ニュージーランド南島で最大の街、クライストチャーチ。この街の中心部から北西に12km離れたところに、クライストチャーチ国際空港はあります。
日本の空港では当たり前だと思っていたことが、海外の空港では違うなんていうこともありますよね。それらを事前に知っておくと、空港での時間をスムーズに過ごせます。
空港から市内へのアクセス方法、Wi-Fi接続やSIMカードの入手、空港での仮眠などの便利な情報を、クライストチャーチ在住の私がご紹介します。※1NZD = 約74円(2019年1月)
クライストチャーチ空港の基本情報
クライストチャーチ国際空港は、同国のオークランド国際空港に次いで乗客の多い空港です。年間利用者数は657万人(2017年会計年度)で、世界中から観光客が集まります。
国際線ターミナルと国内線ターミナルが同じ建物内にあります。構造としては2階建てで、正面入り口に向かって右側が国際線、左側が国内線となっています。
チェックインを1階で済ませた後、2階の手荷物検査・出国審査場へ向かいます。
国内線はゲートと手荷物受取所がそれぞれ2箇所に分かれています。国内線を利用する方は、ご自分のゲートの確認が必要です。
写真は国内線の手荷物受取所の様子です。天井から吊るされた銀色のオブジェが、良い目印になりますね。
クライストチャーチ空港のマップはこちらです。
クライストチャーチ空港から市内へのアクセス方法
クライストチャーチ市内への移動は全て道路を使います。空港と街の中心部を結ぶ鉄道網はありません。
路線バス
一番のおすすめはこちら。最大の理由は安さです。乗り場は「DOOR 9」を出てまっすぐ歩いたところにあります。料金は乗車時に払います。
料金(現金払い)
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大人 8.50NZD(約630円)、子ども 4.00NZD(約300円)
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路線・所要時間
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パープルライン サムナー行き
29 フェンダルトン経由シティー行き
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時刻表
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パープルライン(英語):http://www.metroinfo.co.nz/
29(英語):http://www.metroinfo.co.nz/
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備考
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パープルラインはその名の通り紫色のバスですが、稀に赤いものもあるので、方向幕をチェックしましょう。29は赤いバスです。
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ちなみに、「Metrocard(メトロ・カード)」というバスカードを買うと、料金は大人一律 2.65NZD(約200円)となります。
残念ながら、メトロ・カードを購入できる場所は空港にはありません。新しいカードを購入する場合、カードを作るのに10NZD(約740円)、さらに最低でも10NZDをチャージしなければなりません。
数日の旅行でクライストチャーチを訪れる方にはおすすめできません。しかし、1週間以上クライストチャーチに滞在される予定の方にはとてもお得なので、是非ご利用ください。
「(英語)http://www.metroinfo.co.nz/」から、メトロ・カードを購入できる場所の一覧をチェックできます。
シャトル
空港から目的地に直接送り届けてくれるバンです。乗合のものとプライベートのものがあり、価格が全く違います。
プライベートシャトルにはプラチナシャトルというビジネスクラスのバンもあるのですが、空港から市内までの短い距離を利用するにはもったいないので、おすすめしません。
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乗合
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プライベート
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料金
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1人19NZD(約1,400円)、2人24NZD(約1,780円)
※2人以上で割引あり
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人数によらず 85NZD(約6,290円)
