海外で子どもたちの教育に関わる仕事がしたいと思っているあなた、海外の保育士や幼稚園教諭を目指してはいかがでしょうか。
海外でも日系の保育園や幼稚園であれば日本語のみで日本の教育を行っている施設もあります。逆に、現地の言葉のみで子どもたちと接するところや、現地のスタッフとペアで仕事をする場合もあります。
ここでは、海外の幼稚園教論/保育士の求人状況や就職方法、また日本と海外の幼児教育の現場や内容の違いなどをご紹介します。
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海外で幼稚園教論/保育士、ニーズがある国
日本人の保育士や幼稚園教諭のニーズが多いのは、中国・香港・ベトナム、また、アメリカ・イギリス・オーストラリアなどです。
中でも、主に日系企業が進出していたり、もともと日本人が多く住んでいたりする地域にある、日本人の子どもを対象に日本の教育を行う保育園や幼稚園かインターナショナルスクールなどです。
リゾート施設内の託児所が募集をしている場合もありますが、その数は少ないです。
海外で保育士/幼稚園教諭の仕事をするメリット・デメリット
メリット
なんといっても、海外の幼児教育や保育に触れることができる点です。これは、実際に現地の保育園や幼稚園で働かなければなかなか分からないもので、他国の文化を知ることで自分の考え方が変わるきっかけにもなります。
また、海外での勤務経験が日本に帰国してから役立つということがあります。日本の保育園や幼稚園でもバイリンガルの子どもが増え、幼児期から英語教育や異文化体験を行うところが増えました。
海外の保育や幼児教育は日本とは異なる点が多く、自分の保育や教育の幅を広げることができます。
デメリット
特にアメリカやヨーロッパ諸国では保育士/幼稚園教諭の求人は高い人気があり、非常に狭き門で競争が激しいのが現状です。
一方で、アジアの国々になると発展途上の国もあり、保育士や幼稚園教諭として働くには身体的な強さが求められることも大変なことのひとつです。
また、言葉や文化が違う環境で子ども達や保護者との信頼関係を築くためには精神的な強さも必要となります。
海外で保育士/幼稚園教諭の仕事をするために必要なスキル
資格
海外の保育施設や幼稚園などで働く場合には、日本で取得した資格が現地で認められるかを確認する必要があります。日本人向けの施設ではなく現地の施設で働くのであれば、その国の保育士や幼児教育の資格が必要です。
カナダは日本の保育士資格をカナダの資格に置き換える制度がありますが、アメリカではできないので州の制度に応じた資格が必要になります。日本人向けの施設であれば、現地の資格がない人を雇っている場合もあります。
経験
海外での保育士や幼稚園教諭の求人には数年の実務経験が必要とされている場合が多いです。これは現地で即戦力として働くことが求められるケースが多いためです。求人によっては勤務経験がない人でも応募可能な場合があります。
国によっては勤務実績がビザの取得の審査に関わる場合があるので、各自で確認するか、勤務先に問い合わせる必要があります。
もしくは、現地で幼児教育を学んで資格を取得し、現地での採用を目指す場合もあります。この場合は新卒として雇われるので勤務経験の有無は関係ありません。
語学力
日本人の子どもを中心に預かる施設で、保育や教育を日本語で行っているのであれば、現地の語学力がそれほど高くなくても問題はありません。
もちろんこの場合でも他のスタッフに現地の方がいる可能性もありますし、施設を出れば現地の言葉を話す必要があるため、ある程度の語学力は必要です。
インターナショナルスクールや現地の保育園や幼稚園に勤める場合には、ネイティブレベルの語学力が必要になります。
また日本人がメインの施設であっても、日本語と現地の言葉の両方が必要とされている場合もあります。英語であればTOEIC650点以上を求める場合が多いようです。
海外で保育士/幼稚園教諭として働く方法
現地採用として働く
日本の保育士資格や幼稚園教諭免許保有者を求人する場合、現地にその資格や免許を持っている人が少ないため、日本在住者に向けて求人を出している場合が多いです。
現地で地元の保育園や幼稚園で働く場合には現地の資格が必要なため、資格を取得してから勤務先を探すことになります。
ドイツでは、日本の資格をドイツの資格に書き換えることができないため、ドイツの大学院で学びなおしてから現地で就職することになります。同様にアメリカでも現地の施設で教える場合には、学校に通ってから現地採用を目指すことになります。
駐在員として働く
駐在員が保育園や幼稚園で働く場合は、日本から就労のためのビザを取得して働く方法とは申請方法が異なる場合があります。
カナダの場合は、勤務経験、役職や専門職についてなどの審査で、ビザを取得して働く人よりも手続きが認められやすいとされています。
海外での保育士/幼稚園教諭の給料相場
北米年収状況など
アメリカやカナダで保育士や幼稚園教諭として働くと、月収が約16〜20万円、つまり年収が200〜240万円くらいが多いです。勤務先によっては給与に加えて住宅補助などの手当てがつく場合があります。
