海外留学で世界を目指す学生さんは少なくありません。以前ですと、アメリカやオーストラリアなどへワーキングホリデーと言われる制度を使って行かれる方が多かったと思います。現在は中国に留学する方々も大変多くなっています。
しかし私の場合、海外留学を志していた訳でもなく、社会人生活が20年を過ぎていたにも関わらず、中国の友人からの「一度来てくれ」との誘いに乗って、中国生活&語学留学を始めてしまいました。
最初の1ヶ月の印象は、とにかく偏見の塊になっていて恐怖しかありませんでした。しかし徐々に気付き始めました。留学先となった「昆明」という都市の魅力にです。
振り返ってみれば、中国での生活経験がある友人が出発前に、とにかく「雲南省(ウンナンショウ)に行けるなんて」と羨ましがった気持ちに今なら納得できます。その昆明の魅力を幾つか挙げたいと思います。
昆明の魅力
気候:日本人は南国でも涼しい日が多い場所が実は嬉しい
暑い夏が好きな人にとっては昆明の夏は物足りないかも知れませんが、夏でも乾燥しているので気持ち良い季節です。そして何よりも大体5、6月の2ヵ月間で終わってくれます。
そして秋から春にかけては涼しく、そして冬も日本ほど冷え込みません。私には「このくらいが丁度良い」と思える気温です。やはり四季を楽しみたい日本人には最適です。
位置の話をしますと、雲南省は中国の南部にあります。香港などからの飛行機も多く飛んでいます。
目的地の雲南省の省都「昆明」は、標高が非常に高い都市としても知られています。ここは南国のような位置にあるのに涼しくて、一年中「春」のような場所として有名です。夏は中国国内から避暑地を目指して来る旅行者が絶えません。
自然:現地の人はそれほど興味がない?昆明の自然に感動
こんな素敵な気候の都市ですが、留学先大学の授業中に耳にする事が観光名所と知られる昆明の自然があまり中国の先生方に評価されていないという現実です。
地元の人だからかも知れませんが、きっと日本人の楽しみ方や凄いと思う感覚が違うようです。
その一つが石林(シーリン)地区という名所です。その名の通り、大きな岩が林のように空に向かって一帯に立っています。その広大な土地を入っていくと、そびえ立つ岩の間の小道を自然の力を全身に感じながら散策できます。
最初の旅行の話をさせてください。私が留学生活を始めたタイミングは3月だったのですが、とにかく会話が出来ない事には生活に困ってしまうので勉強詰めの毎日を過ごしていました。
すると突如連休があると情報が入りました。焦って長距離列車のチケットを取って泊まりで雲南省の名所に旅に出ました。
目的地の麗江(リージアン)では山中にあるエメラルド色に光る湖を見たり、大きな雪化粧をした山脈を楽しむことができました。
このような名所は数えきれないほどありますので、何年かかっても雲南省を観つくすことはできないかも知れません。
食事・ショッピングの心配。実は何でもある
本当に自然を楽しむには最高の場所ですが、やはり毎日の生活で中華料理を食べ続けられるのだろうかという心配はありました。
昆明の食事について言えば、それほど油っこくない料理も選べるので問題ないというのが結論です。
辛い料理も、香辛料を使うか尋ねてくれるお店がほとんどですので心配ないです。私は四川の辛い料理も、意外にも慣れてきて食べられるようになりました。
それでも、やはり日本食や洋食も気分転換に食べたくなります。身近にある大きめのスーパーに行けば輸入食材も置いてあるので購入できます。足りないものは、ネットで探して購入という事になります。
外食では比較的高い値段になりますが、日本で食べる値段くらいですので、私はお金に余裕がある時は食べに行っています。ファーストフードも繁華街に行くとあります。
人間関係:料理店も雑貨屋さんも先生も、みなさん親切
最初は生活全般が不便に感じますが、徐々に気付き始めた事があります。昆明のほとんどの人が優しい、という事です。
冒頭で私が「偏見の塊」だったと話しましたが、その理由は中国の方の印象を強引・不親切だと自分自身に勝手に擦り込んでいたためだと思います。
でも全く正反対でした。少しの緊張感は必要ですが、警察の方も町の警備の方も、どの料理店の方も雑貨店の方も、ほぼ100%親切で信頼できます。
私は大学に通っていますが、先生は国際色豊かな生徒を毎日相手にしているので、もちろん柔軟性があります。それと同時に中国語は本気で取り組む必要のある言語なので、先生たちがきちんと教えようとする姿勢に時折立派だと感じます。
そして東南アジアからやってくる同級生との交流は、本当に夢のような時間です。ここに来なければ絶対に出会えなかった若者たちと毎日席を並べて勉強できる時間は特別な思い出になります。
昆明から海外旅行、えっこんな値段で?
同級生の話が出たところで、もう一つ昆明に住む魅力を話したいと思います。
これまでクラスが一緒になった同級生たちは、東南アジアだと、ラオス・タイ・バングラディッシュ・インド・ベトナムが多かったのですが、それらの国には信じられないような美しい自然があります。
日本にいる時よりも断然近いので、きっと行ってみたいと思われるはずです。
例えばタイだったとしたら、昆明から飛行機の往復でいくらかかると思いますか?なんと2万円前後です。タイミングにも依りますが、日本からの旅費とでは比べものになりません。
もし昆明に留学に来るのであれば是非1年の学生ビザを取得してください。そうすれば他の国に旅行することができます。
昆明は東南アジアへの旅行の最高の場所となっています。最近のニュースでは、昆明をスタート地点に東南アジア各国を貫く新幹線の計画が進行中と聞いています。いっそう便利になっていくようです。
まとめ:昆明の魅力は計り知れない
昆明の空港に到着した日は、雲南省の人はどんな人なのか、ここはどんな場所なのか全く分かりませんでした。それでも今となっては魅力の方が多く感じられます。
昆明の毎日には、日本の蒸し暑さと凍える寒さが無くて、ここでの気候は特別なものです。
そして雲南省には中国の幾十も存在する少数民族の半分が住んでいます。大自然の中で今でもその文化が息づいています。このような文化圏を知る素晴らしい機会がここにはあります。
もちろん異文化での生活でのストレスはありますが、昆明の人たちの親切な人柄のおかげで乗り越えていけます。
私の昆明での生活はこれからも続いていきます。さらに、この彩り豊かな土地や文化をたくさん知りたいと思っています。また新たな発見をお伝えできれば嬉しいです。
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