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所要時間
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乗り合わせた人の目的地によっては、時間が伸びます
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20分
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人数
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最大10人予約可能
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最大11人予約可能
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シャトルを予約する方法は、大まかに分けて2つあります。
1つ目はシャトル会社の「Super Shuttle(スーパー・シャトル)」に直接を予約をとる方法、2つ目は空港にある「i-SITE(アイ・サイト)」という予約代行カウンターを利用する方法です。写真にあるのが i-SITEです。
Super Shuttle
- Webサイトから予約:「(英語)https://www.supershuttle.co.nz/」
- 電話で予約:0800 748 885(フリーダイアル)、+64 9 522 5100(海外からかける場合)
i-SITE
- 空港1階の国際線到着ホールにあるカウンターで予約
- 電話で予約:+64 3 741 3980
タクシー
乗り場は国際線到着ホールの前にある「DOOR 7」を抜けたところにあります。
料金
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45NZD〜65NZD(約3,330〜4,810円)
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所要時間
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シティーまで 15〜20分
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備考
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五つのタクシー会社があり、会社ごとに料金に差異があります。
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クライストチャーチ空港の便利な情報
ここで紹介する便利な情報は以下の通りです。
- Wi-Fi
- 両替
- SIMカードの購入
- 飲食店の営業時間
- シャワー
- 荷物預かり
- 免税手続き
Wi-Fi
クライストチャーチ空港のWi-Fiは無料かつ無制限です。
Wi-Fiの設定画面で「Unlimited FREE Airport WiFi」を選択すると、上のような画面が表示されます。緑色のボタン「Accept Terms & Conditions(利用規約に同意)」をタップして接続完了です。
メールアドレスなどを入力する必要はなく、カンタンに接続できます。なんという気前の良さでしょう。
私はオークランド空港のWi-Fiも利用したことがありますが、クライストチャーチ空港のWi-Fiは格段に速いです。フライトの待ち時間に、快適にインターネットを利用できます。
両替
空港内には3箇所の「Travelex(トラベレックス)」両替窓口があります。1階では「DOOR 5」付近と国際線到着ホールの2箇所、2階は国際線の出国審査場前の1箇所です。
さらに、Travelexと「ニュージーランド銀行(BNZ)」のATMが空港内に合計4箇所あります。
私がトラベレックスの窓口で 2万円を両替したときは、手数料の10NZD(約740円)が差し引かれ、237NZD(約17,540円)が返ってきました。手数料を引かずに計算すると、およそ1NZD = 80円(2018年12月18日現在)です。
ちなみに、普段私が利用しているのは「マルチカレンシーキャッシュパスポート」という海外専用のトラベルプリペイドカードです。ATMがあればどこでも現金を引き出せる上に、手数料も安いので、私はこちらをおすすめします。
このカードを利用するには、日本を出国する前に契約・入金が必要です。興味のある方は、こちらのホームページをご参照ください。
SIMカードの購入
国際線到着ホールには、2つの通信会社があります。SIMカード購入の前提として、お使いの携帯電話やスマートフォンがSIMロック解除済みであるか確認してください。それでは、2つの会社を比較してみましょう。
Vodafone(ボーダフォン)
この空港にあるのは「旅行者向け」のサービスに的を絞ったキオスクです。プラン一覧はこちらです。「(英語)https://www.vodafone.co.nz/travel-sim/」
