最近、「日本人が移住したい海外都市」としてよく名前が挙がるのが、マレーシア・ジョホールバルです。ユーラシア大陸の最南端に位置するジョホールバルは、憧れのスローライフが味わえる場所として、日本人の間で人気があります。
東南アジアに位置するジョホールバルは、1年を通して温暖な気候のイメージが持たれています。しかし、実際には年中温暖な気候ではありません。
今回は、ジョホールバルの年間気温とおすすめのシーズン、季節に合わせた服装をご紹介します。※1マレーシア・リンギット=約27円
ジョホールバルの平均気温と気候
ジョホールバルは東南アジアに属し、マレー半島最南端に位置しています。マレーシアは熱帯気候であることから、ジョホールバルも年間を通して温暖な地域であるというイメージを持たれがちです。
しかし、実際のジョホールの年間平均温度は32度と日本の夏よりも気温が低いということは、あまり知られていません。また、ジョホールバルではかなり暑い日でも、日中の気温が35度を上回る猛暑になることはほぼありません。
ジョホールバルの乾季と雨季はわかりずらい
ジョホールバルには、モンスーンの影響で乾季と雨季の2つの季節があります。しかし、昨今の異常気象によって季節の変わり目にずれが生じており、明確に乾季と雨季を区別することは難しいのが現状です。
筆者はジョホールバル在住6年目を迎えますが、ジョホールバルの季節の移り変わりは年によって違っていると感じています。
ジョホールバルのシーズン別雨量と温度差
多少の前後はありますが、一般的にジョホールバルでは1月から9月が乾季、10月から12月が雨季です。乾季の雨量が100mlに対して、雨季は1ヶ月に150mlから250mlと大幅に雨量が増えます。
初めてジョホールバルの豪雨を体験した時は、日本の大雨洪水警報レベルの雨量に匹敵する雨の勢いに驚かされました。
それに加えて、雨が降った後は太陽が雨雲に隠れてしまい、日によっては気温が32度から24度まで一気に下降するので、風邪をひかないよう注意が必要です。
昼と夜の温度差に注意
赤道直下のジョホールバルでは、乾季雨季を問わず日中は日差しが強くなるので、エアコンやファンを使いましょう。
しかし、昼の暑さとは対照的に、朝晩はぐっと26度ぐらいまで気温が下がります。就寝前にはエアコンのタイマーを1時間にセットし、備え付けのファンを使用すれば、朝まで気持ちよく寝ることができます。
洗濯物はスコールの前に取り込む
ジョホールバルは、年間を通して日本の夏よりも湿度が低く、日差しが強いので、朝洗濯をしても1~2時間後には乾いています。
乾季でも日中に雨が降ることがありますが、雨季のスコールには特に注意が必要です。私自身、うっかりバルコニーに出しっぱなしの洗濯物を スコールで濡らしてしまったことが何度かあります。
スコールは日中2時から3時までに降り出すことが多いので、雨季に洗濯物を外で干す場合は、昼の2時までに部屋の中に取り込むことをおすすめします。
ジョホールバルのおすすめシーズン(6月から8月)
まず、1つ目にご紹介するジョホールバルのおすすめのシーズンは、6月から8月です。実はこの3ヶ月は、ビタミンやミネラルたっぷりで人気が高い南国フルーツの旬の季節に当たります。
ジョホールバルではドリアンをはじめ、マンゴー、マンゴスチンなど南国のフルーツが豊富に栽培されています。
年間を通して暖かいジョホールバルですが、いつでも南国のフルーツが採れるというわけではありません。おおよそ1年を通して2回ある果物の旬ですが、1番長く続くシーズンがこの3ヶ月なのです。
南国フルーツの旬を楽しもう
ジョホールバルが、隣国のシンガポールへ果物を輸出していることは、あまり知られていないのではないでしょうか。
ジョホールバルで採れたフルーツはどれも甘くてジューシー。そして、なんといっても、日本やシンガポールと比べて安価であることが非常に魅力的です。この季節になると、畑からフルーツを沢山乗せた車が街中に現れます。
旬の南国フルーツを買おう
フルーツが販売される時間や場所は幅広く、朝市で売られることもあれば、日中は大型ショッピングモール内のスーパー、深夜12時頃まで開店している露店スタイルの果物屋にいたるまで様々です。
6月から9月は、ジョホールバルの多くの場所でフルーツが販売されていて、この季節ならではの光景が楽しめます。
ジョホールバルのおすすめシーズン(10月から3月)
ジョホールバルのおすすめのシーズン2つ目は、10月から3月。そう、雨季です。雨季は閑散期なので、航空券が安くなります。
実は、ジョホールバルの中心街からシンガポールのイミグレーションがあるウッドランドまでは、バスやタクシーで2時間もあれば到着できます。渋滞がなければ1時間以内に到着することも可能です。
こういったアクセスの良さから、ジョホールバルを訪れる人の多くの人が、シンガポールのチャンギ空港を利用しています。
ジョホールバルとシンガポールは隣同士であることから、天候が似通っています。つまり、ジョホールバルとシンガポールの閑散期は、ほぼ同じです。
雨季はシンガポールを訪れる観光客が減るので、チャンギ国際空港を経由してマレーシアへ入国する場合も、便利でおトクな時期と言えるでしょう。
ジョホールバルの祝日とスクールホリデーシーズンは要注意
