「住みやすい国」として有名なマレーシア。首都クアラルンプールには日本人の長期滞在者もたくさんいます。それぞれに滞在理由は違いますが、住みやすい場所として人気があるのには、年間を通して暖かく、気温の変動が少ないことが挙げられると思います。
今回は、クアラルンプールの基本的な気候や気温、天気、日本では馴染みのない雨季や乾季について、そして私が考えるベストシーズンと、おすすめの服装についてご紹介します。
クアラルンプールの気候と天気
気候
マレーシアは赤道に近く、熱帯雨林気候に属しています。首都クアラルンプールは、年中夏のように気温が高く、南国の特徴であるスコールが一年を通して発生します。
気温
年間の平均気温は27〜28℃、日中の平均気温は31〜32℃、夜の平均気温は22〜24℃です。一年間を通してこのような気温で、日本のような四季はありません。
ただ12月1月は涼しい日が多く、この数年のこの時期は半袖では肌寒い日もありました。夜はトレーナーを出す日もあったほどです。
湿度
高温多湿と言われるマレーシアとあって、クアラルンプールの平均湿度は80%です。私の個人的な体感では、日本の夏の方が蒸し暑く感じます。特に夜は、蒸して寝付けないといったことはほとんどありません。
暑い日でも睡眠時は送風機で十分な場合がほとんどです。
降水量
クアラルンプールは10月から3月あたりにかけて、雨季の影響により降水量が増えます。特に10月〜12月、3月4月は雨の日が多いです。逆に1月2月は雨季にも関わらず雨の日が比較的少ないです。
また、乾季でも雨季でも、突然ザーッとゲリラ的に数時間降る、スコールが多発するのも特徴です。
スコールはバケツをひっくり返したような豪雨になることもあります。
雷
クアラルンプールに来て驚いたことは雷の多さです。のちのち調べてみるとマレーシアは世界屈指の雷多発国なのだそうです。空が割れるようなバリバリーッという音がしたかと思うと、空が明るくなるほどの閃光を放った雷が至るところで落ちているのを目にします。
こういったときはとにかく屋内に避難しましょう。
乾季(4月・5月・6月・7月・8月・9月・10月)
乾季の時期
クアラルンプールでは4月から10月あたりにかけてが乾季となっていますが、3月から9月など少しずれることがあります。自然のことなので、季節の変わり目を明確に判断するのが難しいのですが、だいたいこの時期が乾季と言えます。
特徴
乾季は雨季に比べて降水量が少ないのが特徴です。ですがこれは、雨が降らないということではありません。先述しましたが、年中スコールが発生する国なので、乾季であってもスコールはあります。
ただし、一日中降っていることは稀ですし、スコールも数時間で止むことがほとんどです。気温も雨季に比べて若干上がります。
雨季(11月・12月・1月・2月・3月)
雨季の時期
11月から3月にかけてが雨季とされています。10月から2月だという情報サイトもありますが、だいたいこのあたりが雨季となります。
特徴
雨季は、雨の日が増えますが、日本の梅雨のように一日中雨の日が続くことはほとんどなく、スコールが増える、乾季よりも雨の降る日数が増えるという形です。
観光をする場合、一般的に雨季を避けることが多いと思いますが、クアラルンプールに関して言うと、雨季を避ける必要はないと私は思います。
というのは、クアラルンプールは雨季と言えども一日中、また毎日雨が降るわけではない、そして雨が降ることによって暑さを和らげてくれるというプラスの面もあるからです。
ヘイズ
ヘイズとは
ヘイズというのは、インドネシアの野焼きや山火事などが原因で発生した煙が、南西モンスーンによってマレーシアやシンガポールまで運ばれてくることによって起こる大気汚染です。
PM2.5などの有害物質を含んでいて、霧のように視界が白くなり、ひどいときには特有の焦げたような匂いがします。
発生する時期
このヘイズは、空気の乾燥する乾季に発生することが多く、インドネシアが乾季に入る9月前後が最も危険視されています。
2013年、2015年にはシンガポールにて大気汚染指数が「危険レベル」に達し、学校が閉鎖されただけでなく経済活動にも大きな影響を与えました。
実際の体験
私がクアラルンプールに移住した2015年は、クアラルンプールでもかなりのヘイズ被害があったのを記憶しています。
近年、この大気汚染を危惧し、いろいろな取り組みがされている成果のためか、昨年2017年はクアラルンプールでのヘイズ被害は少なかったと思います。2018年8月はヘイズによる大気汚染指数が高めの日が、ちらほらとありました。
対策
乾季に発生することが多いヘイズですが、これも乾季の間ずっとあるわけではないですし、スコールなど雨が降ることで大気に漂っていたヘイズが地上に流され、緩和されるという側面もあります。
