お正月を海外で過ごす人が多い中、台湾で年末年始を過ごしたいと思われている方々も多いのではないでしょうか。気軽に行ける台湾で年末年始を過ごす場合、現地ではどのようにお正月をお祝いしているか気になりますよね。
今回は、台湾に2回もあるお正月についてご紹介します。
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台湾のお正月の特徴とは
日本以外の東アジアの国と地域ではお正月というと旧暦のお正月のことを指します。中国、韓国、インドネシア、タイ、等々……。ほとんどの国が旧暦(農暦)で新年を祝います。
日本語でこの中華圏及び東アジア地域のお正月は旧正月とか春節とか呼ばれています。台湾もそのほかの国・地域と同じように旧暦でお正月を祝います。
台湾のお正月はいつ?
旧暦の暦(こよみ)は新暦(西洋暦)と同じように対応しているわけではなく毎年少しずつその日程が前後します。だいたい毎年 新暦の2月前後で2017年の今年は1月28日が新年元旦にあたりました。
ちなみに台湾ではこの旧暦の年越しのことを過年(グゥオニィエン)、新暦の年越しのことを跨年(クウワニィエン)と区別します。
1年に2回もある台湾のお正月
台湾でも、日本と同じく12月31日の大晦日にカウントダウンのイベントなどを行い1月1日のお正月をお祝いします。
年明けのニュースで、大晦日の夜に、台北にある超高層ビルの台北101から盛大な花火が打ち上げられて年越しをお祝いしているのをご覧になった方々もいると思います。
しかしながら、実は台湾人にとっての本当のお正月は1月1日ではなく、過年(ゴーネン)とよばれる旧暦(農歴)のお正月で、この旧正月に台湾人は家族でお正月をお祝いするのです。
台湾のお正月休みはいつからいつまで?
国が定めた休日でいうと今年は1月27日〜2月1日までの6日間がカレンダー通りの祝日ということになります。各家庭によって違いますがそれぞれの日に名称がありその日ごとに、やるべきことが決まっていています。
1月1日の元旦の過ごし方
台湾では、ほとんどの学校は12月31日の大晦日まで普通に授業を行い、仕事も通常通りあるので、日本の様な大晦日の雰囲気はほとんどありません。
ただ大晦日は、カウントダウン花火などの大きなイベントが台北、台中、高雄などの都市で開催されるので、沢山の人々がそのイベントを見に行きます。
台北では、台北101の近くにコンサート会場が設けられ、沢山の有名な歌手たちが大晦日の夜から元旦の明け方までコンサートを行いイベントを盛り上げます。
元旦0時からの数分間、台北101の地上101階の超高層ビルから、まるでビルを覆い尽くすように放たれる美しい花火は圧倒的です。
また、競い合うように台中や高雄などの都市でも一斉に豪華な花火が上がり、テレビでも中継されます。
観光スポットは営業している
元旦は祝日のため、学校も会社もお休みになりますが、通常の祝日と同様に普通のお店は営業しているので、お店が閉まっていて困るといったことはほぼありません。
また、ほとんどの観光スポットも営業しており、観光地で有名な国立故宮博物館も元旦は多くの観光客で溢れています。
お正月らしい飾り付けがない
街にもお正月らしい飾りつけなどはほとんどないので、日本人からすると本当に元旦なのかと思ってしまうかもしれません。
台湾の人々も普通の祝日と同じように過ごすことがほとんどで、特別な行事をすることはありません。
ちなみに2017年の元旦は日曜日のため、月曜日が振替休日で3連休になり、デパートやレストラン、夜市や観光スポットなどは非常に混み合うので注意が必要です。
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例)2017年実際の旧正月はどんなだった
旧暦(農歴)のお正月は毎年日にちが異なり、2017年の旧正月(春節)は1月28日になります。 会社によっても異なりますが、一般的には1週間前後お正月休みになることが多いです。
そして、なんと学校は約3週間お休みになります!
ほとんどの公立の小学校は2017年1月20日から2月10日まで冬休みになるので、この時期の航空券や宿泊施設、旅行代金などは非常に値上がりします。
旧正月の過ごし方
旧暦の大晦日は「除夕」と呼ばれ、除夕の2~3日前には帰省ラッシュが始まり、人々は年末大掃除やお正月料理の買い出しなどで忙しくなります。
ここは日本と同じですよね。 街は赤を中心としたお正月の飾りつけでお正月ムード満載になり、お正月飾りや「年菜(ネンツァイ)」と呼ばれるおせち料理の材料を買い求める人々で大変賑わいます。
除夕の夜は、家族で集まって火鍋(お鍋)や水餃子など各家庭の年越し料理を食べて年越しします。
年が明けると「新年快楽!(シンネンクァイラー)=明けましておめでとうございます!」といってお祝いし、赤い封筒の「紅包(ホンパオ)」にお金を入れて子供や家族に渡します。日本でいうお年玉ですね!