反対に、ジョホールバルが混み合うシーズンもチェックしておきましょう。中華系マレーシア人が多いジョホールバルでは、1年の中で最も混み合うのが2月の旧正月シーズンです。
田舎で家族と新年を迎えるために、飛行機やバスを使って一斉に帰省を始めます。そのため、ジョホールバルからクアラルンプールまでの高速道路が渋滞します。
通常ジョホールバルから3、4時間でクアラルンプールに到着するバスが、この期間は渋滞の為に6、7時間かかることも珍しくありません。
旧正月価格がちゃっかり上乗せ
旧正月期間中は、長期休暇に入る企業も多いことから、クアラルンプール国際空港、シンガポール・チャンギ国際空港が双方混み合います。もちろん、航空券の値段も倍近く跳ね上がります。
この期間中に空港までのリムジンタクシーを利用すると、通常の価格に更に旧正月料金が加算されます。
以前、私がこの時期にジョホールバルからチャンギ国際空港までのリムジンタクシーを利用した際は、通常の往復料金400マレーシア・リンギット(日本円で約10,883円)に加え、50マレーシア・リンギット(日本円で約1,360円)ほど追加料金がかかりました。
スクールホリデーは大混雑
マレーシアでは、スクールホリデーと呼ばれる学校の長期休暇期間があります。日本でいう夏休み、冬休みにあたります。公立の学校では、5月中旬から6月中旬と11月から12月がスクールホリデーです。
この期間中は家族旅行にでかける人が多いので、ジョホールバルからクアラルンプール、ペナン、マラッカなどの地方都市への移動手段が混み合う傾向があります。
ジョホールバルからほかの都市へ移動する予定がある場合は、余裕を持ったスケジュール調整をおすすめします。
ジョホールバルでおすすめの服装
ジョホールバルでは、日本の夏服がぴったりです。Tシャツとハーフパンツ、スカートで十分です。
しかし、 マレーシアの屋外の平均気温が32度に対して、ショッピングセンターや市役所などのオフィスではエアコンの設定温度では22度ほどに設定されているのをよく目にします。
ショッピングセンターやオフィス、空港は非常に冷房が効いているため、寒さ対策のために長袖のシャツやはおり物があると非常に重宝します。
それに加えて、雨季では特にビーチサンダルが役立ちます。打ちつけるような大粒の雨が大量に降り注ぐので、ジョホールバルでは至る所にすぐに大きな水たまりができてしまいます。
運動靴ではすぐにずぶぬれになってしまうので、ビーチサンダルがあると靴が濡れることを心配しなくても済みますし、晴れるとすぐに足元が渇くのも便利なポイントです。
ジョホールバルではファストファッションがおすすめ
ジョホールバルでの生活では、ファストファッションブランドの服が適しています。
その理由は、ジョホールバルの水質に関係があります。シンガポールや海外からの富裕層をターゲットにした都市開発が進んでいるジョホールバルでは、特にコンドミニアムの建設が目立ちます。
しかし、美しい外観とは裏腹に、水道管の管理技術がまだまだ追いついていないのが現状です。
水道管の劣化や水質管理技術の問題から、多くのコンドミニアムでは水道水の水が少々濁っていることが多いです。洗濯をしても真っ白なシャツやタオルは生成色に変色し、日本で生活していた頃よりも早く服が劣化します。
こういった現状から、ブランド物をはじめとした高級な衣服ではなく、生地が厚すぎず、早く傷んでも諦めがつく安価なファストファッションブランドが最適です。
日焼け防止のファッションがマスト
ジョホールバルで注意すべき点がもう1つ。日焼け対策です。ジョホールバルは日本に比べて約9倍の量の紫外線が降り注ぎます。
私自身も日本に住んでいたころに比べて、目の下に多くシミができるようになりました。朝から昼まで街歩きをしただけで、帰宅後に唇が日焼けでヒリヒリすることもしばしば。
日焼け対策をしっかりされたい方は、うっかり日焼けしてしまわないように、薄手のはおり物やサングラス、帽子、日焼け止め効果のあるリップクリームを準備することをお忘れなく。
寺院参拝では露出度を抑えたファッションを
ジョホールバルには、ヒンドゥー教の寺院やイスラム教のモスクが多くあります。観光客も拝観することができるのですが、その際に注意したいのが服装です。
常夏のマレーシアではシャツ、ビーチサンダル、ショートパンツが一般的な服装ですが、神聖な場所を見学する際は肌の露出は厳禁です。いざという時のために長袖シャツ、腰に巻けるストールなどを準備しておくと重宝します。
観光スポットによっては、有料、もしくは無料でストールや長袖シャツの貸し出しをしているところもありますが、貸し出しの順番を待つ時間がかかったり、汚れなどが気になる場合もあるので、注意が必要です。
ジョホールバルでは蚊に注意
ジョホールバルは、年間を通しても比較的温暖で過ごしやすい気候です。木陰に入れば涼むことができ、湿度も日本よりも低いので思ったよりも快適に過ごすことができます。
夜は風が気持ちがいいのですが、ジョホールバルには日本のように網戸がない物件が多いです。うっかり窓を開けっぱなしにして、翌朝、気が付けば蚊に刺された跡が残っていることもしばしば。
蚊を媒介したデング熱を防ぐためにも、窓は閉めて、ファンやエアコンのタイマーを有効に活用することをおすすめします。
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