多いことが分かります。
エコ洗剤を活用
上記で紹介したように、化学薬品が苦手な人やあまりたくさんの洗剤を家に置いておきたくない人などは、昔ながらの方法で重曹、酢、アルコールなどを利用してお掃除をします。
石灰除去には酢が有効です。キッチンのシンクまわりやシャワーヘッドや洗面台に酢をかけると、石灰で白くなった部分がシュワシュワと溶けていきます。食事で使う普通の酢(ワインビネガー)を使用するので、体に害がなく安心です。
重曹は常備されている
重曹は野菜の水洗いやアク抜きに使用したり、胃もたれの時に重曹を水に溶かして飲む民間療法がよく使わるため、イタリアではだいたいどの家庭でも常備しています。
タイルの床の掃除にも重曹と酢は使えます。重曹を解いた水でモップがけをすれば、油汚れが落ちスッキリします。また、酢を入れた水でモップがけをすれば殺菌できます。
ラグやカーペットなどは重曹をふりかけて掃除機でホコリと一緒に吸い込み、酢を入れたお水に雑巾を浸して硬く絞り、その雑巾で表面の汚れを落とすという方法で掃除をします。
イタリア人宅にある玄関マットの意味
イタリア人は家の中をとてもきれいに保つため、家に入る前に玄関マットで靴の裏の汚れを落とします。ガリガリっと靴底をマットにこすりつけ何度か両足を後ろに蹴るようにして靴の泥を落としてから家に入ります。
あまり厳しくないお母さんの元で育った人はそんなにガッツリ落としませんが、特に雨の日は靴裏の汚れが特に床につきやすいので、アパートやオフィスなどでの入り口などでマットを見かけたら雨の日は他の人の迷惑にならないようにマットで靴底の汚れを落としてから建物に入りましょう。
ちょっとしたことですが、これをきちんとしておくとアパートの他の住人(特に年配の女性)に「あの人はきちんとした人だ」と認識してもらえます。
まとめ
イタリア人のお家はいつもピカピカに磨かれていて、家をとても大事にしているのがよく分かります。
特に感心するのはキッチンです!実際自分が料理をしてみるとわかるのですが、イタリア料理は調理中にキッチンを結構汚します。トマトソースは跳ねるし、肉を焼くのに油が飛び散ります。
それを毎回食事の後に、きれいに汚れを落としています。そのため何十年と経っている家でもキッチンが新品のようにきれいだったりします。イタリア女性のこの執念には本当に脱帽です!
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