その中でも一番人気のプランを和訳しました。
- 60日間でNZ$49(約3,920円)
- 4GBの4G通信
- 母国への200分の通話とSMS
- 30日間のSNSやチャットアプリの使用データが無料
Spark(スパーク)
こちらのお店は旅行者用だけでなく、全てのサービスが受けられる支店となっています。プラン一覧はこちらです。「(英語)https://www.spark.co.nz/」
価格はVodafoneとほぼ変わりありませんが、Sparkのすごいところはここです。
- 毎日1GBの無料Wi-Fiサービス
- クライストチャーチ内に81箇所の Wi-Fiスポット
外出することが多く2ヶ月で4GBだけでは心配という方にとって、無料Wi-Fiサービスは心強いですね。
飲食店の営業時間
クライストチャーチ空港のホームページには、16個もの飲食店が紹介されています。
「(日本語)https://www.christchurchairport.co.nz/ja/」
お店の営業時間は、空港内のエリアによって変わってくるので、場所ごとに見ていきましょう。
国内線の手荷物検査場前
ここは、主にカフェやファーストフードのお店が集まるフードコートです。開店時刻はバラバラで、早朝4時から開いているお店もあれば午前11時に開くお店もあります。しかし、閉店時刻は多くのお店が夜8時です。
国際線到着ホール前
ここには24時間営業のコンビニとカフェがあります。このエリアは夜中も閉鎖せず一日中開いているので、夜遅くに食事をしたいのならここに決まりです。
その他の場所
国内線到着ホールや1階のチェックインカウンター付近にも、バーやカフェがあります。これもまた開店時間はバラバラですが、閉店時刻は夜の8時、9時と早めです。
シャワー
シャワーは空港内に6箇所あります。日本ではシャワーは有料、もしくは上級会員の特権というイメージがありますが、クライストチャーチ空港では無料です。誰でも無料で使えてしまうのはすごいですね。
シャワースペースは多目的トイレに組み込まれており、カーテンで仕切れます。髪の毛一本落ちていないほど清潔で、逆に誰も使っていないのでは?と思うくらいでした。
しっかりとお湯も出たので、機能的には申し分ありません。タオルやシャンプーなどは持参しましょう。
荷物預かり
重い荷物を空港に預けて身軽になりたい方は、荷物預かりサービスを利用しましょう。
この空港には「LUGGAGE SOLUTIONS(ラゲッジ・ソリューションズ)」というお店があります。荷物関連のサービスに特化しており、荷物預かり、貨物運送、梱包、さらにはスーツケースやリュックなどの買い物ができます。
LUGGAGE SOLUTIONS の基本情報
- 場所:チェックインホール付近。DOOR 5とDOOR 6の間。
- 営業時間:4:00 〜18:00(月火木土)、4:00 〜20:00(水金日)
- 電話番号:営業時間中 -> (64-3) 358-8027、営業時間外の緊急時のみ -> (64-3) 942-6798。先頭の64は海外からかける場合につけます。
- 公式サイト:(英語)http://www.luggagesolutions.co.nz/
荷物預かりの料金一覧(英語)http://www.luggagesolutions.co.nz
荷物のサイズごとに料金が決まっています。また、預け期間が日をまたぐかどうかで、料金が変わってきます。
免税手続き
結論から言います。クライストチャーチ空港に免税手続所はありません。ニュージーランドで買ったモノやサービスにかかる税金は観光客にも課せられているため、免税手続きをしても返ってくることはありません。
ただし、空港の国際線ロビーには免税店があり、お買い物を楽しめます。
つまりニュージーランドでは「Tax free(市中免税)」はナシ、「Duty free(空港型免税)」はアリ、ということです。街中で免税店を見かける日本とは違うポイントなので、知っておくと混乱せずに済みますね。
クライストチャーチ空港での空港泊・夜明かし
さて、ここで衝撃の事実です。クライストチャーチ空港は「世界の寝にくい空港ランキング 2015(英語 https://www.sleepinginairports.net/)」で第5位にランクインしています。
空港泊をしようとするお客はスタッフに起こされてしまうため、夜明かしには向いていません。
24時間開いている国際線到着ホールには椅子がたくさんあり、寝られないことはありません。ただし、自身が22:30以降に空港に到着し、8:00以前に空港を出発すると証明できなければなりません。
つまりこの空港は、空港泊に対して強硬な姿勢を示しているのです。
ではラウンジを使えば良いのでは?いいえ、残念ながら仮眠ができるラウンジはありません。正確には「あった」のですが、すでに閉鎖しています。Webサイトによっては閉鎖する前の情報が載っているものがあるので、要注意です。
クライストチャーチ空港付近のホテル