この金額で生活しやすいかどうかは現地の物価によって変わってきます。アメリカでもハワイ州の場合、月収が16万円だと生活するのが大変な可能性があります。ハワイの保育園や幼稚園で働くことを検討する際には、給与について事前にしっかりと確認しておく必要があります。
ヨーロッパ年収状況など
イギリスでは幼稚園教諭の平均年収は230万円ほど、フランスやドイツでは経験の浅い幼稚園教諭の平均年収が380万円ほどです。フィンランドでは大学の専門課程を卒業し、チームリーダーとして働くことのできる人の年収が420万円ほどで、一般の保育士の年収が300万円ほどです。
日本の保育士や幼稚園教諭の年収よりもよいように感じますが、物価や税金が日本よりも高い国が多いので、一概に比較することはできません。
東南アジア年収状況など
東南アジアでは、月収が約16〜20万円、年収にすると200〜240万円ほどが一般的です。日本の保育士や幼稚園教諭の給与とあまりかわりませんが、アジアの国々は日本と比べてまた物価が低い所が多いので日本よりも生活しやすい可能性があります。
この給与に住宅手当などが加わるところもあります。シンガポールなどは住宅費がとても高いので、給与の他に住宅手当がついているかどうかを事前に確認しておいた方がよいです。
中国の年収状況など
中国では、月収18〜20万円強のところが多く、年収は210〜240万円ほどです。香港は住宅費が非常に高いので、給与のほかに住宅手当が付いているかどうかを確認しておいた方がよいです。
給与そのものは日本の保育士や幼稚園教諭とあまり変わりませんが、住む場所の物価によって暮らしやすさが変わってきます。日本よりも物価が安いところが多いですが、大都市では日本よりも物価が高い場所もあります。
海外での保育士/幼稚園教諭の就職する方法
転職エージェントを活用する
海外の幼稚園や保育園への就職は非常に人気が高く、好条件の求人はすぐに埋まってしまいます。そこで利用したいのが、転職エージェント。転職エージェントは非公開の求人を豊富に持つので効率がよいです。
転職エージェントを利用する際は、まずは海外全体を対象としている大手のエージェントに登録しましょう。選択肢が広がり、海外で保育士や幼稚園教諭として働く際の条件の全体像をつかむことができます。
教育専門サイトから自力で探す
JEGS Intenational(ジェグス・インターナショナル)のホームページには、海外の保育園や幼稚園での求人情報が多数掲載されています。勤務国もアジア、ヨーロッパ、北米などさまざまです。
ジェグス・インターナショナルは日本語教師の養成講座などを行っている機関です。転職エージェントではないので、自分で求人情報を読み、その幼稚園や保育園に直接申し込むので自力で仕事を探さなければなりませんが情報量は豊富です。
日本人を主に対象とした保育園や幼稚園の求人情報が多いです。
海外で保育士/幼稚園教諭、日本の職場と教育の違い
カナダで保育士として働いています。日本とカナダの保育園の違いがあり、例えば日本では事務作業が多いのに比べて、カナダの方が仕事量が少なく、定時で帰ることができたり、日本よりも休日が多いです。
また、カナダでは子どもたちの主体性を求める保育内容だと感じています。
海外で働く保育士/幼稚園教諭、一日のスケジュール
1日のスケジュールは施設によってさまざまですが、例えばカナダの保育園の場合、8時前ごろから子どもたちが登園します。保育士たちは子どもたちが遊べるように、アクティビティーをテーブルの上にセッティングします。
その後、外遊びであれば子どもたちに日焼け止めを塗ったり、午前のおやつを準備。保育士たちは順番に昼休憩をとりながら、子どもたちに本の読み聞かせや活動を行います。そして、子ども達の昼食の準備、お昼寝、起きて遊んだら保護者のお迎えを待ちます。
降園後は、部屋の片づけなどを行います。
海外で保育士/幼稚園教諭として働く注意点
海外の幼稚園や保育園で働くために日本から渡航する場合はビザが必要となります。このビザの申請を就職先がサポートしてくれるのかどうかは確認しておく必要があります。ビザの申請を個人で行うと費用が発生し、手続きに長い時間がかかります。
また、給与の支払いを現地の通貨ではなく日本円で支払うところや、日本円に換算した金額を支払うところがあります。この場合、為替レートが変わると手元に残る金額が変わってしまいますので、支払い方法に関しても事前に確認をしておいたほうがよいです。
まとめ〜ピアノが弾けることチャレンジ精神旺盛なこと
海外で保育士や幼稚園教諭として採用される際に有利になる項目のひとつが、ピアノが弾けること。それが条件として募集要項に記載されていたり、面接で実際にピアノを弾く場合もあります。
また、日本の幼稚園や保育園では職員がひとつの施設に長く務める傾向がありますが、海外の施設は職員の入れ替わりが早いので、チャレンジ精神旺盛な人が好まれます。ひとつの施設で長く経験を積むよりも、新しいことにどんどん挑戦するような精神力が求められます。
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