元旦から3日間は初1、初2、初3と呼ばれ、家族で集まって肉や魚、香腸とよばれるソーセージ、エビ、大根餠、からすみ、アワビなど、各家庭によっても異なりますが、豪華な食事を食べます。
最近ではコンビニやスーパー、デパートなどは元旦から営業しているところが多いですが、普通のお店やレストラン、観光スポットなどは旧正月にお休みのところがほとんどなので、この期間は台湾の観光を避けた方がいいかもしれませんね。
台湾での新年の準備とは
過年の行事は大晦日にあたる除夕(チュウシ・じょせき)と呼ばれる日から始まります。日本でも大晦日の夜に除夜の鐘をつきますね。除夜と除夕はどちらも新年を迎える前の日と言う意味です。
正式にな春節は旧暦の12月の初め頃から始まり、年末は日本と同じように慌ただしい日々が続きます。尾牙(ウエイヤー)と飛ばれる忘年会があったり、服を新調したり、美容室に行ったり、身の回りをきれいにします。
一番時間を取られてみなの頭を悩ませるのはなんと行っても大掃除です。わたしの友達の家は毎年大晦日中に大掃除が終わらず年が明けてからも掃除を続けていると笑って教えてくれました。
あと神棚のお供えを準備したりおみんなで一緒にお線香をあげたり大晦日は盛りだくさんですね。
台湾での年越し料理
大晦日の夜は團圓(ダンエン)といい、一家揃って年越しの料理を食べます。年越しの料理は年菜(ニィエンツアイ)という縁起を担いだ台湾版のおせち料理でその名前や調理法には独特なものがあります。
年越しに欠かせない特別な料理のいくつかを紹介いたしましょう。
長年菜(チャンニィエンツアイ)
アブラナ科の芥子菜と言われる緑のお野菜で作られる料理です。長寿を意味し調理の際は切らずにまるごと使います。縁起を担ぐ意味では細く長く健康長寿を願う日本のお蕎麦と似ていますね。
蘿蔔糕(ローボーガオ・大根餅)
大根は昇進や発展を意味します。
鍋料理
団欒を意味します。薬膳ベースのスープの中には魚の団子などが入っています。魚の団子は家庭円満の印です。
魚料理「年年有餘」(ニィエンニィエンヨウユ)
餘(ユ・余り)と魚の中国語の発音が同じことから、残りが出る、余裕がある、余りがある、つまり財産が少しずつ貯まるという意味になります。財産を残すために全部食べてしまわないように注意してくださいね。
また外省人のご家庭などでは必ず水餃子を食べる習慣もあるそうです。
私の友人のお家は素食(スーシ・ベジタリアン)の一家なのでさかなの団子も大豆タンパク、「年年有餘」のお魚料理も大豆から出来た湯葉と海苔でつくられたご飯の進むとても美味しいものでした。
大晦日は夕食の前にご先祖様や神様にお参りして食事をお供えします。みかんやリンゴもお供えとしてよく使われます。お供えはお参りが終わったらお下げして余すことなく皆できちんと頂きます。
年が明けたら何をする?
年が明けた旧暦の1月1日の元旦のことを中国語では初一と言います。この日は地元の神様に初詣に行き厄払いをしてもらいます。一年の始まりの大切な日ですので悪口を行ったり、喧嘩をすることは運気を落とします。
相手をほめたり、讃えたり、なるべく縁起のいい言葉や景気のいい話をするようにするのが習わしです。紅包という日本でいうお年玉の習慣もあります。
日本ではお年玉は大人が子供にあげるものですが、台湾ではもう成人した大人が一家の長であるお父さんからもらうこともありますし子が親に渡すこともあります。
紅包の金額には大体の相場があり基本的に偶数の金額が選ばれまます。年明け2日目は初二と呼ばれる日です。
初一の元旦は基本的に父方の家で過ごしますが、初二は回娘家(フゥイニァンジァ)といって既婚の女性が夫や子供と一緒に実家に帰る日です。
日本では女正月といって1月15日が女性が実家へ帰る日という風習がありますね。この日は移動する人が多いので高速道路や公共の交通機関が混雑する日でもあります。
初三から初五まではとくに決まった行事はなく、家でのんびりする人が多いようです。
日本人が台湾のお正月期間中に気をつけること
日本でもお盆とお正月は観光地以外の個人商店や家族経営のお店はきっちりお休みをとる場合が多いです。台湾でもそれは同じで多くのお店がこの期間中お休みを取ります。
なのでお店がお休みになることを前提に食材の購入や行動の計画をしておくことをおすすめいたします。
と、いっても昔のように全ての店が閉まってしまうということはなく、外国人観光客が多く来るような観光夜市やコンビニエンスストアや大手のチェーン展開しているスーパーマーケットは営業していますのでご安心を。
まとめ
日本の年末年始に台湾で年越しすると、カウントダウンイベントだけでなく観光も普通に楽しめて、ちょっと得した気分になりますよね。
ただカウントダウンのイベントは大変混雑するので、カウントダウンの花火が見えるホテルに予約ができれば最高ですね。是非機会があれば台湾で年越ししてみてくださいね。
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