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シンガポールの医療レベルは?入院してわかったシンガポールの医療事情

  • 公開日:
シンガポール

シンガポール生活で最も不安なのは病気になった時です。環境や食生活の変化で思いがけず病に倒れる場合もあります。救急車を呼ぶ時、入院の手続きなど全て日本とは勝手が違います。まずは万が一に備えての情報が大切です。

以下は、夫がシンガポールの公立病院に入院したときの経験です。周囲のサポートに助けられて何とか乗り切りましたが、シンガポールの医療はやはりお国柄があらわれていました。少しでも参考になれば幸いです。

シンガポールで救急車を呼ぶ前に

病院の看板

シンガポールの救急番号は995

日本の119番にあたるものが995番です。救急GOと覚えると良いでしょう。基本的に無料ですが、緊急性が無いのに利用するとお金を請求されます。私は全く医者に縁のない生活をしていたせいで、救急車の番号を知りませんでした。

あわててネット検索して995を呼びました。 ただし、この番号にかけると病院の選択はできません。自動的に近くの公立病院に運ばれます。病院を指定したい場合は、有料の救急車1777番を呼びます。日本円で10,000円くらいかかります。

ほとんどの日本人駐在員は民間の医療保険に入っています。シンガポールでもキャッシュレス(病院が保険会社に直接請求するので患者は支払う必要が無い)の病院がいくつか指定されています。

995の行き先である公立病院はキャッシュレスではありません。このことは覚えておいて下さい。 日本人がよく利用するラッフルズ・ホスピタルは指定病院です。有料の救急車、もしくはラッフルズ・ホスピタルが持っている救急車を呼びます。

しかし、これはあくまで病院を選ぶ余裕やかかりつけ病院がある人の場合です。緊急を要する場合はやはり995を呼びましょう。

シンガポールで救急車が来たら

案内看板

電話での対応はもちろん英語です。こちらの住所を聞かれても上手く伝えられず、落ち着いてと何度も言われました。その後すぐに折り返しで、今度は救急車の中からコールがありました。

患者の年齢、意識があるか、呼吸はしているか、など質問されました。 ほぼ10分くらいで到着しました。高層住宅のエレベーターに担架は入らないのでしょう。大きな車椅子のような装置と救急隊が6名でやってきました。大人数なので少し驚きました。

その椅子に夫を座らせ、すぐに心電図などいくつかチェックしてから搬送となりました。 救急車は各地区の総合病院から来るので、搬送先を探す必要はありません。自宅はシンガポール国立大学病院の該当地区で、最先端医療を受けられる場所でした。

シンガポールの医療システム

シンガポールの病院

シンガポール国民は健康保険のかわりに、各自が給与から天引きで医療積立をしています。自分や家族が使う医療費はそこから賄われます。つまり、自分で積立てたお金を使う訳です。

医療費以外にその積立は使えないので、健康で医者にかからない人はお金がたまることになります。また、大きな病気などで積立を使ってしまった時にカバーする保険にも加入しています。

日本では、健康で全く医者にかからない人も同額の保険料を支払っているので、だいぶシステムが違います。 もちろん貧しい人のためのセーフティネットはありますが、自分の身は自分で守る、病気は自己責任という訳です。

アルコール類がとても高価なのは、そのための政策です。 シンガポールの医療を受けるにあたって、次のような区分があります。

  1. シンガポール国民
  2. 永住権を持つ外国人
  3. 就労ビザを持つ外国人
  4. 単なる外国人

以上の4つで、だんだん値段設定は高くなります。夫は3に該当する就労ビザを持つ外国人です。医療費に加えて必要になるのがデポジット、つまり入院保証金です。外国人は医療積立が無いので、当然要求されます。

駐在員保険に入っているとはいえ、まずは個人で立て替えて支払います。入院した途端に日本円で約80万円のデポジット請求がありました。病院によっては、会社による医療支払い保証書で済む場合もあります。

シンガポールの病院の病室と食事について

病室

エマージェンシーで処置後、病室に移動しました。ICUのような、ナースが常駐する大きな部屋でした。入院手続きは各階にあるペイシェントサービスという場所に行きます。デポジットなどの支払い関係もそこです。

国立大学病院は大きな病院で、慣れるまでは迷路のようでした。各科の病棟があり、WARDという単位に分かれています。1つのWARDにナースステーションと大部屋や個室がいくつかあり、大体50名くらいの患者がいました。

ロビー階にはフードコートやカフェがあり、MRT の駅に直結しています。 病室のランクですが、

  • A個室(もちろんエアコン付き)
  • Bエアコン付き4人部屋
  • Cエアコン無しの大部屋

があります。私たちは個室をリクエストしましたが、いくら待っても個室には移動できません。空きが無いからと言われてしまいます。

いろいろ勝手が分からず困っていたら、在住30年の友人が助っ人に現れて、請求書の内訳や病室の仕組みを教えてくれました。個室をリクエストした日から、意味不明な消耗品項目の値段が驚く程上がっていました。

