カナダといえば豊かな自然。カヤック、ハイキング、キャンプやウィンタースポーツなど、大自然とその中でのアクティビティに惹かれて訪れる人は少なくないでしょう。
スノーボード好きの私もその一人です。30歳にして人生最後のチャンス、ワーキングホリデーを決行。ブリティッシュコロンビア州ノースバンクーバーにあるグラウスマウンテンで1年間、ほぼ100%英語環境で働きました。
日本食レストランは嫌、ちょっと変わったところで働いてみたい、カナダらしい経験がしたいと考えている方はぜひ参考にしてください。
カナダで働く前に日本でしていた仕事
大学では英文学を専攻、卒業後は某ホテルに2年間勤めました。その後、海外を旅行し、帰国後は教育に関心があったので英語講師として某英会話教室にて5年間勤務しました。英語講師5年目で私は30歳でした。
英会話教室では1歳半から高校生まで90人ほどの生徒の授業を担当し、会話から文法まで幅広く教えていました。授業以外にも、新人育成、書類作業、会議の準備、キャンペーンなど業務は多岐に渡りました。
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[/col][col][/col][/2col]カナダでのワーホリを30歳で決断
もともと、海外生活に興味はありました。でも、日々の生活に満足していたし、海外に「住む」経験をしたことのない私にできるのか?という不安もあり、気が付けば30歳手前。
英会話教室の同僚は海外経験豊富な人ばかりで、その話を聞いているとだんだんと興味が湧き、強く意識するようになりました。カナダでのワーキングホリデー、ラストチャンスの30歳。
「行かなかったら後悔するよ!無理だと思ったら帰ってきたらいいじゃない!」という同僚たちの言葉に後押しされ、キャリアアップ、また視野を広げる目的で、いわゆるギリホリに挑戦しようと決断したわけです。
カナダでワーホリ、趣味から考える仕事の探し方
みなさんには没頭できるような趣味はありますか?私の趣味はスノーボードです。英会話講師時代は勤務がほとんど午後からだったので、冬は早朝に滑りに行ってから仕事に向かうという生活をしていました。
ワーホリだから好きなこともしたい!と思い、カナダに行く時期が9月末ということもあって、働く場所をスキー場に絞りました。インターネットでスキー場を見つけては、ホームページの「careers」欄を見て自分にできそうな仕事をピックアップしました。
以下にカナダの仕事の探し方を挙げてみます。
1. 働きたい会社のホームページを見る(careers、employment欄をチェック)
2. 以下のような求人サイトを見る
- craigslist:https://vancouver.craigslist.ca/ (住む場所によって異なるのでエリアを選択してください)
- jpcanada:https://www.jpcanada.com/
- e-Maple:http://www.e-maple.net/
- indeed:https://ca.indeed.com/
3. 街を歩いて気になるお店などに直接履歴書を渡す(「Now Hiring」と張り紙がされていることもあるので要チェック)
4. 口コミで探す(周りの友人、知り合いなどに仕事がないか聞く)
5. ローカルの新聞や雑誌の求人欄を見る
この他、ジョブフェアと呼ばれる、仕事を探すイベントも開催されます。
積極的に、根気強く
「履歴書を送っても返事すらないこともよくあるから、興味のあるところはとりあえず履歴書をばらまくスタイルで数を当たるといい」という友人のアドバイスもあって、いくつかオンラインで応募しました。
応募した1つのスキーリゾートから数日後に早速返信が来て、ぜひ面接をしたいということでした。指定された日に伺い、集団面接。応募の動機や自分の長所・短所、今までの仕事で成功したことなどいくつか質問の書かれた紙に記入し、質疑応答があり、その日は終了。
数日後に内定のメールをもらい、全体オリエンテーションの日にちなどの詳細が添付されていました。ここまで、カナダ到着から3週間くらいでした。
履歴書を送ってから3週間後くらいに面接の連絡が来たところも数件ありました。会社によってスピードも違うので、根気強く仕事探しをしましょう。
時期にも注意
もし季節系の仕事を選ぶなら時期選びも大切です。特にスキー場は、いろいろな国から仕事を求めてたくさんの人が来るので競争率も高いです。
例えば、私のいたノースバンクーバーのスキー場は大体9月後半から10月にかけて募集が出ているので、こまめなサイトのチェックが必要です。
さらに、インストラクターやリフトなど雪がないと仕事にならない職種は、仕事が決まっても雪が積もり始める11月中旬から末ごろまでは待機です。それも踏まえて渡航時期を選びましょう。
日本でできることはやっておく
私は、カナダに行ってから履歴書の書き方、面接のスタイルなどを調べ始めました。その時間を省けたら、家探しやその他のことができたのにと後悔しました。
現地に到着してからワーホリ期間は1年しかありません。履歴書、カバーレター、希望の職種のリサーチは日本からでも十分できます。時間を有効活用し、効率よくやりたいことをやるためにも、日本で準備できることはしておくのがベストです。
カナダの山での仕事、スキーシーズン後は別のポジションに
冬はスキー場で働き、クローズしたら別の仕事を探すつもりでいました。ところが、同僚の女性が教師で、このグラウスマウンテンにある教育部署のマネージャーを紹介してくれるというではありませんか!
