留学を考えている人の中には、語学留学、もしくは学部の前の英語コースに通おうと思っている人も多いのではないでしょうか。
日本人で固まってしまうのではないか……と不安な人も多いと思います。
私は1年間、新年度が4月から始まる日本のような国の学生のためのイギリスの留学制度JYA (Junior Year Abroad)を使ってケント大学に留学していました。
ここではケント大学を例に、イギリスの大学の英語コースについて紹介していきます。
Pre-sessional courseのしくみ
JYAは5月から8月までが英語コース(Pre-sessional course)で、9月からは Pre-sessional courseの最後に受ける
KITE testの結果次第で学部授業を受けられる仕組みです。
他の多くの国に留学した人からは、英語コースがレベル別になっているという話は聞いたのですが、ケント大学のPre-sessional courseは
レベル別になっておらず、どのクラスも同じスピードで授業が進んでいました。
Pre-sessional courseとは、大学院入学を目指しているものの、英語力が足りないため条件付き合格になっている人たちのためのコースです。
求められる英語力(IELTS)と出願時の英語力に応じて、Pre-sessional courseを受ける期間が決まります。
Pre-sessional courseにはBlock1(5月から)、Block2(6月から)、Block3(7月から)があり、英語力に応じてBlock1から受ける人、またはBlock2、Block3から受ける人がいました。
授業の進み方
Pre-sessionalの授業は午前と午後に分かれていました。午前中は9時から授業が始まって2コマあります。1コマは90分でした。
午後はもう少し長めでしたが、1コマだけでした。授業の合間の休憩時間も比較的長く、30分ほどあったと記憶しています。
午前と午後のお昼休憩は45分あり、学内のレストランやカフェで食べたり、中には、いったん学内の寮に戻って、インスタントラーメンや冷凍ピザなど簡単なものを食べたりしている人もいました。
午前中の授業はリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能をまんべんなくやりました。
リーディングとリスニングは教科書がありました。授業の中では議論をする機会も多かったです。
ライティングは宿題で書いたものを先生が添削してくださいました。 一方、午後の授業は、エッセイ(3,000単語程度の論文)がメインでした。
エッセイの書き方や参考文献の書き方などを簡単に教わった後は、個人作業が多かったです。自分のパソコンを持って行って、授業の中でエッセイを書いていました。各Blockの後に必ず大きなエッセイの提出があり、授業はそれに向けてのものでした。
時には書き方について個人の相談にも乗ってくれました。
クラスメートについて
午前と午後の授業でクラスメートは異なりましたが、どのクラスにもほぼ均等に国籍が分かれていました。
私の場合、午前の授業は私を含め日本人が4人、中国人が3人、台湾人が2人、タイ人が2人、サウジアラビア人が1人の構成でした。午後の方は、日本人5人、中国人2人、台湾人1人、タイ人1人でした。
日本人は全員JYAのプログラムの人たちで、他の国の人たちは全員マスター(大学院前期課程)を目指していました。
寮生活
Block1の頃はまだイギリスの年度内(年度の最後の試験期間)だったので、正規の学生と同じ寮で住んでいました。
寮内で日本人同士が近くの部屋になることはなく、逆に着いたばかりで誰とも連絡を取ることができず、知り合いがいなく不安で寂しかったのを覚えています。
しかし、Block2とBlock3の期間は、9月から次の年度が始まるまでのお休みの時期でした。
学内には正規の学生はほとんどいなくなり、Pre-sessionalの人たちくらいしか残っていません。
そのため、私たちは1つの寮に集められ、機械的に入れられたのか、その中でも同じ国籍の人で固まってしまいました。
私のハウスメートもこの期間は全員が日本人でした。
ただ、隣には中国人が住んでおり、その先はタイ人が住んでいたので、それぞれの国のパーティーを開いたり、私の場合は毎晩タイ人の友達と夕食を食べたりしていました。
Pre-sessionalの授業の中では一緒にプレゼンをやることも何度かあったので、近くに住んでいることは時には便利でした。
中にはこの時期に学外で家を探して住み始める人もいました。
授業外、休日の活動
Pre-sessionalコースの学生用に、休日や放課後などのアクティビティーを考えてくれるソーシャルオーガナイザーが2人いました。
ケント大学の正規の学生で、イギリスでの生活を楽しめるように毎週のように旅行やパーティーなどを考えてくれました。
最初はカンタベリーの町の散策で、カンタベリーから近いウィスタブルやドーバというところを旅行したりしました。
サンデーローストやアフタヌーンティーを楽しみに行ったり、ロンドンまで遠出したりしたこともありました。
どれも希望参加でしたが、普段Block1の人としか交流がない中、Block2、 Block3の人たちとも知り合ういい機会でした。
KITE test
Block3の最後にPre-sessionalコース終了の試験KITE testがありました。
ケント大学が独自に行っている試験で、特別にKITE testで点数を取ることによってIELTSを受けずに大学院へと進むことができます。
JYAプログラムの私たちもこのKITE testの結果で学部授業を受けることが可能か、もしくは学部授業の前段階のファンデーションコースになるのかが決まりました。
KITE testはリーディング、リスニングの他に、20分の講義を聴いて要約を書くライティングもありました。
また、1時間の講義を聴いた後に討論を行うスピーキング、3,000字のエッセイ、literature review(エッセイで使った参考文献について書くもの)、エッセイに関するプレゼンテーションもありました。
まとめ
イギリスのケント大学を例に大学の英語コース(Pre-sessionalコース)について紹介しました。
それぞれ大学によって違う点はあると思いますが、英語コースは他の国」の人と知り合うよい機会でもあります。
私もアジア圏はもとより、Block2、Block3からきたロシア人やトルコ人とも知り合うことができました。
ぜひ、英語力を向上させるとともに広い交友関係を築き、充実した留学生活を送ってください。
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