ジャカルタに新しく都市高速鉄道 (Jakarta Mass Rapid Transit / MRT) ができました。それもインドネシア初の地下鉄になります(高架線を走る区間もあります)。MRTの運行開始は2019年3月25日、運賃は4,500 ~14,000 IDR(約68~120円)です。
ジャカルタではこれまで電車というと中・長距離鉄道が主流で、ジャカルタ市内を気軽に移動できる電車はありませんでした。そこでMRTの運行が、渋滞解消に大きな期待を寄せられています。
この記事ではインドネシア初の地下鉄MRTの魅力と最近のインドネシアの電車事情についてご紹介します。
※1 IDR=約0.008円
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ジャカルタ市内を走る地下鉄MRTの魅力とは
ジャカルタといえば、渋滞がひどいことで有名です。特にジャカルタの中心部は、朝、昼、夜のどの時間帯でも、幹線道路から裏道までもが渋滞します。
MRTの魅力はなんといってもインドネシア初の地下鉄であり、ジャカルタの中心部を南北に結んだ運行区間は、これからの通勤スタイルを変えることになります。
また2018年に開通したばかりの、スカルノハッタ国際空港からジャカルタ市街地を結ぶ航空鉄道などのアクセスもよりスムーズになるという期待があります。
渋滞がひどい上に、車移動がメインだったことで、到着時間が読めないジャカルタの移動手段に、新たに到着時間が読める地下鉄が登場したわけです。
MRTはジャカルタのどの区間を運行しているのか?
ジャカルタの中心部を南北に結ぶ区間はフェーズ1とフェーズ2に分かれています。
2019年3月に運行を開始しているのが、フェーズ1の区間 ステーション レバック・ブルズ~ステーション ブンダラン・ホテル・インドネシア(Ştasiun Lebak Bulus ~ Stasiun Bundaran Hotel Indonesia) になります。
この区間には日本人に人気のブロックMがあり、大型ショッピングモール・プラザスナヤン、ビジネス街、高級ホテル・エリアを抜けてホテル・インドネシアまでの運行となります。
フェーズ1の最終駅のステーション ブンダラン・ホテル・インドネシアは、ちょうどジャカルタの日本大使館の近くに位置しており、グランド インドネシアやプラザ インドネシアなどのショッピングモールへのアクセスにも便利な場所にあるといえます。
ジャカルタ在住の駐在員の住むエリアもこの区間にたくさんあり、MRTが通勤渋滞の解消に期待されています。
フェーズ1およびフェーズ2の概要
フェーズ1
- 全長:15.7Km
- 駅数:13駅
- 着工:2013年
- 完成:2019年
フェーズ2
- 全長:8.1Km
- 駅数:9駅
- 完成予定:2020年
スカルノハッタ国際空港とジャカルタ市内を結ぶ空港鉄道
2018年から運行開始した高速電車・スカルノハッタ国際空港を使えば、40分で空港からジャカルタ市内のビジネス街にアクセスすることが可能になりました。
高速電車・スカルノハッタ国際空港 keteta ekspres bandara internasional soekarno-hatta
ジャカルタにあるスカルノハッタ国際空港と市街地を結ぶ高速電車です。
停車駅
- バンダラ・スカルノ・ハッタ(Bandara Soekarno Hatta)
- バトゥ・チェパー(Batu Ceper)
- ドゥリ(Duri)
- スディルマン・バル/ベーエヌイー・シティ(Sudirman Baru/Bni City)
- ベカシ(Bekasi)
空港鉄道を利用すれば市内からスカルノハッタ国際空港までアクセスするとき、渋滞の心配がなくなりました。車の場合は、運悪く渋滞にハマれば3時間はかかっていました。
ジャカルタで懐かしのあの電車に乗るなんて……
ジャカルタから中距離間を運行しているカーアルエル・ジャボデタベック(KRL Jabodetabek)というジャカルタ、ボゴール、デポック、タンゲラン、ブカシを結んでる列車があります。
この区間を運行している列車には、もと東京メトロ7,000系の車両が使われています。
筆者は、鉄道オタクではないのでこの話を聞いたとき特に気にもとめなかったのですが、それから何日かしてKRLにはじめて乗ったときに驚きました。日本での運行そのままの内装で使われていたからです。
インドネシアでは日本の中古車両を使うことはありますが、内装はインドネシア仕様になります。でもこのもと東京メトロ7,000系に乗ったときは昔に乗っていた東京の地下鉄を思い出してノスタルジックな気持ちになりました。
インドネシアの鉄道は本当に変わりました……
もし数年前にインドネシアに滞在したり、写真などで電車の写真を見た人の中には、溢れんばかりの人が列車の車内から屋根の上まで、びっしりに乗りこんでいる画像を見たことがある人がいるかも知れません。
現在では規制強化が行われて、これらも過去のものとなり屋根の上に乗客を乗せて運行している列車は現在のインドネシアではもうお目にかかれません。
まとめ
地下を走るMRTや空港高速鉄道などを見ていると、ジャカルタの街は日々めまぐるしく動き、すごく早いスピードでインドネシアが発展していることがわかります。
MRTが本格的に運行されれば、渋滞緩和や駅周辺でのビジネスチャンスが広がります。これからもジャカルタの経済発展に目がはなせないです。
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