もし、ヘイズによる大気汚染指数が高いときは、マスクをする、水分をこまめにとる、不必要に屋外に出ない、うがい手洗いをするなどを心がけてください。
特にお子さんや高齢の方、心臓や呼吸器系に持病がある方は注意してくださいね。
- ヘイズによる大気汚染指数サイト(日本語):https://aqicn.org/
クアラルンプールのベストシーズン
年中ベストシーズン
結論から言うと、クアラルンプールにバッドシーズンはない!です。つまり年中いつでもベストシーズンと言うことができます。乾季でも、スコールはあります。ヘイズが常に発生しているわけではありません。
雨季でも、一日雨が降っているわけではありませんし、ヘイズの被害は少ないです。気温は年中大きな差はなく、安定していますし、気候の側面から見ると、どの時期に来ても観光を楽しめると思います。
クアラルンプールでのおすすめの服装
服装
基本的には、日本の7月くらいをイメージした服装で良いと思います。半袖、もしくは薄手の長袖で大丈夫です。ボトムスは、ワンピースやスカート、ショートパンツ、ジーンズ、スラックスなどなんでも良いと思います。
注意点1)羽織もの、巻物を持って行こう
南国なので外は暑いのですが、ショッピングモールや飲食店、バスや電車は冷房がかなり効いているため肌寒く感じることがあります。薄手の羽織ものや、巻物があると重宝します。
注意点2)露出の多いものは避けよう
観光でモスクなどに行く予定のある方は、露出の多い格好は避けてください。イスラム教のモスクでは露出の多い服装はNGです。
入り口で全身を覆うローブを貸し出してくれるところがほとんどですが、キャミソールにミニスカートなど過度な露出は避けるのがマナーだと思います。
注意点3)日焼け対策
言うまでもないかもしれませんが、サングラスや日焼け止めもお忘れなく。もちろんクアラルンプールで手に入れることも可能です。外に長時間いる場合は帽子もあった方が良いかもしれません。
が、リゾート感たっぷりの帽子は明らかに「観光客」という印象を与え、スリなどの危険が増す可能性があるので、気をつけた方が良いと思います。
注意点4) 足元はビーチサンダル以外がおすすめ
南国ですし、楽なので、ビーチサンダルを履きたくなる方も多いと思います。実際、「スコールに遭遇することがあるので、乾きやすいサンダルがおすすめ」という意見も多いです。
しかし個人的には、ビーチサンダルはおすすめしません。理由は、トイレの床が清潔でなかったり、道路がボコボコで歩きにくかったりするからです。
マレーシアのトイレは手動式ウォシュレットが備わっており、それを使用することで床が水浸しになっていることがあります。たいていトイレにはクリーナーが常駐していて掃除してくれているのですが、必ずしも綺麗ではありません。
そんなときビーチサンダルだと足も濡れてしまうことが。私は潔癖症ではないのですが、あまり心地いいものではないので、たとえ床が綺麗でなくても、足が汚れないような靴を普段履くようにしています。
また道路も穴が開いていたり、舗装されていなかったりするので、ビーチサンダルだと怪我しやすいですし、雨が降ると滑りやすくなって尚更危ないと思います。
歩きやすいのが一番!少し高さのあるサンダルやパンプス、スニーカーなどがおすすめです。
注意点5)きれいめカジュアルを一着
普段はTシャツにパンツ、スニーカーで全く問題ないのですが、もしホテルでアフタヌーンティーをしたい!ファインダイニングにディナーに行きたい!と思っているのなら、きれいめカジュアルな一着を用意しましょう。クアラルンプールで買っても良いですね。
- 女性ならワンピースにパンプスやサンダル。
- 男性なら襟付きシャツ、もしくはきれいめなポロシャツに長ズボン、デッキシューズなど。
ドレスコードがある場所もあるので、短パンにビーチサンダルは避けたいです。
クアラルンプールのホテルやファインダイニングは、そこまで堅苦しくないところが多いと思いますが、TPOを考えてそれなりの格好で行けば恥ずかしい思いをしないで済みますよ。
まとめ
年中いつでもベストシーズンなクアラルンプール!これって最高ですよね。自分の行きたい時に行けば、クアラルンプールはいつでもウェルカムな状態です。
在住者が考えるクアラルンプールの気候の良いところは、何より洋服が楽なこと!一年中ほぼ同じ気温なので、かさ張る冬服を持つ必要がないこと、衣替えの必要がないことはとても楽です。
日本のように四季がなく、乾季と雨季しかないマレーシアですが、果物などにはちゃんとシーズンがあるので、シーズンごとに旬の果物を楽しめるのも良いところです。
あなたのタイミングでクアラルンプールに来て、その時のクアラルンプールを存分に楽しんでください!
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