同じ山で春から夏にかけて子どもや留学生向けの教育プログラムがあることを知り、面接を受け、スキー場がクローズした後は教育部署のエデュケーターという仕事をゲットできました。
仕事はネットなどで探すのも手ですが、周りにいるできるだけ多くの人とコミュニケーションを取っておくことで、思いがけず仕事につながるチャンスが生まれます。コネクションは大事です!
冬山での仕事
冬はマウンテンオペレーションという部署で、主にリフト係をしました。シフトは、早番は朝7時半から午後3時半まで、遅番は午後2時半から夜10時半までです。
早番は、リフトの機械点検や稼働チェック、雪かき、お客さんの案内、リフトの操作、助けがいる人の補助、他のリフトステーションとのやり取り、パトロールとのやり取りなどです。遅番はこれに加えて、クローズ作業など多岐に渡ります。
安全第一なので、基本的な英語でのコミュニケーション能力は必須です。また、有名な観光スポットであるため、本当にたくさんの観光客が世界中から訪れます。しょっちゅういろんな質問を受けるので、それに答える知識や英語力も問われます。
休憩中にはスキーやスノーボードを楽しむスタッフもいました。休憩が終わるとリフトに乗り、滑ってステーションまで行くのも醍醐味です。
夏山での仕事
前述の通り、夏は教育部署にてエデュケーターのポジションに就きました。
春から秋にかけて、学校の子どもたちや交換留学の研修生たちが訪れ、さまざまなプログラムを学びます。例えば、熊、鳥、先住民、エネルギー、植物などについてです。そのプログラムのガイドといったところでしょうか。
夏のグラウスマウンテンには学べるアクティビティがたくさんあります。2人1組で1つのグループを担当し、案内して回ります。
すでにカリキュラムが用意され、1日のスケジュールも組まれています。そのため、どのように進行して案内し、楽しく盛り上げるかがカギです。ときには日本人留学生のグループも訪れ、日本語でお手伝いすることもありました。
グラウスマウンテン基本情報
- 名称:Grouse Mountain Resorts
- 住所:6400 Nancy Greene Way, North Vancouver, BC
- アクセス:バンクーバー、ダウンタウンからバスで約1時間
- 営業時間:9AM-10PM(季節により異なる)
- 電話番号:(604)980-9311
- 公式サイト:https://www.grousemountain.com/
カナダの山での仕事を選んだ理由
冬は好きなスノボと英語漬け
冬は、単純にスノーボードができて英語が学べ、これからのワーホリ生活のコネクションを作ることもできます。山は、私にとって最高の環境だと思いました。
実際、仕事終わりや休日に同僚と滑ったり、遠出して一緒に別の山で滑ったりもしました。趣味を通じて友達の輪も広がり、何より日本人ゼロの職場だったので英語力が確実に上がりました。
夏の仕事は新たな挑戦
教育に興味があったので、エデュケーターの仕事はキャリアアップにつながり成長できると直感しました。
でも、専門的な内容に初めは自信がなく躊躇していました。何より、エネルギーや先住民のことを日本語でも説明できる自信がなかったからです。人に教える高い知識、英語力、コミュニケーション力が必要だということに尻込みしてしまいました。
そのことをマネージャーに相談すると、まずは1つの項目に絞って任せるから、それを勉強しながらやってみたら?というありがたい言葉をもらったのです。
頭がパンク寸前になるほど充実
膨大な資料を読み込み、先輩エデュケーターについてまわり、ビデオを撮らせてもらって家で復習し、自分で表現できるように練習し、頭がパンクするほど頑張りました。
同僚たちは、元教師、これから先生を目指す人、スクールカウンセラーになるために勉強中の人などバックグラウンドはさまざま。日々学ぶことがたくさんあり、本当に苦しく辞めたいときもあったのは事実ですが、とても充実した毎日を送ることができました。
カナダの山で働いてよかったこと
何よりよかったのは、自分に自信がついたことです。英語環境に身を置けたことでコミュニケーション能力も上がり、ワーホリから2年経った今でも連絡を取り合う友達ができました。
また、出会ったたくさんの人から影響を受けて、ワーホリが終わった後には自分がこれから何をしたいかが明確になりました。
私にとっては特に夏の山で働けたことがとても大きく、日本であれカナダであれ、やはり英語講師以外の教育関係の仕事に就きたいと思うようになりました。
このワーホリの経験が私を後押しし、その後31歳にしてカナダのカレッジで幼児教育を学ぶことを決意します。
まとめ〜英語は日本で身につけ現地でスタートダッシュ!
ワーホリの楽しみ方は人それぞれ。カナダに行き、英語環境で働きたいという人は多いと思います。
できれば日常会話以上の英語力を身につけてからカナダ入りすると、現地でのスタート地点が断然違います。就ける仕事の幅が大きく広がります。私は過去2回、短期語学留学をしたことはありますが、基本的に英語は日本で習得しました。
また、語学だけでなく、チャレンジしたいことに向けて計画的に準備を進めましょう。あなたの海外生活が実りあるものになるよう願っています!
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