現在、ジョホールバルではショッピングモールやコンドミニアムの建設ラッシュが続いており、マレーシア政府が国を挙げて新しい都市づくりを行っています。
そんなジョホールバルですが、急激な発展の裏で生活する上で困ることがいくつかあります。
今回は、結構困ること、笑えるけど困ること、知恵が試される困ることなど、様々な「ジョホールバルの生活で困ること」を私の経験を織り交ぜながらご紹介します。
1RM(リンギット)=約26円
変わりやすいジョホールバルの天気
ジョホールバルの天気
ジョホールバルはマレーシア半島の最南端に位置し、お隣のシンガポールとはジョホール水道と呼ばれる海峡で結ばれています。海峡と言ってもその距離は何と約1キロほどの近距離。
ジョホールバルはシンガポール側からの海風を受けるので、1日中天気が変わりやすいのが特徴です。朝は快晴だったのに、昼になると台風を思わせる豪雨に見舞われることもしばしば。
シンガポール側から雨雲がやってくる前になると、急に強く涼しい風が吹いてくるのがジョホールバルの特徴です。
そんな風が吹いて来たら、シンガポールのある南側の空が暗くなってきているのが見えます。スコールと呼ばれる落雷を伴う熱帯雨林気候特有の雨が降る前兆です。ジョホールバルを訪れる際には、こういった天候の変化を考慮してスケジュール計画をたてることをおおすすめします。
紫外線量が日本の約9倍
ジョホールバルは一年を通して平均気温が28度から30度と温暖な地域です。そして赤道直下にも関わらず、以外にも朝と夕方は日本の秋のように非常に涼しく、快適です。
しかし反対に昼は日差しが強く、帽子や水無しに街を歩くとすぐに汗をびっしょりかいてしまいます。
そんなジョホールバルは赤道直下の町です。気になる紫外線量は、なんと日本の約9倍。日焼け止めは必須です。筆者はジョホールバルへ来てからシミの量が増えました。
また、車の運転中にも日焼けをするので、運転時も日焼け止めを塗るようにするといいでしょう。日中は日差しが強いので、帽子をかぶっていても帰宅後に熱中症のような症状になることもがあります。
水分補給をしっかりしながら、スポーツや街歩きをしたほうがいいでしょう。水分補給にはマレーシアのスポーツドリンク「ハンドレッドプラス」がおすすめです。
お酒と豚肉と生卵に注意
ご存知の通り、マレーシアはイスラム教を国教としています。実際には儒教、仏教、ヒンドゥー教、キリスト教など多くの宗教を信仰する人々が住んでいますが、国民の約6割がイスラム教徒の為、お酒と豚肉の価格が高いのが特徴です。
中華系の割合多いがジョホールバルも例外ではありません。
お酒が高い
日本の酒税制度とは異なり、アルコール度数が高いものになるほど酒税が高くなるのがマレーシアの酒税の特徴です。
そのため、アルコール度数の高い焼酎やウィスキーなどは、日本酒よりも酒税が高くなります。
また、アルコール度数が高いお酒を販売するためにはライセンスの取得が必要です。ホテルや高級レストラン以外は、ビールしか置いていないお店があるので注意が必要です。
豚肉が高い
イスラム国家ならではの困ることと言えば、「豚肉の価格が高い」ことでしょう。ジョホールバルのイオンなどの日系スーパーでは、鶏肉を中心に牛肉、マトン、豚肉が買えます。
しかし豚肉はノンハラルコーナーという一角で販売されています。ちなみに、ハラルはマレー語で許された食べ物という意味です。
鶏のもも肉が1パック(2人分)でRM9からRM11に対して、豚肉は1パック(1人分弱)でRM13からRM15と割高です。骨付きで切り売りされているので自宅での下処理に手間がかかる鶏肉とは反対に、すぐに調理しやすい形で売られている豚肉。
便利なのでつい手を伸ばしがちですが、購入するたびに鶏肉との価格差が気になります。
生卵は要注意
日本ではおなじみに卵かけごはんもここでは危険です。ジョホールバルで卵を買ってみると、日本よりも賞味期限が長いのに驚きます。
異国で日本の味がふと懐かしくなっても、くれぐれもスーパーで買った普通の卵を生で食すなかれ。生食を目的に生産されていないので、火を通さずに食べるとお腹を壊してしまうこともあります。
どうしても卵かけごはんをしたい方は、マレー語で田舎卵という意味の「カンポンエッグ」をご購入ください。食べる前には、卵の殻をまずはしっかりと石鹸で洗うか、熱湯をかけて消毒するのをお忘れなく。
「カンポンエッグ」が生食に向いているというのは、現地のマレーシア人や日本人の間でも知られています。卵に鶏の羽毛らしきものが付いたまま出荷されていることもありますが、日本とは違うのでそこは許してあげましょう。
ジョホールバルの休みの日程が他地域と違う
マレーシアでは国が定めた祝日とそれぞれの州が定めた祝日の2種類があります。
多くの州が土曜日と日曜日を休日としているのに対し、ジョホールバルでは2014年から金曜日と土曜日を休日としています。
そのため、ジョホールバルでは、役所や郵便局、学校といった公的機関の休みと、一般企業の休みが異なります。郵便局や役所関連の施設で書類の提出や受け取りといった手続きを行う際は注意が必要です。
ジョホール州が休みであっても、ほかの州では通常通り企業や公的機関が動いているので、 休みの日に他の州から仕事の電話がかかってくることもあります。
南国フルーツは食べ過ぎ注意
日本ではなかなか手に入れることができない南国のフルーツ。マンゴスチンやマンゴー、ドリアンといった珍しい果物が一年を通して楽しめるのがジョホールバルの特徴です。
