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カナダのショップ店員として実感したカナダのリアル。マイペースさが心地いい

タワー

私はワーキングホリデーでカナダに滞在し、トロントのブティックで1年間、販売員として働いていました。日本でもアパレル販売員をしていましたが、働き方が全く違いました。

プレミアムフライデーの導入など働き方の見直しが始まった日本ですが、カナダで仕事をしてみると、勤務時間の長さをはじめ日本がいかに「働き大国」であるかを実感しました。

私が実際に働いて感じたカナダと日本の働き方の違い、価値観の違いをご紹介します。

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目次

カナダでは仕事とプライベートをきっちり区別

仕事が終われば自分の時間

日本ではプライベートを優先することはなかなか難しいと思いますが、カナダでは第一にプライベートがあるようです。もちろん、繁忙期や出世を狙っている人は遅くまで働くこともありますが、基本的には時間内に仕事を終わらせます。

日本ではよくある会社の飲み会ですが、カナダでは仕事終わりに会社の飲み会があるというのは聞いたことがありません。プライベートと仕事をきっちり分けています。

仕事が終わればプライベートの時間という考え方があり、緊急でない限りは週末の休みに会社から連絡が来ても返信せずに、月曜日に連絡するという人もいます。

すぐに返信した日本人の私

私も、休みの日に勤務先のボスから連絡が来て慌てて返信しようとしたことがありました。すると、カナダ人の友達に「今は出先なので落ち着いたら返信します」と送れば大丈夫だよと冗談混じりに言われました。

そんなことはできないのですぐに連絡を返しましたが、さすがカナダ人は違います。

カナダでは週末に合わせて仕事を終わらせる

ビール

週の前半にタスクを詰め込む

私のような販売職はシフト制なので勤務時間に融通は利かないのですが、オフィスで働く人たちは自分の仕事に合わせてフレキシブルに働いています。その日の仕事が終わった時点で帰れる会社もあります。

オフィスで働いている友達によると、1週間のタスクを自分で割り振って仕事をしているそうです。そして、金曜日は早く帰りたいからそれまでにほとんどの仕事を終わらせていると言っていました。月曜日から水曜日にタスクを詰め込むのが鍵だそうです。

早く帰るというと日本人は17時頃をイメージしますが、カナダでは15時には帰宅している人が大半です。確かに金曜日は、夕方よりもお昼を過ぎたあたりにバスや地下鉄が混んできます。

木曜日から始まる週末

トロントでは木曜日から週末の準備をして、金曜日から楽しむらしいですよ。木曜日になるとThirsty Thursday(サースティー・サースディ) というワードをみんなが口にします。

これは、木曜日をプレ週末として木曜日の夜から飲みに行くことを意味します。日本でいう「華金(はなきん)」に近いイメージでしょうか。週末が4日間もあるような感覚です。

タスクをうまく振り分けて仕事をし、プライベートを楽しむ姿勢はとても素晴らしいと思います。こういうのを見ると、仕事のために働いているのではなく、楽しむために仕事をしているように感じます。

カナダのブティック販売員は祝日には早く帰れる

カレンダー

通常より早く閉店

カナダも日本と同様、祝日はほとんどの会社がお休みですが、暦に関係ない仕事の場合は出勤することがあります。日本でもアパレルショップの販売員として働いていた私にとって、祝日出勤は普通のことでした。

日本では祝日は売上予算も高くお店も賑わうので、ショッピングモールなどは遅くまでオープンしています。

しかし、私にとって当たり前だったこのことがカナダでは違いました。カナダでは、祝日は通常営業より早く店が閉まるのです。

賑やかなエリアでも短縮営業

私が販売員として働いていたのはトロントのクイーンストリートにあるブティックです。ファッションエリアということもあり、週末や祝日は賑わいます。

しかし、そんな賑わうエリアでも祝日は短縮営業です。平日は19時までなのですが、祝日は17時に閉めることもありました。

また、クリスマスには昼12時に出勤し15時には退勤しました。ボスが、クリスマスだから早く上がっていいよと言ってくれたのです。クリスマスの位置づけが違うとはいえ、日本にはない習慣ですよね。

便利さと同様に大切な労働者の休息

祝日はオープンしないお店も珍しくないので、祝日にショッピングを予定している人は事前に営業時間を調べておくといいですよ。

祝日でなくても、日本のように22時まで空いているお店はめったにありません。大体のお店は19時には閉まります

日本のように遅くまでお店が開いているのはありがたいですが、比較的早い時間に閉めて働く人の負担を少しでも減らすことも大切だと思いました。

カナダ人はドレスで通勤?華やかなオフィスカジュアル

ドレス

私が働いていたブティックはドレスのお店でした。パーティー用のものからオフィスでも使えるようなものまであり、通勤服を探しに来るお客様も多くいました。

オフィスでのドレス姿は一般的

日本ではオフィスカジュアルというと過度な露出を避けたスタイルが多いと思います。ですが、カナダのオフィスでは体のラインや肩が出ているカラフルなドレスを着ている方が少なくありません。

実際にオフィス街を歩いてみると、綺麗なカジュアルドレスを着こなしている女性をよく見かけます。真冬でも室内は暑いくらいなので、ドレスに厚手のコートを羽織るだけという人もいます。

日本のオフィスカジュアルも素敵ですが、私はこのカナダのスタイルがとても好きです。自分でも何着かドレスを買いましたが、日本のオフィスには似合わないようなものばかりだと思いました。

日本では難しい個性のアピール

カナダとは反対に、日本では露出が多い服装で仕事には行けません。

個人的にドレスが好きなのでカナダでドレスをたくさん買いました。日本に帰った今でもカナダで買ったドレスを着ることはありますが、なるべく露出を避けるようなコーディネートを心がけています。