クライストチャーチ空港での夜明かしは難しいと分かったところで、空港付近のホテルをご紹介します。「空港からの距離」重視で私が選んだホテルを3つ並べました。
とにかく安い、ニュージーランド版カプセルホテルを体験できる。
基本情報
- 名称:Jucy Snooze(ジューシー・スヌーズ)
- 住所:5 Peter Leeming Rd, Christchurch Airport, Christchurch 8053
- アクセス:空港から徒歩10〜15分
- 受付時間:24時間受付
- 電話番号:0800 427 736
- 公式サイト:https://www.jucysnooze.co.nz/
- トリップアドバイザー日本:https://www.tripadvisor.jp/
ここは普通のホテルのようなプライベートのお部屋もあれば、一風変わった共同のお部屋もあります。それは「Pod(ポッド)」というニュージーランド版カプセルホテルのお部屋です。
1つの共同部屋に8つのポッドがあり、キングシングルサイズのポッドはブラインドを下げることで個人の空間を作ることができます。1人1泊40NZD(約2,960円)ほどで、他のホテルに比べるととても安いです。
ホテル付近には大型のスーパーマーケットやレストラン、バーがあります。キッチン、シャワールームは共同です。
利用者によるレビューでは、清潔で立地が素晴らしいと好評です。新しい人と出会うのが好きという方には、うってつけの滞在先ですね。
空港から最短距離、充実のサービス。
基本情報
- 名称:Sudima Hotel Christchurch Airport(スディマホテル)
- 住所:550 Memorial Ave, Christchurch Airport, Christchurch 8053
- アクセス:空港から徒歩5〜10分、無料の空港出迎えサービスあり
- 受付時間:24時間受付
- 電話番号:0800 783 462(フリーダイアル)、+64 3358 3139 (海外からかける場合)
- 公式サイト:https://www.sudimahotels.com/
- グーグルマップ:https://goo.gl/maps/E5h1fchEZjG2
- トリップアドバイザー日本:https://www.tripadvisor.jp/
少しお値段は張りますが、それだけ価値があるアメニティの高さです。ホテル内には、レストラン、バー、ジム、会議室があり、24時間ルームサービスを提供しています。
さらに、ホテルに申し出ればベビーシッティング・サービスも受けられるので、小さいお子様をお連れの方にもオススメです。
このホテルには無料の空港出迎えサービスがあり、オンデマンドの24時間対応です。
空港の国際線到着ホールに到着したら、インフォメーションデスク付近の無料電話を探しましょう。その電話で「27」とダイアルすると(クイックダイアル)、ホテルにつながるので、お迎えを呼べます。
タクシー乗り場と同じロータリーに、お迎えのシャトルが来ます。
アクティビティ要素満載、クライストチャーチを観光したい人向け
基本情報
- 名称:Commodore Airport Hotel(コモドール・エアポートホテル)
- 住所:449 Memorial Ave, Burnside, Christchurch 8053
- アクセス:空港から路線バスで10分、無料の空港送迎サービスあり
- 受付時間:24時間受付
- 電話番号:+64 3 358 8129
- 公式サイト:https://www.commodorehotel.co.nz/
- グーグルマップ:https://goo.gl/maps/8EVbhW1oRc42
- トリップアドバイザー日本:https://www.tripadvisor.jp/
ここも価格帯は2番目のスディマホテルと同じくらいです。レストラン、バー、ジム、会議室はもちろんのこと、温水プール、テラス、テニスコートまであります。
空港への送迎サービスも24時間オンデマンドで、スディマホテルと同様、空港の無料電話でお迎えを呼べます。クイックダイアルは「59」です。
このホテルがなぜ観光客向けかというと、自転車の貸し出しや車のレンタル、クライストチャーチの路線バスに無料で乗れるチケットがあるからです。クライストチャーチを観光したいのなら、これらのサービスは嬉しいですね。
まとめ
以上が地元民によるクライストチャーチ国際空港の情報でした。市内へのアクセス方法から私の体験談に基づいたニッチな情報まで、さまざまなことを書きました。この記事で探し求めていた情報が見つかり、あなたのお役にたったのなら幸いです。
これからクライストチャーチを訪れる方には、空港での時間をスムーズに過ごし、最大限この街での観光や滞在を楽しんでいただきたいです。最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
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