中でもドリアンはその品質の良さから、シンガポールに出荷されるほとんどをジョホールバル産が占めていると言われるほどです。
バナナやマンゴーは年中スーパーや露店で販売されています。マンゴスチンやランブータン、ドリアンはシーズンになると一斉に露店が増えるのが特徴です。
1キロあたりRM10という破格にも関わらず、その味は絶品。ジョホールバルでも7月から8月になると特に露店が増えるので、筆者は1人で2か月の間に4キロも食べてしまいました。
露店では試食も気軽にできるので、美味しさにつられてつい買ってしまいます。キロ単位での購入が多いので、うっかり買ってしまったものの温暖な気候によって思ったよりも早く腐ってしまうこともあります。
南国フルーツの甘い誘惑にはご注意ください
繁華街に潜む隠れ風俗店
マレーシアとシンガポールとの国境沿いに位置するジョホールバルには、移民や出稼ぎ労働者が多く住んでいます。正式な手続きを経て入国をしている人がいる裏で、観光ビザで入国し、短期間の間に不法就労をして国へ帰るという人も後を絶ちません。
国境沿いで他国からもアクセスがいいジョホールバルには、ナイトクラブやパブに加え、性的なサービスを行うマッサージ店が多いという一面があります。こういったマッサージ店は、一見普通の店舗に見えますが、営業時間が深夜2時、3時までと長いことから、見る人が見ればすぐにわかります。
また、店舗の外側から店内が見えにくいように設計されていたり、暗い色の窓ガラスが全面に張られている店舗を見たら、ほぼ隠れ風俗店とみていいでしょう。
日本の性風俗店に比べて安価であることから、ジョホールバルの駐在員や単身赴任をしている人の中にも、こういった店舗を利用している人が多いのも事実です。家族問題や健康問題などに発展する場合もありますから、甘い誘惑には十分注意が必要です。
車も飛行機も便利すぎる
車移動はアプリで便利
電車移動が便利な首都のクアラルンプールとは反対に、ジョホールバル市内には鉄道が通っていないため、車移動が主流です。特に夜間のジョホールバルは、市内を少し外れると街灯が少なく、歩道もあまり整備されていません。
危険から身を守るためにも車やタクシーを利用することをおすすめします。最近のジョホールバルでは配車アプリが人気です。
初めてのジョホールバルでタクシーに乗るのが不安という方は、Grabタクシーを使いましょう。Uberは2018年3月ににマレーシアを含む東南アジアから撤退しています。現在、マレーシアで使える配車アプリはGrabタクシーのみです。
GPSはWAZEにお任せ
初めてのジョホールバルで心配なのが車の運転ではないでしょうか。そんな不安を払拭してくれる優秀なGPSアプリをご存知ですか。
現在、ジョホールバルに住んでいるマレーシア人と日本人によく使われているGPSアプリがWAZEです。アプリの設定で日本語版に切り替えができるので使いやすくて便利です。
シンガポールが近すぎる
ジョホールバルからシンガポールの国境沿いまでは、車で約40分と好アクセスです。週末になるとシンガポールから多くのシンガポーリアンがジョホールバルを訪れます。その目的はショッピング。シンガポールの物価はマレーシアの3倍です。
多くのシンガポールリアンが買い物にやってくることから、イミグレーションからすぐ近くのジョホールバルのショッピングモールの物価は、少々高めです。
日用品は十分ジョホールバルでの買い物で事足りますが、たまには都会の風に吹かれてみたい!という気分にもなりますよね。シンガポールには高島屋や伊勢丹といった日系のデパートも多く、値は張りますが日本と同じクオリティの商品が手に入ります。
ファストファッションの店の品添えもジョホールバルとシンガポールでは異なるので、違いを発見してみるのも楽しいですね。
便利な空港が2つもある
ジョホールバルからのアクセスが便利な空港は2つ。一つはシンガポールのチャンギ国際空港、もう一つはジョホールバルのセナイ空港です。
ジョホールバルからシンガポールのチャンギ国際空港までは、渋滞が無ければ車で約1時間で到着します。国際線を利用する際は、チャンギ空港からのフライトを選ぶ人が多いのも、ジョホールバルの特徴です。
また、ジョホールバルにあるセナイ空港からクアラルンプール国際空港までは、往復の航空券を購入してもRM130からRM150と割安です。
ジョホールバルでは目的地に合わせて2つの空港が選べるため、飛行機で出かけるハードルもとても低いです。いつもどこに行こうか迷ってしまいます。
タイやインドネシア、フィリピンの観光地へ行きたい場合は、ジョホールバルのセナイ空港が飛行時間も短く便利です。もちろん、チケット代の安さからもマレーシア国内の移動にぴったりです。
日本への一時帰国やヨーロッパ、アメリカへの旅行へは、アジアのハブ空港であるシンガポールチャンギ国際空港が便数と直行便の数の多さから考えて、おすすめです。
まとめ
マレーシアのもう一つの玄関口、ジョホールバルでの毎日は困ったことの連続です。日本の生活とは一味も二味も違う、想像を超える困ったことが起こります。
食生活から買い物、交通手段の選択など様々な場面で遭遇する困ったこと、良いことも悪いことも、全てをひっくるめたジョホールバルの一面をご紹介しました。
快適なジョホールバルな生活の実現に、こちらの情報がお役に立てたなら幸いです。
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