インドネシア駐在員のお給料事情とは?現地採用社員との待遇の違いも解説!

インドネシアのお金 駐在員

インドネシアは東南アジアの中でも経済成長が著しく、今後のビジネスチャンスの増加が期待される国です。これからインドネシアを目指す方も多いかもしれません。

では、実際にインドネシアで働くとなった場合、どのぐらい稼げてどのような福利厚生が受けられるのでしょうか。ひと口にインドネシアで働くと言っても、その待遇は立場により大きく異なります。

ここでは、駐在員として働く私のお給料や福利厚生を、現地採用社員との違いも交えながらご紹介します。

インドネシアで私がしている仕事

工場

まず、私のプロフィールとインドネシアでの仕事を紹介します。

  • 年齢:35歳
  • 勤務先:日系企業(化学工業)
  • 従業員数:200人(内日本人10人)
  • 所属年数:4年
  • 役職:生産工場アドバイザー(権限はローカルスタッフである部長と同等)

日本の企業に勤めており、日本からインドネシアへ「駐在員」として派遣されました。

インドネシアを含む海外で働く人の中には、この「駐在員」以外に、直接現地の企業に雇用される「現地採用社員」の人たちもいます。駐在員と現地採用社員では、お給料も違うなどそれぞれにメリット、デメリットがあるので、次項からお伝えしていきます。

30代インドネシア駐在員の給料

銀行

私のお給料の情報は以下の通りです。

  • 支給通貨:現地通貨「Rp(ルピア)」
  • 給料:48,200,000Rp/月(約38万5,600円)
  • 支払方法:銀行振り込み
  • ボーナス:あり(日本の支給基準に従う)
  • 昇給:あり(日本の支給基準に従う)

給料の桁数を見て驚かれたのではないでしょうか?実は円に置き換えると、100,000Rp≒800円です(2018年11月現在)。つまり、48,200,000Rp≒385,600円になります。

支払いは銀行振り込みですが、銀行口座開設前は現金で手渡しです。ルピアの一番大きいお札の単位は100,000Rp。それが48,200,000Rp分なので、お札のタワーができる量になります。そのお金を持って移動するのはちょっと怖いです。

日本人行員もいる銀行でお金を管理

私の利用している銀行は、「Maybank」(メイバンク)という現地の銀行です。日系の銀行員が管理しており、体制もしっかりしていて、ほとんどの日本人がこの銀行で口座を開設しています。日本人の行員もいるので、きちんと日本語で説明を聞いた上で口座を開くことができます

また、ATMも各所に設置されているため、現金が必要になったときでも困りません。オンラインバンキングのサービスもあり、日本への送金や他行への振り込みも可能です。

現地採用であれば基本給のみ

私は駐在員なので元々日本での基本給があり、そこに後述する手当などが上乗せされて上記のお給料になります。もし現地採用であれば手当などはなく、現地企業からの基本給がベースです。つまり、駐在員と現地採用社員では手当分の差がつくことになります。

参考までにですが、日本人と現地のインドネシア人では給料体系が異なります。それは生活水準が違うからで、インドネシア人スタッフの給与はエリアによっても変わります。

30代インドネシア駐在員の手当

上記のお給料のうち、手当とその金額は以下の通りです。

  • 海外赴任手当:5万円/月
  • 海外役職手当:5万円/月
  • 残業手当:なし
  • 通勤手当:なし

海外赴任手当

パートナーシップ手当なども含まれた金額になっています。

海外役職手当

複数のグレードがあり、私は一番下のグレードです。役職が高ければ月に10万円支給されることもあります

残業手当

私の会社では、残業手当も海外役職手当に含まれるとのことで、支給はありません。

通勤手当

会社全額負担のため、手当としての支給はありません。

運転手付き専用車が送迎

通勤には、会社が個人専用の車と運転手を用意してくれます。もちろんガソリン代も会社持ちになります。その車に乗り、会社まで送迎してもらうわけです。

一見、社長のような待遇ですが、インドネシアの交通事情を考えるとそうせざるを得ないのです。どういうことか、2つの例を挙げてご説明しましょう。

公共交通機関が発達していない

電車はありますが、最寄り駅が遠い、スケジュール通りに運行しない、乗車率が極端に高いなどの理由から、ほとんど使用することはありません。

また、電車を使ったとしても駅に降りてからの交通手段がないため不便です。

交通ルールが全く守られない

例えると、車に乗った瞬間からゲーム「マリオカート」の実写版が始まったような感覚です。日本での車の運転に慣れた人は交通事故を起こす可能性が高いと思います。

これらのことから、会社が日本人の安全面を考慮し、専用車と専用ドライバーを用意するのがインドネシアでは常識になっています。

ですが現地採用の場合、一般的に駐在員と比べて待遇があまり良くないので、車とドライバーは専用ではなく、多くは他の社員との共同使用になります。

30代インドネシア駐在員の福利厚生

飛行機

私が会社で受けられる福利厚生は以下になります。

  • 言語学習費用:100時間まで全額会社負担
  • 一時帰国費用:年2回まで全額会社負担
  • 車とドライバーの休日利用:会社負担

言語学習費用

語学については、しゃべれなければ仕事にならないので会社が負担するのは当たり前のことです。ですが、現地採用者であればしゃべれることが前提で採用されているため、学習補助制度自体ありません

一時帰国費用

年2回まで会社が全額負担してくれることは非常に有難いです。エコノミークラスですが、ANA、JALなどが使えるためマイレージも貯めることができます。

この一時帰国費用についても、現地採用者であれば支給されないことがほとんどです。

車とドライバーの休日利用

休日に外出したくても公共交通機関が使えないので、車とドライバーを無償で利用できるのはとても助かります。

以前、現地採用者の方にお話を伺ったところ、土日はタクシーなどを利用し自費で移動しなければならないと嘆いておられました。

30代インドネシア駐在員の貯金

以上、お給料と各種手当、福利厚生を合わせて考えると、私ができる貯金は月に20万円くらいです。節約家の方ならもっと貯めることが可能だと思います。

海外駐在員と現地採用社員のメリット・デメリット

ここまでご紹介してきた両者の待遇をまとめました。

海外駐在員

  • 手当:あり
  • 言語学習補助:あり
  • 一時帰国費用補助:あり
  • 休日交通手段補助:あり

現地採用社員

  • 手当:なし
  • 言語学習補助:なし
  • 一時帰国費用補助:なし
  • 休日交通手段補助:なし

このように並べてみると、駐在員の方が優遇されていることが一目瞭然です。

自分で働く場所を選べるのが現地採用の魅力

では、現地採用であるメリットは何かというと、自分の意思でインドネシアで仕事を続けるのか辞めるのかを選択できることです。これが最大のメリットです。駐在員であれば、会社の指示により帰国を命じられます。

私の知っている範囲では、駐在員としてインドネシアで働き、帰任された後に会社を辞めて現地採用社員として仕事をするためにインドネシアに戻ってこられた方がいます。インドネシアで働くことにとても魅力を感じられたのだと思います。

逆に、現地採用社員から駐在員になった方は、私の知る限りいません。

まとめ~希望に合わせた働き方を

同じようにインドネシアで働いても、駐在員と現地採用社員では条件がまったく異なります。私はたまたま駐在員なので、駐在員の待遇を中心にお伝えしましたが、どちらを選ぶかは自分次第です。

給料等で優遇されたいのであれば駐在員を、インドネシアで働くこと自体に魅力を感じるのであれば現地採用社員を選択されるべきでしょう。

いずれにせよ、海外で働くことは大きな経験です。この記事がインドネシアを目指す方のお役に立てることを心より願っています。

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