ただ、普段使いで着られるようにコーディネートしても、さすがにドレス1枚だけで仕事には行けないです。

カナダのドレス通勤は日本ではあまり見かけませんが、個性があって着たいものを着ているという印象でした。スーツではなく色とりどりの華やかさがあって、とても素敵です。

カナダでは長期休暇が当たり前

ビーチ

休暇を取りやすいカナダ

日本で有給休暇は1年間で何日取れるのでしょうか。会社や勤務年数に応じて変わるとはいえ、平均して10日ほどだと思います。世界的に見ても、日本は有給休暇が少ない国、あるいは取りにくい国だと言われていますよね。

一方、私の多くのカナダ人の友達は有給休暇を取って日本に3週間ほど滞在していました。

最近、仕事を替えた友達は2週間ほどクロアチアに行っていました。新しい職場にもかかわらず2週間のお休みをもらえるなんて考えられません。

この友人の場合、お休み中はお給料は出なかったようですが、面接時から休暇の申し出をしていたそうです。そして、休暇の1週間前に週末出勤し休暇前の仕事を消化したということ。日本ではありえない話だと思いませんか。

日本の有休消化率は世界ワースト1

あるとき、一緒におしゃべりしていたカナダ人が、アジア以外の旅先で日本人観光客を見かけることが少ないと言っていました。その理由の1つとして、まとまったお休みがなかなか取れないために遠距離の旅行がしづらいことがあるのではないかと思います。

結果、短時間で行けるアジアが人気なのでしょう。

旅行会社Expediaが実施した有給休暇の消化率の世界ランキング(2017年)があります。これを見てみると、日本はワースト1位にランクインしています。ワーストからトップになる日が来ることを願うばかりです。

カナダの有休は年2週間が保証

上に挙げた世界ランキングの対象国にはカナダも入っていますが、残念ながら記載がありませんでした。もちろん日本よりも上位です。過去のランキングでもカナダは上位に入っています。

というのも、カナダでは年2週間の有給休暇が保証されているのです。そして、ほとんどの人がそれを使い切ります。ポジションによっては2週間以上の休暇をもらうことも可能です。

日本をよく知るカナダの友達は、日本は住むにはとても良い環境だけど働くには向いていないと言っていました。そして、日本人のように働いたらおかしくなりそう……とつぶやいていました。

ワーホリだった私の場合

私はワーキングホリデーで1年間と限られた中で働いていたので有給休暇はありませんでした。

長期の休みは取れなかったものの、祝日や連休の時には隣町まで行き、ハイキングをしたりビーチで遊んだりしていました。

カナダでは副業が盛ん

google検索

カナダでは副業をしている人が多いと思います。

趣味や本業の延長

起業している人のほか、本業の後にアルバイトをしている人もいます。趣味の延長で副業している人もいれば、本業の延長で副業している人もいます。

クラシック音楽が好きだからという理由で週2日、趣味も兼ねて本業終了後にクラシックコンサートのホールで音響の仕事をしている人がいました。

エアコンなどの機械を修理する仕事をしている知り合いは、自分の会社を持っています。平日は別の機械修理の会社で働き、空いた時間に自分の会社のお客様のところへ行っていました。

始めやすいAirbnbとUber

また、Airbnb(エアビーアンドビー)やUber(ウーバー)などの副業をしている人もいます。これらは条件が合えば気軽に始めることができます。

Airbnb(エアビーアンドビー)

旅行者に空き部屋を提供するサービス。私の知り合いはAirbnbのシステムを使い、週末のみ自宅を貸し出していました。

その人は週末は実家に泊まることが多く自宅には誰もいないため、その間、旅行者に使ってもらうわけです。

部屋を貸すだけなので、ホテルのように料理や洗濯をする必要はありません。本人が自宅にいる必要はないのです。

Uber(ウーバー)

一般人が配車サービスを提供するシステム。利用者は好きな時間に好きなエリアでサービスを使って移動できます。

Uberを使って移動したい人がアプリを通して車を探し、運転手は呼ばれるとその人のところへ向かいます。車両はタクシーではなく、サービス提供者の自家用車を使用します。

週末の夜は利用する人が多く運賃も高くなるので、週末の夜限定でUberで副業している人もいました。

カナダでは一般的なUber

日本では規制があるのでUberはまだ普及していませんが、カナダでは当たり前のように利用されています。

タクシーもありますがUberを使う方が安く済むので、私の周りの人はUberを使っていました。中にはUberを使って出勤している人もいました。

Uberから派生したUber EATS(ウーバーイーツ)というフードデリバリーサービスもあります。これも、車または自転車を持っていれば気軽に始められます。

ただし、トロントは交通量が多く事故が多発しているので、もしカナダでUberの仕事をする場合は保険などしっかりしておくことをおすすめします。

まとめ~良い面があれば悪い面もある

カナダではプライベートが一番という文化があり、ワークライフバランスがしっかりしているとしみじみ感じました。22時に仕事が終わるなんてことも珍しくない日本、カナダのような働き方が少しずつ浸透してほしいです。

一方で、カナダ人は時間にルーズなところもあるため、日本人にはやりにくいところもあるかもしれません。

ただ、どこで働いても良い点と悪い点があります。文化や言語の違いで難しく感じることもあると思いますが、視野が広がるきっかけになるのではないでしょうか。

これからカナダで働くなら、ぜひ日本と比較してそれぞれの良いところを発見してください。

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この記事を書いた人

カナダのトロントで留学経験あり。カナダでブティックで仕事。トロント在住。

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