その上、追加のデポジットも請求されました。個室のリクエストは空きがあれば入れる、つまり個室待機です。実際に移っていなくても同様の費用はかかるのです。個室リクエストはすなわち、払える能力のある人と見なされます。

とにかく自由診療ですから文句は言えません。 部屋の次に入院生活で大事なのは食事です。食事は宗教上の理由で3種類から選択できます。チャイニーズは中華風、マレーはイスラム教徒用、それにヴェジタリアンの3つです。

時々ウェスタン、洋食もありました。どれも食欲をそそりませんが、温かい状態で用意されました。 食べ物の持ち込みはそれほど制限はありませんでした。

ある患者さんのところでは、大家族がベッドを取り囲んで食べ物をどんどん出してみんなで食事していました。

シンガポールのドクター

病院の入り口

シンガポール国立大学は国内唯一の医学部です。出身者だけでは足りないので、シンガポールでは外国の医師免許を持つドクターも働くことができます。主治医は中華系シンガポール人でしたが、インド人やマレーシア人のドクターもいて多国籍でした。

ドクターは白衣を着ていないので、最初は隣のベッドのお見舞い客と間違えてしまいました。 教授回診らしきグループも、ものものしい雰囲気はありません。やはり白衣を着ていないと威圧感が少ないです。女医さんはバッグまで抱えていました。

医学用語は難しいので、ドクターによっては図を描いてわかりやすく説明してくれる人もいましたが、斟酌なくしゃべる人もいました。通訳に電話をして、代わって説明を聞いてもらうこともありました。

ドクターの話を録音しようと試みましたが、NOと言われました。大事な時は病院の日本語ができる人が一緒でしたが、正式な医療通訳ではないので首をかしげることもありました。 とにかく苦労は英語につきます。

ちなみに私の英語力はTOEIC600くらいで、一応日常会話はできます。ですが、半分も理解できなかったと思います。

シンガポールのナース

ナースステーション

日本の病院に比べてナースは人数の余裕があり、恵まれた職場のように見えました。食事の世話やシャワーの介助は専門のスタッフがいたので、ナースは医療的な仕事だけでした。よくナースステーションで楽しそうにおしゃべりしていました。

iPhoneの翻訳機能を使ってコミュニケーションをとる若いナースもいました。私の印象では、シンガポール人はとりわけ親切だったりフレンドリーだったりするわけではありません。わりと淡々としています。

ですが、病院のナースたちはとても親切でした。普段は不必要な愛想は振りまかず、親切は必要な時までとっておく感じです。 最初はマダムと呼ばれていましたが、そのうちアンティ(おばちゃん)になってあれこれ世話をやいてくれました。

シンガポールでの保険の手続き

退院にあたり大事なのが、保険請求の書類を申請することです。立て替えた医療費を、保険会社に支払ってもらうためです。 医療費のレシートの他に主治医の診断書が必要です。これは日本の保険会社の用紙に書き込んでもらいます。

その他に、生命保険の入院特約(入院1日あたりに支払われるもの)も日本とのやりとりを含め面倒でした。メディカルレポートのセクションで申し込みますが、かなり時間がかかります。8週間と言われましたが、実際にはもっとかかりました。

このあたりはキャスレス指定病院だと必要ありません。 デポジットを精算後、余りのお金が出ますが、その場で返金はしてくれません。数週間後に小切手で郵送されてきます。

シンガポールの医療費について

請求書

シンガポールの医療水準は高いです。近隣のアジア諸国からの患者搬送も多いと聞きました。それだけに医療費は高く、単なる風邪でも薬代を含めて日本円で20,000円くらいかかります。 入院となると大変です。

ベッドとケアで1日あたり日本円で40,000円、MRIで80,000円、カテーテル術は400,000円くらいになります。これはあくまでも公立病院の場合で、私立病院はもっと高額です。

シンガポールの私立病院には近隣諸国や中東のお金持ちも入院するそうで、一流ホテル並みの部屋もあります。 私立病院が高額な理由としてシステムの違いがあります。病院とドクターには雇用関係がありません。

病院は場所と設備を提供するだけで、専門医がいわばテナントとして開業するオープンシステムになっています。 シンガポールの医療は自由診療ですから、質やサービスははっきり言ってお金次第です。

私立病院は全て迅速でサービスも良いですが、まさにビジネスです。会社によっては限度額無しの保険に加入しているので、日本人駐在員=ドル箱のように見られているふしもあります。

公立病院の思うようにいかない「かったるいサービス」ともども、異国での入院は心許ないです。

まとめ

厳しいとも合理的とも思えるシンガポールの医療事情ですが、政府はあえて福祉国家にならないと明言しています。過剰医療により政府の財政圧迫を避けるためです。

対照的に、現在日本では不法に「国民皆保険」を利用して、高額治療を安く受ける外国人の問題が取り上げられています。 シンガポールは金銭に関して甘くはありません。

駐在は当然ですが、旅行に行かれる方も海外旅行保険には必ず加入して下さい

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